IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode05 黒獅子
それから一年後・・・・・・・
「・・・・・・・」
隼人は公園のベンチに座っていた。
あれからさほど外見に変化は無いものも、相変わらず長い髪は今では結んでおらず、広げていた。そして失った左目には、映画でよく悪役が付けている黒い眼帯を付けていたが、その上から眼帯を前髪で隠していた。服装は上下黒く白いラインが袖と裾に入ったジャージであった。
(しかし・・・その眼帯はどうかと思いますけど・・・)
(これがいいんだよ。普通の医療眼帯じゃ傷跡を隠しきれない。包帯じゃ余計に多い。これがぴったりなんだよ)
(・・・それはそうかもしれませんが・・・・少なくとも周りの目は・・・)
と、周りでは興味本位か、変な目で見る人が多く見られる。特に今の時勢・・・女性からは偏見な目で見られている。
(気にはしない・・・)
(・・・・・・)
(それにしても・・・・本当に前の世界と同じ展開になったな・・・)
(ある程度あなたの前世の経歴がこの世界で繁栄されています。しかし、それでも隼人さんの両親が志望する経歴は変えたはずなんですが・・・・)
(・・・変わってなかった・・・。唯一違うのは人身事故から交通事故で死んだってところぐらいだな)
(・・・すみません・・)
(謝る必要は無い・・・。これも決まっていた運命なのかもしれないな)
(運命・・・・)
(そういうのも、神は操作できるのか?)
(はい・・・。ですが、いくら神でも・・・予想外のことが起きるものです・・・・。現にあなたの両親が死んだことも・・・想定外でした)
(・・・・・・)
(そういや・・・・この時期に一夏がISを起動させたんだったな・・・『世界で初めてISを起動させた男』として有名になる)
そして隼人が立ち上がると、更に膝まで伸びた黒髪ロングヘアーが吹く風になびいた。
「さてと・・・もう少しブラブラ歩くかな・・」
そうして隼人はその場から歩き出した・・・・・
そしてしばらく歩いていると・・・・・・
「ん?」
隼人は倉庫がある地区に来ると、倉庫の近くで二人の女の子を見かける。
(どっかで見たことがあるような・・・)
そして二人の女の子は倉庫の中に入って行く。
「・・しかし、こんな所に女の子が居る自体おかしいな・・・」
隼人は女の子を追って倉庫に向かう・・・・・
「・・・・・・」
そして倉庫の中に入ったが、女の子の姿は見当たらなかった。
(確かにここに入ったよな・・・どこに行ったんだ・・?)
と、探していると・・・・
「・・・ん?」
そして倉庫の奥に行くと、何かを見つけた。
隼人は近付いてそれを見た・・・・・
「・・こ、これって・・・」
それは何かの設計図であり、隼人は瞬時でそれを理解した。
「あーあ・・・見ちまったな」
「っ!」
すると後ろから声がして、隼人はとっさに振り向くと、そこには一人の女性がいた。
「見てはいけないものを見たな・・・坊主」
「・・・これって・・・・ISの設計図・・・だな」
「ほう・・。それを瞬時に見て理解するとはな・・・。普通なら何の設計図なのか分からねぇんだがな」
「・・・・・・」
「だが、それを見られたからには・・・死んでもらうぜ」
そして女性は光に包まれると、ISを身に纏った。
「・・IS!?」
「そうだ!亡国機業の一人オータム様だ!まぁ覚えたってすぐに死ぬんだがな!」
そしてオータムと呼ばれる女性は右手にアサルトライフルを展開して、隼人に向けて弾丸を放った。
「くっ!」
隼人はとっさに弾丸をかわし、すぐに倉庫から出ようとする。
「逃がすかよ!」
そしてオータムは上に向けて弾丸を放つと、シャッターの止め具が破壊されて、シャッターが下りて出口を塞いだ。
「くっ!」
隼人はとっさに横に跳びだして向かってくる弾丸をかわしていく。
「ちょこまかと動くんじゃねぇ!くそガキ!」
そしてオータムは左手にアサルトカノンを展開し、連続で弾丸を放っていく。
(くそっ!これじゃ分が悪すぎる・・・!)
隼人は必死に弾丸をかわしていき、地面に落ちているスパナを拾い上げると、勢いよく放り投げた。
「はっ!どこ見て投げている!」
しかしスパナはオータムには向かわず、そのまま天井のほうに飛んで行く。
「狙いはお前じゃない」
「なに・・・?」
するとスパナは天井のクレーンに直撃し、そのまま吊るしていた荷物と共にオータムの上に落ちてきた。
「なにっ!?」
そして荷物はそのままオータムの上に落ちて、そのまま地面に倒れる。
「・・・・・・・」
そして隼人は機械の陰に隠れて様子を伺っていた。
「あのくそガキ!!絶対に殺してやる!」
と、怒り心頭のオータムは隼人を血眼に探している。
(どうする・・・少なくとも銃があってもISが相手じゃ歯が立たない・・・。さっきのような攻撃なら衝撃でパイロットには直接ダメージを与えることはできるが・・・・もうさっきのようなものは無い)
隼人はどうすればいいか、必死に考える。
「見つけたぞ!!」
「っ!」
するとオータムが隼人を見つけた。
そしてオータムはアサルトライフルを放ってくるが、隼人はとっさにコンテナを蹴って跳ぶと、向かい側の壁を蹴って、コンテナの向こう側に跳んだ。
「くそっ!」
隼人はオータムからの攻撃を避けながら倉庫内を逃げ回る。
「逃げ回っても無駄だ!」
そしてオータムはアサルトカノンを放つと、隼人の横のパイプを吹き飛ばした。
「くっ!」
それによってパイプが隼人にぶつかるが、何とかバランスを保った。
「っ!」
そして隼人は何かを見つけて、とっさに横に跳んだ。
「っ!?」
すると突然バランスを崩してしまう。
足元には先ほど転がったパイプがあり、それを踏んだために転んだ。
「馬鹿が!」
そしてオータムはアサルトライフルとアサルトカノンを同時に放った。
「しまっ!?」
そして弾丸は隼人のほうに飛んで行き、床に直撃した爆発した・・・・・・・・・
(くそ・・・こんなところで・・・・)
(まだですよ)
(・・なに・・?)
すると、目の前にあの神様が出現した。
(お前は・・・)
(何とか結界を張るのが間に合いましたね・・・)
(・・・結界・・・?それに・・・)
そして隼人は辺りを見ると、なにやら違和感があった。
(時間も止めています・・・。さぁ、これを)
そして神は隼人に黒い板に金の文字を刻んだドッグタグを渡した。
(これって・・・まさか・・!?)
(はい・・・。ようやく完成しました)
(そうか・・・。ついにこの日がやってきたんだな)
(しかし、機体が完全になるにはあなたとのフィッティングが必要です。ちょっとの間はうまく動かせないと思います)
(・・それでもいいさ・・・。ようやく・・・この手にこれが来たんだからな!)
そして隼人はドッグタグを握り締めた。
(来い!・・バンシィ!!)
「ふん・・・」
そしてオータムは隼人がいた場所から煙を上げているところを見て鼻で笑う。
「あっけないな・・・・まぁいい」
そしてオータムは後ろを向いた・・・・・
「っ!?」
すると後ろから眩い光が放たれた。
「なんだっ!?」
そしてオータムが振り向くと、光を纏う隼人の姿があった。
「お前・・・まさか!?」
「・・さぁ・・こっからが俺の反撃だ!」
そして隼人は一気に光を放ち、黒いボディーを纏った。
形状は至ってシンプルだが、各所にはラインがいくつかあり、頭には金色のマスクに、額に数本の角が一角獣のようにあり、襟に爪のようなデザインがあり、右腕にはフィン状のパーツが装備され、左腕にはナックルのようなパーツを装備していた。
そしてバイザーが赤く発光した。
「馬鹿な!?・・男がISを動かしているだと!?」
オータムはかなり驚いていた。
「・・・そんな例が最近あったばかりだろ。なら不思議じゃねぇよな!」
そして隼人は背中のバックユニットのスラスターを噴射してオータムに向かっていく。
「くっ!」
オータムはとっさにアサルトライフルを放つが、隼人はスラスターを噴射してかわすと、右腕のパーツを前に展開すると、上下のパーツの間にエネルギーを充填し、エネルギーを放った。
「っ!?」
そしてエネルギーがオータムのリヴァイブの背面スラスターユニットをかすれて、表面装甲が蒸発する。
「これは・・・・ビームだと!?」
「だったらどうだって言うんだ!」
そして隼人は左腕のナックルを勢いよく突き出してオータムを殴りつける。
「ぐっ!調子に乗るなくそガキが!」
そしてオータムは左手にブレードを展開すると、バンシィに切りつけた。
「くっ!」
その衝撃で隼人は数歩後ろに下がるが、その直後にオータムが更にブレードで切りつけてきた。
「はっ!でかいことを言った割には動けてねぇな!」
そしてオータムは更に回し蹴りを入れた。
「ぐっ・・・!」
隼人はとっさに右腕の武装をオータムに向けてビームを放った。
オータムは横に跳んでかわすと、アサルトライフルを放ち、弾丸がバンシィに直撃する。
「く、くそっ!」
隼人はとっさに体勢を立て直す。
(うまく動かせない・・・・。まだこいつの動きに慣れていないせいか・・・)
そして隼人は後ろに跳んで右腕の武装を向けるとビームを放つ。
「無駄だって言ってんだよ!」
そしてオータムは両手にサブマシンガンを展開して弾丸を放ってくる。
隼人はとっさに弾丸をかわしていくが、いくつかがバンシィに直撃する。
(このままじゃ・・・・早く!)
すると、バンシィの装甲のラインから金色の光が漏れ出した。
(これは・・・)
[最適化(フィッティング)完了・・・システムオールグリーン]
(やっとか・・・・よし!)
「何が・・・」
するとオータムが驚いているうちに、バンシィの装甲が足から頭までどんどん展開していき、バックユニットから二本の棒が展開し、その下にある金色のフレームが露出して光り輝き、最後に頭の両側面のパーツが前後逆になり、マスクが収納されるとその下にあったマスクが現れ、最後に額の角が横に展開して、獅子のたてがみのようになった。
「な、なんだと!?」
オータムが驚くと、バンシィのマスクの下にあったツインアイが赤く発光する。
「ここからが本番だ!」
そして隼人は右腕の武器を元に戻すと、バックユニットの棒を抜き放つと、先端からビーム刃を展開してオータムに切りかかる。
「くっ!」
オータムはとっさに後ろに跳ぶものも・・・
「甘い!」
そして隼人は展開された両足とリアアーマーとバックユニットのスラスターを一気に噴射し、左腕のユニットを展開すると、金色の爪が現れた。
「なにっ!?」
そして隼人はそのまま左腕の武装をオータムのリヴァイブの背面右スラスターユニット
を掴むと、そのまま爪を閉じてスラスターユニットを潰して切り裂いた。
「ぐっ!」
オータムは左手のサブマシンガンを放つが、バンシィは一瞬で避けると、ビームソードを振り下ろして、リヴァイブの左足首を切り落とした。
「く、くそっ!」
そしてオータムはとっさに後ろにフルスロットルで飛ぶと、マシンガンを乱射した。
「ちっ!」
隼人はとっさに左腕を前に出して弾丸を防いだ。
「・・くそ・・・逃げたか」
そして隼人が腕を退けると、オータムは倉庫の天井を破壊して逃げていた。
「・・・・・・・」
そして息をゆっくりと吐くと、バンシィの装甲が閉じていって、元の姿になった。
(どうですか・・・?出来栄えは?)
(最高だ。文句などないさ)
(そうですか・・・。気に入られてよかったです。引き続き他の機体の製作に入ります)
「・・・さて・・俺も逃げるか・・」
そして隼人は地面を思い切って蹴ると、オータムが作った穴から外に飛び立った・・・・
「・・・・・・・」
「・・・凄いね〜・・かーんちゃん〜」
そしてコンテナの陰から二人の女の子が出てきた。それは隼人が見かけた女の子であった。
「・・・・・・」
「・・・私たちも逃げる〜?」
「・・・・う、うん」
そして二人の女の子は倉庫から出て行った・・・・・
説明 | ||
トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! | ||
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