超次元ゲイムネプテューヌmk2 緑の妹と見せかけた弟 その4,5「狂った戦場」
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神父とユウの闘いの決着を知る前にここで確認しておくべき事がある。

 

ギョウカイ墓場への侵攻作戦に参加した女神達の状態をである。

 

犯罪組織に自国を汚されながらも立ち向かった女神達。

 

残念ながらその状態は万全とは言えない。

 

プラネテューヌからは女神と女神候補性が参加しているが彼女達が現状で出せるのは実力の本来の40%。

教祖イストワールが犯罪組織への迅速な対応があったにも関わらずプラネテューヌのシェアの40%は奪われた。自国のシェア保有率は60%だが犯罪組織の本拠地へ進軍している為にそのシェアの半分も生かせていないのだろうが。

 

 

「In der Nacht, wo alles schlat〈ものみな眠るさ夜中に〉。」

 

 

続いてはラスティション。ラスティションからは女神が一人参加している。

 

出せるのは本来の実力の60%と言ったところである。

 

腹黒教祖ケイによる綿密な計画によって自国内のシェアは75%を獲得できていた。

 

噂では女神候補性が一役買ったとの事であるが。

 

 

「Wie schon, den Meeresboden zu verlassen.〈水底を離るることぞうれしけれ〉。」

 

 

 

続いてルウィーからは女神が一人参加している。

 

ルウィー内のシェア保有率は50%。

 

犯罪神が生まれたと言われる土地でもある事でシェアの獲得が困難になっていたのが理由で教祖ミナの働きもあったがゲイムギョウ界内で最も多くのシェアを奪われていた。

 

よって女神が出せる力は実力本来の40%。

 

「Ich hebe den Kopf uber das Wasser〈水のおもてを頭もて〉……。」

 

 

そして現在女神達四人が犯罪組織本拠地に侵攻していたわけであるのだが………。

 

 

 

「Welch Freude, das Spiel der Wasserwellen〈波立て遊ぶぞたのしけれ〉。」

 

 

女神達四人は苦戦していた。

 

否、それは苦戦等という程生易しい物ではなかった。

 

「Durch die nun zerbrochene Stille, Rufen wir unsere Namen〈澄める大気をふるわせて、互に高く呼びかわし〉。」

 

 

女神達は蹂躙されていた。

 

 

たった一人の少女に。

 

「Pechschwarzes Haar wirbelt im Wind〈緑なす濡れ髪うちふるい……〉。」

 

身長146cm、体重34kgの小柄なロングの赤髪を持った少女は実に愉快そうに唇をつり上げるとまるで唄っているかの様に詠唱を続けながら蹂躙された女神達を眺める。

「Welch Freude, sie trocknen zu sehen.〈乾かし遊ぶぞたのしけれ。〉」

 

紫の女神は自らの武器である剣を折られ腹部を赤髪の少女の影から伸びた鎖によって貫かれ意識を失っていた。

 

妹たる薄紫の女神候補生は女神達の凄惨たる光景を見せられ嘔吐を繰り返し最早闘える状況ではなかった。

黒の女神は赤髪の少女の影から現れた多数の魔物と懸命に闘ってはいるが一部の魔物による毒牙に貫かれた事により身体の半分が麻痺していた。それにより身体が機能を停止するのも時間の問題であった。

 

 

「Briah〈創造〉ーー。」

 

白の女神は赤髪の少女の影から伸びた鎖によってひたすら叩き飛ばされ捕縛され振り回されていた。

 

痛みにより意識を失い、痛みにより意識を覚醒させられるその繰り返しであった。

 

そしてそんな女神達の健闘も虚しく赤髪の少女の詠唱、創造は完了した。

 

 

 

「Csejte Ungarn Nachatzehrer〈拷問城の食人影〉。」

 

 

刹那、少女の影が伸びて女神三人が飲み込んだ。

 

「お、お姉ちゃ−−−っ!?」

 

薄紫の女神候補生はただ一人残される。影に飲み込まれた自らの姉たる紫の姉の名を呼びながら。助けを求めて。

 

自分の身にこれから何が起きるか想像して声にならない悲鳴をあげながら。

 

 

「なぁにあっけなさすぎじゃない女神って。そう思わない?」

赤髪の少女マジック・ザ・ハードは目の前で身体をガタガタと震わせるプラネテューヌの女神候補生に微笑みながら問いかける。無論ネプギアが答えられるわけはないのだが。

 

 

「ぶぅ、何よそんなに怖がらなくていいじゃない。こんなに可愛らしい女の子が話し掛けてるんだから……ね?」

 

頬を膨らませると少し眉をつり上げてしゃがみ、座り込んで震えているネプギアと視線を合わせる。 だがネプギアはさらに身体を震わせて怯えるだけ。

 

「……じゃあこれで少しは気が変わるかしら?」

 

そんなネプギアの反応がつまらなかったのかマジックは自らの影から伸びた鎖でネプギアの左手を貫く。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイィィィィィィ!!」

 

ネプギアの身体に激痛が走る。

 

だがそれは一度で終わらずに鎖は貫通し穴が空いた左手甲の傷を何度も何度もいたぶる。

 

「あぎゃ、ぐうっ。痛いぃ。痛いよぉ。助けて、助けてよぉユウ君。」

 

それを何度も何度も繰り返されたネプギアの瞳から光は徐々に消え始めていた。

 

マジックはその光景を腹を抱えて大笑いしていたがネプギアが発した『ユウ』という名を聞いた瞬間ネプギアの左手甲を蹂躙していた鎖を退けさせネプギアの顔を自らに向けさせる。

 

「……ユウ。ユウってリーンボックスの女神候補生よねぇ?私達マジェコンヌの計画を幾度となく阻んできた存在。」

 

目から光が消えたネプギアに問いかけるが無論反応はない。

「ありゃりゃ壊れちゃったか。まぁいいや。彼って写真でしか見た事ないけど可愛いわよねぇ駄目な姉の為に頑張るところとか。まるでワンちゃんみたい。」

 

 

何の反応もないネプギアに飽きたのかを突飛ばし自らの影から一つのぬいぐるみを取り出すと手の中で弄び始める。

 

見たから判断するにユウがデザインの元であろう。

「リーンボックスを支配下に置いたあかつきには彼を彼の愛するリーンボックスの住民の前でたっぷり犯してあげる。」

 

「お、かす?」

 

瞳から光を失っていたネプギアは純粋にその言葉の意味が分からなかったのか口から絞り出すように言葉を発する。

 

「これだから処女は嫌なのよ。人間の雄と雌がどうやって赤ちゃんを作るか位は貴女だって知らないわけではないでしょう?それを彼にするのよ。嫌がる彼を組み伏せて散々いたぶって壊れるまで弄ぶのよ。そうね、飽きたら貴女にも貸してあげる。女神候補生同士が交配したらどんな子供が産まれるのか興味あるし。」

 

 

実に愉快そうに人形を引きちぎると興味深そうにマジックは笑う。

 

 

目に光を取り戻したネプギアの異変に気づく事もなく。

 

 

ネプギアside

確かに彼を邪な目で見た事がないと言えば嘘になる。

 

彼を自分の妄想の中で散々汚した事もあった。

 

それをいけない事だともわかっていた。

 

だがらこそ、だからこそこの女が言っている事を理解した時に私は……。

 

「あれは私のだ!!だれがお前何かに渡すかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

疲れきった、傷ついた身体に活を入れてあの女を殺しにかかかった。

 

不思議と力が身体中に満ち満ちた。

 

ネプギアside out

 

 

それはマジックにとってあり得ない光景であっただろう。

 

「しねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

先ほどまでただただいたぶられ、蹂躙されていた女神候補生の小娘によって自分の命が奪われつつあるのだから。

 

マジックの言葉によって怒り、我を忘れたネプギアに異変が起きた

ネプギアの身体を包んでいたプロセッサユニット『ライラック』が砕け散り再構成されて再装着された。

 

『ライラックmk2』となって。

 

 

本来であればそれだけでも充分可笑しな展開でもあるのだが装着された『ライラックmk2』の背中部分から紫色の光の粒子が溢れでてそれがネプギアを包む。

 

ネプギアはそれに気づくこともない。

 

否、今のネプギアには自らの眼前にいるマジックを殺す事しか頭になくその首を全力で締め上げて殺しにかかる。

 

「あ、がぐうっ……!?」

 

マジックは必死に身体を動かし、自らの身体の一部たる影にて反撃しようと試みるがその全てがネプギアには効かない。 否、鎖で貫かれても影に身体を喰われてもネプギアの身体は瞬時に再生してしまう。

 

次第にネプギアの身体が赤く発光を始める。

 

そしてマジックの首にかかる力も増してゆく。

 

 

 

 

そして……。

「あっ……。」

マジックの首が『ゴキッ』と鈍い音共にくの字に曲がる。

 

それはマジックが絶命した事を意味していた。

 

 

 

「私の勝ちだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

誰もいなくなったギョウカイ墓場にマジックの返り血によって血塗れのネプギア咆哮のみが響いていた。

 

 

 

 

 

 

その頃ギョウカイ墓場の出入口付近では手足をもがれたジャッジ・ザ・ハードの前に一人の女性が立っていた。

 

「やるじゃねぇかリーンボックスの女神ぃぃ!!!」

 

ジャッジは惚れ惚れしたと言った感じにグリーンハートを見つめるとぐりゃりと頬を歪める。

 

「あら、それはありがとうございます。それにしても随分と奇妙な展開になってきましたわね。」

 

「確かにな。だがこちとらそんな事はどうでもいいんだよ。」

 

手足がもがれたジャッジが光包まれるとそこから現れたのは一人の長身の美男子。

 

「生憎のところ私はこれで帰ろうと思うのですけど。見逃してはくださらないかしら?」

 

 

「はっ!勝ち逃げは許さねぇ!もっと楽しもうやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

実に楽しそうにジャッジはグリーンハートに向かって凄まじい勢いで殴りかかる。

 

「全く嫌になりますわ。ですけどもう少し状況を見極めてからでも遅くはなさそうですわね。」

 

ジャッジの拳を受け止めお返しに鳩尾に膝を叩き込むと自らの両手に収まっていた槍の一本を投擲しジャッジを近くの岩肌に張り付ける。

 

「術式解放。雷撃・処刑。」

 

そしてその槍を媒介として雷を放電させる。

「さてと貴方はそこで痺れていてくださいますか?私は状況を確認して来ますので。」

 

その言葉を最後にグリーンハートはジャッジの前から消えた。

「いいねぇ。惚れたぜおんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

その叫びは偶然にもネプギアの叫びと重なった。

 

 

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人物紹介

 

 

マジック・ザ・ハード

cv いのくちゆか

容姿はDies irae〜Acta est Fabula〜のルサルカ・シュヴェーゲリン。

身長:146cm 体重:34kg

 

 

マジェコンヌ四天王最強を誇る。

外見は十代の少女のようであるがそれは本来の姿の隠れ蓑。気まぐれでマイペースな性格で、ふざけたような言動が目立つが、その本性は狡猾で老獪な拷問好きで残忍さは四天王随一。

他の四天王やユウ、ベール同様に聖遺物の所持者。

聖遺物は『血の伯爵夫人エリザベート・バートリー』。自身の美貌のために多くの女性を拷問にかけたエリザベート・バートリーが獄中で書き記した日記が素体。

数多の拷問器具を創り出す事が可能である。

 

 

 

現在の状況

ベール(ギョウカイ墓場に突入した瞬間に襲いかかってきたジャッジを相手にしている。『ここ私が抑えます。みなさん、私の事は気にしないで先に行ってください。』と言ったら本当に置いていかれた可哀想な人。)

ネプギア(覚醒モード突入!!)

 

マジックちゃん(死亡。)

 

ジャッジ兄さん(電気椅子。)

 

説明
夜勤明けのテンションで書いたらこうなってしまった。そうか、これが未知なのか。
これはギョウカイ墓場に突入した面々の闘いをかいたはずのものです。
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コメント
皆さんまとめて>ネットが断線していて返事するのが遅くなりました。すいません(トマト畑)
レイス「マジックーーー!?!?!?お前そんな出堕ちキャラだったのか!?紅夜「ネプギアーーー!?!?!?お前遂に黒ベールを超えてしまったのか!?」空「次はどんな聖遺物が出るかな?個人的にはアルビノ吸血鬼君が好みだな」レイス&紅夜「(……そうだったこいつドSだもんな)」(燐)
そんなにハーレム状態だったんだユウ君って、ネプギアをあぁも欲情させるほどに。ライオンのように吼えるほどに。ここでのマジックはロリ系なんですね。(柏中ロージュ&ミヤウエ)
(◆)「マジックの奴がアレで終わるとは思えんな」がすと「つか終わったら本当に終わりですの、マジェコンヌ復活阻止でFinですの」フロム「そしてマジックにも鳥にも負けないドSがここにもいるな」がすと「鳥と一緒にすんなですの。がすとはか弱い幼女ですの。」フロム「嘘くせぇ…そしてネプギアは暴走担当と。」(リアルではおぜうタイプ@復帰)
氷室「ふん、ネプギア……少しはやるようになったな。」 おっ、久しぶりに氷室が他人を褒めた。 氷室「だからこそ……殺し甲斐がある!!!」 結局それかい。つーかマジックのドSっぷりはエスターに匹敵するんじゃ……。 エスター「俺はその後さらにピーーしてピーーーーしますけど?」 どっちもどっちだ……。(クリケット)
ヴァイス「…どういう言語?」 アリス「妙な言語の技使ってた貴女が言えた事じゃないでしょう」 フウ「人気者なんだね、ユウ君って」 ヴァイス「貴女だって人気者。女神三人とそこの奴に好かれてる」 アリス「しかし…死亡、ねぇ…」 フウ「あやしい…」(風音ツバキ)
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