〜少年が望んだ世界と力〜
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俺は今、とても信じられない状況だった。

なぜなら結界内にいるはずがない一般人がいて、その人が突然この世界とは全く無関係の怪物に変身したからだ。

 

「なんだいありゃ!?」

 

「一般人の姿が変わった!?」

 

「何故だ?何故此処にいる?」

 

「フェニックスさん?」

 

「あなたはあれを知ってるんですか?」

 

なのはとユーノが俺を見る。

それに続きフェイトとアルフも俺を見る。

そして、俺はゆっくりと口を開いた。

 

「・・・オルフェノク」

 

「オル・・・・フェノク?」

 

フェイトがオルフェノクの名前を繰り返した。

 

「うううううう、うおおおおおお!!!!」

 

サソリの姿をしたオルフェノク、スコーピオンオルフェノクが俺達に向ってくる。

しかし、この状況は最悪だ。

なのはとフェイトのデバイスであるレイジングハートとバルディッシュはさっきのジュエルシードの影響でボロボロの状態、つまりなのはとフェイトにはもうほとんどの戦力はないことになる。

アルフとユーノも俺とサガやライガーゼロ達による攻撃で体力を大幅に消耗している。

 

「みんなを守りながらはキツイな」

 

「ご安心を、増援は呼んでいます」

 

「は?」

 

ダダダダダダダダッッ

 

「ぐわぁっ!」

 

何処からか連射音が聞こえ、スコーピオンオルフェノクが攻撃を受けた。

 

「な、何?」

 

「一体何処から?」

 

「この攻撃と連射音は・・・・」

 

「来たようですね」

 

フェイトとアルフが突然の攻撃に驚き、俺には攻撃した奴の検討がついていた。

 

キイィィィィン、ガシャンッ

 

上空から何かが飛来し、俺の隣に着地した。

 

「やっぱりお前か。オートバジン」

 

そこには先程スコーピオンオルフェノクを攻撃した、ファイズ専用ビークル「オートバジン」が立っていた。

 

「な、何あれ?」

 

「多分ロボットだと思うけど」

 

「また変なのが出てきたね」

 

「あれも、フェニックスの仲間」

 

オートバジンは右手に持っていたアタッシュケースを差し出す。

そのアタッシュケースには「SMART BRAIN」のロゴが入っていた。

俺はオートバジンからアタッシュケースを受け取り、中身を確認する。

 

「・・・・ファイズギアか」

 

アタッシュケースの中には、ファイズフォンを初め、ファイズドライバー、ファイズポインター、ファイズショットの一式が入っていた。

 

「ファイズに変身しろってことか?」

 

オートバジンは電子音を鳴らしながら頷いた。

 

「でも、あいつらにバレるしな」

 

そういいながら、フェイト達の方をチラッと見る

 

「大丈夫です。そのために色々用意をしています」

 

「・・・・ならいいか」

 

「うおぉぉぉ!」

 

話し込んでる内に再びスコーピオンオルフェノクが向ってくる。

 

「オートバジン、ちょっと相手をしといてくれ」

 

オートバジンは頷き、スコーピオンオルフェノクに向かって行き、右腕でパンチを食らわした。

 

「ぐああああぁ!!」

 

殴られたスコーピオンオルフェノクは後ろに飛ばされた。

 

「さて、変身の前にもう一体呼ぶか」

 

カード取り出し、ドライバーに入れた。

 

『BRAVE RIDE! VOLFOGG!』

 

カードを発動させたと同時に結界内にサイレンの音が鳴り響く。

 

「な、なんだい?」

 

「なんの音?」

 

「これって・・・サイレンの音?」

 

やがてサイレンの音が段々近づいてきている。

 

「なのは!あれ!」

 

「ふぇ?」

 

ユーノが指す方向を見ると一台のパトカーが走ってくる。

 

「今度はパトカー!?」

 

「お!来たか」

 

「システムチェーンジ!」

 

車体を浮かせ、人型へと姿を変える。

 

「ボルフォーッグ!」

 

パトカーから姿を変え、現れたのは一体のロボット。

「勇者王ガオガイガー」に登場した紫色のボディに、忍者のような姿をして超AIを搭載した勇者ロボ「ボルフォッグ」

 

「初めまして、フェニックス隊長。これからよろしくお願いします」

 

「おう、よろしくな。さっそくだがあそこにいる白い服を着た女の子とフェレットを守ってくれ」

 

「え?」

 

「ぼ、僕達?」

 

「超竜神、お前は金髪の子と狼を頼む」

 

「え?」

 

「あたい達も?」

 

「分かりました。お任せ下さい」

 

「了解です、隊長」

 

「デュナメス達はジュエルシードを死守してくれ」

 

「了解だ」

 

「了解です」

 

「了解、任せたまえ」

 

「うん、わかった。私、守る」

 

「はい!」

 

「・・・・」

 

「ガオオオォォ」

 

なのは、ユーノの護衛をボルフォッグ、フェイト、アルフの護衛を超竜神、そしてジュエルシードの死守をデュナメス達に任せデュナメスにジュエルシードを持たせた。

 

「で、どうやってあいつらにバレずにファイズになるんだ?」

 

「こうするのです」

 

シュウウゥゥゥゥッッ

 

「うわっ!何だこれ!?」

 

次の瞬間アポロンからスモークが噴射され、スモークが俺を包み込んだ。

 

「これなら見られずに変身出来ます」

 

「成程」

 

「では、変身を解除します。」

 

アポロンによって変身が解除されたが。

 

「ゴホッ!ゴホッ!」

 

変身を解除したため煙を吸ってむせた。

 

「大丈夫ですか?」

 

「ゴホッ!だ、大丈夫、大丈夫!」

 

そういいながらアタッシュケースからベルト型変身ツール「ファイズドライバー」を取り出し、左右のハードポインターにファイズポインター、ファイズショットを取り付け、腰に巻きつけ、携帯型トランスジェネレーター

「ファイズフォン」に変身コードを入力する。

 

?555 ENTER

 

『STANDING BY』

 

コードを入力し、待機音が流れ、ファイズフォンを閉じ、ファイズフォンを持った右腕を高く上げる。

 

「変身!」

 

上げた右腕を下ろし、そのままドライバーのバックル部〈フォンコネクター〉にファイズフォンを突き立て左に倒した。

 

『COMPLETE』

 

音声の後にファイズドライバーから俺の身体を沿って〈フォトンフレーム〉が形成され、赤い光を放った。

そして光が収まり、ソルメタルと呼ばれる金属で作られた戦闘用特殊強化スーツを身にまとい、流液エネルギー<フォトンブラッド>が循環しているエネルギー流動経路<フォトンストリーム>がライン状に全身にいきわたっている。

赤いフォトンストリームに黄色い複眼をした、スマートブレイン製仮面ライダー

「仮面ライダーファイズ」に変身した。

スモークが晴れ、変身完了後、夜の街の中、赤いフォトンストリームと黄色の複眼を発光させ、オリジナルのファイズ「乾巧」と同じように右手首を振る。

 

「だ、誰あれ?」

 

「また別の人が」

 

「あいつ、なんか光ってるねぇ」

 

「フェニックスは何処に行ったんだろう?」

 

「なっ!ファ、ファイズだと!」

 

スコーピオンオルフェノクはを驚き、なのは達は不思議そうに俺(ファイズ)を見る

 

「いくぜ?」

 

戦闘を開始しようとした時

 

「BGMスタート」

 

「は?」

 

アポロンがそういうと、突然静まり返っていた町に仮面ライダーファイズの挿入歌「Dead or Alive」が流れる。

 

「な、何?何?」

 

「歌?」

 

「おおお!テンション上がってきたーーー!!!!」

 

突然のことに驚くなのはとユーノ、そしてDead or Aliveが流れてテンションを上げ、俺はスコーピオンオルフェノクに向っていった。

 

「オートバジン、交代だ!」

 

命令するとオートバジンは攻撃を中止し、俺の方を向き、ハイタッチをして俺と交代した。

 

「おりゃぁぁぁぁ!!」

 

声を上げながらスコーピオンオルフェノクに右ストレートを左頬に喰らわす。

 

「ぐあっ!」

 

殴られたスコーピオンオルフェノクは少しよろけた。

 

「はあっ!」

 

よろけたことで更に隙が生まれ、左足を1歩前に出し、右足でスコーピオンオルフェノクの腹に蹴りを入れた。

 

「がはっ!」

 

蹴りを入れられ、スコーピオンオルフェノクは2、3歩後ろに下がった。

 

「まだまだいくぜ!」

 

右手首をスナップさせ、更に向っていく。

 

なのはSide

さっきまでフェイトちゃんとジュエルシードをめぐって戦って、私のレイジングハートとフェイトちゃんのバルディッシュが傷付いて封印が出来なくなって、フェニックスさんの仲間の赤と青のロボットが合体して消しゴムみたいなやつでジュエルシードの暴走を止めてくれて、フェニックスさんが封印しようとした時に誰もいないはずの結界の中に男の人がいて、その人がいきなり怪物に変身して、今度はフェニックスさんがいきなり煙に包まれて、煙の中から赤い光が出て、煙が晴れたらフェニックスさんやブレイドさんとは違ったまた別の人が立っていた。

しかも身体の赤いラインと黄色い眼が発光している。

 

「ユーノ君、あれって一体?」

 

「さぁ?僕にもさっぱり」

 

「あれはオルフェノクと呼ばれる死者が蘇った怪人で、今戦っているのがそのオルフェノクと戦う戦士、仮面ライダーファイズです。」

 

私の質問に答えてくれたのはパトカーから変形した紫色のロボットさんだった。

 

「あ、あのぅ」

 

「申し遅れました。私の名はボルフォッグと申します。仮面ライダーフェニックス及びファイズの仲間です。宜しければお二人のお名前をお聞かせていただけますか?」

 

ボルフォッグさんは凄く丁寧に教えてくれ、私達に名前を聞いてきた。

 

「は、はい!なのはです!高町なのは!私立聖祥大附属小学校三年生です!」

 

「えっと、僕はユーノです。ユーノ・スクライア」

 

「よろしくお願いします。高町さん、スクライア君」

 

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

私は緊張しながらボルフォッグさんとお話・・・・・お話!?

 

「ふぇ?ふええええええ!?」

 

私は声を上げてしまった。

 

「な、なのは!?」

 

「どうしました!?」

 

突然声を上げたので、ユーノ君とボルフォッグさんが心配している。

 

「ボ、ボボ、ボルフォッグさん!!ななな何でロボットなのに!しゃしゃしゃ喋れるの!!??」

 

「なのは、今気付いたの?」

 

「説明しますので落ち着いてください。私には、超AIと呼ばれる人間の頭脳を工学的に表現した、最新鋭の情報処理システムが搭載されており、人と同じ様に自分で考えたりすることが出来ます」

 

「へー」

 

「凄い、これ程まで高性能なAIがこの世界にあるなんて。」

 

ボルフォッグさんに説明してもらっているといきなり街中に歌が流れてきた。

 

「な、何?何?」

 

「歌?」

 

「おおお!テンション上がってきたーーー!!!!」

 

この曲を聞いて、ファイズさんが駆け出していった。

 

「ど、どうしたのかな?」

 

「さ、さぁ?」

 

「この曲はファイズのテーマ曲ですので、それで気分が高ぶっているのでしょう。」

 

「そうなんだ。」

 

「でも、この曲は何処から?」

 

「恐らく、アポロンが街の電子機器にハッキングし、そこからこの曲を流しているのでしょう。」

 

「そ、そうなんだ。」

 

ハッキングって、そんなことしていいのかな?

 

「ところで、ファイズ一人で大丈夫なんでしょうか?」

 

「問題ありません。それにいざとなれば私も助けに入ります」

 

そういいながら、ボルフォッグさんはファイズさんの方を向き、私もファイズさんの方を向き、見守った。

 

フェイトSide

ジュエルシードをめぐって白い魔導師の子と戦って、バルディッシュと相手のデバイスが傷付いて封印が出来なくなって私が自力で止めようするとフェニックスに止まられて、フェニックスの仲間の赤と青のロボットが合体して放った謎の物体でジュエルシードの暴走を止めてくれた。

フェニックスが封印しようとした時に誰もいないはずの結界の中に一般人がいて、その人がいきなり怪物に変身すると今度はフェニックスがいきなり煙に包まれて、煙の中から赤い光が放たれて煙が晴れるとフェニックスや以前のブレイドは違ったまた別の仮面ライダーが立っていた。

しかも身体の赤いラインと黄色い眼が発光している。

 

「また違う仮面ライダーが・・・」

 

「あの仮面ライダーとかってのもそうだけどあの怪物は一体なんなんだろうねぇ?普通の人間があんな姿になるなんて」

 

「あれはオルフェノクと呼ばれる怪人で、今戦っているのがオルフェノクと戦う戦士、仮面ライダーファイズです」

 

さっきジュエルシードの力を押さえた右側が青、左側が赤のロボットが説明してくれた。

 

「ところで、あんたロボットなのになんで喋れるんだい?」

 

アルフが私の疑問でもあったことを聞いた。

 

「私には超AIと呼ばれる人間の頭脳を工学的に表現した最新鋭の情報処理システムが搭載されており、人と同じ様に自分で考えたりすることが出来ます」

 

「へぇー」

 

「この世界って機械技術がすごいんだね」

 

「申し遅れました。私の名は超竜神。そして、私がこの姿に合体する前の二体のロボットが青が氷竜、赤が炎竜といいます。よろしければあなた方のお名前を聞かせてもらえますか?」

 

超竜神っというロボットが丁寧に挨拶をして、私とアルフに名前を尋ねてきた。

 

「えっと、フェイトです。フェイト・テスタロッサ」

 

「あたいはアルフだよ」

 

「よろしくお願いします」

 

超竜神に説明してもらい、互いに自己紹介をした後、いきなり町に歌が流れ始めた。

 

「な、なんだい!?」

 

「う、歌?」

 

「おおお!テンション上がってきたーーー!!!!」

 

この曲を聞いて、ファイズと呼ばれる人が駆け出していった。

 

「ど、どうしたんだろ?」

 

「さ、さぁ?」

 

「今流れている曲はファイズのテーマ曲なので気分が高ぶっているのでしょう」

 

「そうなんだ」

 

・・・・どうやって歌を流してるんだろ?

 

「ところで、あんたはあっちの手伝いをしなくてもいいのかい?」

 

アルフはファイズを見る。

 

「はい。隊長なら大丈夫です。それに今の私の任務はあなた方を守ることです」

 

そういいながら、超竜神はファイズの方を向き、私もファイズの方を向き、見守った。

 

 

 

 

「ふんっ!はっ!ったああぁぁ!」

 

「ぐわぁぁぁっ!!」

 

俺はスコーピオンオルフェノクの腹に右と左と交互にパンチを入れ、更に右アッパーを食らわせ、スコーピオンオルフェノクは地面に転がった。

曲がそろそろサビに入るところだな。

 

「そろそろ終わりしようか」

 

ファイズフォンのプラットフォームに装填されたメモリーカード型キー<ミッションメモリー>を引き抜き、ファイズドライバーの右側のハードポインターに装備されたデジタルトーチライト型ポインティングマーカーデバイス「ファイズポインター」を手に持ち、ミッションメモリーをファイズポインターに挿入した。

 

『READY』

 

音声が流れ、ファイズポインターを右足の脹脛に装着し、ファイズフォンを開きENTERを押した。

 

ーENTER

 

『EXCEED CHARGE』

 

音声の後にファイズドライバーからフォトンストリームを経由し、ファイズポインターにフォトンブラッドが注入される。

 

「ふんっ!」

 

ファイズポインターの注入が完了し、右足を前に出し、腰を少し落とすように構え、スコーピオンオルフェノクに向って駆け出す。

 

「はぁっ!」

 

そのまま飛び上がり、乾巧の様に前方一回転をし、ファイズポインターから円錐状の赤い光放ち、スコーピオンオルフェノクをポイント(拘束)する。

 

「ぐっ!があっ!」

 

「てやぁぁぁぁぁっ!!」

 

そして、掛け声と共に右足を前に出し、そのまま円錐の中に入る。

円錐がスコーピオンオルフェノクに突き刺さり、ファイズの必殺技「クリムゾンスマッシュ」をスコーピオンオルフェノクに喰らわした。

 

「がああああぁぁぁぁっっ!!!!」

 

次の瞬間、円錐がスコーピオンオルフェノクの中に入っていく様に消え、まるで相手の中を通り抜けたかの様に俺はスコーピオンオルフェノクの後ろに着地する。

 

「ふん」

 

「うっ、あああぁぁぁ」

 

歌が終わったとほぼ同時にクリムゾンスマッシュを受けたスコーピオンオルフェノクは赤いギリシャ文字、φ(ファイ)を浮かばせ、青い炎に包まれ、灰となって消えた。

 

「終わった・・・の?」

 

「そう・・・みたいだね」

 

「はい。終わりました」

 

「ふぅ、さーってと」

 

オルフェノクを倒し、デュナメスに近づきジュエルシードを受け取った。

 

「はいよ」

 

「ありがとう。皆ご苦労さん」

 

「いえ、問題ありません」

 

「同じくです」

 

「・・・・」

 

「ま、簡単なミッションだったしな」

 

「はい」

 

「ガオオオオオッ」

 

「中々楽しめたよ」

 

「うん」

 

「はい!」

 

超竜神、ボルフォッグ、デュナメス、バルトフェルド専用ガイア、ガイア、グフイグナイテッド、アイザック専用ケルベロスバクゥハウンド、ライガーゼロはそれぞれ返事を返し、サガだけが頷いていた。

 

「くっそ!またあいつらにジュエルシードを!!」

 

「・・・・アルフ、帰ろう」

 

フェイトとアルフが悔しそうに撤退しようとした。

 

「おい!ちょっと待て!」

 

俺は二人を呼び止めた。

 

「・・・・何ですか?」

 

「まだやろうってのかい?」

 

二人が警戒しながら俺を見る。

そんな二人に俺はゆっくり近づいた。

 

「・・・持って行け」

 

そういいながら、さっき回収したジュエルシードを差し出した。

 

「「「「えッ!!」」」」

 

なのは、ユーノ、フェイト、アルフが驚いている。

 

「ど、どうしてですか?」

 

フェイトが混乱しながら質問をしてくる。

 

「今日は君が身体を張ってまで封印しようと頑張ったからだ」

 

「え、えっと。」

 

「あんた、なんか企んでるんじゃないだろうね!」

 

「何も企んでいないさ。だから安心してくれ。」

 

「・・・・あ、ありがとう・・・ございます」

 

戸惑いつつ、フェイトはジュエルシードを受け取った。

 

「帰ろう、アルフ」

 

「う、うん」

 

ジュエルシードを受け取るとフェイトとアルフは撤退していった。

 

「よかったのですか、隊長?」

 

「折角あんたが苦労したのによぉ」

 

「別に大丈夫だ、超竜神、デュナメス。それにあの子が頑張ったのは事実だ。それでも何か問題があるか?」

 

俺は超竜神達を見る。

 

「いえ、隊長がそう判断したのなら私達に異存はありません」

 

「君の判断に任せるよ」

 

全員を代表してボルフォッグとバルトフェルド専用ガイアが答えた。

 

「ならいい。じゃ、俺達も帰ろう」

 

「了解です」

 

「分かりました」

 

「はいよ」

 

「了解」

 

「・・・」

 

「ガオオオ」

 

「了解だ」

 

「うん。分かった」

 

「はっ!」

 

全員返事を返し、超竜神、ボルフォッグ以外は消え、超竜神はシンメトリカルアウトをして氷竜と炎竜に戻った。

 

「「システムチェェェンッジ!!」」

 

「システムチェーンジ!」

 

氷竜、炎竜、ボルフォッグはビークル形態にシステムチェンジをした。

 

「オートバジン」

 

俺に呼ばれてオートバジンが近づき、胸部にあるスイッチを押した。

 

<VEHICLE MODE>

 

音声の後にオートバジンがバトルモードからビークルモードに変形した。

 

「いくぞ」

 

「「「はい」」」

 

「あ、あの待って!」

 

なのはに呼び止められたが無視をし、オートバジンに跨がり、氷竜、炎竜、ボルフォッグと共に走り去った。

 

「行っちゃった」

 

「どうしてあの人は、あの子にジュエルシードを・・・・」

 

戦いが終わった場所に取り残された二人だった。

 

 

???Side

誰もいないはずの結界内のビルの屋上からフェニックス達の戦闘を見ていた複数の影がいた。

 

「あれがこの世界に現れたライダーってやつか」

 

「世界の破壊者と呼ばれるディケイドとディエンドの両方の能力を持っているのか」

 

「さらにライダー以外の他次元の者も呼び出せる上に他のライダーのベルトを持ち、変身まで出来るとわな」

 

「それに、あんなロボットまでいるなんて、欝陶しいわね」

 

「カインの遺産のロボット」

 

「いけませんねぇ〜。この世界でも彼らが存在するとは」

 

「気にいらんな。あのような感覚を持つ男は」

 

「はっ!中々面白そうな奴じゃねぇーか」

 

「俺は戦争とあいつが出したガンダムをぶっ殺すことさえ出来ればそれでいいがな」

 

「彼は世界に変革も齎すのに邪魔な存在だ」

 

「へっ!俺が刻み込んでやるぜ!兄貴!」

 

「あははっ、面白そう」

 

「僕の邪魔をさせないよ。僕は人類を導かなくてならないのだから」

 

「彼は我々の計画の妨げになる。早めに始末するのだ!本来この世界には存在しない新たなライダー、仮面ライダーフェニックス・・・・・おのれ、フェニックスーー!!!!」

 

眼鏡とコート、フェルト帽を被った壮年の男が叫ぶと屋上にいた者達は銀色のオーロラに飲み込まれ、姿を消した。

 

 

 

 

 

家に帰宅してオートバジンを車庫に戻し、氷竜、炎竜、ボルフォッグは地下の整備施設に入り、俺はすぐに風呂に入り、今は風呂から上がりソファーに腰を下ろした。

 

「ふぅっ」

 

「本日もお疲れ様です、マスター。どうでしたか?ファイズの使い心地は」

 

「あぁ、問題ない。それに身体も慣れてきたのか、ダルさもあまりない」

 

「それはなによりです」

 

確かにファイズに変身しても問題はなかった。

しかし、疑問に思うところがいくつかある。

 

「アポロン、訊きたいことがある」

 

「なんでしょうか?」

 

「なんで俺はファイズに変身出来たんだ?」

 

最初の疑問はファイズに変身出来たことだった。

ファイズ、カイザ、サイガ、オーガのデルタを除く四つのライダーシステムは身体にかかる負担が大きいためライダーに変身出来るのはオルフェノクまたはオルフェノクに近い身体を持つ者に限られているからだ。

更にサイガとオーガはオルフェノクの中でも選ばれた者しか装着出来ない。

 

「理由は簡単です。あのファイズギア、カイザギア、サイガギア、オーガギアは誰でも装着が出来るからです」

 

「・・・・は?」

 

あまりの衝撃に言葉が出なかった。

 

「誰でも?」

 

「イエス、マスター」

 

改めて聞いてみたが聞き間違いではなかった。

 

「でも、どうしてだ?」

 

「まずライダーズギア各種にオルフェノクの記号を更に強化した物のデータをインプットしてあります。このオルフェノクの記号は上級のオルフェノク並み、もしくはそれ以上の物です。これによりオルフェノクでない普通の人間でもファイズやカイザ、ライオトルーパーはもちろん、サイガとオーガにも変身させることが出来ます。あとデルタの闘争本能活性化装置『デモンズスレート』」もカバーしてくれます。ちなみに劇中の様にオルフェノクの記号に限界はありませんのでご安心下さい」

 

「でも、それじゃあ奪われた時とかどうするんだ?」

 

「ご安心下さい。その対策は既に出来ています。ライダーズギア各種にデルタフォンと同様の音声認識システムと指紋認証システムを追加しました。もし仮に奪われたとしても登録されていない音声と指紋の場合、確実にエラーが出るようにプログラミングをしてあります」

 

「じゃあ、もし俺以外の人でも変身させたい場合は?」

 

「その時はその人の音声と指紋を登録します。しかし、その場合はマスターの承認がなければ登録できません。あとプログラムの変更も出来ません。仮にプログラムをマスターの承認無しでしようとした場合は機密保持のために全てのシステムが消去され、自爆するように設定されています」

 

自爆までするのか。

 

「あと、マスターの承認をライダーズギアに送るのは私なので、私もいなければ登録、変更は不可能です」

 

かなり厳重なセキュリティだな。

まぁ、確かにこれなら奪われても悪用される心配はないな。

 

「納得していただけましたか?」

 

「あぁ、ファイズに変身出来たことの疑問については納得出来た。でも、まだ疑問は残ってる」

 

「・・・・・今日現れたオルフェノクのことですね?」

 

「あぁ」

 

俺にとって一番の疑問点は、なぜなのはの世界と無関係のオルフェノクが現れたからだ。

 

「・・・やっぱり、これがあの時に言ってた大いなる災いや試練の一つなのか?」

 

「その可能性が一番高いと思われます。」

 

俺がこの世界に来る前、扉をくぐる時に言われた言葉。

 

「『お前が望む世界に繋がり、お前が望む力を与えよう。しかし、その代償として大いなる試練、災いも待ち構えている。』っか。恐らく、今回だけで済むはずはないよな?」

 

「イエス、マスター。それにオルフェノク以外、グロンギやアンノウン、ミラーモンスター、アンデット、魔化魍、ワーム、イマジン、ファンガイアなど他にも様々な世界の怪人が現れる可能性もあります」

 

「そっか」

 

しばらく沈黙が続く。

 

「じゃあ、しょうがないか」

 

「よろしいのですか?マスター」

 

「当たり前だ。元々災いと試練があるのを分かっててこの世界に来たんだ。だったら乗り越えてみせる。だから、お前も力を貸してくれ、アポロン」

 

「もちろんです、マスター」

 

「ありがとう。よし!じゃあ寝よ!」

 

「おやすみなさい、マスター」

 

こうして俺は二階の自室に行き、ベットに入って就寝した。

 

 

 

翌日 4月27日午後6:19 海鳴市 海鳴臨海公園

現在、オールドライドを使い、20代の人になりすまし、ジュエルシードが発動するのを待っている。

 

「アポロン、状況は?」

 

「現在予定の5分前。氷竜、炎竜、風龍、雷龍、ボルフォッグから通達、指定の位置に配置完了とのことです」

 

「よし、そのまま待機するように通達してくれ」

 

「イエス、マスター」

 

作戦の準備を進める中、俺はあることを考えた。

 

「・・・・」

 

「どうしましたか、マスター?」

 

「え?い、いや。なんでもない」

 

「・・・・・なのは様とアリサ様のことですか?」

 

「・・・・分かってるなら聞くなよ」

 

今日の学校でもなのはとアリサはまだ仲直り出来ていなかった。

まぁ、ちゃんと仲直りすることは分かってはいるが。

 

「はぁ。あの二人には困ったものだ」

 

「そうですね。・・・マスター、そろそろです」

 

「分かった」

 

時間を見ると午後6:23 ジュエルシードが発動するまで一分を切った。

 

「発動まであと30秒です」

 

「了解だ」

 

俺は辺りを見渡す。

 

「あと10秒です」

 

10・・9・・8・・7・・6

 

「あと5秒」

 

4・・3・・2・・1・・

 

「「0」」

 

午後6:24になりジュエルシードが発動した。

 

「発動しましたね」

 

「ああ、いくぞ!」

 

「イエス、マスター」

 

『KAMEN RIDE!』

 

「変身!」

 

『PHONENIX!』

 

フェニックスに変身したと同時に周囲に結界が張られた。

そして、ジュエルシードによって姿変えた樹が出現した。

 

「結構デカイな」

 

「イエス。それに原作よりも更に大きくなっています」

 

「そうか。・・・お、いたいた」

 

ジュエルシードによって巨大化した樹の下になのはとユーノがいた。

なのはがレイジングハートを構えると別の方向から黄色の魔力弾が数弾飛んできた。

 

「ウオオオオオオオ!!」

 

樹は魔力弾をバリアで防いだ。

魔力弾が飛んできた方向を見るとフェイトとアルフがいた。

樹は土から根っこをだし、なのはに攻撃しようとした。

 

「ボルフォッグ!」

 

「了解です」

 

俺が命令を出すと俺の隣でホログラフィックカモフラージュで隠れていたボルフォッグが姿を現し、跳躍していった。

 

「ユーノ君、逃げ・・「シルバームーン!」っえ!?」

 

跳躍したボルフォッグは空中で武装のシルバーブーメランにミラーコーティングを施し、投擲する技「シルバームーン」を使い、なのはに襲い掛かる根っこを切り裂いた。

 

「貴方は!」

 

「ボ、ボルフォッグさん!」

 

なのはとユーノは、助けてくれた相手の名を呼んだ。

 

「こんにちは、高町さん。スクライア君」

 

なのはとユーノの近くに着地したボルフォッグは戻ってきたシルバーブーメランを掴み、なのはとユーノに挨拶をした。

 

「ウオオオオオオオ!!」

 

樹は更に根っこを出し、攻撃を仕掛けてくる。

 

「ボルフォッグさん!」

 

「大丈夫です」

 

「氷竜、炎竜!発砲許可!」

 

「「了解!!」」

 

俺が駆け出し、次の命令を出すと俺の後ろの林から待機させていた氷竜と炎竜が跳び出した。

 

「フリージングガン!」

 

「メルティングガン!」

 

『ATTACK RIDE! BLAST!』

 

俺がフェニックスブラスト、氷竜と炎竜が武装の一つである「フリージングガン」と「メルティングガン」で根っこを撃っていく。

 

「あっ!フェニックスさん!」

 

「貴方達は昨日の!」

 

「よう」

 

「昨日はどうも。自己紹介がまだでしたね。私は氷竜、よろしくお願いします」

 

「僕は炎竜、よろしくな!」

 

「あ、えっと、私はなのはです。高町なのは!」

 

「僕はユーノです。ユーノ・スクライア」

 

「貴方方の名前は昨日ボルフォッグから聞きました」

 

「ウオオオオオオオ!!」

 

氷竜達が自己紹介をしていると樹はうめき声を上げながら、再び攻撃を仕掛けてくる。

 

「欝陶しいな」

 

俺はフェニックスドライバーを発砲する。

 

「ウオオオオオオオ!!」

 

しかし、やっぱりバリアで防がれてしまう。

 

「駄目か」

 

「まずはあのバリアの強度を調べる必要がありますね」

 

「そうだな。風龍、雷龍!」

 

「「了解!!」」

 

池の向こうにある林で待機していた風龍と雷龍が出てきた。

 

「あっ!」

 

「また新しいロボット!」

 

「一体何体いるんだろうねぇ?」

 

「今度のは緑と黄色のロボット」

 

なのは達が現れた風龍と雷龍に目を向ける。

 

「ティガオツー!フォン・ダオ・ダン!」

 

「ティガオフォー!ヴァァァァァンッレイ!」

 

風龍と雷龍は胸のダイヤルを回した。

風龍は胸のダイヤルをレベル2に合わせ、背中に背負ったドラム「ジャオ・ダン・ジィ」から超圧縮空気弾「フォン・ダオ・ダン」を発射。

雷龍は胸のダイヤルをレベル4に合わせ、雷の攻撃「ヴァン・レイ」を発動させた。

 

「ウオオオオオオオ!!」

 

しかし、風龍と雷龍のフォン・ダオ・ダンとヴァン・レイもバリアによって防がれてしまった。

 

「おいおい、マジかよ!?」

 

「私達の攻撃ですら防ぐとは」

 

正直俺も予想外だった。

 

「私がバリアを分解しますか?」

 

「うーん、そうだな〜。あ!」

 

俺はあることを思いついた。

 

「どうしました?隊長」

 

「ボルフォッグ、メルティングサイレンは必要ない。こいつらを使う」

 

そういいながらカードケースからカードを取り出し、ドライバーに入れた。

 

『BRAVE RIDE! GALEON!』

 

「ギャレオオォォォォォン!!」

 

「ガオオオオォォォォォォッ!」

 

「あれって・・・ライオン?」

 

「白いライオンだ・・・」

 

俺が名前を呼び、雄叫びを上げながら現れたのは「勇者王ガオガイガー」に登場した白いメカライオン「ギャレオン」

だった。

 

「よし!じゃあ、さっさとファイナルフュージョンを「マスター」っ何?」

 

俺がギャレオンをファイナルフュージョンさせようとしたところでアポロンに止められた。

 

「折角なのでマスターがなってみてはいかがですか?」

 

「何に?」

 

「ガオガイガーに」

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

「何ーー!!」

 

少し沈黙し、思わず叫んでしまった。

 

「えっ!俺がギャレオンとフュージョンして、尚且つファイナルフュージョンしてガオガイガーになれと!?」

 

「そうですよ?」

 

毎度思うけど、本当にコイツって返事軽いよな。

でも、俺もガオガイガー好きだしなぁ。

 

「うーん、よし!なろう!!」

 

軽い気持ちでなることを決めた。

 

「フュージョン!」

 

そう叫ぶと俺はギャレオンの口内に入った。

 

パクッ

 

「えーー!!」

 

「く、食われた!!!」

 

俺がギャレオンに取り込まれるとなのはとユーノが騒ぎ、ギャレオンは俺を取り込んだ後、最初に頭部を出現させ、腕、足とメカライオンから人型のロボットに姿を変えていく。

 

「ガイガー!」

 

ギャレオンはメカライオンから人型のロボット「ガイガー」に変形した。

仮面ライダーフェニックスはギャレオンとフュージョンすることでメカノイド、ガイガーに変形するのだ!

 

「フェニックスさんを食べたライオンがロボットに!」

 

「それにあの声はフェニックスさんだ!」

 

「ガオーマシン!!」

 

なのはとユーノは俺がガイガーになったことに驚き、俺はガイガーの状態で周りに響き渡るように叫んだ。

すると上空から航空機「ステルスガオー」が飛んできた。

更にステルスガオーの下部アームには、鉄道車両「ライナーガオー」が吊る下げられて輸送されていた。

 

「あれって飛行機?でも何で飛行機に新幹線が?・・・きゃっ!?」

 

なのはがステルスガオーとライナーガオーに不思議がっていると地面からドリル戦車「ドリルガオー」が現れた。

 

「な、何これ?」

 

「よし!」

 

ステルスガオー、ライナーガオー、ドリルガオーと全てガオーマシンが揃うと俺は直ぐにカードをドライバーに入れた。

 

『SYSTEM RIDE! FINAL FUSION!』

 

システムライド(以降 SR)「ファイナル・フュージョン」を発動させた。

 

「プログラムドライブを承認します。」

 

アポロンがファイナルフュージョン(以降 F.F)のプログラムを発動させる。

 

「よっしゃぁぁぁぁ!!ファイナルッ!フュージョォォォォン!」

 

F.Fが発動し、ガイガーは回転しながら合体時から敵の攻撃を守るために腰部から緑の奔流を放った。

電磁嵐の中にドリルガオー、ステルスガオー、ライナーガオーの順番で入ってくる。

ガイガーの下半身が180℃回転する。

ドリルガオーのドリル部分が90℃に開き、そこにガイガーの足が入り、ロックされる。

次にガイガーの両腕が背中に移動し、空間が開き、ライナーガオーがその空間に入り、停車する。

次にステルスガオーが背中にドッキングされ、ライナーガオーから上腕部が形成され、ステルスガオーのエンジン部分が上腕部と接続され、マニュピュレーターが回転をしながら出てくる。

そして、頭部に追加装甲が装着され、額にGストーンが浮かんできた。

 

「ガオ!ガイ!ガーー!!」

 

メカノイド、ガイガーとサポートマシン、ガオーマシンが合体し、誕生したスーパーメカノイド。

その名は、勇者王ガオガイガー!!

 

「ふんっ!」

 

「が、合体した!!」

 

「この世界ってこんな物まであるのかい!?」

 

ユーノとアルフが驚く中、地面に着地し、構えをとる。

 

「折角ガオガイガーになったけど、速攻で終わらせる!!」

 

ガオガイガーの中で更にカードを取り出し、ドライバーに入れた。

 

『BRAVE RIDE! GOLDY MARG!』

 

カードを発動させるとオレンジ色の戦車がこちらに向っていく。

 

「今度は戦車?!」

 

「システムチェェェェンジ!」

 

車体が浮き上がり、人型へと姿を変えていく。

 

「ゴルディィィマァァァグ!」

 

オレンジ色の戦車から一体の巨大人型ロボット「勇者王ガオガイガー」に登場したマルチロボ「ゴルディーマーグ」に姿を変えた。

 

「いくぞ!ゴルディーマーグ!!」

 

「おう!派手に決めようぜ!」

 

「よし!ゴルディオンハンマァァ!発動承認!!」

 

『WEAPON RIDE! GOLDION HAMMER!』

 

WR「ゴルディオンハンマー」のカードをドライバーに入れゴルディオンハンマーを発動させた。

 

「ラージャ!ゴルディオンハンマー、セーフティデバイスリリーヴ!!」

 

そしてアポロンがゴルディオンハンマーの最終安全装置を解除した。

 

「うりゃぁぁぁっ!」

 

ゴルディーマーグがウルテクエンジンを起動させ、空に飛び上がる。

 

「システムチェェェェンジ!」

 

ゴルディーマーグの頭部と胴体が分離、胴体と頭部が形を変えていく。

胴体がガオガイガーの右腕となる「マーグハンド」に変形し、頭部はゴルディオンハンマーに変形する。

 

「ハンマー、コネクトッ!ゴルディオンッ!ハンッマァァァァァッ!!!!」

 

ガオガイガーの右腕がステルスガオーに戻され、マーグハンドがコネクトされる。

マーグハンドでゴルディオンハンマーを持った瞬間、ガオガイガーとゴルディオンハンマーは全身が金色に輝きだした。

これは内蔵されているGSライド・及びウルテクエンジンのエネルギーがガオガイガーを保護するための特殊なエネルギーコーティングが展開されているためだ。

 

「な、何!?」

 

「黒いロボットが」

 

「金色に!?」

 

「・・・綺麗」

 

「ふんっ!」

 

マーグハンドから光の釘を取り出す。

 

「ハンマァァァァッ!ヘルッ!!」

 

取り出した釘を樹に打ち付けた。

 

「ハンマァァァァッ!ヘブンッ!!」

 

マーグハンドからバールの先端が出現し、釘抜きの要領でジュエルシードを排出した。

 

「光になれぇぇぇぇっ!!!」

 

そう叫びながら、最後にゴルディオンハンマーを叩きつけた。

 

「ウオオオォォォォォォォ・・・・・」

 

ゴルディオンハンマーを受けた樹は光子となって消滅した。

 

「す、凄い」

 

「よっと」

 

樹が消滅したのを確認し、ガオガイガーから下りた。

 

「・・・・つっっっかれた〜〜〜」

 

「大丈夫ですか?マスター」

 

「いや、全然」

 

まさかガオガイガーなるってこんなに疲れるとは思わなかった。

こりゃ、トレーニングメニュー増やす必要があるな。

 

「トレーニングメニューを増やす必要がありますね」

 

「俺も思った。あ、そこの二人」

 

俺はなのはとフェイトを見た。

 

「は、はい!?」

 

「えっ?」

 

「どっちでもいいからジュエルシードを封印してくれ。俺、今疲れてるんだ」

 

正直、今はかなり疲れているから封印するのがめんどくさい。

 

「・・・・・」

 

「・・・・・」

 

<Sealing mode.Set up.>

 

<Sealing form.Set up.>

 

なのはとフェイトは空中に浮いているジュエルシードに目を向け、レイジングハートとバルディッシュをシーリングモード、フォームに変形させ、構える。

 

「ジュエルシード シリアルZ!」

 

「封印!」

 

二人はほぼ同時にジュエルシードを封印した。

 

「ジュエルシードには、衝撃を与えてはいけないみたいだ」

 

「うん。夕べみたいなことになったら、私のレイジングハートも、フェイトちゃんのバルディッシュも可哀想だもんね」

 

「だけど、譲れないから」

 

<Device form>

 

フェイトはバルディッシュをデバイスフォームに戻す。

 

「私は、フェイトちゃんと話をしたいだけなんだけど」

 

<Device mode>

 

なのはもレイジングハートをデバイスモードに戻した。

 

「私が勝ったら・・・・ただの甘ったれた子じゃないと分かってもらえたら・・・お話、聞いてくれる?」

 

なのはがそういい終わると二人は同時に互いに向って行く。

俺はここであることを思い出した。

 

「そういえばこの場面ってたしか」

 

そう思った時、二人の間に別の魔方陣が展開された。

 

「ストップだ!」

 

なのはとフェイトがレイジングハートをバルディッシュをぶつけようとした時、突如声が聞こえた。

その言葉の後、レイジングハートとバルディッシュを受け止めた。

二人の間には黒いバリアジャケットを着た一人の少年がいた。

 

「ここでの戦闘行為は危険すぎる!時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。詳しい事情を聞かせてもらおうか」

 

現れたのは時空管理局執務官「クロノ・ハラオウン」だった。

 

-2ページ-

 

ARXー7アーバレスト「任務・・・完了」

 

健悟「なんでヒイロ風なんだよ?」

 

ARXー7アーバレスト「なんとなく。今回は色々と頑張りすぎた」

 

健悟「今回は俺がガオガイガーになっとるし、いいんか?こんなんで」

 

ARXー7アーバレスト「まぁ、今回のガオガイガーは読者サービスってことで」

 

アポロン「一部の方にしか喜ばれないと思いますが」

 

ARXー7アーバレスト「そこは気にしない」

 

健悟「にしても、なんで樹を倒す時の技がヘルアンドヘブンじゃなくハンマーヘルアンドヘブンなんや?」

 

ARXー7アーバレスト「それは、どっちかと言うとハンマーヘルアンドヘブンの方が好きだし、ゴルディーマーグは早い段階で出しておきたかったから」

 

健悟「そして今思えば、この話かなりカオスになってきてないか?」

 

ARXー7アーバレスト「いいじゃん別に」

 

アポロン「諦めましょう。マスター」

 

健悟「おい!!」

 

アポロン「それにしても今回はかなり長いですね」

 

ARXー7アーバレスト「まぁ、今まで待っててもらったお詫びも兼ねて長くしました。・・・・本当は単に上手くまとめられなかっただけだけど」

 

健悟「駄目じゃん」

 

ARXー7アーバレスト「大丈夫だって。俺がまとめ下手なのはこの小説をにじファンから読んでた人なら皆知ってるから」

 

健悟「新規読者は分からないだろうが!!」

 

アポロン「その新規読者もこれから分かっていくのですよマスター」

 

ARXー7アーバレスト「そうそう」

 

健悟「お前らなぁ」

 

ARXー7アーバレスト「では、そろそろ次回予告」

 

健悟「次回『第十二話 登場、時空管理局!!』です。」

 

ARXー7アーバレスト「次回もお楽しみに!!」

 

-3ページ-

 

今回初登場した仮面ライダー、勇者ロボット、怪人等

 

仮面ライダーファイズ

ギリシャ文字のφ(ファイ)を模したデザインの仮面ライダー。

「ファイズの世界」の大企業、スマートブレイン社製のライダーズギアで最も後期に開発されたシステム。

ツール数が最多及び唯一アクセルフォームやブラスターフォームといった強化変身<フォームチェンジ>が可能と拡張性が高い。

平成仮面ライダー作品の第四作「仮面ライダー555(ファイズ)」の主役ライダー。 

キャッチコピーは「疾走する本能」

 

オートバジン

「仮面ライダーファイズ」の世界の大企業、スマートブレインの子会社であるスマートブレインモーターズ製可変型バリアブルビークル。

普段は<ビークルモード>で活動しているが、搭載されたAIにより<バトルモード>と呼ばれる人型ロボットに自立変形し独自にファイズのサポートをする。

本体の胸部にあるスイッチを押すことで任意で変形させることも可能である。

 

ギャレオン

「勇者王ガオガイガー」に登場し、三重連太陽系「緑の星」にて建造された宇宙メカライオン。

「サイボーク・ガイ」とフュージョンすることでメカノイド「ガイガー」に変形する。

 

ガイガー

メカライオン「ギャレオン」が「サイボーグ・ガイ」とフュージョンすることで変形したメカノイド。

「ガイガークロー」を使う格闘戦を主な戦い方としている。

 

ガオーマシン

ガイガーと合体することでガオガイガーになる簡易AIを搭載したサポートマシン。

 

ステルスガオー

B?2ステルス爆撃機に似た形状の航空機のガオーマシン。

ガオガイガーの背部及び下腕部になる。

 

ライナーガオー

500系新幹線に似た形状の鉄道車両のガオーマシン。

ガオガイガーの肩及び上腕部を形成する。

ほとんどの鉄道路線を走破できる軌間可変台車、及びほとんどの鉄道車両と連結できる万能連結器を装備している。

 

ドリルガオー

二基のドリルを備えた戦車のガオーマシン。

左右に分離し、ガオガイガーの両足部となる。

陸海空どこでも運用可能な万能車両である。

 

ガオガイガー

「勇者王ガオガイガー」に登場する主役ロボット。

ガイガーとガオーマシンが1つになり誕生するスーパーメカノイド。

射撃武器を一切持たず格闘戦をメインに戦う。

右腕は高速回転させてGストーンのパワーを充填して射出するロケットパンチ「ブロウクンマグナム」、左腕には相手の攻撃を相殺、または跳ね返す防御システム「プロテクトシェード」と両腕にはそれぞれ攻撃用と防御用に特化した装備がされている。

 

ボルフォッグ

「勇者王ガオガイガー」に登場した超AIを搭載した勇者ロボ。

パトカーに変形するビークルロボ。

忍者のような姿をしており、諜報、偵察、撹乱を得意とし、事件の基礎捜査や要人護衛を主に担当する機関、GGG諜報部に所属している。

氷竜、炎竜同様当初はウルテクエンジンが搭載されていなかったが搭載後は飛行が可能になりビークル形態では水上走行が可能で劇中では単体で中国大陸に渡ったことがある。

 

ゴルディーマーグ

「勇者王ガオガイガー」に登場したマルチロボ。

ビークル形態では戦車に変形する。

ゴルディオンハンマーがあまりに強力である為、ガオガイガーの機体そのものにもダメージを与えることが判明し、ダメージの軽減、及びゴルディオンハンマーの運搬のためにコネクターとなるゴルディーマーグが開発された。

 

ゴルディオンハンマー

正式名称「グラビティ・ショックウェーブ・ジェネレイティング・ツール」。

重力波を目標に叩きつけ、光子に昇華して消滅させる。

ガオガイガーの必殺技「ヘル・アンド・ヘブン」の負荷負担を軽減させるために開発されたハイパーツール。

 

オルフェノク

「仮面ライダーファイズ」の世界の怪人。

人類の進化形態であり、人が一旦死を迎えた後に再度覚醒したもの。

オルフェノクには「オリジナル」と「使徒再生」の二つある。

自然死、事故死などの使徒再生無しでの覚醒をした場合「オリジナル」と呼ばれ、能力は高い。

そして、「使徒再生」はオルフェノクが人を襲った際に自らのオルフェノクエネルギーを注入し、相手をオルフェノクに覚醒させること。

その際、体の一部から触手を伸ばし、対象の心臓まで伸ばして心臓に突き刺すか、持っている武器で直接心臓を突き刺し、心臓を消失させることによって行う。

しかし、エネルギーを注入された人間がオルフェノクの進化に耐えられる場合のみ成功し、その確率は低い。

成功しなかった場合は一時的に活動を再開した後、すぐに灰化して死亡する

説明
第十一話 異世界の怪人
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コメント
懐かしい顔が沢山見れました。いいものを書いてくれてありがとうございます(アリアン)
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