IS〜深緑の狙撃姫〜「・・嫌な事があったからその為の気晴らしに過ぎない。」
[全5ページ]
-1ページ-

保健室

 

「いたた・・。」

「動くなって。・・ほらっ、終わったぞ。」

 

一夏は箒の傷口を消毒、箒がそれを痛がって体を捩らせる。

消毒が終わり、箒はアクエリアスのスイッチャーが瑠璃だと伝える。

 

「そんな・・あいつがアクエリアスだなんて・・。」

「だが事実だ。私の目の前でアクエリアスに変わった。」

 

一夏は自分にクッキーをくれた瑠璃がアクエリアスだとは信じられなかった。

瑠璃はがんばり屋だと噂を聞いている。

だからこそ箒が許せなかったのだろう。

 

「んうぅ・・。」

 

ロックオンが目を覚ます。

起き上がって周囲を見回したあとこう言った。

 

「・・あれ?あたし何で保健室で寝てるの?」

「え・・?」

 

箒は耳を疑った。

ロックオンはアクエリアスを圧倒した。

その事を覚えていない・・?

 

「ロックオン、さっきお前はアクエリアスと戦った。そしてアクエリアスを圧倒した。その事を覚えていないのか?」

「え?あたしアクエリアスと戦ったの?全然覚えてないんだけど・・。」

「・・どこまで覚えている?」

「・・特訓しようとアリーナへ向かっているとなんか音楽が聞こえて・・そしたら意識が無くなった・・。」

 

一夏たちはアイコンタクトで会話をかわす。

 

(やはりあの音楽が原因か・・。)

(ここは更織さんとのほほんさんに頼ろう。彼女たちは暗部だからレッドショルダーの事をより深く調べられるはずだ。)

 

一夏は簪にメールでレッドショルダーの事を調べてもらうように伝える。

ロックオンは記憶の欠落に混乱する。

 

(え?あたしはこの数十分の間に何をしたの?アクエリアスと戦った?初めて戦った時は苦戦したのに圧倒した?箒は何を言ってるの?訳がわからない・・。)

 

「今日はもう休め、ロックオン。」

「・・ええ、そうさせてもらうわ。」

-2ページ-

簪の部屋

 

連絡を受けた簪と本音は更識家に依頼してレッドショルダーの資料を集めさせた。

そして今は一夏、ゼシカ、マドカ、シャル、ラウラなど軍事や裏に詳しそうな人だけを集めている。

 

「資料を見る限り、ロックオンはこの部隊の誰かに拾われ、そこで技術を身に付けたと考えるべきだな。」

「確かにね。あの技術はちょっとやそっとじゃ身に付かないよ。」

「私たち以上に壮絶な訓練を積んだんだと思う・・。」

「ストりゃん、たまに射撃場に行くところ見かけるよ〜。ストりゃんに〜射撃練習を見せてもらったけど〜ど真ん中を寸分の狂いもなく撃ち抜いていたよ〜。しかも連続で〜。」

 

簪や本音もロックオンの技術を疑問を持っていたようだ。

ゼシカやマドカもロックオンについて話をする。

 

「私たちも亡国企業にいたときに少し聞いたことがある。」

「まるで機械みたいに感情がなくて女子供関係なく殺す兵士がいるって。スコールは敵に回したくないって言ってたよ。」

 

どうやら亡国企業でもロックオン・・名無しの噂が上がっていたようだ。

組織の幹部に近いスコールという女もロックオンを敵に回したくない程の実力の持ち主らしい。

 

その頃のロックオン・・。

 

(空白の数十分の間に一体何があったの・・?箒はあたしがアクエリアスと戦って圧倒したって言ってるけどあたしには覚えがない・・。)

 

ロックオンは空白の記憶に恐怖を抱くと同時に自分ではない何かが自分の中にいると感じる。

本気モード+名無しの力を発揮するリバレーション・・今回はそれ以上の力を発揮してアクエリアスを圧倒した。

 

(あの音楽には何の意味があるの・・?聞いたら意識が無くなってしまう・・。)

 

「考えても仕方ないか・・。寝よっと。」

 

ロックオンは気持ちを切り替えて就寝。

 

???

 

ロックオンはどこまでも暗い闇にいた。

そんななかで頭に声が響く。

 

(早く覚醒しろ。そして私に身を委ねろ・・。そうすればお前は神になる・・。)

(神・・?)

(そうだ、私に身を委ねれば世界はお前の思いのままにできる・・。)

 

闇の向こうから出てきた手がロックオンの手を掴もうとするがそこでロックオンの目が覚める。

-3ページ-

「はっ!?」

 

ロックオンは勢いよく起き上がる。

体中から汗が吹き出していた。

 

「・・あれ、どんな夢だったんだろ・・。」

 

ロックオンは夢を思い出そうとするが思い出せない。

今は朝の6時半前。

もう一度寝るには微妙な時間だ。

 

「もう一度寝る気になれないし、せっかくだから体動かそうかな・・。よし、踊ろう。」

 

ロックオンはジャージに着替え、Ipodを持って外に出る。

広い場所に出たところで音楽をスタートして踊り始める。

曲目はDAPANPのごきげんだぜ!、玉置成実のRealize、Reasonを踊った。

踊り終わった所で楯無が拍手しながら現れる。

 

「なかなかやるじゃない。」

「・・嫌な事があったからその為の気晴らしに過ぎない。もうすぐ朝食だから失礼するわ。」

 

そう言ってロックオンはその場を後にする。

姿が見えなくなったところで楯無はほくそ笑む。

 

「ストラトスさん、私があなたのマスターになってあげる・・。その為の布石もあるしね。」

 

楯無の手にはあの音楽のCDがあった・・。

 

食堂

 

ダンスをしたとはいえ、どうもすっきりしていないロックオンがいた。

 

「うーん・・。」

「どうしたの、ロックオン?」

「なんかね、すっきりしないのよ。朝にダンスやったんだけどそれでもモヤモヤが晴れなくて・・。」

「頼むぞ、ロックオン。お前がそんなことだったらビット操作に影響が出る。」

 

そんなロックオンを見て一夏は不安になった。

 

(ロックオン・・。)

-4ページ-

タッグマッチ前日

 

アリーナでは最終調整のために各タッグが最後の練習に励んでいた。

片付けを終えた箒がアリーナを出ようとしたとき、水のムチが箒を捕らえる。

 

「うああ!」

 

そのまま引っ張られてアリーナに戻される。

そして今度は水が体を覆う。

 

「ふふ、苦しいか?」

「ガボッ、ガボ・・!」

「私たちの苦しみはこんなものではない!貴様には報いを受けてもらう!」

 

アクエリアスは箒を覆う水を操作、箒が宙吊りの状態になった。

 

「ガボッガボッ!」

「ふふ、私はこの前言った。簡単には殺さないと。」

 

アクエリアスが指を鳴らすと顔の部分だけ水が解除。

箒は呼吸を整える。

そこへフォーゼが駆けつける。

 

「そこまでだよ!アクエリアス・・いや、蒼海瑠璃!」

「フォーゼか、邪魔はさせない!」

 

アクエリアスはまた指を鳴らして箒を水に包み込む。

 

「グボッ、ガボッ!」

「箒!くっ、急がないと!」

 

箒は今逆さまの状態で水に溺れている。

頭に血が上り、呼吸も出来ない。

急ぐ必要があるが攻撃を加えても修復してしまう。

するとアクエリアスは指を鳴らして箒を包む水を解除。

 

「箒!」

「ふん、篠ノ乃箒はいつでも殺せる。」

「箒さんこちらへ!」

 

セシリアたちが箒を保護。

 

「よかった。蒼海さんが人間らしさが残ってて。・・これで行くよ!」

 

フォーゼはコズミックを取りだし、ロケットと交換してオンにする。

 

(コズミック)

(コズミック・オン)

 

フォーゼはコズミックステイツにステイツチェンジ。

 

「皆の絆で宇宙を掴む!」

 

フォーゼはブーストモードで斬りかかる。

攻撃は確かにヒットしているが両肩の水瓶の水で瞬時に修復するのでどうも効率が上がらない。

 

「やっぱり水瓶を壊さないといけないかな!」

 

フォーゼはパネルを操作、クローを具現化してソードに差し込んでオンにする。

 

(クロー)

(クロー・オン♪)

 

ソードの先が三つ叉になり縦に降り下ろして両肩の水瓶を同時に破壊。

 

「よし!一気に行くよ!」

 

フォーゼはコズミックを手に取ろうとするが・・。

 

「甘い!」

「え!?うわぁ!」

 

なんと大気の水分で両肩の水瓶が修復。

水流でフォーゼを攻撃、吹き飛ばされる。

そこへ・・。

 

「・・・。」

 

メテオが降臨。

フォーゼはメテオに駆け寄る。

 

「メテオ!待ってたよ!」

「・・・。」

 

フォーゼの言葉に何の反応も示さないメテオ。

すると突然フォーゼを攻撃。

 

「メテオ!?何するの!?」

「・・邪魔。」

 

メテオはソードを奪い取り、メテオスイッチをセット。

 

(メテオ)

(メテオ・オン♪)

 

ソードに青のオーラが纏い、構える。

そして・・。

 

「斬る。」

「・・え?み、見えなかった・・。」

 

一瞬でアクエリアスの背後に現れたメテオ。

 

「消去。」

「うっうああ!」

 

時間差で無数の斬撃がアクエリアスに襲いかかる。

 

「何なんだ、お前は!」

「答える必要ない。お前はここで消えるのだから。」

「忘れたか!私には修復できることを!」

「とどめをさすのは私じゃない。」

 

アクエリアスははっとなる。

メテオの手にソードがないことを、そして宙返りをしてフォーゼのそばに降り立つ。

 

(リミットブレイク)

 

「セイヤァー!」

 

ライダー超銀河フィニッシュの一閃が炸裂。

アクエリアスは爆風に包まれる。

そしてメテオに向き直る。

 

「メテオ・・。」

「・・・。」

 

メテオの変身が解け、倒れる。

爆風の中では・・。

 

(こんなところで・・終わりたくない・・!篠ノ乃箒に・・天罰を下すまで・・!)

 

「うああ!」

 

アクエリアスに超新星が浮かび上がり、逆再生するかのように元に戻り、持っていたカプリコーンスイッチを吸収。

箒とメテオへの憎悪が限界を超えた事で禍々しく変化したアクエリアスの至る所に様々な楽器を模した兵器や、水瓶状の装飾が増加した姿をしたカオスノヴァに変わる。

 

「ふぅ〜・・。」

「そんな・・。」

「バカな・・。」

 

メテオは気絶しているなか、フォーゼはアクエリアスの力とカプリコーンの力を持つカオスノヴァにどうやって立ち向かうのか・・。

-5ページ-

オリジナル超新星。

 

これも考えてもらいました!

 

メテオがバリズンソードとメテオスイッチ使用。

 

このメテオはロックオンが変身してますが中身は別人・・?

 

ロックオンの中に潜む何かとは・・?

 

次辺り決着。

 

感想待ってます!

説明
タッグマッチ前日。

ロックオンの記憶の欠落とダンス。
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
1805 1741 1
タグ
インフィニット・ストラトス IS オリジナル超新星 これも考えてもらいました メテオがソード使用 

十河さんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com