緋弾のアリア 白銀の夜叉
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    第四話 激突!! 双剣双銃(カドラ)のアリアVS白銀の夜叉

 

 

 

 アリアと戦うのはキンジの任務(クエスト)の関係でその次の日という事になった。 そして俺はキンジがどうして武偵を辞めたがるのか、その理由を調べてみた。 すると、去年の12月24日のクリスマスイブ、俺とあいつの運命が狂う前日であいつと将来共に生きることを誓ったあの日、遠山金一という俺があいつ以外で唯一辛酸を舐めた武偵、名前からしてキンジの兄貴がアンベリール号という客船が謎の事故で沈没する時に乗員乗客を全員避難させたが自分が逃げ遅れて行方不明に、あの状況では死んだと言ってもおかしくなくなっちまったらしい。 普通なら、金一は自分の身も省みずに乗客を救い命を落とした英雄とされるはずだ。 だが、お門違いにも乗客からの訴訟を恐れたクルージング・イベント会社とそれに焚きつけられた一部の乗客たちが金一を「船に乗り合わせていながら事故を未然に防げなかった無能な武偵」と激しく非難し、その矛先は弟であるキンジにも向けられた事を知った。 これじゃ武偵を辞めたくなっても無理はねえな。 事故などを未然に防げたら警察も武偵もいらねーよ。 俺もあいつが死んで大阪武偵高の奴らに犯罪者扱いされた時、武偵を辞めようかと考えたな。 キンジはあんなことがあったから絶対アリアとは組まねーな。 だから俺が組んでアリアのお袋を助け、あいつの敵を討ってやる! その前にはまずアリアに勝って奴隷って言葉を取り消させねーとな!

 

 

 強襲科の訓練場で対峙する俺とアリア。 周りには俺とアリアの決闘という事から大勢の生徒や何人かの先公が集まってやがる。 俺はこういう人ごみが嫌なんだよな。 匂いがきつくて。 

 「神崎と天草! どちらの無敗伝説が終るのか!」 「二人とも二つ名を持つ武偵だからな。 どんな勝負になるのか楽しみだ」 「さあさあ! ただいまの勝率は神崎5.5割! 天草4.5割! まだ賭けは間に合うよ!」 「アリア先輩! 負けないで下さい!!」 「天草! 神崎をぶっ飛ばせ!!」など様々な声が飛び交ってやかましいったらないぜ。 さらに言えば、

 「やれややれや! どっちか死ぬまでやれや!」と蘭豹の奴が大声で言ってやがる。 日常的に死ぬとかいう言葉を聞くのは嫌なんだよな・・・

 普通はこういう決闘形式の模擬戦は体中を完全防御するC装備を使うが俺とアリアは制服だ。 武偵法違反だと言ったが取り合わず制服でやれと言われたので渋々承諾した。

 「竜也! あの時は把握できなかったあたしと互角以上に戦えるって実力をみせてもらうわよ!」と言いガバを抜くアリア。 

 俺も「けっ! 俺には簡単に勝てないぜ」と言ってUSPを抜く。

 蘭豹が「いざ尋常に・・・死んでみせろや!!」と言い放ち号砲代わりのつもりか世界最大級の巨大拳銃M500をぶっ放した。 俺はその音に顔をしかめながらもアリアに向かって突進した。 アリアは自分も突進しようとしていたが俺の方が速いと見るや防御の体勢を取る。 俺は銃をしまってアリアの腹にアッパーカットを決め、そしてミドルキックでアリアを後退させる。 

 「−−このぉッ!」

 アリアはガバを二丁拳銃で撃ってきたが俺はジャンプで難なくかわす。 ジャンプしながらUSPを抜き、発砲しながら空中回転する。 アリアは常人とは思えないジャンプ力に驚きながらも357SIG弾をかわす。 

 「やるじゃない竜也。 あんたにこんな力があるなら腰に差している刀にはどんな力があるのかしら。 ここで見せてもらうわよ!」とアリアが言ってきた。

 「お前相手にこの刀は抜きたくないしさっきの攻防で抜くまでもないと見たがお望みとあっちゃ仕方ねえ。 だが後悔するぜ」とだけ言い残して俺は刀を抜いた。 運命が狂ったあの日以来、ずっと手入れはしていたが実戦では使っていなかったからな。 俺が刀を抜くとアリアは二丁拳銃を発砲しながら接近する。 俺も弾を難なく切り裂き接近する。 するとアリアは拳銃を放り投げてきた。 俺がちょっとアリアから目を逸らした隙にアリアは俺の後ろに回り込み、二刀流で斬りかかった。 だが・・・

 

 バキッ!!!

 

 俺の刀と当たったアリアの刀は二本とも折れていた。 その様子に周りの奴らが、何よりアリアが驚いていた。

 「ど、どういうことよ! 普通の刀があんな切れ味を持つ訳がないわ! 何かのしかけか力を使ったのね!」

 アリアは大方当たっている回答をしてきた。 だが外れだ。 俺の刀は鞘から抜かれると同時に切れ味が強化されるからな。 だが何らかの力を使ったのに近いからそういう事にしとくか。

 「御名答。 じゃあカラクリを見せてやるぜ」と言うや否や、刀身に風を纏わせた。 

 「俺は風を操るG(グレード)21の超能力者(ステルス)だ。 俺の生み出す風は刃のように鋭い。 その風が刀の切れ味を極端に上げてるって訳だ」

 接近戦では不利だと判断したらしいアリアはまたガバを発砲する。 

 ・・・が、弾は俺に届く前に粉微塵に切り刻まれていた。 またしても驚くアリアに俺は自分の周囲に近づくもの全てを切り刻む風を取り巻かせた。 お前も近づくと切り刻まれるぜと言った。  ここらで決めるか・・・ 

 

 「竜蛇(りゅうじゃ)の舞!」

 

 ゴオッ!!

 

 俺が刀を振ると同時にアリアは激しい竜巻に閉じ込められた。 この風も刃のように鋭い。 お前もこのまま竜巻が狭まったら切り刻まれるぜと言ったらアリアはワイヤーを天井に引っ掛けて竜巻から脱出しようとしていた。 だが、隙だらけだぜ!!

 

 「風刃(ふうじん)の舞!」

 

 シャッ!!

 

 しまった!!と叫ぶアリアだがすでに遅くワイヤーが切られ、風刃で防弾制服のあちこちが切り裂かれて地面に落下した。 起き上がろうとするが力が入らず倒れた。

 

 「そこまでや!! クソガキども!!」

 

 パアン!!

 

 蘭豹の号砲代わりの発砲が勝負がついたことを証明した。 

 「嘘・・・あのアリアがまったく歯が立たなかった・・・!?」 「すっげー!! あの速さにジャンプ力!! どうやったらあんな力を手に入れられるんだよ!?」 「これならSSRでもSランクはいけるよ!! いや、強襲科とSSRならRランクいっちゃうかも!!」

 様々なリアクションをしてる奴らをスルーして俺はアリアの元に近寄った。 アリアはすぐに意識を取り戻していた。 随分高いところから落下したから骨が折れていないか心配した。 かなり痛がってはいるが大事はなさそうだとやってきた救護科(アンビュラス)の生徒に言われて安心した。

 「さすがね。 あんたの言うとおり、奴隷って言葉は取り消すわ」

 「褒めていただき、光栄だぜ。 アリアさんよ」

 俺とアリアがちょっと声を掛け合っていると、

 「アリア先輩!!!」

 突然短いツインテールのチビ、確か間宮あかりが俺を押しのけてアリアに飛びついてきた。 アリアの無事を確認して安堵するや否や俺を睨みつけ、

 「竜也先輩!! 卑怯です!! あんな力を使うなんて!! 超能力なしで戦ったら勝てないから使ったんじゃないんですか!?」とか言ってきた。 ってことはこいつはアリアが負けたのが信じられなくて俺に当たってんのか? にしても気に食わねえから一発ガツンと言うかと思ったがアリアがあかりをあいつが超能力を使っても使わなくても結果はあたしの負けだったからとたしなめられた。 あかりはまだ納得のいかない顔をしていたから、じゃあ俺とあかりでやるかと言った。

 「ええっ!? そんな、あたしじゃ竜也先輩の相手にさえなりませんよ!!」

 あかりは怯えた様子で言った。 

 「安心しろ。 俺は武器はこの前見せたロッドと手にはめてるグローブの鉤爪しか使わねーよ」

 俺はあかりを落ち着かせるように言ったらあかりも何とか訓練に同意した。

 「天草、ちょっと話があるから終ったら教務科(マスターズ)まで来いや。 それから使わないんやったらちょっとこの刀預かるわ」

 俺が刀は武士の魂だぞと反論したが蘭豹は無理矢理刀を取り上げていってしまった。

 

 そして俺はロッドとグローブを失ったら、あかりは十回背を地に付けたら負けというルールで試合を始めた。 あかりの方はC装備を着用している。 俺が突進してパンチするとあかりは吹っ飛ばされて地面に叩きつけられた。 だが、パンチした方の右手のグローブがあかりの手の中にあった。 それから俺は何度もあかりを地面に叩きつけて負けのリーチにまで追い込んだ。 だが俺も実は負けのリーチに追い込まれている。

 左手のグローブもスリ取られていて俺の武器はロッドだけ。 こいつはなかなか筋がいいな。 一撃で決めようと思い俺はロッドの棒身のボタンを押す。 すると伸びている部分が開いて丸い先端部分が包まれ、槍のようになった。 そしてバックステップして壁をバネにしてあかりに飛びかかり、槍の部分であかりの胴を打ち据えてフラフラになったところを地面に倒した。 一年相手でも全力でやったことにはちょっと批判されたがいい教育にもなるという意見が出たことでそれもそうかという事になり訓練は終了した。 あかりにこれでも俺よりも強い武偵は世界に星の数以上居るんだぜと前にも言った事を改めて言った。 用が済んだから俺は行きたくないけど刀を取り戻すため、教務科へと向かった。

説明
恋人を失い、誰も信じられなくなった主人公がアリアたちとのふれあいで本当の強さを得ていく。
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緋弾のアリア 犬夜叉(技・主人公の容姿・境遇) 

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