幻想郷帰宅日記 間章 |
間章「到着!幻想卿」
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俺はあの後、拘束されながら境内から暗い穴へと向かい・・・
ズモモモモモモモ・・・・・
光助「うわぁああああ!!!」
真っ直ぐに幻想卿へと移動していた。
紫「往生際が悪いわねぇ、死ぬと決まった訳じゃないのに・・・」
紫さんが微笑んで俺に言った。
それ、"往生際"って"死ぬ間際"って事ですよね。
そういう俺はというと。
光助「生きて帰れると決まった訳でもないでしょう!?」
なんとも情けない無様な格好で暗い目玉の通路を進んでいた。
両手両足は動かないので下の感覚は分からないが、先程の神社の石畳を踏んでいるなという感覚は何となくあった。
と、そんな感覚を確かめながら目玉の通路を見遣る。
・・・・なんか目玉がこっち見てるし・・・・
と、そうイヤイヤしているうちに穴の通路の向こう岸に光が見えた。
紫「そろそろよ」
光助「うわぁああ・・・つ、ついに・・」
勿論これは落胆の色だ。
次の瞬間、まばゆい光が体を包む。
思わず目を閉じ紫さんの腕に顔をうずめる。
紫「さぁ、着いたわ・・・・・」
と、紫さんが言う。
それと同時に顔を挙げた先ーーーー
夕焼け色に染まる大自然が目の先に広がっていた。
紫「幻想郷へようこそ」
紫さんが微笑んで言った。
光助「本当に・・・・ここが・・・・」
軽く下の土を踏みしめる。
体の自由は得た様だ。
隙間の拘束もいつの間にか解除されている・・・・。
そして再び前方を見た。
見た所、地方の野山のようだが。
・・・・・何処か違う雰囲気を醸し出していた。
特に空気。
ここに来た時から吸っている空気だが、凄く心地よい。
都会に住んでいて実感出来た事だろうが、空気が澄んでいるのである。
そして夕焼け。
これ程綺麗な夕焼けはそうそう見れないだろう。
明りが常に点いている都会では尚更だ。
光助「・・・・綺麗だ」
その色合いからして、とても荘厳で綺麗な絶景である。
紫「ええ、綺麗よ、見事なものだわ・・・・」
紫さんもそう呟く。
・・・・と、ボーッと景色に見とれている場合ではない。
俺の頭はそう言っていた。
光助「それで・・・・・」
紫「ん?」
光助「あのー・・・・これからどうすれば」
至極当然の事を紫さんに尋ねた。
紫「5日間の滞在でここから出る事が出来るわ、さっき言ったじゃないの」
そう軽く笑いながら紫さんが俺から離れた。
その瞬間、俺の心を警笛が埋める。
この独特の嫌な予感。
光助「いや、そうじゃなくて、5日間どこに居ればいいのかという事d」
紫「あぁ!そう言えばまだやるべき事があったんだったわ!」
突拍子もなくそう言うと、紫さんは夕焼けの空にふわりと浮遊し飛び立った。
勿論、俺は慌てた。
光助「ちょ、ちょっと!何処行くんですか!!」
下から紫さんに呼び掛ける。
紫「まだ結界は不安定なのよー
これからまた神社を見回らなきゃいけないからー
5日間頑張るのよー」
一気にこれだけの事を伝えた紫さんは
光助「え?!え?!・・・・・え!?」
紫「生きてたら迎えに来てあげるわー」
シュンッ、と
隙間に消えた。
そして辺りは静まり返る。
光助「ちょっとーーーーーーー!!!!」
後は間抜けな人間一人。
遂に俺の命を賭けた幻想卿の5日間旅行(謎)が始まったのだった!
光助「・・・これからどうしよう」
-続く!?-
説明 | ||
勢いで創った東方の二次作品一章と二章の繋ぎです この物語の主人公である光助少年は隙間妖怪に「幻想郷」へと連れて来られてしまう・・・ 彼に待ち受ける運命とは? 果たして、少年は無事『家』に帰る事が出来るのだろうか? 頑張れ、光助少年! ※勿論、キャラの言動と原作との関係は全く御座いません |
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