マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 八話 模擬戦
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マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START

 

 

八話 模擬戦

 

 

アスカ SIDE

 

 

トレミーは大きく波に揺られていた

スーツケースに入った軍服を眺めると少佐の襟章が輝いていた

昨日大学にいくと少佐の軍服が渡され、「あんたは、開発ができて衛士も出来るから動きやすいようにしといたわ」言われた

 

「こんなに簡単で少佐に任命していいのか国連」

 

自由に動けるなら、いいか

そして交渉の後、脳内を精密検査したら脳の神経細胞が強化され、脳量子波がたまに使えるみたいだ

GN粒子のおかげなのか、俺が知らずに管理者が弄られていたのか分からない

 

「アスカ、時間!」

 

端末機で操作しながらコクピットを見渡す、コクピットはフラッグのコクピットに似せて改造を施し、パイロットスーツはグラハムと同じ白を基調としたスーツ

 

「準備完了!準備完了!」

 

「よし白陵基地に行くか」

 

片手に少佐の軍服と書類が入ったスーツケースをコクピットに投げ込み

カタパルトを操作すると外は晴天でどこか出かけたくなりそうな気分だった

 

 

アスカ SIDE END

 

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白陵基地 SIDE

 

 

廃墟ビルが連なるのは白陵基地第一演習区画

その中心にはまりもが乗る国連軍77式戦術歩行戦闘機・撃震が堂々と待機していた

兵装は、常に部隊の最前衛に位置し、敵群への突入時に切り込み役を担う突撃前衛

87式突撃砲×1、74式近接戦闘長刀×2、65式近接戦闘短刀×2を装備し、突撃級や要撃級との混戦に対処するためのポジション

 

『まりも、準備はいい?』

 

白陵基地の司令室から夕呼は通信を繋ぎ、統合仮想情報演習システム(JIVES)を起動させた

 

『準備はいいってなにも、詳しく話してくれません?』

 

『一見は百聞にしかずよ、体験したほうが早いと思うの』

 

『だから内容を教えてくれませんか?』

 

『面白みが無くなるから・・・て、来たわね』

 

警報が響き渡り司令室が緊迫するが、この模擬戦を仕組んだ元凶の夕呼だけは笑みを浮かべていた

 

『国連軍戦術機が1機、急速接近中!?』

 

『カメラからの映像出します』

 

司令室の中央に備え付けられている大型モニターには撃震に似た戦術機が映し出される

その撃震に似た戦術機は国連軍のカラーである青ではなく黒、背中に装備されているはずの74式可動兵装担架システム無く、フラッグのフライトユニットが肩と一体型され跳躍ユニットはそのままでエール○トライクを思わせる見た目、両手にはリニアライフル二丁を装備されていた

 

『それじゃあ役者も揃ったことだし、始めるわよ』

 

『副指令、あの機体は一体!?』

 

『模擬戦の相手…甘く見ると痛い目みるわよ』

 

黒の撃震?はブザーと同時に撃震向かって4基水素プラズマジェットを吹かしていった

まりもは戸惑いながらも突撃砲を構え、撃とうとするがロックオンする前に黒の撃震?はそこにはいない

まりもはレーダーを確認すると後ろから接近するのが分かりビル影に隠れた

黒の撃震?はリニアライフルをまりもが隠れたビルに向かって射撃する

一発のペイント弾がビルを染め上げ、それを見たまもりは相手が未知の兵器を使っていることを知り、黒の撃震?から離れた

 

 

白陵基地 SIDE END

 

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アスカ SIDE

 

 

「う〜ん、どうする俺?」

 

後ろに回り込んだのはいいが、機体の出力が思っていたよりも性能が良く、自分が思っていた位置よりもかなり後ろに回りすぎてしまい、相手に性能を知られてしまった

 

「けど、まだ見せてない手で相手に付け込むしかないな」

 

腕のシーナイフを見ながらリニアライフルの出力を下げた

リニアライフルは出力を調整することにより、威力と連射が変えられる

出力を上げると威力が上がり連射が出来なくなり、逆に出力を下げると威力が劣るが連射が出来るようになる

 

「撃震、急速接近!撃震、急速接近!」

 

こっちが考えてうちに相手は、この機体の弱点を見つけたようだ

撃震はビル影から飛び出し射撃、こっちは傷は付かないが被弾する

 

「回避!回避!」

 

「この演習場、機体のフライトユニットが邪魔で左右に移動出来ないんだよな」

 

フライトユニットをそのまま採用しているため両翼がデカい分、直線上の道路しか入れないでいる

 

「あきらかに設計ミスだな」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「ナンテコッター!ナンテコッター!」

 

「よし逃げるか!」

 

現実から目を背けようと前後に回避しながら急上昇するが、上空から砲弾が通り過ぎた

砲弾は徐々に下に向かって降ろされていく

着地した瞬間、長刀を上段に構えて今にも振り落とす撃震がいた

 

「・・・ッ!?」

 

跳躍ユニットを前方に向け、全力で後ろに向かって吹かして回避

撃震は空気を斬り、接近しながら突撃砲でさらに追撃を仕掛けてくる

 

「簡単に離してくれないのか、対人戦は初体験なのに」

 

「アスカ、ガンバ!アスカ、ガンバ!」

 

とりあいず、やってみますか

 

 

アスカ SIDE END

 

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白陵基地 SIDE

 

 

誰もが唖然としてしまった

アスカが駆ける機体は、動きが制限される中、後退しながらリニアライフルで牽制する

しかも障害物に当たりもせず、まりもの攻撃を回避続ける

 

「…この操縦で落としたことは頷けるわね」

 

夕呼は端末を操作してアスカの機体を表示した

機体は目立つ損傷はしていなく、太平洋から白陵基地に来たにもかかわらず、燃料の水素はまだ半分も消費していなかった

アスカは徐々に追い詰められているがまりもの撃震は弾薬、推進剤が底につき始めていた

 

「どうして推進剤が切れない?」

 

まりもは困惑していた

相手は常に跳躍ユニットを吹かし、地面すれすれにホバーリングをしている

普通だったらいつ推進剤が切れてもおかしくない状況で、相手の機動力が一向にも落ちる気配がない

 

「くっ、こうなったら!」

 

まりもは機体を狙うのをやめ、腰の跳躍ユニットだけに狙いを定めた

砲弾は真っ直ぐ跳躍ユニットに当たり破壊されるが、アスカは瞬時に残りの3基水素プラズマジェットを巧みに動かし、接近させながらリニアライフルを投げ捨て短刀を構えた

まりもは突撃砲を捨て長刀を構え迎え撃ちせめぎ合う

しかしまりもは、背筋が凍るような感覚に合い、後退させ武器を見ると・・・

 

「長刀が破壊されているッ!?」

 

長刀は綺麗に斬られ、先端は地面に落ちていた

アスカの機体は短刀からプラズマを発生させ、青い光が短刀から発せられた

 

「さすがに強いな・・・ハロ、機体損傷率は?」

 

「31%!31%!」

 

「跳躍ユニット一機だけ破壊され、各部の関節が悲鳴を上げにきたか、自動照準、生命維持装置解除」

 

アスカは今の状況を打開するべく不要なものを外していく、コクピット内は赤いランプに照らされる

残った3基の水素プラズマジェットが同調し可動音がうねりを上げ、振動がコクピットに伝わりアスカはよりいっそう操縦桿を強く握り締め機体を加速させていく

まりもは、残っている長刀構えアスカを迎え撃とうとしていた

 

「「はあああぁぁぁっ!!」」

 

フライトユニットの両翼は廃墟ビルを擦りながら壊れる

アスカはそんなことお構い無しにまりもに全速力で近付く、まりもはアスカが長刀の範囲に入り振りかざした

まりもは「当たった!」と思ったら、またしても空気を切り裂いてしまう

カメラから送られる映像はアスファルトが抉られ、抉られた破片が宙に舞っている

 

「いない!?」

 

まりもの長年戦場で培われてきたカンが上に向かって危険信号を発し、上を見るとアスカが跳躍ユニットを出力全開に接近して振り下ろす

 

「おりゃあああぁぁぁぁ!!」

 

推進力と重力で威力が増したプラズマソードは左腕、左足を切り落とした

まりもの撃震はその場で倒れ込み、アスカの機体は各部から煙を上げて、膝をつく

 

『両機、行動不能と確認』

 

『はいはい引き分けで終わったわね、二人とも回収するから待機ね〜』

 

二人に夕呼の声が聞こえているが、アスカは気絶していた

最後にまりもの攻撃を回避するため、アスファルトを蹴り推進力を無理やり変えて地面に向かって跳躍ユニットを全力に吹かし着地の衝撃に耐え切れず、気絶してしまった

そのことは回収されるまで誰も分からなかった

 

 

白陵基地 SIDE END

 

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アスカ SIDE

 

 

気づいたら天井の染みが見え、瞬時にメスを隠した魔女がいた・・・

 

「・・・へぇ?」

 

「…ち、気づいたか!」

 

「いやいや、何してんですか香月博士!いま手術メス持っていましたよね?」

 

「や〜ね、そんな物騒なもの持てないわよ(棒読み)」

 

絶対持ったよこの人!

数秒、遅れてたら廃人になる一歩手前だったよ!

 

「そんなことより、あの機体改善するところあるわよ」

 

人を解剖することをそんなことって・・・

 

「最後のアレで10Gも掛かっているわ、降下軌道部隊は大体7Gで強化装備でも軽く失神する程度、それをあんたは生身で受けて気絶しただけ」

 

「気絶程度って・・・」

 

いま思うにGN粒子が強化装備を着用しないで、Gを相殺していたんだな

GN粒子ってチートすぎだろ

それと3基でオーバーフラッグに届いていないが、そのぐらいの出力だったら背中のフライトユニットは外して今まで通り2基で運用するか?

 

「ところで模擬戦の相手の方は大丈夫ですか?」

 

「あんたより、大した怪我もしてないわ、まりも入ってきなさい」

 

香月博士の言葉にドアが開き香月博士とは間逆の雰囲気を漂わせる茶髪の女性が入ってきた

 

「失礼します、お体は大丈夫ですか?」

 

「大丈夫です、こんな格好ですいません、今日から配属しました桜咲アスカです」

 

「神宮寺まりもです、よろしくお願いします桜咲少佐」

 

「まりも、((こいつ|アスカ))は肩書きだけなのよ、呼び捨てにしてもいいじゃない」

 

少佐が肩書きだけって・・・

 

「副指令、軍規あります」

 

「まりも硬すぎ、だから貰い手がいないのよ」

 

「大きなお世話です!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、副指令命令(脅迫)で俺から少佐が外され、さん付けに妥協させられた

いまは副指令室にいる、副指令室は大学よりもひどく書類が散乱して踏み場がない部屋だ

 

「ともあれ模擬戦でまりもと引き分けとるなんて思いもしなかったわよ」

 

「自分でもびっくりしてますけど、まりもさんってかなり強いんですね」

 

「教導隊にお呼びが掛かる実力よ」

 

教導隊っていえば、スパロボのゼンガーや謎の食通とか背負い投げをやったカイ少佐の実力だな

ゼンガーの師匠リシュウ・トウゴウとか人外という枠には、たぶん入らないだろ

 

「ところであの機体なんですけど」

 

「分かっているわよ、実戦データが足りないことは、A−01連隊ためにもこの作戦に参加して貰うわ」

 

渡された資料を見ると、国連軍と大東亜連合軍の撤退支援を目的とした日本帝国軍と統一中華戦線による共同作戦が書かれていた

朝鮮半島での戦線が雲行き怪しく、来年の一月に撤退を開始することになっている

 

「あの〜この作戦、国連じゃなくて日本帝国軍と統一中華戦線の作戦なんですけど?」

 

「それなら大丈夫よ、四番目の権限で第一戦術戦闘攻撃部隊と同じ独立した指揮権が適用されるから」

 

「えっ?」

 

「機体の改修が終わったら光州に行って軽く戦闘して帰ってくればいいから、現地の軍の命令は気にしなくていいわよ」

 

ええっ!自由すぎだろオルタネイティヴ計画!

軍は、上からの命令は絶対だと思っていたけど、ライセンス持ちの武士仮面並みの待遇

俺、とんでもないところに入ったな・・・

 

 

説明
アスカ始めての対人戦、相手は狂犬と言われた神宮寺まりも
はたして勝つのはどっちだ!?
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駄作 マブラヴ クロニクルズ ガンダム00 オリ主 00 

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