ゲイムギョウ界で目指せハーレム! |
第6話 福音の魔弾
「倉庫だな」
「倉庫ね」
どうも、ギャングを追いかけ20分。ゾンビこと朝霧リクです。
ギャングどもをバイクで追い回していたらいつの間にやら見知らぬ巨大な倉庫の中に潜入していました。
全くけしからんやつらだ!最もツンデレ度の高いと噂されているユニを攫うなんて!!
っは!まさか、あいつら俺の好みが分かっていた上でこんなことをしたって言うのか!!!
ゆ、許さんぞ、ギャング!とそこで
「相手は何を持ってるか分からないわ。何か策はあるの、リク?」
「え、そ、そりゃもちろんだ!」
「じゃあ、早速指示をお願いするわ」
「お、おう!」
いかんいかん。勢い任せで思わず口走ってしまったじゃないか。
......さっきまで盛大に妄想をしていたなんて言えるわけがない。
作戦作戦......囮はパスだな。交渉......これも無いな。
まあ、ようはユニに怪我一つさせず助ければいいだけの話だ。
そうとなれば方針は決まったも同然だ。
「よし、プランAだ!実行開始!!」
「な、何よそれ!?」
「臨機応変に動くんだ!」
「そんなの指示じゃないわよ〜!」
ノワールの手を引っ張り真っ直ぐと奥に走り抜けていく。
両サイドには壁のように立ちふさがる巨大なコンテナがいくつにも重ねられていた。
....ノワールの手。これがあの憧れのノワールの手!!
どうせならこのままずっと走り続けていきたいな。顔が一瞬でにやけるのが自分でもわかる。
「うお!?兄貴変なのが来たぞ!!」
「確かにありゃ変態だな」
目の前数十m離れたところにギャング二人衆と椅子で手足を拘束されていたユニがいた。
誰が変なのだと!?.....まあ、変態は許す。そこら辺はちゃんと自覚してるからな。
「リク!?」
「信じろ、ノワール」
刹那、俺は走ってる途中で急ブレーキをかけノワールを抱き寄せ、お互い右手と左手だけを肩に回しそれぞれの空いた手をギャングに突き出す。一秒足らずこの形を作り出した。
ノワールのやわらかい胸の感触がかなり気になるが今は我慢だ。
すぐに武器の展開式を叫び、ノワールの手には黒い銃、俺の手には白い銃が握られた。
さすがはノワール。何も聞かされていないのにここまで出来るなんて凄い適応能力だ。
ぶっつけ本番でここまで出来るのはもはや天賦の才能とかなんとか。
「後は分かるよな?」
「も、もちろんよ」
顔を赤らめながら俺からギャングに視線を移すノワール。
俺はなんとかキリっとした表情に戻しギャングへと視線を移した瞬間二人同時に引き金を引いた。
ガラスの割れるような音共に二つの光弾が奔った。
「チェックメイトだ」
「ひい!あ、兄貴ー!!」
「ど、どうかお許しをー!!」
許しをわびようとギャング2人は地面に土下座をこいていた。
一瞬のうちに変わった戦況。打った魔弾はギャングの目の前で静止していた。
正確には俺が止めたと言うべきかもしれない。魔弾の説明についてはまた今度ということで、俺は2人の間に椅子に固定する為のガムテープをはがし見事ユニを助けた。
つまり強盗とか人質とかでよくある種類のやつだよ。
「お前らは警察が来るからここでおとなしく座っとけ」
「きひひひひひ!こうなったら爆発だぁ!!」
ポチっといった感じで兄貴と呼ばれていたほうの男が懐に隠し持っていたボタンが不振な音を響かせた。
ああ、あれかポッチとなみたいなパターンのやつか!
静止していた黒の魔弾はコンマ一秒遅れてそのボタンを破壊した。
「アホが!」
白い銃を一瞬空に放り投げアホなギャングに背を向けたまま首筋に手刀を放ち、昏倒させた。
「に、兄さん.....」
うつむいて申し訳なさそうに声を発したユニ。
「何でユニがそんな顔をするんだよ?悪いのはこいつらだ」
仕方なしに昏倒した二人を背負い、白い銃弾は必要なくなったので消しておいた。
ちょうど腰のホルスターに白い銃の銃口が外に出るように収めて―――
「みんな、出口まで走れ!」
俺の声を合図に皆が駆け出す。
『カウントダウンを開始します。残り80秒』
「80秒なら十分に時間はある!」
そのとき携帯の着信音が鳴り響いた。
それを走りながら器用に腕を使い、取り出し通話ボタンを押した。
「警察か。倉庫の中には入ってくるな!この倉庫はおそらく爆発する!!」
「誘拐犯はどうなりました!?」
「誘拐犯は昏倒している!いまついでに運んでいるところだ!」
「気をつけてください!その倉庫には防犯対策もついてるという噂があります!!」
「防犯対策か。....もしかするとそちらに二人飛んでいくかもしれないから用意しといてくれ!」
無理やり通話を終了しこれもまた器用にポケットにしまったところで出口が見えてきた。
無理やり切ったのは急いでたからであってけっして金かかるからとかじゃないからな。
「よし、あと少し『警戒Lv5。自律兵器出撃』....何でそんなもん持ってんだよ」
カシュゥっと空気の抜けるような音が空から聞こえた。
次に聞こえたのは耳を劈く音だった。
ズガズガズガズガズガっ!!後ろから聞こえてくるのは銃弾の雨の着地音だ。
俺は背負っていた二人を思いっきり出口のほうへ投げ飛ばした。飛ばされた男達の行方はしらない。
「うお、ギャングが飛んできたぞ!」
「と、捕らえたぞ!」
警察の歓喜の声を聞く限り不時着はしてないか。
っふ!心の中で密かに不時着してしまえばいいと思っていた俺が怖いぜ
「ノワール!ユニ!」
「リク!」
「兄さん!」
二人の手を取り走り出そうとしたしたところで
『残り20秒』
目の前にはいつの間にやら手にガトリングを携えたロボットがいた。
か、かっこいい!っは!こうしてかっこいいと思わせ俺をはめる作戦か!なるほど、考えたな!!
今ならウルトラマンのギリギリのスリル感もわかる気がするぜ!こんなスリル感めッちゃ嫌や〜ん!
だが、俺にはスペシウム光線並み(?)のこいつがある。刹那、ホルスターの銃とノワールの手元にある銃がそれぞれ銃の色と同じ色をオーラのように激しく発した。
「ヴァイス・シュバルツ!!」
俺のホルスターに納められていた白い銃が火を噴いた。それと同時にノワールの持っていた黒い銃も火を噴いた。
適当に飛んで行ったと思ったらそれは間違いだ。
白と黒の魔弾は空中で何かの力を受けたように急激な方向転換をし、自律兵器に高速で飛んでいく。
『!!』
魔弾がロボットの胴体辺りを撃ち抜いた。
黒と白の魔弾に貫かれたロボットそのまま直立不動で内側から熱を放射し始めた。
「やばっ!ブリューゲル・ブリッツ!!」
魔力を足元で暴発させ―――
『爆発』
ドゴォォォォォォォ!!背後から聞こえた爆発音が倉庫を一瞬で火に包んだ。
「あつっ!.....あと少し遅れたら今頃黒焦げになってたな」
何とか爆発から逃れた俺たちは教会の前に着地していた。
ブリューゲル・ブリッツ。一瞬で自分を弾丸のような速さにする業だ。
俺は二人から手を離し、圧縮式を唱えホルスターとノワールの手に収められていた銃を消した。
「兄さん!あ、ありがとう」
「ああ。無事でよかったよ」
抱きついてきたユニを抱き返しながら
「ユニ。俺はちょっとばかり野暮用があるから、少しの間教会を離れるんだ」
「う、うん。えっと、兄さんは帰ってくるんだよね?」
「帰ってくるよ。ノワール。......ありがとう」
「あ......うん」
ユニから離れ最後に出来るだけ笑顔で二人に手を振り朝方の曇り空の中を歩いていった。
説明 | ||
お読みになっていた方々。ホントにごめんなさい!ほんのちょっと内容が変わっております。戦闘前は妄想豊かなリク君も戦闘中ではキリっとした表情になるのです!ユニちゃん救出作戦どうぞご覧ください! | ||
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