IS〜深緑の狙撃姫〜「・・うん、約束するよ。」 |
ラビットハッチ
箒とゼシカは鈴が退部すると言ったこと、シャルはそれによってコズミックステイツへのステイツチェンジが出来なくなったことを話した。
「とりあえず一つずつ聞いていこう。まずはシャル、コズミックステイツは確かに絆のステイツだけど、いつまでも絆を当てにはできない。」
「それは僕も薄々と感じていたんだ。でもどうしたら単独でコズミックステイツになれるのかな・・?」
シャルもいつまでも絆でステイツチェンジが出来るとは考えていなかったようでどうするか悩んでいたらしい。
「それは後で考えましょう。次に箒とゼシカ、本当に仮面ライダー部をやめると言ったの?」
「うん、間違いないよ。」
ゼシカの肯定に一夏、ロックオン、ティアナは考える。
「それはおかしいな。」
「ええ、鈴は仮面ライダー部の創設者の一人よ。そんなこと言うはずない。」
「どういうこと?」
シャルは帰国していたから知らないが一夏(戦闘要員)、ロックオン(部長兼戦闘要員)、ティアナ(作戦参謀兼スイッチ調整)、鈴(情報収集要員)は仮面ライダー部初期メンバーなのだ。
後にパワーダイザーの正規パイロットとして弾と情報収集要員として蘭も入部。
そして少しずつメンバーが増えて今にいたる。
「へぇ〜ならなおさらやめるって言った理由がわからないね。」
「とにかく鈴と話をしないとわからないか。」
翌日、ロックオンは鈴に呼び出されていた。
(えっと・・あ、いた。・・あれ?ローブなんて纏ってどうしたのかしら?)
屋上で鈴を探していたロックオン。
鈴はなぜかローブを纏っていた。
ロックオンは探し人を見つけて声をかける。
「お待たせ。ねえ鈴。あたしだけに話したい事って何?」
「・・フフッ、ロックオンって強くて女の私から見てもカッコよくて、頭良い癖にこういうのは見抜けないんだぁ・・♪」
「・・何!?」
ロックオンは鈴音が放つ火炎弾をバク転で回避、回避中に太股のホルスターから銃を抜き、着地と同時に構える。
「鈴、どうして!?・・まさか、敵に操られてるの!?」
「あはは♪違う!私は自らこうなる事を望んだ!そのおかげで、ほら♪」
鈴音が纏っていたローブを脱ぐと彼女の身長はロックオンと同じくらい、スタイルはロックオン以上となり、肩だけでなく胸元が大きく大胆に開いた赤と青の制服を着た姿を見せる。
「あはは♪じゃあね、ロックオン・ストラトス♪」
「鈴、待ちなさい!」
鈴音は屋上から飛び下り、ロックオンは覗き込むが既に姿を消していた。
「鈴、本気なの・・?」
ロックオンも鈴音に対する不信感が少し芽生えた。
鈴音は校舎に入り込み、食堂へと向かう。
おやつの揚げたてのゴマ団子を食べる。
「・・ふふ、計画第二段階。絆をこの調子で切り崩して行けば、やがて自然分解していくでしょう・・。わかりましたか、更織楯無。」
烏龍茶を飲みながらいつの間にか背後に来ていた楯無に話しかける。
「・・後輩の姿でそう言われると違和感があるわね・・。」
楯無が扇子を開くとそこには『違和感』と書いてあった。
「まあこの調子でやっていけば自然分解もそう遠くはないでしょう。フォーゼはコズミックステイツは使えませんし。」
「そうね。」
ラビットハッチ
ロックオンは一夏を除く全員に鈴に襲われた事を話した。
「信じられない・・。」
「ええ、鈴は本気であたしに攻撃してきた。」
その時、ティアナのカバンから呼び鈴が鳴りそれに出ると・・。
『あっはっは、みんなのアイドル、束さんだよ〜♪』
「・・は?」
ロックオンは訳がわからなかった。
何でエムバスから篠ノ乃束が出る?
「篠ノ乃束、何でエムバスにいるのですか?」
『ふふん、それはね・・らーくんとみーちゃんによろしく頼むと言われたからなのだよ!』
「え!?父さんと母さんと交流があったのですか!?」
『そういうこと〜♪変身認証は束さんが行っていたのだよ、ブイブイ♪』
束はラグナとミーナと共にドライブの研究を行っていた。
「なあ束。」
「ん〜何かな、らーくん?」
「この研究、アイルランドだけに留めてくんねーか?もし世界にバレたら・・また戦争の世の中に逆戻りだ。」
「・・確かにそうだね。束さんが作ったISも今は兵器として使われているし、そこにドライブが世界に知られたらまた戦火に包まれる世の中に変わる・・。」
一方、メテオの調整をしていたミーナもメテオドライバーを手に取り言う。
「世界にはまだまだドーパントやゾディアーツもいる。そのためのライダーシステム、フォーゼとメテオ。これは人を守るための力。IS至上主義者やIS委員会からしたら天敵といえるもの。陰ながらも命をかけて戦う・・それが仮面ライダーだって結城さんも言ってた。」
「もし俺らが殺されたら・・セリスを頼むな。」
「束も他の人を見て欲しい。それをやるのは今の世界の歪みの元凶・・IS委員会を倒してからでいいから。」
「エムバスを隠れ蓑に使ってもいい代わりに、俺たちがさっき言った事を守ってくれ・・。」
ラグナは本気で束を心配していた。
優れた頭脳を持ちながらも剣道の家系である家や同級生からは異端の目で見られ、世界を変えた事で箒にも会えなくなり、一夏も変わってしまった。
「・・うん、約束するよ。でもらーくんたちは簡単に死なないような気がするよ?」
「バーカ。だが、あいつらが行き詰まったら手を貸してやってくれよ?」
束はラグナとミーナからロックオンの事を頼まれていた。
ロックオンは今までオートでメテオに変身していたと思っていたが七割は束が操作していた。
『とまあこんな訳なのだ。・・ということでここに来てね〜♪』
プツン
場所を示したデータを残して束は通信を切る。
その頃、一夏は・・。
「鈴!お前・・!」
「あはは、一夏ぁ♪楽しいね♪もっと私と戦ってよ♪」
一夏はエターナルに変身、鈴音は炎を出して攻撃していた。
「もっと・・もっと私に炎をちょうだい♪」
「くっ、何で生身でエターナルと渡り合えるんだ!?」
「私はそれだけの力を手に入れたのよ、仮面ライダー部を辞めたのも、あんたやシャルたちと戦うためよ!」
鈴音は炎を放つ。
「効くか!」
エターナルはローブで炎を遮る。
「うんうん、いいね。一夏♪」
「・・鈴、どうやら本気らしいな。なら・・。」
エターナルは冷酷モードを発動、メモリをエッジにセット。
(エターナル・マキシマムドライブ!)
「悪く思うな・・!恨むのなら、俺を恨め・・!」
エターナルの右足に青い炎が集束、駆け出す。
「来た来た♪」
鈴音は両手を下ろして無防備な格好になる。
「はあぁ!でやぁ!」
強化型キック型エターナルレクイエムを鈴音に叩き込む。
「ぐぅぅ・・!(何だ、エターナルの炎が吸いとられるようなこの感覚は・・!)」
「・・キャハ♪一夏、あんたの炎はこんなものじゃないはずよ?」
何と鈴音はエターナルを弾き返し、無傷で立っていて笑っていた。
「・・・。」
エターナルは指を鳴らしてヒートのメモリを生成、腰のスロットにセット、さらにエッジにもメモリをセット。
(ヒート・エターナル・マキシマムドライブ!)
エターナルの右足に青い炎、左足に赤い炎が集束。
「俺を・・舐めるなぁ!」
ツインマキシマムによるドロップキック型エターナルレクイエムを鈴音に叩き込む。
「でやぁぁ!」
「あああ!」
鈴音は爆発に包まれる。
それを見たエターナルは顔を伏せる。
「・・やってしまった。俺は仲間を・・手にかけた・・。」
エターナルはメモリを抜いて変身を解こうとするが突然プレッシャーを感じとる。
「・・まさか!?」
「・・フフフ、記憶したよ♪一夏♪・・これがエターナルとヒートの炎・・♪」
爆発の中心から鈴音が笑いながら両手に灯った赤と青の炎をうっとりと見つめる。
(何で・・ツインマキシマムを受けて普通に立っていられるんだ・・。)
エターナルはツインマキシマムを放ったのに立っている鈴音に呆然としている。
「ん〜炎は貰ったよ♪じゃあね♪」
鈴音は背中に炎の羽を広げてその場を去る。
エターナルは変身を解いてメモリを見つめる。
微かに鼓動を感じとる。
まるで初めてエターナルメモリに触れたように・・。
「エターナル、鈴から何かを感じたのか・・?」
一夏の呟きは誰にも聞こえることなく消えていった・・。
そしてその言葉の意味とは・・?
衝撃の事実、束はラグナとミーナと交流があり、ドライブやガンダムの存在を知っていた!
委員会が滅んだので束も動き出しました。
そしてエムバスも束が常駐していて世界を見ていました。
既に罪を自覚していてどうしたらいいかわからずにいました。
そこへラグナたちと出会い、匿ってもらいました。
二人が死んだ後はエムバスで世界を見ていました。
束がロックオンに始めましてみたいな態度を取ったのは会ったことがないからです。
果たして束はロックオンたちを呼んで何をしようというのか?
鈴音は焔と融合したことで圧倒的な力を手に入れました。
生身でライダーと戦えます。
感想待ってます!
説明 | ||
サクサク進むな。 鈴音の計画。 亡き友との約束を果たすために束動く。 |
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IS インフィニット・ストラトス 束はタチバナさん エターナル、ツインマキシマム発動 | ||
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