IS?インフィニット・ストラトス?黒獅子と駆ける者? |
episode07 俺ともう一人以外は全員女子
そうして時間が過ぎていって・・・・・IS学園入学式・・・・・・
「・・・・・・・」
その一年一組の教室に・・・・隼人はいた。
IS学園の制服を着ているが、元々IS学園は女子高みたいなものなので、特注であり、隼人は更にカスタマイズを加えていた。ちなみに制服のカスタマイズはOK。
ちょうど隼人の右斜め前に一夏が落ちつかなそうに少し挙動していた。
基本的に一夏が着ている制服がスタンダートだが、隼人は上着をコートのように膝まで裾を伸ばしているカスタム品を着ている。ちなみに通気性は抜群なのでコートでも暑くなることは無い。
(・・・・これは・・・確かに・・・きついな・・)
隼人も周りの女子からの視線を背中で感じていた。
当然だが、このIS学園は一夏と隼人以外全員女性ばかり。無論職員も女性だけである・・
(一夏の気持ちが分かるな・・こりゃ・・・)
(・・しかし・・・予想外の人物が居た者だな・・・って、分かっているけど・・・)
と、隼人は左側をチラッと見ると、そこには昔から変わらない幼馴染の姿があった。
そしてその幼馴染は一夏の視線に気付くと、窓のほうに視線を逸らす。
(相変わらず素直じゃないなぁ・・・。まぁ、それが箒らしいか・・)
と、隼人は内心でため息をつく。
すると教室の扉が開いて、一人の教師が入ってきた。
緑のショートヘアーで、眼鏡を掛けているが・・・・童顔で、背丈も恐らく隼人より低く、それなのに体格と不釣合いに胸がでかい・・・・
(うーむ・・・。生で見ると確かに凄いビックバンだな・・・・一応本音だけど・・・)
「初めまして。私がこのクラスの副担任をされる『山田真耶』といいます。よろしくお願いします・・・・」
・・・・シーン・・・
「・・え、えぇと・・・・」
まさかの無反応に、山田先生はたじろいだ。
「・・そ、それではまず自己紹介から行いましょう・・・」
そして慌てた様子で事を進めていくことにした・・・・
「・・・・・」
隼人は女子からの視線を気にしながら、一夏と箒を見る。
(本当に箒は素直じゃないなぁ・・・。外見が大きく変わったのに、そこは変われよ・・・)
「――――君・・織斑君!」
「は、はい!」
そして山田先生に呼ばれ、一夏はとっさに返事をするが、少し声が上ずって、周りからくすくすと笑い声がする。
「ご、ごめんね・・・いきなり声を上げて呼んだりして。で、でもね、出席番号順に自己紹介をしていって、「あ」から、今は「お」なんだよね・・・。それで織斑君の番だから自己紹介をやってくれるかな・・・だめかな?」
と、山田先生はなにやら言いにくそうに喋っている・・・
(これが元代表候補生か・・・。ギャップの差が激しいな・・・)
「え、えぇと・・・織斑一夏です・・・よろしくお願いします」
と、一夏が言うと、女子の目が輝いて一夏を見る。
(さて、一夏はどう乗り越える・・?いや、もう分かっているけど・・・)
そして一夏は深呼吸をする・・・・
「・・・・以上です!」
すると周りの女子がずっこけた。まぁ俺は分かっていたのでずっこけなかった。
「えっ!?・お、俺何か悪いこと言った!?」
パシンッ!
「全く・・・お前と言うやつは・・・」
「げっ!関羽!?」
バシンッ!!
「誰が鬼髭だ、馬鹿者が」
そして黒いスーツを着た女性・・織斑千冬が出席簿で一夏の頭を叩く。まぁ表現的には間違っていない・・・はず・・・
「あっ、織斑先生。もう会議は終わったのですか?」
「あぁ。任せてすまなかったな、山田先生」
そして千冬は教壇に立つと、生徒を見る。
「諸君。私がこのクラスの担任の織斑千冬だ。お前たち新人を一年で使い物にするのが私の役目だ。私の言うことをよく聴き、理解しろ。できない者はできるまで指導してやる。いいな」
(うーん・・・。まさに鬼教師ってやつだな・・・)
「キャ―――――!!!!千冬様、本物の千冬様よ!!」
「ずっとファンでした!!」
「私お姉さまに憧れてこの学園にやってきました!北九州から!!」
(そりゃ遠いところからご苦労なことだな・・・)
「全く。毎年よくこんなに馬鹿者共が集まるものだな。感心させられる。それと何だ?私のクラスに馬鹿者たちを集めさせているのか?」
と、千冬は呆れた顔でそう言う。
「きゃあぁぁぁぁぁ!!!お姉さま!もっと叱って!!もっと罵って!!
「でも時には優しくして!!」
「そしてつけあがらない程度に躾して!!」
と、地響きが起こるかのように女子生徒の叫びがする。
(ぐわぁ・・・うるせぇ!モンハンで言う音爆弾か!?これだったらモノブロスでも砂から飛び出すぞ!)
隼人は耳を塞いでその叫びを塞いでいた。
「で?お前は満足にも挨拶ができないのか」
と、千冬は左手に拳をぶつけて一夏のほうを向く。
「い、いや・・・千冬姉・・・・ぐぁっ!?」
そして千冬は一夏の頭を机に叩きつけた。
「ここでは織斑先生だ」
「・・は、はい・・織斑先生」
「え・・?織斑君って千冬様の弟?」
「もしかして世界で初めてISを動かせたのもそれが?」
「いいなぁ。私と変わって欲しい!」
と、周りも一夏と千冬の関係を知ったようだ。
(相変わらず千冬さんは他人の前じゃ一夏に厳しいな・・・。いや、ブラコンな一面を見せるわけにはいかないからな)
「・・では、諸君には半月でISの基礎知識を学んでもらう。その後の実習だが、基本動作は半月で身体に染み込ませろ。いいな?良くなくても返事はしろ」
「はい!!」と、女子生徒は元気よく返事をした。
「・・あぁ・・・駄目だこりゃ」
そして一夏は一時限目の授業が終わって机にうつぶせる。
「なぁ隼人・・・。お前はどのくらい理解できた?俺は全然だ・・」
「俺は大体理解できた。ISの基本知識は円周率を覚える並に簡単だったぞ」
「・・いいよな・・・お前は・・・。小、中学校でのテスト全部100点満点を記録したお前なら、理解することなんか容易いよな・・・」
「そうかもな・・・」
そして隼人は一息吐いた。
「・・・・・・」
そして何よりさっきから気になるのは・・・周りの視線だ・・・
廊下には俺たちを見るために二年生、三年生の先輩たちがやってきており、廊下はぎゅうぎゅう詰め状態だ。
「あの子よ。ISを動かしたって言う男の子は」
「しかも千冬様の弟だって」
「結構イケメンだよね」
「でももう一人のほうもいいよね」
「ロングヘアーの男子ってイケてる」
と、こういう状態なわけで・・・・はい
「ちょっといいか」
「ん?」
すると、一夏の前の幼馴染の箒がやってきた。
「箒?」
「話がしたい・・・屋上でいいか?」
「・・あぁ。俺はいいけど」
「・・できるのであれば・・・隼人も来て欲しいのだが・・・」
「いや、俺は後でいいよ。二人同時だと時間が掛かるだろし」
「そ、そうか・・・分かった」
そして箒と一夏は教室を出た・・・・
「・・素直になれよな・・・あいつも・・」
そして隼人はイスにもたれかかる・・・
「ちょっとよろしくて?」
「ん?」
すると今度はこっちのほうに声を掛けられて、隼人は前を向くと、そこには一人の女子生徒が居た。
金髪碧眼の女子で、ロングヘアーの髪にはロールを掛けており、青をベースに白いレースの付いたカチューシャをつけていた。制服はカスタマイズされたもので、通常より長いスカートだった。
「まぁ何ですの?その返事の仕方は・・。このわたくしが話しかけていると言うのに」
と、その女子生徒は高飛車的に言う。
(セシリア・オルコットか・・・・。原作読んでもいらってくるが、生だと結構いらってくるな・・・)
「・・・いきなり言われてもなぁ・・・。えぇと・・確かイギリス代表候補生の・・」
「あら。わたくしを知っていらっしゃるのね。褒めて差し上げますわ」
「・・・誰だっけ?」
するとセシリアはズコッとこけた。
(知っているけど知らないフリ・・・。こういう反応すると思ったよ)
と、隼人は内心で笑った。
「・・くっ・・・あなたを褒めて損しましたわ・・・。ですが―――」
そしてセシリアは立ち上がると、腰に手を当ててポーズを取った。
「代表候補生であることを知っていたことについては評価して差し上げますわ。それが何を意味すると思われます?」
「・・・エリートだって言いたいのか」
「そうですわ。エリート中のエリートなのですわ。そのわたくしと同じクラスになれただけでも光栄なことなのですわ」
「・・それを自分で言うか・・・自惚れ屋が」
「何か言いましたか?」
「いいや」
「・・まぁいいですわ」
そうしてセシリアは俺の前から立ち去った。
「・・・はぁ」
そして隼人はため息をついて、次の授業の準備に入った・・・・
(ふむ・・・・ISの基本的なものとしてはもう理解できた・・・。後は色々と応用的な知識を見ていくかな)
そして二時限目が終わって、隼人は授業を振り返っていた。
「・・ちょっといいかな?」
「ん?」
隼人は声を掛けられて、顔を上げると、そこには一人の女子生徒が居た。
金髪のショートヘアーで、水色の瞳をしていた。背丈は隼人より少し低いぐらいだろう。制服はノーマルであるが、スカートは少し短めだが、その下にスパッツを穿いていた。元々スパッツを穿くこと前提のスカートの短さだろう・・・
(あれ・・・・この顔どこかで・・・)
「君が神風隼人くんだね?」
「あぁそうだ・・・。で、君は?」
「僕の名前は『ティア・ゼルノグラード』・・・イタリア代表候補生だよ」
「ティア・・・ゼルノグラード・・?」
(って!ゼルノグラードだと!?それって武装神姫に出てきたゼルノグラード型か!確かに顔はそっくりだ!けどなんで!?原作に居ないはずのキャラが・・・)
「ちょっと変わった名字かな?」
「・・い、いや。別に変な名字ってわけじゃないよ」
「そっか・・」
「それで、何の用だ?」
「・・さっきイギリス代表候補生が話しかけてきたよね」
「あぁ」
「・・あの人男性の前だと高飛車な態度を取っていたね・・・けど、それって失礼なことだと僕は思うかな」
「なんでだ?今の時勢女性が偉いって言うのに」
「それはそうだけどね・・・。でも、今の社会を作り上げてきたのは男性だからね。そんなんじゃ恩を仇で返しているようなものだから」
「・・・・・・・・」
「だから、今の世の中でも男性を尊重したほうがいいって、僕は思っているんだ」
「・・・まだいるんだな・・・。そういうことを言うやつが」
「へ、変かな?」
「いいや。俺もそれが正しいと思う。理解してくれないやつが多いかもしれないが」
「かもね・・・」
「・・・君とはいい友好関係が築けそうだ。ゼルノグラード」
「ティアでいいよ。名字じゃ呼びにくいだろし」
「そうか・・。分かった・・ティア」
「よろしくね・・・隼人」
そうして一日が終わった。
「一日目でこんなもんか・・・」
隼人は帰る準備をしながら今日の授業を振り返っていた。
(実習をするのが楽しみだ・・・)
「まだいたのか・・神風」
と、教室に千冬が入ってきた。
「こんにちは・・千冬さん――――」
バシンッ!
「・・おっと・・・ここでは織斑先生・・・でしたね」
と、隼人は千冬の出席簿アタックを受け止めていた。
「分かっているのならいい・・」
そして千冬は出席簿を教卓に置く。
「しかし、相変わらずの反射神経だな・・・」
「そうでしょうか?」
「おかげでお前の頭を叩けたことがない・・・。今後もあるかどうか分からないな」
「そうかもしれませんね」
「・・・まぁいい。ちょうどお前を探していたところだ」
「俺をですか?」
「あぁ。お前の寮の部屋を伝えにな」
「そうですか・・・」
「しかし、お前の場合少し特殊になる」
「・・どういうことですか?」
「本来なら男女混合の部屋割りは教育上よくないのだが、今回はいきなりの出来事だった故に仕方がなく一時期は女子と一緒に部屋割りになっている」
「では・・・俺も?」
「そうだ・・・。だが、同級生でお前と組み合わせる女子が居なくなったのでな、お前は上級生と一緒の部屋になった」
「上級生と・・ですか?」
「多少の抵抗はあるかもしれんが、我慢しろ」
「・・まぁ、俺は別に構いませんが・・・」
「言っておくが・・・その相手はある意味問題児だがな」
「問題児・・?」
「まぁお前にとっては・・気苦労は絶えないぞ。覚悟していろ」
「は、はぁ・・・」
「一応ルームキーだ」
そして千冬はルームキーを差し出し、隼人はキーを受け取ると、席から立ち上がる。
「しかし・・・そんなに髪を伸ばして邪魔にならないのか」
「別に気にしませんよ。俺はこれが気に入っているのですから」
「気に入っているか・・・・。まぁ、人それぞれか」
「そうですね。では、失礼します」
そして隼人は千冬に頭を下げて、カバンを持って教室を出た・・・・
「やれやれ・・・上級生と一緒の部屋割りか・・・」
と、呟きながら隼人は寮にへと続く道を歩いていく。
「・・・隼人」
「ん?」
すると、木の陰から、箒がゆっくりと出てきた。
「箒か。お前も寮に向かっている途中だったか」
「あ、あぁ」
「俺もそうだ。一緒に行くか?」
「・・その前に・・・私と話してくれないか」
「・・あぁ、そういえばまだだったな・・・。改めて、久しぶりだな」
「久しぶりだ・・・」
「ちょうど六年と二ヶ月ってところだな・・・」
「・・相変わらず・・細かいな」
「俺の性分でな・・・」
「そうか・・・・」
「・・どうした?」
「・・一夏から話は聞いた・・・左目のこと・・・」
「そうか・・・。あいつから聞いたか」
そして隼人は左目の眼帯を覆っている前髪を退かして眼帯を見せる。
「・・・その原因は・・・誰にも教えてないんだな」
「あぁ」
「なぜ・・そのようなことを」
「・・・聞かないほうがいいこともある・・・」
「・・・よっぽどな事が・・あったのか」
「そんなところだ」
「・・・・・・」
「それより、この間の全国の剣道の試合・・・優勝したんだってな」
「・・知っていたのか・・?」
「あぁ・・・。確かに凄いことだが・・・お前からすれば・・認めたくない勝利だったのだろ」
「・・・・・」
箒は表情を曇らせる。
「なんで・・・分かったんだ・・・?」
「ちょうどその時に中継で見ていたんだ・・・。お前の試合の様子をな」
「・・・・・」
「・・・お前らしくない・・・あんなの」
「・・私も・・・今じゃ・・後悔している」
「・・力任せで・・・そして束さんのせいで引越しを強いられて、その憂さ晴らしに相手を叩きのめした・・・」
「・・・・・・」
「お前の気持ちは分かるさ。苛立てば人間は憂さ晴らしをしたいさ・・・。だが、それは人を傷つけると同時に・・・自分も傷つける・・・」
「・・・・・・・」
「そんな力任せによる勝利など・・・誰も喜びなどしない・・・。ましても自分も満足などしない・・・」
「・・・分かっている・・・分かっている・・・けど、どうしようもなかったんだ・・・一夏と離れ離れになって、それがあの人のせいだって思うと、どうしても怒りがこみ上げて・・・・私は・・・」
と、箒は今にも泣きそうだったが、強情な彼女は涙を堪えていた。
「・・・・・・」
そして隼人はゆっくりと箒に近付くと、ゆっくりと箒を抱き寄せて、髪を優しく撫でる。
「・・隼人・・・?」
「・・俺だって同じさ・・・」
「え・・?」
「俺はどうしても怒りに呑まれると・・・自分が制御できない・・・。だから、関係のない人達を傷つけてしまう」
「・・・・・・」
「人は誰だって、自分のわがままに流されてしまう・・・・それが憂さ晴らしであっても・・・暴力だとしても・・・」
「・・隼人・・」
「・・・そうならないために・・・お前は変わったんだよな」
「・・・あ、あぁ・・・。もう・・・同じ過ちは繰り返さないさ・・・・」
「・・それでいい」
「・・と、ところで・・・いつまでこうしているんだ・・・」
「・・おっと・・すまないな」
そして隼人はとっさに箒から離れる。
「・・・は、隼人」
「なんだ?」
「明日・・・私と勝負してくれないか」
「勝負か」
「私だってあれから更に強くなった・・・。だから、お前とまた戦える日を待っていたんだ」
「そうか・・・。俺もまたお前と一戦を交える事ができて嬉しいさ」
「そ、そうか・・・。では、放課後・・・必ず来い」
「あぁ」
そして隼人は箒と一緒に寮に向かっていく・・・・
そして隼人は途中で箒を分かれて、自分と一緒になる上級生の部屋を探す。
「えぇと・・・確かこの辺りなはず・・・」
そして隼人はメモを見ながら部屋番号を探す。
(うーん・・・さっきから視線が気になる・・・)
そう考えていると・・・・
「・・・・?」
すると、いきなり目の前が暗くなった。
何かが目の前に覆いかぶさったと言う感じで、その覆い被せているものがなにやらすべすべしており、しっとりと、少し冷たかったので、少し気持ちよかった。
「だーれだ?」
と、後ろから声が掛けられた。
「・・・さっきから俺の後ろからこっそりと付いてきた人」
と、隼人は言うと、その人は少し驚いた表情を見せて隼人の顔から手を離した。
水色のショートヘアーをしており、瞳は赤い。背丈は隼人とほぼ変わらないくらいで、リボンの色からして二年生だと言うことが分かる。
(気付かれていた・・・?気配はほとんど消していたって言うのに・・・・それでも気付いた・・・・只者じゃないわね)
と、その人は驚きと同時に、何やら期待感を持っていた。
「・・それで、あなたは?」
「相手の名前を聞くより、先に名乗るのが礼儀でしょ?」
「・・・・神風隼人」
「神風隼人君ね・・・・」
「それで、あなたは?」
「ところで、隼人君は何をしているのかな?」
「・・・・部屋を探しているんですよ」
「へぇ・・・それならここよ」
と、その人は左斜め前を指差した。
「・・ここ?」
「えぇ」
そしてその人はポケットから部屋の鍵を出してドアを開けた。
「・・・ってことは・・・あなたが?」
「そうよ。隼人君と一緒の上級生よ」
「そうだったんですか・・・・。そういえば・・あなたの名前は?」
「・・・更識楯無・・・この学園の生徒会長よ」
と、楯無と呼ばれる女性は扇子を取り出して開くと、そこには『よろしくね』と書かれていた。
(まじかよ・・・・あの生徒会長と一緒の部屋!?・・・千冬さんが言っていたのはこれだったのか・・・)
そして隼人は部屋に入ると、楯無から指定されたベッドに腰をかけた。
「・・それにしても」
「え?」
すると楯無は隼人に近付くと、隼人の髪を触る。
「隼人君の髪って綺麗ね・・・・」
「そ、そうですか・・?」
「えぇ」
「・・・・・」
「ふふふ・・・お姉さんの顔が近いと恥ずかしい?」
「・・い、いや・・・そんなわけじゃ・・」
「強がっちゃって」
と、楯無は微笑む。
(やりづらい・・人たらしだって言うのは原作で知っているけど・・こんなに厄介とは・・・)
隼人は内心でため息をついた。
「とりあえず、よろしくね。隼人君」
「・・・こちらこそ」
そうして、隼人は今後の気苦労の事を思い浮かべるのであった・・・・・
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トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ! | ||
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