IS レジェンドウォーズ 6話 黒と白そして説明
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Side 千冬

私は一夏の試合を見てとても驚いた。それは、ほかの者たちも同じようで

 

「更識君、凄すぎます」

 

山田先生は純粋に驚き

 

「兄さん……」

 

秋人はその姿に、複雑な顔をし

 

「………」

 

篠ノ之は何も言えなくなっている。

正直一夏がここまでの実力だとは思わなかった。更識家は日本の名家だがその正体は対暗部用暗部。古来より日本を守護してきた。ゆえに更識家の者は、暗部に精通するためかなりの実力者である。

それは、二年のIS学園生徒会長にして学園最強である更識家当主、更識楯無を見ればわかる。ゆえに、一夏もかなりの実力を身に着けたと思っていたが

 

「織斑先生、更識君は何者なんでしょう?正直、代表候補生以上の実力です」

 

「あいつの指導をしたのは、二年の更識でしょう。なら納得できます」

 

「はあ」

 

嘘だ。たしかに、更識は優秀だがそれだけでここまで強くはならない。一夏の強さは単純な力だけではない。あれは、おそらく実戦経験と覚悟からくる強さだ。

 

(一夏。お前に何があった?)

 

Side out

 

Side 楯無

一夏の試合の間、私たちは簪ちゃんのIS『鋼』を調べていた。

銀色の鎧に、両肩には三連装ミサイルランチャー、大型のウィング・スラスター、両足には小型のミサイルポッドが装備されている。全体的には、どこか立ち上がったオオカミのようね。

 

「虚ちゃんどう?一次移行はできそう?」

 

「だめです。そもそも、一次移行のプログラムがありません」

 

「いっちーの黒龍閃も一次移行してないよ〜」

 

「これはどうゆうことかしらね?」

 

「しかし、一次移行しなくても簪様の身体データなどがすでに入っています。このことから、一次移行、もしかしたら形態移行(フォーム・シフト)の必要がないISなのでしょうか?」

 

「もしくは、形態移行とは別の何かがある、とか?」

 

「桜花義姉さんのことだから、簪ちゃんの言うとおりかもしれないわね」

 

「あ、いっちーの次の試合がはじまるよ〜」

 

アリーナの様子をモニターで見てみると、一夏と織斑君が向かい合っていた。一夏はさっきの試合をほとんどノーダメージで勝利したのでそのままアリーナに残り、織斑君を待っていた。ふと、簪ちゃんを見てみると少し不安そうにしている。

 

「大丈夫よ簪ちゃん」

 

「おねえちゃん」

 

「一夏なら、何があっても大丈夫」

 

「うん」

 

Side out

 

Side 一夏

俺の前には織斑が、純白のIS『白式』を纏って対峙している。その表情は複雑そうだ。

 

『第三試合 更識一夏対織斑秋人開始』

 

「いくぞ、織斑」

 

「…..ああ」

 

鉤爪をかまえ突撃する。

俺の右腕の攻撃を織斑はブレード『雪片弐型』で防ぐ。

反撃にと斬りかかってくるが、それを見切り避ける。

(筋はいいけど、雑念が入っているな)

 

「ドラモンキラー!」

 

「ぐぅぅ」

 

こちらは武器が二つ、あちらは一つ。その差でついに俺の攻撃が織斑をとらえた。

織斑はいったん距離を離そうとするが、俺はそれを許さず、追撃。

 

「はあああ!」

 

「くっ、ぐうう!!」

 

そうしているうちに、一か八かの賭なのか、織斑は零落白夜を発動。

雪片を振り下ろしてくる。

それを俺は

 

ガキン!

 

「なっ!?」

 

「・・・・・」

 

両腕のドラモンキラーで受け止める。

織斑はまさか受け止めるとは思っていなかったのだろう驚愕している。

 

「はあぁあ!」

 

キン!

 

雪片ごと織斑を弾き飛ばし

 

「ガイアフォース!」

 

赤いエネルギー体を作り出し

 

織斑に向けてはなった。

 

「ぐああああ!!」

 

直撃はしなかったようだが、余波で吹き飛ばされる織斑

 

「くっ、まだだ!」

 

しかし、なんとか体勢を立て直し雪片の切っ先を向けてくる。

 

「なあ?なんでそこまで必死になるんだ?これはクラス代表を決める試合だが、おまえはそうまでして代表になりたいのか?」

 

俺は気になっていたことを織斑に質問する。こいつはこの試合で心の中で迷いを持ちながらもしつこく向かってくる。何かを振り払うかのように

 

「別に代表になりたいわけじゃない。ただ後悔したくないんだ」

 

「後悔?」

 

「僕は昔、気づくことができなかった。そのせいで大切なものを失った。だから、もう後悔したくないんだ!そのために、強くなる!」

 

ああ、そういうわけね。つまりまだ引きずっているってことか。別に俺は恨んでもいないし、今の自分に満足している。

だけど、織斑の中ではまだ整理がつかないと。

元弟ながら、難儀な性格だな、お前は。

 

「だったら、俺に本気で向かった来いよ」

 

「え?」

 

「強くなるとか言いながらお前は、どこか迷っている。そんなんじゃ俺には勝てない」

 

「!!」

 

「終わりにするか」

 

もうこいつの実力はわかった。才能はあるがまだまだあまいし、弱い。

 

「うおおおお!」

 

「っ!はあああ!」

 

同時に相手に向かう

 

「はあ!」

 

織斑は雪片を振りかぶるが

 

「『ブラックトルネード』!」

 

俺は、両腕を頭の上で一つにし、体を高速回転させながら、織斑に攻撃した。

 

「なっ!?うわああああ」

 

織斑は弾き飛ばされアリーナの地面に激突。そして

 

『試合終了 勝者更識一夏』

 

Side out

 

Side 簪

一夏の試合が終わった後、私たち生徒会はIS整備課の整備室に集まっていた。

 

「それじゃあ、説明するわね」

 

お姉ちゃんが話し始める。説明というのは他でもない私と一夏のIS『黒龍閃』と『鋼』について、さっき桜花義姉さんから送られてきたメールの内容のことだ。

 

「この二機は、ISだけどISではないわ」

 

「どういうこと?」

 

私が疑問に思い問いかけると

 

「桜花さんがISコアの製造に成功したのは知っているわね」

 

「うん」「ああ」

 

「そしてこの子達は桜花さんがつくった桜花さんオリジナルのISコア。何が起こるかわからないらしいわ」

 

「え!?それってだいj」

 

「桜花さん以外はね」

 

「なんだそりゃ!」

 

一夏の気持ちがわかる。桜花さん、いたずら好きもほどほどにしてください。

 

「ただ、通常のISのように形態移行はしないけどあらかじめ二人に合わせて設計したから普通の戦闘とかは問題はないって」

 

「まあ、それはわかるよ。実際問題なかったし」

 

「ただ一つ気になることを言っていたわね」

 

「気になること?」

 

「うん、『この子達の本当の名前はいずれわかるよ』って」

 

「本当の名前?」

 

「どういうことだ?」

 

「この子達の今の名前は、本当の名前じゃないの。いやー私もびっくりしたよ。私が電話で聞いた時の名前と搬入された時の名前が違ったから慌てちゃったー」

 

「え?」「は?」

 

「うん?どうしたの?」

 

「ええと、つまりお姉ちゃんは」

 

「こいつらの本当の名前を知ってるのか?」

 

「うん」

 

「じ、じゃあ」

 

「おしえてくれよ!」

 

本当の名前があるのなら、その名前できちんと呼びたい!

 

「だめよ。これは桜花さんも言っていたけどちゃんと本人たちから聞きなさい」

 

「本人たち?」

 

「そう。ISコアには自我があるらしいのだから、時が来れば教えてくれるって言っていたわ」

 

「ふうん、わかったよ義姉さん」

 

「うん」

 

「よろしい。じゃあ夕ご飯でも食べに行きましょうか。あっ、二人ともISはこの中に入れてね。虚ちゃん」

 

「はい。どうぞ」

 

そういって虚さんがわたしてくれたのは

 

「『Dアーク』!」

 

そう、一夏の言ったとうりデジモンテイマーの証であり、パートナーとの絆の象徴デジヴァイス『Dアーク』だった。

 

「みんなはまだこっちにこれないけど解析は終わったからかすって〜」

 

「ISもアークのなかに収納できるから」

 

「うんわかった」「了解」

 

私と一夏がISにアークをかざすと二機のISがアークに吸い込まれていった

 

「じゃあ、ご飯を食べにレッツ・ゴー〜」

 

本音の言葉に従って、わたしたちは食堂へ向かった。

 

 

 

 

説明
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IS インフィニット・ストラトス クロスオーバー デジモン 更識楯無 更識簪 生徒会 織斑一夏 

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