零二、霧崎、龍一の変態談義?
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「お〜い、芳やん」

 

 

「ん?」

 

 

学校での昼休憩の時間、俺はいつものように紅葉たちに誘われて生徒会室で飯を食った後、教室に戻ってきて特になにをするでもなくボーっと外をみていたら霧崎が話しかけてきた。

 

 

「どうした霧崎?」

 

 

「いや〜なに、ちょっと芳やんに付き合うて欲しいことがあるんやけどいまええか?」

 

 

なにをする気だろうか?もしかしてまた以前の覗きをしようとしてるのかと一瞬考えたが考えてみれば今日は別に次の時間が体育というわけではないのでそれはないな・・・・

 

となるとなにをする気だろうか?まぁ別に俺としては今は暇を持て余していたところだったので霧崎の話に乗ることにした。

 

 

「ああ、別に構わねぇよ」

 

 

「さっすが芳やんやで!ほなちょっとこっちについてきてや」

 

 

そういうと霧崎は教室を出て行った、俺もあとを追って付いていくと霧崎が少し歩いた先にあった一つの教室のドアを開けた

 

 

「よっし、ここなら問題なさそうやな」

 

 

そこは誰も使ってない教室の一室だった、こんなところで一体なにをやろうってんだ霧崎は・・・?

 

 

「で、ここで一体なにやろうってんだ霧崎?」

 

 

「ふふふ・・・まぁそう慌てなさんなって芳やん、これからとっておきのものを見せたるさかいに」

 

 

そういうと霧崎は懐に手をやり、そして・・・・・・

 

 

「芳やんに見せたかったもの・・・・それは・・・・・・こいつやぁぁぁぁあああ!!!!」

 

 

雄たけびとともに(意味はまったく無いが)霧崎が懐から取り出したものを俺の眼前に突きつけてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは雑誌だった、しかしこれはエロスの塊たる霧崎の持っているものである・・・当然それが普通の雑誌ではないということは明白だった。

 

 

やたらと表紙には素肌を晒している女性の載っている・・・・子供が見てはいけないもの・・・・そう・・・・いわゆるエロ本であった!!

 

 

 

「ってお前学校にこんなものもって来てたのかよ!?」

 

 

俺は一瞬ほうけてしまったが慌てて突っ込みを入れた

 

 

「ノンノン、なにを言うてんねや芳やん・・・エロ本はわいら思春期の男の子には必須のもんやろうが!!」

 

 

霧崎の余りにも気迫ある声に一瞬ビビッてしまった・・・・ってかそこまで大声でいうなよ誰かに聞こえるぞ・・・

 

 

いやまぁ確かに俺だって男だ、こういう本は持ってるし興味津々なのは間違いない

 

 

「いや、俺がいいたいのはよくこんなもん学校に持ってくる勇気があるなぁと素直に驚いただけだ」

 

 

もしこんなものがうっかり教室で見つかったら恥ずかしいどころの騒ぎじゃねぇぞ

 

 

「せやからこうしてだれも使ってへん教室まできたんやないか」

 

 

まぁそれはそうだが・・・

 

 

「で、こんなところでエロ本だしていったいどうしようってんだよ?」

 

 

「いや〜なに芳やんとは前にパラダイスツアーへ行った同士やからなぁ、ここいらでお互いの好みを知っておいて親睦を深めようかと思うてな」

 

 

なるほどな・・・・つまりこいつの魂胆は・・・・

 

 

「お前の好みの女がでてる物があったら教えてくれってことか・・・・」

 

 

「大正解や〜!!さすがは芳やんやで、ようわかっとる!!」

 

 

「まぁなんとなくそんな気がしただけだ」

 

 

「まぁけど親睦を深めようっちゅうのも本気やで?やっぱり男ならこういった話題が一番やろう!」

 

 

「確かにその通りだな・・・・よしじゃあここいらでお互いのことをもっとよく知ろうじゃねぇか!」

 

 

「やっぱり芳やんはノリがええな!!ほな早速みていこうか」

 

 

霧崎との親睦を深める会(という名のただのエロ本鑑賞会)を始めるべく霧崎が雑誌の最初のページを開こうとしたとき・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ零二、こんなところにいたのかい」

 

 

 

 

 

かなりメンドクサイ奴が教室に入ってきた・・・・・・

 

 

ってかやべぇ!((龍一|こいつ))の性格上こんなもの読んでたってバレたら口やかましい説教が飛んできそうだ!!

 

 

 

 

 

俺がどうしようかと思考をめぐらせていると霧崎が龍一とは反対方向を向かせて小声ではなしかけてきた。

 

 

 

「(安心せえ芳やん、きちんと対策は考えてあるでぇ〜)」

 

 

「(まじか!!やるじゃねぇか霧崎!俺はどうやらお前のことを侮っていたみてぇだぜ!!)」

 

 

「(ああ、ここはわいにばっちり任しとき!!)」

 

 

そういうと霧崎は龍一の方を向きなおして

 

 

「いや〜なにせっかく芳やんとも少しずつ仲良うなっとるからここらで親睦会でもしようかと思ってなぁ、どや、なんなら龍一はんも参加せえへんか?」

 

 

 

「え?僕も参加していいのかい?」

 

 

「もちろんや、男やったら大歓迎やで」

 

 

「そうなのかい?なら少しだけ参加させてもらおうかな」

 

 

「おう、是非加わってや!あっ・・・ちなみに龍一はんにもきちんと答えてもらうでぇこの雑誌の中で一番の好みはどの子か」

 

 

「え!二人ともいったいなにを・・・み・・・て・・・・・・・」

 

 

龍一が霧崎のもっている雑誌に目をやると質問の途中で固まった

 

まぁこいつ絶対こんなもの見ないやつだろうしなぁ・・・・ってかこいつに見せたらダメだろ!?

 

俺がそう思っていると案の定龍一はどんどん顔を真っ赤にしていき・・・・

 

 

 

「な・・・な・・・なにを見ているんだ二人とも!!??」

 

 

これまた予想通りに怒鳴ってきた・・・・だからお前らもっと声のボリューム下げろよ・・・・

 

 

「なに顔真っ赤にしてんねん龍一はん、龍一はんかて男なんやさかいにこういう本の一冊や二冊くらいであわてんでもええやろ?」

 

 

「ぼ・・・ぼ・・・僕はこういう本は一切読まないよ!!」

 

 

霧崎が冷静に尋ねてくるが龍一は顔を真っ赤にしながら否定する

 

 

「なん・・・・やと・・・・・」

 

 

龍一の言葉に対して霧崎はまるで信じられないものでも見るかのような顔をしていた、すると霧崎が龍一の肩を掴み今までみたことが無いほどの真面目な顔を龍一に向けながら・・・・

 

 

 

「龍一はん、男はな・・・・男は・・・エロ本を読むのが義務やねんで!!ある男の子は自分の父親のものをたまたま見つけて、ある男の子は道端に捨てられていた本を偶然拾って、またある男の子は興味から勇気を振り絞ってショップに買いに行く・・・・・・そういった経験を経てみんな男の子から男へと進化をとげるんや!?」

 

 

「い・・・・いや・・・・別にそんなことは・・・・」

 

 

なんとか反論しようとする龍一だったが霧崎の余りの剣幕にタジタジになってしまっている、まぁ細目の霧崎が血走った目を見開きながら迫ってきたら確かに引いてしまうだろう、龍一がタジタジになっていることはお構いなしに霧崎はさらに言葉をぶつけていく

 

 

「それをいまだにみたことが無いやと!?それはあかん、あかんで龍一はん!?こういったものを見て目を慣らしとかんと戦場で色仕掛けをされたときに死ぬことになるで!?」

 

 

「なっ!?・・・・・」

 

 

龍一は目を見開いて驚いてしまっている・・・・冷静に考えてみればなにアホなことやってんだろうな俺ら・・・・

 

 

「そうやろ芳やん!?芳やんもそう思うやろ!?」

 

 

霧崎がこちらに話を振ってくる、まぁここは乗ったほうがおもしろそうだし俺は霧崎の話に乗っかることにした

 

 

 

「そうだぜ龍一、こういったものを見て耐性をつけておくことは大事なことだと俺も思うぜ」

 

 

「零二・・・・いや・・・でもなにも学校で見る必要はn・・・・」

 

 

「そんな悠長なことを言っとれるかいな!こういうのは早いに越したことはないねん!・・・・ってなわけでさっさと見ていくで!?」

 

 

龍一がセリフを言い終わる前に霧崎が言葉をかぶせてくる、そして今度はニヤニヤとした笑顔を浮かべながら・・・・

 

 

 

「それに龍一はんかて気になって仕方ないんやろ?さっきからちらちらと雑誌の方に目がいっとるで?」

 

 

「い・・いや違う!?・・・・これは・・・・・」

 

 

龍一が反論しようとするがドモってしまい反論できなかった、まぁさっきから顔を真っ赤にしながらもちらちらと本の方に目がいってたのは事実だしな・・・・

 

 

「大丈夫や、これも特訓やと思って!必要なことやと思ってやってみればなにも恥ずかしいことなんてあらへんのや!?」

 

 

「き・・・霧崎君・・・・うん、確かに・・・こういった本を見て耐性をつけておく事は大切なのかもしれない・・・・」

 

 

霧崎の余りの剣幕と言葉に冷静さを失いさらには目の前にある本の誘惑に負けてしまったようで龍一は霧崎の言葉に頷いた、俺は霧崎に小声で話しかけてる

 

 

 

「(やるじゃねぇか霧崎、最初はどうなるかと思ったがまさかほんとに龍一のやつを説得しちまうとは)」

 

 

「(なぁに龍一はんみたいな奴はこういう本なんて見たこと無いやろうからな、動揺しとるところに甘〜い誘惑をなげたら絶対に落ちると思ったんや)」

 

 

お互いに顔を見合わせながらサムズアップする、そして霧崎が笑顔を俺たちに向けながら

 

 

「ほな、さっそく見ていこうか」

 

 

こうして俺たち三人のエロ本談義が始まった

 

 

 

※ここからちょっとダイジェスト

 

 

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「二人ともこんな女なんてどうや?」

 

 

「な!?・・・こんな格好でこんなポーズをとって恥ずかしくないのかこの女性は?・・・・」

 

 

「そんなこと言って顔が食い入るように見てるぞ龍一?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「霧崎的にはこんな奴はどうだ?」

 

 

「どれどれ・・・・・ん〜微妙やな〜・・・・もう少し胸があったらええんやけど・・・・」

 

 

「む・・・胸はあまり関係ないんじゃ・・・・」

 

 

「なに言うとんねん龍一はん!?胸の大きさってのは大事なもんやで、なぁ芳やん?」

 

 

「そうだな、霧崎の言うとおりだ」

 

 

「そ・・・そんなものかな・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な!?・・・・・なんだこの写真は!?」

 

 

「ん?・・・・あ〜これはS○プ○イやな・・・・まぁこういうのはちょっと特殊やさかいに龍一はんにはまだちぃとばっかし早いなぁ」

 

 

「そうだな・・・・別にみんながみんなこういうことしてるわけじゃないからな龍一?その辺は誤解すんなよ」

 

 

「そ・・・そうかい・・・・それならいいけど・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

こうして三人でエロ本をみていくと・・・・・

 

 

 

「さてと・・・・ほな二人とも今からお楽しみの袋とじをひらいてくで〜」

 

 

「袋とじ?」

 

 

霧崎の言葉に龍一が疑問を浮かべている、俺は簡単に説明をした

 

 

「袋とじってのは要はその雑誌の一番の見せ場だな、ちなみに中身はなんなんだ霧崎?」

 

 

俺が霧崎に問いかけると霧崎は「ふっふっふっ」と笑いながら

 

 

 

「”ちょっとマニアックなあなたの趣味にも答えれるかも!?○○○○の恥ずかしいポーズ特集”や!?」

 

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

龍一が無言で唾を飲みこむ音が聞こえてきた、かく言う俺も早く見たいという衝動にかられている・・・・

 

 

 

「ほな・・・・二人ともいくでぇ・・・・・」

 

 

「おう、いつでもいいぜ!」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

俺が答えて龍一も無言で首を縦に振る、その反応を見て霧崎が袋とじを開けるために手を伸ばしていき・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な〜にを見てるのかな〜〜れ・い・じ(りゅ・う・い・ち)?」

 

 

 

それはもう鬼も裸足で逃げ出すようなおそろしい殺気と笑顔を放ちなが紅葉となぎさのふたりが現れた・・・・・

 

 

 

「な!?お・・・・お前ら・・・・どうしてここに?!」

 

 

「いや〜ここら辺でなんかりゅ〜いちの怒鳴り声が聞こえたっていうからなにがあったんだろう?って思って探してみにきたんだけど・・・・・・」

 

 

俺の質問に紅葉が答える、紅葉もなぎさもその顔は綺麗だと素直に思いたくなるような笑顔を浮かべてはいるが俺と龍一の二人は尋常では無いほどの冷や汗がでていた

 

 

 

「さぁ〜てれいじ?いろいろと覚悟はできてるんでしょうねぇ・・・・・」

 

 

「龍一・・・・・なにか思い残すことはないかなぁ?・・・・・」

 

 

 

「まっ・・・まってくれ二人とも・・・・これは・・・・・・」

 

 

「そ・・・そうだよ二人とも・・・これは・・・・・・」

 

 

 

「「問答無用!!」」

 

 

 

この日俺と龍一の叫びが学校に響いた・・・・・・

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「まったく・・・・あんな本なんか見なくったって言ってくれればあたしがいくらでも協力してあげるのに・・・・」

 

 

「いや、それはそれでいろいろダメだろ・・・・・」

 

 

 

「もぉ〜龍一、あんな本なんか読んじゃだめなんだからね」

 

 

「ご・・・・ごめん、あの時はちょっと冷静じゃいられなくなってて・・・・・」

 

 

 

あの後も紅葉は俺になぎさは龍一にグチグチと文句を言われていた、するとそれを見ていた霧崎が・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんやろう・・・・わいは別に説教されずにすんどるはずやのにあの二人を見とると無性に自分が虚しくて仕方がないんやけど・・・・・・・・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

というセリフをこぼしていた

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・ドンマイ!!

 

説明
学園での日常の一コマ的なものを書いてみました。
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