超次元ゲイム ネプテューヌmk2 snow wind -episode10-
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―side A ルウィー国際展示場―

 

 

「ぅオラオラァッ!! 退きやがれってんですッ!!」

 

人間チーム(一人人外)のチームは女神チームよりも先にダンジョンに到達、奥を目指して前進していた。

その先頭を走るのはただ一人の人外、ドッペルゲンガーことアリスだ。

アリスは黒い拳銃を二丁構えながら走り、道中の雑魚モンスターを蜂の巣にしながら進んでいく。

 

「…もう、あの子一人でいいんじゃないかしら」

「あはは…」

「よーし! アタシだって負けない! 一文字スラッシュ!!」

 

その後ろからアリスが討ち漏らしたモンスターを片づけていくアイエフ、コンパ、日本一の三人。

 

「おっとぉ! 鉄クズの登場ですか? ま、一瞬で仕留めさせてもらいますけどねッ!!」

 

少し奥に進み機械系のモンスターが現れ始めると、アリスは拳銃を投げ捨て今度は刀を生成する。

 

 

「そのまま叩き斬――らないでズシャアッ!!」

 

正面から叩き斬るかと思いきやモンスターの前で急停止、地面に積もった雪を巻き上げて跳躍する。

そして空中で黒い刃をメカモンスターに向けて数個生成し、モンスターの背後に着地。そして、

 

「――上から来ますよ、気をつけろ! です」

 

指をパチンッと鳴らすと同時に黒い刃がメカモンスターにグサリグサリと突き刺さり、爆散する。

それを見ていた後ろの三人は…

 

「……ねぇ、冗談抜きであたし達いる意味あるのかしら?」

「し、強いて言えば…経験値が貰えるです!」

「疾風、怒涛ぉぉぉっ!! てやぁぁぁあああっ!!!」

 

こんな感じだった。

 

「お! 青狼! せっかくですから私が黒針鼠にしてさしあげましょう! はぁっ!!」

「…と、とにかく、これならすぐに手に入りそうです!」

「そうね…。はぁ…ネプギア達の方も順調に進んでくれてるといいんだけど」

「あははは、傑作です、お似合いですよあなた! あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははは……」

 

…ルウィー国際展示場に、今度は少女の笑い声が木霊した…

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―side B 世界中の迷宮―

 

 

「…到着」

 

ゲイムキャラ修復に必要なアイテムを手に入れる為、二手に分かれた私達。

私とネプギア・ラム・ロムのチームはそれぞれ女神化して(私はエアボードで)空を飛び、世界中の迷宮へとやってきていた。

 

「さっきはレーレちゃんが倒してくれたけど…もう復活しちゃってるかな?」

 

女神化を解除したネプギアがそんな事を言う。(ラムロムの二人も解除済み)

 

「恐らく、既に数体は起動してると思う。けどこっから機械音が聞こえてこないという事は多分、奴は溜めてから一気に来ると思う」

「今の内にぶっ壊しちゃったほうがいいんじゃないの?」

「壊しても壊してもおかわりがくる、キリが無いからやめた方が良い。それよりも今は…」

「…ゲイムキャラさんを直す材料」

「(こくっ)…そっちが先決」

 

それだけ告げて、ダンジョンに入る。

相変わらずのカラフルなダンジョンだが、中に入った感じまだキラーマシンが出撃するような気配はしない。

 

「それで、そのモンスターはどこにいるの?」

「…こっち」

 

ボードを指輪に変換し、がすとに直してもらったDSロッドを構えながら前とは違う道を進む。

入口から別ルートなだけで、そこまで奥の方じゃなかったはず…

 

「! レーレ、上よ!」

「っ!」

 

と、背後から聞こえてきたラムの声で上を向く。

すると視界に、ブロックの上から飛び降りて奇襲を仕掛けてきたモンスターが入り込む。

…だから何、って話なんだけど。

私目掛けて落ちてくるモンスターを見据えながら、瞬時に行動を開始する。

杖の柄の部分にあるボタンを押すと短かった杖が私の身の丈程に伸び、先端の台形の形をした部分からジャキン、と鋭利な刃が飛び出す。

変形が終わると、さっきまでの短い杖が一瞬の内に私の身の丈サイズの大鎌へと変貌していた。

 

「へ、変形!?」

「はぁっ!!」

 

その鎌で落ちてきたモンスターの首にあたる部分を的確に刈り落とし、敵の奇襲を失敗に終わらせた。

 

「…すごい」

「さっすがレーレ!」

「大した事じゃない。…先に進むよ」

 

倒したモンスターからアイテムを回収しつつ、奥に向かう。

途中でエンカウントしたモンスターも四人で撃破しつつ奥に向かい、行き止まりまでやってきた。

 

「あれ、行き止まり?」

「…ここ」

「ここに、でるの?」

「あ! アイツじゃない?」

 

行き止まりのエリアの柱の上に、人の顔…いや、生首がふよふよと浮いてるような感じのモンスターを発見する・

間違いない、アイツだ。

アイツがターゲットの『川島教授』…

 

「…手早く仕留める」

「あ、レーレちゃん待って! 一人じゃ危ないよ!」

 

ネプギアの言葉を無視して足元に風の魔力を収束、跳躍と共に破裂させ大きく跳ぶ。

 

「たぁあッ!!」

 

跳躍の勢いのまま鎌で下段から上段に振り上げるようにして薙ぐ。

が、読まれていたのか教授は少し後ろに下がってそれを避ける。

そこから教授は私に向かって体当たりをし、私を突き飛ばす。

 

「レーレっ!」

 

下から叫び声が聞こえてくる。

…わざわざ無防備な攻撃をして、そんでそのまま無様にやられる訳無いでしょ。

 

「…ふっ…!」

 

吹っ飛ばされた状態からくるりと一回転し、空中に風の足場を形成し再び跳ぶ。

教授より少し上の位置まで到達したら、そこから横に足場を形成して壁を蹴るように横に跳ぶ。

 

「落ちろ…ッ!」

 

そしてすれ違いざまに鎌を振りおろし、高台から教授を叩き落とす。

 

「ネプギア、ラム、ロム!」

「りょーかいよ!」「(こくっ)」「う、うん!」

 

教授が三人の方へ落ちるのを確認してから三人の名を叫び、着地。

 

「二人共、一気に行こう! フォーミュラーエッジ!!」

「アンタなんかに言われなくても! エクスプロージョン!!」

「デトネーション…!!」

 

高台から下を見下ろしてみると、三人が一匹に集中攻撃を放っていた。

…容赦無いな。

とりあえず合流する為、高台から飛び降りる。

 

「…っ、と…。倒した?」

 

風で衝撃を和らげながら着地し、三人に声をかける。

 

「あったりまえよ! わたしとロムちゃんに掛かればあんな雑魚一匹…」

「ラムちゃん…ネプギアちゃんも…だよ…?」

「う…わ、わかってる!」

「あはは…」

 

楽しそう(?)に話す三人の横を通り抜け、教授の落としたアイテムを回収する。

 

「…よし、これで大丈夫」

「それじゃあ、戻ろっか」

「うん…♪」

「む…! ロムちゃん、こんなヤツなんかと仲良くしなくていいのよっ!」

「…………」

 

騒がしい声を背に受けながら、ダンジョンの出口へと向かう。

 

…………

……このまま彼女達と共にいれば、いずれ過去に向き合わなくてはならない。

私は…どうしたいの?

……アーティ…私は…どうするべきなのかな…

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アイテムメモ

○DSロッド

└デスサイズロッド。がすとに改造してもらった杖で、杖として使う時は短いが柄の部分にあるスイッチを押すと長くなり杖の先端の部分から刃が出てきて鎌になる。

 レーレはこの鎌で戦う事が多い。比率的には[鎌6:4杖](フウの場合は逆)

 

技メモ

○黒キ刃

└黒い刀を生成して放つ。

 ぶっちゃけDMC兄貴の幻影剣。やり方を変えればゲート・オブ・バビロン的な事も可能。

 

○名称未定(空中ジャンプ&空中ダッシュ)

└空中に風の足場を形成しそこから跳ぶ。

 分かりやすく言うとDMCのエアハイク。

○名称未定(ハイジャンプ)

└足元に風の魔力を収束させて爆発させることで普通のジャンプよりも遥かに高くジャンプできる。

 ジャンプの際、至近距離に突風。

説明
いつの間にやら10話…
だというのに未だルウィー編が終わらないという…
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コメント
雪鈴様>レーレ「…どうしてモンスターを教授と呼ばないといけないのか」 アリス「仕方ないじゃないですか、そう言う名前のモンスターなんですから」 レーレ「…絵本、か」 アリス「絵本にしては若干殺伐してるような…」 レーレ「…そこ、うるさい」(風音ツバキ)
分かっていたけれど、あいつがターゲットの川島教授で腹抱えて笑ってしまったwww フウちゃんとアリスちゃんの過去が今はただ気になります。そして、どことなく絵本を読んでいるみたいな雰囲気があってクセになりそうです。これからも頑張って下さい。(銀枠)
トマト畑様>ヴァイス「…正直アイツは嫌い。首が無いから」 アリス「首刈り前提の話ですか」 ヴァイス「後ポリゴンだからつまらない」 アリス「血的な意味ですねわかります」 ヴァイス「ちなみにトリック達は…」 アリス「スタァップですよヴァイスさん。バレは無しです」(風音ツバキ)
ユウ「あのモンスターの教授攻撃しにくいんですよね。」 いや、きもち悪いだろうよ。 ユウ「トリック並みですよあれは。」 最後にラムちゃんカワユス。(トマト畑)
ロージュ&ミヤウエ様>アリス「あー、あれはその時のノリと言うかテンションと言うか、まぁそんな感じですよ」 ヴァイス「ふぅん…ちなみにあの三人の関係は…ラムロムの思考「ネプギアと喧嘩したらフウに怒られるけど仲良くしたら…」で友好的に。ネプギアは元から仲良くする気だったし」 アリス「ラムちゃんは相変わらずツン度が強いですけどねー」(風音ツバキ)
リアおぜ様>ヴァイス「…これ、よく考えたら無属性&火属性爆発してる敵を滅多切りにしてる図…」 アリス「中々にえげつないですね、私が言えた事じゃないですけど」 ヴァイス「というか、実際危険」 アリス「その辺は、ほら、曲りなりにも原作主人公ですし」(風音ツバキ)
クリケット様>ヴァイス「精神攻撃…やめておいた方がいい。…死にたくなければ」 アリス「え、そりゃ確かにフウちゃんキレそうですけど、それでも人間ですよ? 別に怖くは…」 ヴァイス「…それは、どうかな」 アリス「えっ」 ヴァイス「…次回もお楽しみに」(風音ツバキ)
アリスって効果音口で言うんですね・・・。そういえばスルッと進んでるけどロムとネプギアもう仲良くなってたんでしたっけね。(柏中ロージュ&ミヤウエ)
ネプギア「ダァーイ」がすと「本格的に鬼貴化が進んでるですの。」フロム「しかし、ポリゴン生首をリンチとはなかなかやり手だよな。」がすと「今度美少女の生首型モンスター作ってみるですの。材料は美少」フロム「やめたげてよう。」(リアルではおぜうタイプ@復帰)
何だかんだ言ってやっぱりフウ×ロムラムは仲がいいなー。 氷室「……拷問は相手よりもその近親者や友人に対してするほうが精神的ダメージが大きい……ニヤリ」 ……おい、それだけはやめろよ? 氷室「フウの目の前でロムとラムを拷問にかければ……さて、とりあえずあの二人を捕まえるか。」 だからやめろって!! まーだ根に持ってるのかよ!(クリケット)
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