IS~音撃の織斑 十一の巻:黒い雨 |
十一の巻:黒雨の出現
side 三人称
学年別トーナメント開催までは片手で数える程しか日数が無い。その為鈴音はピットで自主練を開始しようとしていた。
「あらあ?てっきり私が一番乗りかと思いましたのに。」
「学年別トーナメントに向けてあたしは特訓をするのよ。」
「奇遇ですわね、私もですわ。」
「丁度良いわ。ここでどっちが強いか白黒はっきりさせましょうよ。」
「構いませんわよ?」
二人はISを展開して模擬戦を始めようとした瞬間に、二人の間を砲弾が通り過ぎて少し離れた地点に着弾した。
「ラウラ・ボーデヴィッヒ・・・・!!あれはドイツの第三世代型IS・・・・シュヴァルツェア・レーゲン・・・・」
ラウラが纏っていたのは、全身が黒く、左肩に巨大な砲身があるISだった。
「イギリスのブルーティアーズに、中国の甲龍か。まだデータで見た方が強そうだったな。」
「何の用?ドイツくんだりからワザワザボコられに来るなんてジャガイモ農場ではそう言うのが流行ってるのかしら?」
「あら鈴さん、この方は共通の言語をお持ちではない様ですからそんなに言っては可哀想ですわよ?」
正に喧嘩の売り言葉に買い言葉だ。
「数だけしか取り柄が無い国と、古い栄光にしがみ付くだけの国にその様な事を言われる筋合いは無いな。」
その言葉で二人の怒りのボルテージが更に上がって行く。
「どうやらスクラップをお望みの様ね!」
「とっとと来い。下らん種馬を取り合うメスに私が負ける筈も無い。」
それで二人は完全に堪忍袋の緒が切れたかに見えたが、二人の接近は阻まれた。再びどこからか射撃が足元に穴を開けたのだ。
「あ・・・!」
「い、一夏?!」
そう、ISを部分展開していた一夏の手には万化無型が変形した慟哭が握られていた。その目は何時に無く険しい。
「名前で呼ぶな。さっきのやり取りは聞こえていたが、随分言ってくれるな。流石は元ナチス、ユダヤ人を血も涙も無く大量虐殺しただけの事はある。教官はさぞ誇らしいだろうな、お前の様な問題児を抱えて。」
「黙れえぇぇぇぇぇぇぇーーー!!!」
「絵に描いた様な馬鹿だな。」
両手にプラズマ手刀を展開し、特攻して来たラウラを一夏は嘲笑う。
『零落白夜、発動』
部分展開された右腕と慟哭が光り出し、零落白夜を纏ったビームが多数放たれた。それらは全てスンプン違わず彼女に命中し、シールドエネルギーを二割弱にまで減少させた。そして最後に慟哭を槍の様な形に変形させた。
(是空か。まあ、性能テストも兼ねて使うとしよう。)
『零落白夜、発動』
再びそれに零落白夜を纏わせて投擲した。だが当然ながら避けられる。
「馬鹿め!!そんな物が私に当たるとでも思っているのか?」
「いいや?当てるのが目的じゃない。」
今度は是空が六つに分解し、ある物はソードビット、ある物は射撃型のビットに変わってラウラに襲いかかって来た。当然零落白夜を纏っている為、シールドエネルギーはガリガリと削られて行く。
「嘘・・・・!」
「信じられませんわ・・・・!一夏さんはお強いとは知っていますが、まさかビットを、それも六個を全て同時に使う事が出来るなんて・・・・とんでもないですわ!」
一方、蚊帳の外になってしまったセシリアと鈴は唖然としていた。特にセシリアは同じビットを使った戦闘を主とするので余計に驚いている。自分では四つ操るだけで精一杯でその間自分は攻撃出来ないのに、彼は何の問題も無く六つ全てを、それこそ己の手足の様に自由自在に動かしてラウラを翻弄していた。そして最後にイグニッションブーストで加速した飛び蹴りで遮断シールドに叩き付けられた。当然ISは解除されてしまう。
「言っただろう。お前では俺には勝てないと。だが、チャンスをやろう。トーナメントまでは一週間近くある。その間に自主練なり何なりしろ。そしてトーナメントで、もし俺に勝つ事が出来ればお前の知りたがっていた事を話してやる。織斑千冬も一緒に加わり、事実確認も行う。だがもし負ければ・・・・今度はお前の専用機をコアごと破壊するぞ、糞チビ。お前も人の上に立つ役柄を持っているのだろうが、もしここで問題を起こせば、被害を被るのはお前と、お前の仲間だ。いるかどうかは知らないがな。それをよく考えた上で行動しろ。」
一夏は彼女をピットまで運ぶと再びアリーナに出て来た。その圧倒的な勝利を収めた彼を唖然として鈴音とセシリアは見つめ、こう思った。彼は・・・・恐らく学年最強だと。
「さてと、そこの二人。お前らにも責任はあるぞ?間に合ったから良かった様な物の、安い挑発に乗って、もしお前らのISが破損でもしたら、どうするつもりだ。それでもお前らは代表候補生なのか?自覚が無さ過ぎる。それはお前達の物であって、お前達の物では無い。政府の意思一つで、お前らの首は飛ぶんだよ。だから一々突っかかって来る相手に反応するな、キリが無いぞ。」
「う・・・・ごめん・・・・」
「すいませんでした・・・・・」
「さてと、俺は自主練の相手がいるんだが、丁度お前らがいるから付き合え。二対一でも構わん。一対多は久し振りなんでな、ならしておきたいんだよ。後・・・・ちょっと待ってろ。」
一夏は再び六つのビットを起動させてピットの中にいる者に狙いをつけた。
「そこにいるのは分かってる。敵情視察かどうかは知らないが、こそこそされるのは嫌い何でね。穴だらけにされたくなければさっさと出て来い。」
そして慌てて出て来たのはシャルルだった。顔は冷や汗で光っていた。
「何だよ、お前か。また俺に難癖付けに来た((女|バカ))かと思っちまった。」
「ウ、うん、ごめんね。あの、模擬戦してるって他の女子から聞いたから、僕も参加出来ないかなーって・・・・アハハハハハ・・・・」
若干恐怖で表情は引き攣っているがどうにか笑顔を見せた。
「そうか・・・・まあ人数は多い方が効果的だからな。それにお前のISも見た事無いし。予定変更だ。一対一で一人ずつ相手してやる。そこから反省点を自分で見出だせ。己の弱みは、己で見つける事によって、更に高みを目指せる。さて、まずはシャルルだ。お前にはまだ俺の手の内の全てを見せた訳ではないからな。」
シャルルは頷いてISを展開した。山吹色のそれは、以前一夏が使っていたラファールと基本的な形は同じだが、カラーリングや両肩の大型シールドの有無など、細部で異なる点が幾つかあった。
「これが僕の専用機、ラファール・リヴァイブカスタム・IIだよ。」
「ほう。俺の好きな訓練機の後継型か。面白い。」
一夏は右手に慟哭、そして残った両足と左手に閃爪刃を展開した。シールドエネルギーはタンクの物を使って補充したので問題は無い。シャルルは両手にアサルトカノン『ガルム』とショットガン『レイン・オブ・サタデイ』を((展開|オープン))した。二人は同時に空に舞い上がり、お互いの銃撃を潜り抜けながらも攻防を続けた。シャルルは武装を変えながらも弾幕を張り続ける。ある時はアサルトライフル、ある時は重機関銃、またある時はマシンガンと、事ある毎に武装を変えて弾幕を張り続けた。
(くそっ!((高速切替|ラピッドスイッチ))か。((白式|コレ))じゃ武装は((万化無型|コイツ))だけだから出来ないし・・・・・)
一夏は内心毒突きながら何か策は無い物かと必死に頭を回転させた。そして・・・
(そうか!!アレがあったじゃないか!完璧に忘れていた。対実弾兵器専用の防御装置が!!)
慟哭を分解、再連結させて是空を振り回した。それを目の前で振り回しながらイグニッションブーストでシャルルに特攻する。
「甘いよ!」
シャルルは激しい集中弾雨を浴びせるが、銃弾は全て逸れて明後日の方向へと飛んで行った。
「え?!何で!」
「隙有りだ。」
一瞬零落白夜を纏わせて是空を叩き付け、後ろに回り込んで閃爪刃での肉弾戦を挑み、シールドエネルギーをゼロにした。
「俺の勝ち。」
「あちゃ?、負けちゃった。強いね、一夏は。」
「まあ、鍛えてりゃこれ位当然だ。次は鈴音とセシリアか。閉館時間も押してるし・・・・この前の反省点を注意して二人で掛かって来い。」
Side out
Side ラウラ
く・・・・・何と言う屈辱だ・・・・アイツに・・・・教官の汚点以外の何者でもない様な男にほぼ何も出来ずに負けてしまった!!!何故だ・・・・何故だ何故だ何故だ!!!
『言っただろう。お前では俺には勝てないと。だが、チャンスをやろう。トーナメントまでは一週間近くある。その間に自主練なり何なりしろ。そしてトーナメントで、もし俺に勝つ事が出来ればお前の知りたがっていた事を話してやる。織斑千冬も一緒に加わり、事実確認も行う。だがもし負ければ・・・・今度はお前の専用機をコアごと破壊するぞ、糞チビ。お前も人の上に立つ役柄を持っているのだろうが、もしここで問題を起こせば、被害を被るのはお前と、お前の仲間だ。いるかどうかは知らないがな。それをよく考えた上で行動しろ。』
私は戦う事が存在理由なのだ!!勝たなくては、勝たなくては私は・・・!!!
「ボーデヴィッヒ、何をしている?」
「きょ、教官?!」
「大方私の弟だった男に叩きのめされたのだろう?」
私は何も言えなかった。負けを認めたくなかった。
「教官、何故この様な所で教師など!?」
「私には私の役目がある。そして私は弟を取り戻したい。それだけだ。」
「何故そこまでして!」
理解出来なかった。何故教官があの男にそこまで拘り、固執するのかを。
「何度も言わせるな。」
「お願いです。もう一度ドイツで再びご指導を!ここでは貴方の能力は完全に活かし切れていない!」
私は必死だった。教官がいるからこそ今の私がいる。教官が・・・教官が・・・・・!!
「ここの生徒は貴方に教えられる資格など持ち合わせていません!!危機感に疎く、ISをファッションか何かと勘違いしている!」
「黙れ小娘。少し見ない間に随分と偉くなったな。その若さで選ばれた者を気取るとは恐れ入る。寮に戻れ、私は忙しい。」
私は悔しくてその場を急いで離れた。何故ですか、教官?!何故ここに・・・・
Side out
Side 一夏
訓練を終えて三人に別れを告げた後、俺は密かにニビイロヘビに彼女を追跡させていた。思った通り織斑千冬の所に向かった。分かり易い奴だな。ボーデヴィッヒが充分離れた事を見計らって俺は姿を現した。
「よう、元姉。随分と剣呑な教え子を抱えているな。イギリスと中国の代表候補に喧嘩売ってたぞ?俺が止めたけどな。」
「一夏・・・・」
「馴れ馴れしく俺の名を呼ぶな。俺はお前との縁は切った。全て、な。それにあろう事か今度はお前のやらかした不始末のツケが俺に回って来た。迷惑極まり無い。お前の偽善的な姉としての振る舞いもな。いい加減俺に縋るのは止めろ。お前の白騎士としての成功はISと言う欲望を呼び、そしてその欲望が女尊男卑と言う破滅への一途を辿っているんだ!!!」
だが、あいつは何も言わなかった。いや、言えないのか。俺は振り向いて立ち去ろうとして、突然後ろから抱き付かれた。振り解けない・・・・いや振り解かないのか、俺の体が?動け・・・・動け・・・・俺の体だろう・・・・動けよ!!!!
「一夏、聞いてくれ。・・・・私はお前を・・・・お前を守りたくてISに関わった。世界最強になれば、たとえ女尊男卑の風潮だろうとお前を守る事が出来ると思った・・・・・だがあの日から私はお前を懸命に捜し続けたのだ・・・親に捨てられ、お前にも見捨てられてしまっては・・・・私は・・・・・頭がおかしくなってしまいそうだ・・・・・!」
泣きながらそう言われ、首筋に暖かい物が流れるのを感じた。
「だから何だ・・・・!結局俺は、このザマだ!!男でもないお前に俺の気持ちが分かってたまるか・・・・」
そんな時電話が鳴った。俺はそれを取り出して出た。
「はい。」
『よう、元気か。』
「まあ、今あまり居合わせたくない人物が超至近距離にいますからそうは言えません。体調は絶好調ですけど、気分は最悪です。」
『そうか。まあ良い。ところで、お前に言いたい事がある。これはおやっさんや所帯持ちのゴウキさんとも相談した結果だ。さっさと姉と』
だが続きが聞ける前に、俺の手から織斑千冬が携帯を取り上げた。
「お前が誰だか知らないが、一夏の面倒を今まで変わりに見てくれて本当に感謝している。だが私は一夏との関係を元に戻したい!!どうすれば良い!?教えてくれ!!」
師匠がそう簡単に許す筈が無い。あの人もISが出来てからの不満、愚痴を零していた。
『そうだな・・・・・弟と戦え。日程、場所は俺が設ける。一夏に替われ。』
隣で聞いていた俺は携帯を奪い取って耳に当てた。
「今さっき何を言ったんですか?言っておきますけど、俺は織斑千冬と和解する気は毛頭ありません。幾ら師匠の頼みとは言えこれだけは絶対譲りませんよ。」
『何時までそんな事を言っているつもりだ?お前は五歳の聞き分けの無い糞ガキか?確かに、お前の姉は許されない事をした、取り返しのつかない事をした。だが、それを何が何でも許さないと言うのは、度量が狭過ぎなんじゃないか?』
だが今の俺はまた怒りに身を任せて頭に浮かんだ言葉を矢継ぎ早に吐き出していた。もうどうでも良かった。こんな奴の側から早く離れたい。
「度量が狭い?!大いに結構ですよ!!コイツは俺が今まで何を味わって来たか分からないからそんな事が言えるんだ!今更姉としてみてくれなんて・・・・虫が良過ぎますよ、こんな偽善者を許せだなんて!!俺は絶対に反対です。それでは。」
俺は一方的に電話を切った。
「師匠に何を言われたのかは知らないが、俺はお前と和解するつもりは無い。」
降り始めた雨も気にせず、俺は歩き去った。制服がびしょぬれになったが気にしなかった。どうでも良くなってしまったのだ。
「今になって・・・・何で和解なんか・・・・・」
そして俺は叫んだ。鼓膜が破れ、喉が潰れる程大きな叫び声を。そして俺は泣いていた。無性に、泣きたくなってしまったのだ。
「風邪、引くよ・・・・?」
俺は僅かに目を上げた。そこにいたのは更識簪と布仏だった。どちらも心配そうに俺を見て、二つの傘を俺の頭の上と自分達の上辺りに差している。
「気にするな。しばらくの間ほっといてくれ。俺は・・・・ここにいる。」
「いっちー・・・・織斑先生と何かあったの・・・?」
「知らない方が身の為だ。あんな奴・・・・」
俺は立ち上がって濡れた髪をかきあげた。気分はちっとも晴れず、心の中で蟠りが残っていた。何故ここまで長い時を経て今になって師匠は和解しろと言い出したのだろうか?
「無駄な心配かけて済まなかった。」
俺は体を引き摺る様にして部屋に戻った。ちょうどシャルルもシャワーを浴びた後らしく、髪の毛が少し湿っている。さてと、そろそろ聞き出すか。
「デュノア、お前女だろう?」
「え?何、突然?」
まだしらばっくれるか。
「お前は男装した女だ。見た目や仕草は男らしいが、男の割に声が高いし、体付きも華奢で細い。そもそも男と女の骨格は根本的に違うんだよ。そして廊下で俺達が走っていたあの時、お前の反応が気になった。男として自覚が薄かった。普通なら女だらけの学園に放り込まれてそうなる事はあり得ない。以上の事を踏まえて俺はお前が男装している女だと言う仮説を立てた。もし訂正したい所があれば遠慮無くやれ。」
「凄いね・・・・降参。そうだよ、僕はデュノア社に送り込まれた。父の命令でね。」
「目的は俺のデータと接近する為の広告塔目的か。全く詰まらん事をして来るな、フランスも。」
「うん。僕は妾の子なんだ。それに幾ら世界で三位のISシェアを持っているとは言え、所詮第二世代までなんだ。元々第三世代の開発研究がヨーロッパの他の国家と比べて大幅に遅れていたからね。だからイグニッションプランからも除名されて、何らかの成果が見られないとISの研究開発許可を取り上げるって。これからデュノア社は他の会社の傘下に吸収合併されて、僕は強制送還のち牢獄行きかな。」
何を笑ってやがるんだ、コイツは?
「お前はそれで満足なのか?フランスの計画は見事に破綻し、お前の正体は露見した。別にこれはお前が自主的にやった事ではなく命令された事だ。」
「じゃあどうするのさ!!?僕には何も出来ない!!」
「もしそこまでお前の糞親父が崖っぷちに追い詰められているならスキャンダルを散撒く事でそいつは社会的に消えてなくなるだろう。そしてこの学園の特記事項もある。第21項だ。 本学園における生徒はその在学中においてありとあらゆる国家・組織・団体に帰属しない。本人の同意がない場合、それらの外的介入は原則として許可されないものとする。つまり、今年も加えて三年近く時間がある訳だ。その間幾ら政府と言えども手出しは出来ない。そしてその間お前がどうするかは、お前の自由だ。自首するも良し、ここに残るも良し。お前自身で決めろ。いい加減木偶人形でいるのも飽きただろう?俺はシャワーを浴びてから寝る。流石に疲れた。」
Side out
Side 石動鬼
「あー、もう・・・・やっぱり駄目だよなあ・・・・」
「どうしたんですか?イスルギさん。溜め息なんて。」
俺は今イブキと一緒に和食の小料理屋で飯を食ってる。俺が落胆しているのは、当然俺の弟子の事でだ。
「いや、まあ、俺の弟子の事でな。弟子入りさせてすぐ姉と和解しろってのもアレだったんで熱りを冷ましてから仲直りさせようと思ってたんだが、どうやら裏目に出たらしい。アイツは拉致されたあの日から壮絶な憎悪を織斑千冬に抱いている。それが何年も続いていれば嫌でも根付く。俺も入学当日にあんな焚き付ける様な事言っちまったしなあ。それをどうにかしたいんだがなぁ・・・・・アイツは元々頑固だし・・・・はあ・・・・」
俺は冷や酒を呷って鯣烏賊の塩辛を口に含んだ。
「でも、どっちも悪いと思いますよ?彼は、織斑さんの主張は聞いたんですか?」
「ああ、聞いたとも。そしてどれも全て正論で返した。向こうはぐうの音も出ない。非は自分にあるとも自分から認めた。」
イブキはそれを聞いて黙ってしまい、生ビールのジョッキを空けた。コイツ・・・・大して飲めない小虎の癖に無理しやがって。
「やっぱり兄弟って難しいんですね・・・・僕は一人っ子だから何とも言えませんが。」
そういやそうだったな。
「イスルギさんは・・・あ、いえすいません。」
「良いんだよ。もう昔の事だ。俺の弟が魔化魍に喰い殺されたのは・・・・」
さーてと、本当にどうしようかね。あの弟子は一度俺が一発シバかないと言う事を聞かないからな。雨も酷くなってるし、しばらくはここにいる事にしよう。
side out
説明 | ||
姉に捨てられ、魔化魍と戦う猛士の鬼、石動鬼に拾われた織斑一夏。鬼としての修行を積み、彼は何を見る? ISと響鬼のクロスです | ||
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イブキは兄がいますよ。戦死しているみたいですが・・・(ゼロ・スパーク) | ||
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