I・S・R・7<インフィニット・ストラトス・ライダー・7> 手術と一時の平和 |
I・S・R・7<インフィニット・ストラトス・ライダー・7>
〜ANCHOR本部・手術室〜
ここでは4時間ほど前から篠ノ之 束の手術が行われていた。そして、最後の1針を縫い終わり、治療を担当していた弾が首を1回しする。
「・・・・おし。縫合完了。バイタルと血圧は?」
「バイタル安定。血圧正常値にまで下がりました。脳波異常なし。血液循環確認。すべて正常です」
「山は越えたか。だが問題は・・・」
そう言って弾は苦い顔をするも、それを行うか否かは本人もしくは親族の確認を取らねばならないので、一旦保留として、手術室を出た。
〜待合室・千冬side〜
「・・・・さ・・・きて・・・さい・・・」
「んぅ・・・」
私をだれかが起こす声で、私は目を覚ました。目を開けると、そこにはドアップの箒の顔があった。
「おはようございます千冬さん」
「ん・・・、箒か・・・。おはよう」
私はそう言って体を少し伸ばしてみる。すると体からパキパキという鳴ってはいけないような音が鳴った。やはりソファで寝たのが拙かったのだろうか・・・。ふと時計を見ると、既に9時を回っていた。
「束・・・。っ!!そうだ!!束は!!?」
「千冬サン・・・・」
「!?」ビクッ
私は時計を見た瞬間、束が手術室に入ったことを思い出し、すぐさま立ち上がった。しかし私は忘れていた。この手術室には鬼がいることを・・・。私は首をゆっくりと回す。ただ、何故かギギギという油の切れたブリキのような音を出しながらだが・・・。そして首を回したその先には、笑顔で私の肩に手を乗せている弾先生(病院内で白衣を着ている間はこう呼べと言われた)がいた。
「あ・・・・、だ、弾先生・・・・」
「病院内ハオ静カニ・・・」
「は、はい・・・」
私はその気に呑まれそうになりながら、ゆっくりと座イスに座りなおした。その光景を見ていた箒の顔には、驚愕が貼り付けられていた。
(す、凄い・・・。あの化物みたいに強い千冬さんを黙らせるなんて・・・!!)
・・・・なんか、凄く嫌な感じ方をされているような気がするんだが・・・気のせいか?
まぁ、それは心の片隅に置いておこう。それを感じ取ったのか、先生も話を始めた。
「さて、と・・・。篠ノ之 束の手術は一応成功、一命も取り留めた」
「「ほ、本当ですか!?」」
「あぁ。307号室にいるから、早く会いに行ってやりな。廊下は走らないようにな」
「はい!ありがとうございました先生!!」
「千冬さんはちょい待ち。話がある」
そういうと、箒は走らないように駆け足で束がいる病室に向かった。ただし、何故か私だけが呼び止められた。
「・・・・なんですか?」
「・・・・篠ノ之 束の体についてだが、ショッカーの度重なる尋問によって、体の幾つかの臓器がやられてた。同時に四肢も殆ど動かない状態だ。薬を投与して抑えてるが、正直いつ壊死してもおかしくない状況だ」
「!?そんな・・・。どうにか・・・どうにかならないんですか先生!!」
私は先生から齎された事実にショックを隠しきれず、先生につかみかかった。先生はその言葉に対し、渋々といった感じで口を開いた。
「・・・あるにはあるが、それには莫大な金もかかるし、何より本人の意思が必要だ。だから、千冬さんと束さん、箒さんの3人でじっくり話し合いな」
そう言って、弾は千冬の手をやさしく退け、何処かへと去って行った。
〜病室side〜
「んぅ〜・・・」
弾が千冬に束の容体を伝えてから少しして、束は目を覚ました。
「・・・?・・・?ここどこ?」
ガラッ!!
「姉さん!!」
束は首を数回回して、先程(束の感覚で十数分前)までいた場所とは違うことに気づいた。それと同時に扉が勢いよく開き、そこから箒が飛び込んできた。
「あ・・・箒ちゃん!!」
束は箒が来たことに喜び、体を動かそうとした。だが、
「・・・あれ?」
「?・・・姉さん?」
束はベットの中で体を動かそうとした。しかし・・・
「あ、あれ?あれれ?体が・・・動かない・・・・」
ガラッ
「束・・・・」
「あ、ちーちゃん・・・、私・・・体が・・・」
「わかってる。それを伝えにきたんだ」
うろたえる束を前に千冬は束の目の前に座り、先程弾が話していた通りの事をすべて話した。
「そんな・・・それじゃ私・・・ちーちゃんに抱きつくこともできないの・・・?箒ちゃんを可愛がることも出来ないの・・・・?いっくんを愛でることも・・・。やだよぉ・・・そんなのやだぁ・・・・」
そして、すべてを聞いた束は、絶望した。千冬と箒はただそれを黙ってみているだけしかなかった。そんな中、扉が突然開いた。
ガラッ
「お取り込み中悪いが・・・、貴女に朗報だ。束さん」
「「一夏!?」」
「ヒック・・・、いっくん・・・?グス・・・」
そこに入ってきたのは一夏だった。突然入ってきた一夏は、驚愕している千冬と箒をよそに右手に持っていた紙を泣きじゃくっている束に見せる。
「グス・・・、『義体及び電脳化計画」・・・?」
「簡単に言ってしまえば全身を機械の体にすることだ。心臓、筋肉、肺、皮膚、脳に至るまでを、な・・・。俺みたいにな・・・」
最後に一夏は、じっくり考えろとだけ言って、病室を出ようとした。しかし、千冬と箒はそれを許さなかった。
「一夏・・・。今、俺みたいにといったか?それはどういう・・・」
「それにさっきの姿の事も話してもらうぞ一夏。ふふ・・・。今日は昔みたいに4人で過ごせる時間がたっぷりあるな」
「「フフフフフフ・・・・・・」」
千冬と箒はいい笑顔で一夏の肩を掴んでいたからだ。それも、事情を知らない第3者が見れば惚れてしまいそうなほどの笑顔で。ただし、後ろにいる阿修羅のような群像を除けば、だが・・・。
同時にそれを見た一夏は二つの事を悟った。それは・・・
今日は自室に戻れそうにないことと、今回は弾に任せればよかったかなぁ・・・。
〜病室side end〜
〜駆除室〜
「Zzzz・・・・・・」
「・・・・・デスクの上で寝るなよ・・・」
そう言いながら、昭久はデスクで寝ている未来に毛布をかける。束の救出作戦後、未来の愛機であるフォビドュウがオーバーヒートを起こしてしまったので、現在フォビドュウのメインコンピューターからフォースを使って、プログラムの観点から原因を調査中なのだが、その途中に未来が活動限界時間を迎えてしまったのだ。
『仕方ないよ。だって未来、3時間しか寝てないんだもん』
「そりゃ仕方ないな。はぁ・・・。フォース、ファイブにフォビドュウのアクセスコードと今まで調べた箇所及び調べてない箇所のプログラムを転送してくれ。こっからは俺とファイブが引き継ぐわ」
『ホント!?ヤッター!!すぐに送るね!!』
そう言ってフォースはすぐにファイブにデータを転送した。しかし、転送されてきたデータを見て、昭久は知った。
(じゅ、9/10以上残ってる・・・・)
ぶっちゃけ、ほぼ終わってないといっても過言ではなかった。しかし、自分でやるといった手前、やっぱり勘弁して、とは言えず、結局引き受けることとなった。
『・・・・昭久・・。これからは内容をみてから物申しましょう』
「・・・はい」
ちなみにその作業が始まった時にはまだ夕日が沈んでいたのだが、終わったときにはすでに朝日が昇り始めていた。
〜駆除室side out〜
〜あとがき〜
今回はこれにて閉幕でございます。え?短い?すみません勘弁してください。次回からはもう少し長くしますので。
さて、私めの小説を見ている方はご存知かもしれませんが、この小説以外にも3〜4本の小説を書いているので、少々更新速度が遅いです。っていうか、少々どころの話ではありませんが・・・。
これ以上長引かせても読者の皆様も嫌でしょうので、では皆様、また次の回で!!
( ★ω★)ノシ
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どうも最高総司令官です。更新が遅れてしまって申し訳ございません。家庭内でいろいろとあったので、パソコンを触る時間がありませんでした。 さて、この作品は今回で5話目になります。早いものです。これからも精進していくので、ご愛眼のほど、よろしくお願い申し上げます。ちなみに今回は戦闘はありません。序盤シリアス、後はほのぼのです。ちょっと短いです。 では、本編へどうぞ!! ちなみに、束さんが原作では見せないような顔を見せてくれます。束さん萌えぇえええええええええ!!!!! |
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コメント | ||
違います。私の画像フォルダの中に入っていたものです。出自不明の画像ですので、色々とマズそうなので削除する予定です。(最高総司令官) kenさん>マジです。正確にいえば義体化という意味ではなく、改造人間化しているということです。まぁ、一夏も電脳化はしていますがね。(最高総司令官) 一夏改造済みだと。マジ(ken) |
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