マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 七話 魔女との契約 |
マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START
七話 魔女との契約
アスカ SIDE
目の前に見えるのはコンクリート作りの校舎
門の目の前に立っていた警備員に話、すんなりと通してもらい歩いていた
「ここで世界規模の計画が行なわれているのか」
選考から予備期間がなかったとは言え、仮本部として帝都大学が使われている
各国からみれば安全で厳重な基地を使うが、普通の大学で世界の命運を賭ける研究が行なわれているなんて呆気にとられるだろう
ま、この世界の日本は戦後の高度経済成長期がなく、ゆっくりと復興を始めているからしょうがない
「ドウシタ?」
「ただ、物を大切に使うところは世界が違っても同じだなー」
「???」
「同じ国の人として同感しただけ」
持ってきたバックの隙間からハロが目を光らせている
「ところでハロ、リーティングは大丈夫なの?」
この第四計画に第三計画末期に開発された第6世代人工ESP発現体の少女が接収され、少女は強力なリーティングを持って計画に進展をもたらしているらしい
そんな少女にリーティングされば、自分の正体がバレてしまう
一度死んだ人間が甦るなんて馬鹿馬鹿しい話で信じてもらえずに交渉は失敗に終わるだろう
「アスカ不完全、リーティング無効」
「不完全?どいうこと、俺に何か「お待ちしておりました、桜咲アスカ様ですね?」あ・・・はい」
声を掛けられ、顔を向けると軍服を着た金髪ショートヘアーの女性がいた
国連の計画に軍人さんがいるのは当たり前か
「わたくしは、イリーナ・ビアティフと申し上げます」
「桜咲アスカです、よろしくお願いします」
「それでは、荷物はA会議室に置いて検査に入ります」
「・・・えっ?」( ̄◇ ̄;)
アスカ SIDE END
帝都大学 SIDE
パソコンのモニターにはアスカの検査の結果が表示されていた
「…該当また系統するナノマシンは無し」
キーボードをカタカタと音を立てながら、夕呼はアスカの体内から摂取したナノマシンを分析していった
「ナノマシンが再度心臓を通過しなかったら自然消滅、無重力化でも血液の循環を補助し様々な環境適応可能」
「・・・次の資料です」
夕呼は社から渡された資料を隅々まで見ると額に手を当ててしまった
「血管・腸・肌年齢は0歳、筋肉はスポーツ選手並み・・・・・・こんなのありえないわ、こいつ人間馬鹿にしている?」
どの情報を見ても普通と言う言葉に当てはまらないものばかりで、当の本人は自分自身が弄られていたことは知らなかった
「社、どう?」
「…見えません」
「やはりね…戸籍、苗字が存在しなくて衣類は見たこともない石油製品ばかり、本人の口から直接聞くしかないわね、社はそのままリーディングを続けて」
「…分かりました」
「それと、コレは何?」
テーブルの上にアスカの相棒が飛び跳ねながら耳を動かしていた
「ハロ、ヨロシクネー!ハロ、ヨロシクネー!」
「…始めまして、社です」
「自律型ロボット…どういう原理で飛び跳ねているのかしら?」
帝都大学 SIDE END
アスカ SIDE
「ふわぁぁぁぁ」
検査は4時間以上掛かって今は応接室にいる
いきなり健康診断をやらされ、一時間以上待たされていた
「あと何時間ぐらい待たされるのか・・・そういえばまたあの感覚だったな」
検査をしている最中、なにかが覗き込み体の内側が磁石みたく引き寄せられ、サハラで起こった現象と同じ感覚だった
いまはいつも通りで異常が見渡らない帰ったら検査してみるか?
「待たせたわね、桜咲アスカ」
「始めまして・・・・・・香月博士と?」
二人で話すかと思ったら、香月博士の後に続くようにウサギ耳のカチューシャをした銀髪の少女が入ってきた
「…この子は気にしないで頂戴、なにそっちに興味あるの?」
「いえ、博士がこんな年もいかない少女にこんなウサギの格好させる趣味があるとは・・・いやいや別に人の趣味をとにかく言うつもりはありません、ただ世間が納得するとは思いませんが…」
「そこのロリコン、私にそんな趣味はないから」
「ですよねー」
「はいはい本題に入るわよ、あんた一体何者?」
いきなりの直球ですか
ま、回りくどい言い方かよりは楽だ
「この世界と似て非なる世界から来ました、博士が研究している量子論で言えば平行世界ですね」
「…それでどうしてこの世界に来たの?」
「それはですね、宇宙でバミューダトライアングルと同じ宙域を調査していたところ、磁気嵐に遭遇して意識を失い、気がついたらこの世界に居たんです」
バミューダトライアングルとは、フロリダ半島の先端と、大西洋にあるプエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ三角形の海域
昔から船や飛行機など消える海域であり、ブラックホール説や宇宙人説など様々な仮説が唱えられているが原因は分かっていない
カバーストーリーなどには丁度いい話だ
「――元の世界に戻ることが出来ないのなら、この世界に生きようと思って香月博士に接触したのです」
「…それでこの世界以上のテクノロジーを持つあんたは、一体何をするつもりなの?」
「オルタネイティヴ4の参加と協力」
「大きく出たわね、自分が言うのはなんだけど、この計画は成功しないわ、参加するなら第五計画のほうがいいんじゃないかしら?あの国なら重要なポストぐらい付けるわよ」
「いやいや第五計画をハッキンg…調べてみたら、自分に合わなかったので」
バックからCDケースを取り出す
ただの普通のCDケースだが、引き入れにエッチな本を隠すように二重底なっており、ヴェーダの予測したデータのCDを渡した
香月博士は警戒しながら内容を見ると微動せず目だけを動かし何度も見ている
「こっち(ヴェーダ)が予測した五番目のもたらす被害です」
「…大げさな結果ね、こんなことが本当に起こると思っているの?」
「まぁ〜予測は予測ですから絶対に起こるとは言いませんが、ひとつの可能性として考えています」
ヴェーダの予測は完璧じゃないフォン・スパークのようなヴェーダの予測を上回る可能性があるかもしれない
「――と口先だけ言っても信じて貰えないですので前に送った設計図のブラックボックス部分を渡します」
「簡単に渡していいの?あんたの身柄を拘束してこのデータをあの国に渡せば五番目は有利に立ち五番目が発動するわよ」
「別にかまいません、そのときは自分の目が狂っていたとしか言いようがないですし、香月博士のこと信じていますから」
「・・・はぁ〜初対面で信じるなんてとんだお人好しね・・・・・・分かったわ、色々と手配しておくわ」
よし、第一関門クリア!
内心でガッツポーズしていると銀髪の少女が前へ出てきた
「・・・どうして、あなたは見えないのですか?」
あ、リーティングされていたのすっかり忘れてた
アスカ SIDE END
帝都大学 SIDE
アスカから銀髪の少女と言われている社霞は応接室に入るなり、アスカをリーティングしていた
しかし、アスカの中を何度でも覗こうとしても“なにか”に防がれ、回数が増えるごとに強くなっていた
社にとって疑心より興味が勝っている、これまで会ってきた人は思考が見えていたが様々な思考が混ざり合った夕呼とは別なパターンで新鮮だった
拒絶ではなく、リーティングを受け止め優しく押し出すように感じられ素直に聞いてみた
「えっと…覗いていたの?」
「…はい」
「俺にも分からないんだ、ごめんね」
「…どうして謝るのですか?」
「勝手に思考を読むのは悪いけど、君の立場があるからしょうがない・・・いや、君を不信感にさせたからかな」
「…いえ、別に大丈夫です、こちらこそ勝手に見てごめんなさい」
「気にしてないよ、それより君の名前?」
「……社……社霞です」
「よろしくね、社」
「…あ、はい」
「あーそこの幼女覗き魔性的脅迫罪で捕まりそうなミジンコ以下に役に立たないヤツ、次の質問するわ」
「・・・なんですか?」(T△T)
「あんたの技術は何処までいっているの?」
「そうですね――」
アスカは一部嘘を入れて00の技術を話した
化石燃料の枯渇により宇宙太陽光発電システムが建設されて軌道エレベーターを使い楽に宇宙に行けること、GN粒子という万能粒子の恩恵で機体の質量変化、ビームまたはレーザー兵器使用可能になったなど
「――といった感じです」
「・・・・・・」
「香月博士?」
「・・・・・・・・・科学をなめるなぁ!!」
「ええっ!?」
「そのGN粒子はなんなのよ、オリジナルは無限に活動可能、散布するだけで通信・レーダーに障害、装甲をコーティングしただけで数倍の強度になる、機体の質量が自由に変えられる、さらに人類を絶望の淵に叩き落としたレーザーが使用可能ですてーー馬鹿馬鹿しい夢物語も対外にしなさい!」
(ははっ、さらに詳しいこと話さなくて良かったかもしれない・・・)
「・・・それでその兵器を使いハイヴを落としたのね」
「はい当分のあいだ、使えませんけどね」
「好都合だわ、発展した技術を世に出して不信に思われるのと後々の切り札になる」
「あ、擬似太陽炉についてなんですけど」
「分かっているわ、このバカげた動力は各国に渡すつもりはないから、それとガンダムは許可があるまで使用禁止ね」
「…バカげた動力……この国とあの国の条約ですか」
条約とは、この世界の世界戦争後この国とかの国か結んだ条約のことだった
この条約がある限り、かの国が四番目に影響を及ぼすためガンダムを運用することが出来ないでいる
「ええ、それがある限り計画は下手に動けない」
(ユニオンの技術から始めるしかないか…)
「改修した戦術機のテストは私が話を通しておくわ、それと今日は遅いからここまでね」
「分かりました、連絡としてハロを置いていきますのでなにかあったらハロを使ってください」
「あの球体、ただの自律型ロボットじゃなかったのね」
「機体制御から整備まで何でも出来る相棒ですから」
「ようするに、あんた居なくてもちゃんと機能するってことね」
Σ(T□T)
「はいはい、部屋の隅っこでいじけない」
「…元気出してください」
社はアスカの肩を叩き励ましていた
帝都大学 SIDE END
??? SIDE
そこはとある建物、部屋の壁は書類が均等に並ばれている棚が幾つも置いてあり、中央には横並びにディスクが置かれ書類が何処かの人とは違い整理整頓されている
突然、部屋中に電話が鳴り響き一人の女性が受話器を取った
『もしもし〜調子はどう?』
「このまま行けば今年中に発足出来るわ」
『…今年中にねぇ……』
「けど、こっちとして不安要素ばかり、一人前とはいかないわ」
『…その不安要素を取り除くのは、((教官殿|・・・))でしょ?』
「分かっているわ」
『そうそう、戻ったとき第一演習区画で待機しておいて』
「・・・・・・はっ?」
女性の手から受話器を落としそうになり慌てて掴むが、整理整頓されていた書類が床にばら撒かれてしまった
「それはどういうこと夕呼・・・副指令?」
『面白そうなことになるから訓練兵はモニタールーム』
「ちょ、ちょっと話が見えないんですが!?」
『なによ簡単に言ったじゃない、まりもは待機で第207はモニタールームよ、それじゃよろしくね』
部屋には電話が切れた音が聞こえ、 ((白陵|はくりょう))基地訓練校教導官・神宮司まりもは、ただ立ち尽くすしかなかった
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四番目にアスカ本格参戦、光州作戦まであとすこし 今後の流れでは光州⇒京都⇒横浜という流れで行きますので文才0と駄作製造機の作者をよろしくお願いします |
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