テイルズオブエクシリア?転生者はイレギュラー? |
プロローグ 始まり
目覚めてみるとそこは見覚えのない空間だった。
「白い空間…何もないこの空間に俺はただ一人だけが漂っている。俺以外には誰もいない……ここは一体どこなんだ?」
ここで俺のことについて整理しよう。
俺の名前は叢雲 劾。ゲーム好きの二十歳の大学生さ。
特技は生まれ持った瞬間記憶能力と人間離れした身体能力。
……そもそも何で俺はここにいるんだ?確か、大学の帰りにマンガと参考書、雑誌を買って、家に帰ってエクシリアの2周目をやる予定で走って帰っていたよな?……そうだ、そのあと、車に轢かれそうになっている子供を助けようとして、助けたのはいいが、俺が逆に死んでしまったのか。
ハハ、短い人生だったな。俺の人生は経った20年か。ま、いいか。趣味であるゲームもエクシリアもクリアできたし、思い残すことはない。
「お、起きたのかの?」
「!?」
俺は突如、後ろから聞こえてきた声に反応し、後ろを振り向く。
そこには、
「フォフォフォ。驚いたかの」
なんとも長い髭を生やして、デッカイ椅子に座っている爺さんが居た。
「爺さん、何者だ?ただの爺さんじゃないよな?」
俺はこの爺さんから感じる人とはかけ離れるほどの力を感じた。それは…
「神にも等しいほどの力……かの?」
「!?(この爺さん、俺の心を!?)」
「そう、読んだのじゃよ」
「(またか!?)」
爺さんが読心術みたいなものを使って俺の心を呼んできたのには驚いた俺だが少しして落ち着きを取り戻した。が、さすがに冷静ではいられない。
「爺さん、ここはどこだ?」
「ここは死と生の境界線。お主は本来死ぬはずであった子供をお主は助けて代わりにお主は死んでしまったのだ。ゆえに、お主はここにいるということだ」
………だから、俺は天国にも地獄にもいけないってことか。
「事情は分かった。だが、俺はどうすればいい?天国にも地獄にもいけないんだぞ?」
「そう。そのことでお主を読んだ。どうじゃ、劾よ。お主、…………転生して異世界に行きたくないか?」
転生に……異世界だと。
「そうだ。お主はもう自身の世界には生き返れない。だから、異世界にしか転生できない」
「異世界といってもどこにだよ」
俺の知らない世界じゃ俺……生きていけないぜ。
「安心するがよい。お主が最近クリアしたゲームの世界じゃ」
「最近……エクシリアか!」
「そうじゃ。無論、転生するからには特典を付ける」
………何か、よく二次小説にあるような感じだな。
「儂がお主につけられる特典はテイルズシリーズの技と魔術のみじゃ」
……いや、シリーズの技と魔術って、明らかにチートだろ。
「そうかの?お主の頑張り次第では転生後、自動的に別の能力が授与される」
「わかったけど、俺はどうすればいいんだ?転生って、原作前?」
「そうだ。お主が転生するのは原作10年前。転生するのはW主人公の一人であるミラの住む村の近くでお主はその村に人に助けられた…という設定じゃ」
……それってつまり
「俺にミラと会って、原作をブレイクしろと?」
「フォフォフォ。その通りじゃ。所詮はゲームの世界……でもお主というイレギュラーが居る世界。世界の進み方が変わっても問題なかろう」
「わかった。なら……頼む」
「了解じゃ。………はぁ!」
その瞬間、俺の体が光りだす。
「うわぁっ!!」
「頑張るのじゃぞ?」
俺の体は光の粒子になり、崩れるように消えていく。
「じゃあな、爺さん!」
そういい、俺は爺さんの前から消えた。
劾が消えた後。
「ミラを……頼んだぞ。劾」
爺さんは静かに消えながらそう、呟いた。
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次回は設定です。
説明 | ||
大学に通う2年生…叢雲 劾。買い物の帰りに子供が車に轢かれそうなのを助けて逆に死んでしまった。 そして、目を覚ますと神と名乗るものが劾を異世界転生させるという。 その世界が……何と、テイルズオブエクシリアの世界。 主人公である劾は原作の10年前に転生することになったのであった。 |
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