魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? ?過去に戻った高町なのは? プロローグ |
――私はここで死ぬのか……
雪が降る中、私こと高町なのはは積もった雪の上で仰向けになっていた。
動かなければ死ぬことは分かってる。けど、もう体が動けないの。左足が太股から無くなってるし、体中出血や痣だらけになっていた。まだ意識があったり、生きている方が驚くほどだった。
雪の上に倒れる事はこれで二度目だ、一度目は私が11歳の時、任務を終えて帰還しようとするときにアンノウンに刺された。
あの時はヴィータちゃんが近くにいたから助かったけど、今回はそうはいかなかった。
そもそもどうして私がこうなったのかと言うと、ある任務を任されたからだ。
今回、私が任された任務は前回私が重症を負った同じ世界での任務だった。
ある研究所が違法に行っているという事を聞き、偶然にも空いている管理局員が少なく、急遽私が呼ばれたのだ。
しかし、その事自体が全てある事の計画だったのだとこの後気づかされた。最初から、私を殺すための計画だったということを。
そもそも、任務であった研究所なんて存在しなかった。目的地に着くと、そこは何もなく最初はどこかに隠れてあるのかと思ったのだが、そうではなかった。
そして、突如積もっている雪の中からジェイル・スカリエッティが作ったガジェットドローンIII型が一斉に現れたのだ。それによってAMFによって魔法を封じられ、どうにかしようとしても三十台を超えるガジェットドローンIII型に対処する事なんて不可能だった。さらにその中からガジェットドローンIV型が十台くらい四方八方に現れ、魔法が使えなので飛べず、完全に逃げ道がなかった。
しかしそれは私以外の管理局員も同じだと思い、何とかして逃げると言うが、私以外の管理局員は全員は微笑んでいたのだ。ここでやっと気づいた。任務の事も全て嘘だったことに。
ガジェットドローンIII型が多すぎてAMF濃度もかなり高くて魔法も使えないし、更には囲まれているので走って逃げる事も出来ない。
「私を、どうするつもりなの」
私は睨みながらも聞く。ここまでするという事ならば、何かあるという事はすぐに分かる。そうでなければこんな事をするわけがないのだから。
「管理局のある上司からの命令でね。あなたを殺すようにと言われているのですよ」
「どうして、私なんかを!!」
「それは目障りだったからだよ高町なのは。ここに居る人間全員は君を様々な理由で恨んでいる者たちだ。エースオブエースと呼ばれている君をね。だからこそここまでして確実に殺せるようにしたのさ。ありえないほどのガジェットドローンを用意してまでな!!」
「く、ぐっ」
私は蹴りが来るのを察して避けようとするが、反対側に居た男によって蹴られ、私は地面に倒れた。
私が倒れた瞬間、一斉に私に近づいて私を何度も蹴ってきたり踏んできたりしてきた。雪の上に倒れているので、雪の冷たさまで感じていた。
「本当なら、ここでレ○プでもしたいが、さすがにこんな所でしたら凍死するだろうから蹴りだけで勘弁してやる」
ある一人が私を蹴りながらそんな事を言う。そんな言葉なんか全く聞いておらず、どうやって逃げ出せるか考えていた。
このまま続ければ絶対に殺される。誰か助けが来るという奇跡はありえないと思っているので、その前に逃げ出さないといけない。
しかし、蹴られたり踏まれたりしている今の状態から逃げられるとは思わなかった。
「さて、もしここから逃げる攻略法を見つけられたら俺たちが困るから、蹴るのは止めにするぞ」
そう言って、彼らは私を踏み蹴りするのを止めて私から離れる。私の体からはあちこちと痛みがしており、体中が痣だらけになっていた。しかし何とかして立ち上がった。
そして彼らは一人を除き、私からかなり離れていき、その一人以外が見えなくなるくらいになると、残った一人が私に話し出す。
「それじゃあ、ここでお別れだ高町なのは。カジェッドドローンに殺されるがよい」
残った一人がそう言った刹那、今まで動いてなかったガジェットドローンIV型全機が私に向かって動き出した。
何とかして逃げないとと思い、私はガジェットドローンIV型の攻撃を避けようとする。しかし何度も避けきれるわけではなかったので、わき腹や腕などを切りつけられたりしていた。それでも逃げないといけないと思った。
しかし、わき腹や腕などでは済まなかった。ガジェットドローンIV型はステレス性能も持っているため、背後に居る事に気づかなかったのだ。気づいたときにはもう遅く、すでに左の太股が切断されてしまった。
――ぁ、殺される。
私はすぐにそう思った。動けなくなってしまえば逃げられるわけが無かった。誰かが助けに来てくれれば助かるかもしれないが、多分そんな事も私が来ないように根回しされているだろう。
そして動けなくなった私に、ガジェットドローンIV型は更に攻撃してくる。しかし攻撃してくるところは腹や腕や右足ばかりで、全て急所を外されて刺してきた。どうやら向こうは苦しみながら殺すようにしているのだろうと私は思うのだった。
それあら少しすると、ガジェットドローンは全員居なくなり、私一人だけ仰向けになって倒れていて、周りには私の傷口から溢れた赤い血が所々に付いていた。この時にはもう私は魔法を使えるような状態ではないし、使えたところで途中で死ぬのが目に見えていた。
――私はここで死ぬのか……
だから諦めた。あの時のように近くにヴィータちゃんとかが居るわけではない。助けなんて、奇跡が無い限り来るわけではないのだから。
――フェイトちゃんやはやてちゃんにももう会えないのか……
私の死が近づいていくのが分かっていた。誰かが助けに来たところで、もう私は助からないだろうと思った。
――ヴィヴィオはフェイトちゃんに任せるしかないかな。みんな、私が居なくても元気で暮らしてほしいな。そして私の事なんて数十年もすれば忘れていくのだろうな…… ヴィヴィオの面倒もあまり見れなかったし。
自嘲気味に私はそう思う。今までの私はほとんど仕事の事に頑張って、ヴィヴィオの面倒を余り見れなかったことに後悔をしていた。今回の事だってフェイトちゃんにヴィヴィオを任せて任務に向かったくらいだったのだ。もう会えないのだが。
だんだんと意識が弱くなっていくのが分かっていた。痛覚もだんだんと感じなくなってきていた。
――あれ、なんか落ちた。
私が来ていたバリアジャケットのポッケから何か落ちるのが分かった。それを左手で取り、私が見える位置まで持ってきた。
それは、この任務に向かう途中にこの世界で偶然見つけたジュエルシードだった。どうしてこんな世界に落ちているのかは全く分からなかったが、とりあえず持っておこうと思ったのだ。封印するのは少し急いでたから忘れたけど。
――元はと言えばこれから始まったのだよね……
私はジュエルシードを見て、今までの事を振り返る事にした。
魔法少女になり、ジュエルシードを集めている時にフェイトちゃんに会い、闇の書ではやてちゃんと会い、その後管理局に入ってその二年後に重傷を負ったり、レリック事件やJS事件でヴィヴィオと会い、ヴィヴィオがインターミドルに出場したり、今はスバルの家族になったトーマがエクリプスウィルスに巻き込まれたり、フッケバイン達と戦ったりなどといろいろとあったなと振り返っていた。
けど私の人生はここで終わり。やり残したことはたくさんあるけど、もう私に生きる力はなかった。
「さ、さい…ごに……ねが…うと…し…たら……むか…しの……わた…しか…ら……やりな…おし…た…い……な……」
最後に私はそんな事を思っており、口に出していた。唯純粋に、なにも邪念も無しにそう言っていた。
無意識で言っていた私の言葉は本心だろう。フェイトちゃんやはやてちゃんとももっと一緒に居たかったし、ヴィヴィオにだってこんな中途半端な感じで全て教えられなかった事の後悔から出ていた。だから昔に戻っていろいろと人生をやり直したいと思ったのだ。
そうして、私は意識を落とした――
意識を落とす寸前、聞き覚えのある声が私を呼んでいる声が聞こえてきたが、それが誰なのかという事は考えられなかった。
そしてまた、私は知らなかった。意識を落とした時に右手に持っていたジュエルシードが手の中で光り出していた事を――
それが、新たな物語の始まりだと知らなかた――
魔法少女リリカルなのはTime Leapなの? ?過去に戻った高町なのは?。始まります。
説明 | ||
新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。 任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。 なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!! しかも、タイムリープしたのはなのはが生まれた頃だった!! 要は、魔法の知識や記憶を持ったなのはがタイムリープをし、無印、A's、STSと原作ブレイクしていくものです。 予定だと無印、A'sまでは原作通りに進み、STSはなのはの立ち位置を変えようと思ってます。 原作ブレイクは初めてなので正直うまく出来るか心配だったり^^; とまぁ、読んでくれると嬉しいです♪ |
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コメント | ||
>睦月 ひとしさん まぁ、そうですね。にじファンかんらこのTINAMIとpixivに移転した感じです。 にじファンはサービスを終了してしまったので(アリチー) この作品は別の所で掲載していますが、こちらの方に移ったのですか?まぁ、何はともあれ続きを楽しみにしています。(睦月 ひとし) |
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