IS〜深緑の狙撃姫〜「人はみな・・悪魔だということをな・・!」
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翌日・放課後

 

「・・さて、時間ね。」

 

ロックオンはドライバーを装着してレバーを操作。

 

(メテオ・レディ?)

 

両手を交差させて前に出し、伸ばしきった所で腕を曲げる。

 

「変身!」

 

勢いよく右手を下ろしてレバーを操作。

上空からコズミックエナジーが降り注ぎメテオに変身、オーラを纏い体を屈めて体育館へ向かう。

 

体育館

 

どこから情報が出回ったのか定かではないがギャラリーが集まっていた。

 

「・・来たっ!」

 

開いた扉からメテオが降臨。

 

「お待たせ。」

「あれって・・。」

「本物の仮面ライダー・・!?本当にいたんだ・・。」

「ISが台頭している今も怪人たちと戦い続けている戦士・・。」

 

部員たちは都市伝説として語り継がれている仮面ライダーが目の前にいることに驚いた。

 

「始める前にルール確認。約束通り、あたしがフリースロー50本連続で決まればラウラから手を引きなさい。」

「わかってる。その代わり外したらラウラは私の家族にしてあなたはこのギャラリーを前で変身を解いて正体を明かしてもらうよ。」

「わかった。」

 

メテオは数回バウンドさせて精神集中。

一夏たちはどこから出したかは定かではないが『お静かに!』の札を出して観客を静める。

 

「・・っし!」

 

ポスッ

 

メテオの放ったシュートはキレイな放物線を描いてゴールに吸い込まれる。

 

「ナイスシュート。」

 

ゴール下に待機していた簪がボールを投げ渡す。

 

ポスッ

 

ポスッ

 

十本連続で放物線を描いて決まる。

観客のあちこちから話し声が聞こえてくる。

 

「すごいね、連続十本。」

「・・ふぅ〜。よし。」

 

メテオは一旦一息つき、ボールをバウンドさせてシュートの体勢を取る。

その姿を見てタウラスは・・。

 

(ふふん、まだ十本。50本なんて絶対に無理よ。もし到達しそうなら・・。)

 

何かを企んでいるようだ。

そんなことをお構い無しにメテオは次々とシュートを決めていく。

 

「・・・。」

 

いつしか観客は無言になり、ネットを揺らす音だけが辺りに響く。

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そんな中・・。

 

(・・まずっ!)

 

30ゴール目、プレッシャーからか力加減が狂ってしまい・・。

 

ガン、ポス

 

ボールがリングに当たるがゴール。

 

(うわ、危ないなあ。もう。)

 

即座に修正を加え、ゴールを決める。

 

ポスッ

 

ポスッ

 

35球目・・音が聞こえなくなった。

 

(仕掛けてきた!・・あたしの聴覚を奪った!?)

(・・まずいわ。他の手も考えないと・・。)

 

それでも40球を決める。

 

「すごい、40球連続・・。」

「本当に達成するかも・・。」

 

同時に観客がざわめき始めるが聴覚を奪われているメテオには聞こえていない。

 

(裏目に出た・・。なら、これなら。)

 

「あと十本。」

 

簪がボールを投げ渡すが・・。

 

(手にボールを持っている感じがしない・・!今度は触覚を奪った・・!?)

 

タウラスは触覚を封じた。

メテオは力を修正、上手く決めていく。

45球目を決めた所でタウラスが焦り出す。

 

(ウソだ・・!なら、これで!)

 

タウラスの次なる一手は・・。

 

(・・・!?見えない!視覚を奪った・・!)

 

メテオの目の前は真っ暗で何も見えず、何の音も聞こえず、ボールを触っているかさえもわからない。

タウラスにより視覚、聴覚、触覚を封じられた。

 

(何も見えない、何も聞こえない、触っているのかもわからない・・!あたしは今ボールを・・持っている・・。誰かがあたしを助けている・・?)

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BGM:shoot!(ロウきゅーぶOP)

 

メテオはシュートを放つ。

それはさらにキレイな放物線を描いて決まった。

 

(ウソだ・・!何で決められるの!?今何も見えていなくて、何も聞こえなくて、触っているのかもわからないはずなのにどうして!?)

 

タウラスは信じられなかった。

自分は三つを封じたはず。

なのにあのシュート・・。

 

(セリすん、負けるなー!)

(セリスさん、負けないでください!)

(お姉ちゃん、頑張れー。)

(セリスさんならできると信じてます!)

(ボールが来ます!キャッチしてください!)

 

メテオの背後には彼女を姉と慕うかわいい妹分たち。

メテオは彼女たちの援護を受けてシュートを行っていた。

 

(クレアたちがあたしを助けてくれる・・!それに、目に見える物が全てじゃない・・。うっすら形付いているイメージに向かって落ち着いて放てば・・!)

 

ポスッ

 

「49本連続!」

「あと一本!」

 

体育館にあと一本コールが響く。

タウラスはどうしたらいいかわからない。

スポーツで必要な感覚は全て封じたはず。

なのにシュートを決めていくメテオ。

 

「・・・!」

 

そして、最後のシュートを放つ。

 

ポスッ

 

ワアァァァ!

 

それが決まった瞬間、観客は最高に盛り上がる。

 

(・・あ、感覚が戻った。)

 

感覚が戻ったメテオはタウラスに向き直る。

 

「さあ、約束よ。ラウラに一切近づかないで。」

「・・認めない!えい!」

 

タウラスは杖を掲げ、リングを放ちそれがメテオに吸収される。

 

「ははっ、最初からこうしたらよかった!メテオ、ラウラを連れて来なさい!」

「・・・。」

「は、離せ!」

 

傀儡と化したメテオはラウラを連れ去り体育館を後にする。

タウラスもそれを追う。

 

「一夏!」

「・・・。」

 

一夏とシャルも後を追う。

観客たちは一連の出来事に呆然となる。

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グラウンド

 

ラウラは気絶してベンチにいた。

タウラスの横に立つメテオに生気はない。

それを見た一夏は・・。

 

「フッ、フフフ・・。フハハハハハ・・!ハーハッハッハ!」

「い、一夏・・?」

 

天を仰ぎながら大笑いする一夏。

今までこんな大笑いしたことがない一夏を見てシャルは驚く。

そしてタウラスに向けて絶対零度の視線を向ける。

 

(・・何?織斑くんのあの眼・・。)

 

「負けたよ、トリュークス。まさかラウラを手に入れるために妨害までしてルールを破り、メテオまで操るとはなぁ・・。克己さん(・・・・)が言っていたことを思い出したよ。人はみな・・悪魔だということをな・・!」

 

(エターナル!)

 

「変身・・!」

 

一夏はそれをドライバーに差し込んで展開。

 

(エターナル!)

 

一夏はエターナルに変身。

 

「織斑くんが仮面ライダー・・!?」

「メテオは任せる。・・はぁぁ・・うああ!」

「ラウラは私の妹だ!誰にも渡さない!」

 

エターナルはタウラスに向かい強烈なパンチを叩き込む。

その後もローブを駆使してタウラスの攻撃を捌き、連撃を叩き込む。

 

「はぁ!エイヤァ!」

「め、メテオ!私を守りなさい!」

「無駄だよ!」

 

タウラスはメテオを呼ぶがメテオはフォーゼに足止めされていた。

 

(ルナ・マキシマムドライブ!)

 

「はっ、はっ!うおらぁ!」

「あぅ、くぅ・・!何で!?メモリの支配が出来ない!」

 

ローブで身を守りつつルナの効果でムチのようになった手や足で攻撃。

腿のスロットに装填、ローブで遮断しているのでタウラスの支配を受け付けない。

エターナルはさらに猛攻を加え、タウラスは膝を着く。

 

「い、痛い・・!」

「お前はメテオが連続50本を決められそうになり、妨害までしたのに自身の敗北を認めないでお前の同意を得てメテオが決めたルールをねじ曲げ、メテオを操り人形にした・・。」

「う、うわぁ!」

 

エターナルはタウラスを蹴飛ばし、距離を取る。

 

「地獄に行って、ルールを破り、真剣勝負の妨害をした報いを受けてこい・・!」

「い、嫌だ!ラウラを手に入れるまでやられたくない!」

 

タウラスは無数のリングを飛ばしてくるがエターナルは走りながらエッジを振るって斬撃波を飛ばして切り裂き、メモリをエッジにセット。

 

(エターナル・マキシマムドライブ!)

 

エターナルの右足に青い炎が集束。

 

「うああ!はっ!うおああ!」

「キャアア!」

 

エターナルはタウラスの前で回転、体を捻りながらキックを叩き込み、反動で後ろへ飛んで着地。

タウラスに背中を向いてサムズダウン。

 

「さあ、地獄を楽しみな!」

「いやあぁ!」

 

今までのキック型エターナルレクイエムとは違った威力を発揮したキック型エターナルレクイエム。

それを受けてタウラスは爆散、アリサとタウラススイッチが消えていた。

 

「・・あれ?」

「あ、戻った。よかった〜。」

 

タウラスが倒されたことによりメテオは正気に戻る。

三人は揃って変身を解く。

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倉持技研

 

ヴァルゴによりここへ送られたアリサ。

そのアリサは我望の前で土下座をしていた。

 

「お願いします!もう一度!」

「ダークネビュラへ送れ。」

「はっ。」

 

ヴァルゴが杖を掲げるとダークネビュラへのゲートが開く。

 

「い、いやあぁ!」

 

アリサは吸い込まれ、ゲートが閉じる。

 

その頃、鈴は焔と向かい合っていた。

 

「一夏・・何で私を見ないの・・?」

「鳳鈴音。私に体を委ねなさい・・。そうすればロックオン・ストラトスを離し、織斑一夏を手に入れられますよ・・。」

「・・うん。いいよ。もういいや。あんたに任せる・・。」

 

鈴の手と焔の手が重なりあって一つになり、炎を撒き散らす。

鈴?は手を開くと青い炎が燃え上がる。

 

「私は・・鳳凰鈴音。任務開始・・。」

 

ロックオンと同じくらいの身長まで背が伸び、スタイルもロックオン以上となった鈴音は動き出す。

果たしてその目的とは何なのか・・。

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一夏豹変の回。

 

一夏は冷酷モードを身に付けました。

 

この状態ではパワーアップとスピードアップとキック型エターナルレクイエムは青い炎が付加されて威力が大幅にアップ。

 

さて鳳凰鈴音。

 

彼女は鈴と融合して鈴の姿になり何をするのか・・?

 

妹分はロウきゅーぶのメンバーと考えてください。

 

それでは感想待ってます!

説明
フリースロー。

ロックオンのかわいい妹分。

一夏豹変。

ラスト鈴は・・。
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タグ
インフィニット・ストラトス IS イメージソング:shoot! 一夏豹変 キック型エターナルレクイエムパワーアップ 

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