【テドイア】浄化の雪
説明
0と1が支配するその世界に、一人の少女が特命を受けて降り立った。
いつからか狂ってしまったその世界を正す為に。正常な値へと戻す為に。
けれど。
「どうして…どうして言ってくれなかったの…!」
世界の中心には『ウイルス』が巣くっていた。
それがすべての数字を狂わせ、歪ませる。
「…私…」
彼女が出会った一人の男。心惹かれたその男が、『ウイルス』だと知らず。
「私、こんな事なら貴方を愛したりしなかった…!」
『ワクチン』によって『ウイルス』が消滅し、そうして最後のプログラムとしてその世界に雪が降る。
すべてを雪の下へ覆い尽くす為に。





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コンピューターウイルスのテッドと、そのワクチンであるイアの物語。
人が作ったもう一つの『現実』だった電脳世界に破壊プログラムを組み込まれたテッドが組み込まれる。
『ウイルス』であるテッドが触れれば数字はバグとなり狂い始める。それに困った人間が、バグを消去するためにイアを作り電脳世界に送り込むわけです。
『ウイルス』であるテッドが男だから相反する女を作ったわけですね。
プログラムの二人だけど電脳世界ではちゃんと感情を持って生きている。だから最初、イアはテッドを電脳世界で暮らす人間だと思ってた訳です。
徐々にバグに犯されていく世界だったけど暮らしている人はいたから。
イアが『ワクチン』の力を発動させる鍵は愛しいと思う気持ち。慈しむ心とか。
そんなプラスの気持ちで触れると、バグに犯された数値が元に戻っていくんですね。
そうして世界を直していたんだけど、イアは人間にテッドを愛してやれって言われるんです。あれは悲しい生き物だからと。
それを信じたイアはテッドを救えると思って一生懸命愛そうとしたんです。人間に騙されてるとも知らないままに。
イアはテッドが好むように作られてる。
テッドと言う獲物が食いつきやすい『餌』だったわけです。
イアはテッドが想いを拒絶するのは心を閉ざしてるからだと思ってる。けど本当は、イアの想いを受け入れるとウイルスであるテッドは死ぬからだったり。
イアがそれを知るのは彼が想いを受け入れて命を落とした時。画像はその時のイメージ。だからイアに雪が積もってないのです。
テッドを愛そうとしているうちに本当に好きになったイアは最終プログラムである雪を降らせ、そのまま雪の中にテッドと一緒に眠る、という結末でした。
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