テイルズオブエクシリア?転生者はイレギュラー? |
?レオンSIDE?
バシャン!
「はぁ、はぁ」
「ぜぇ、ぜぇ」
俺は落ちて行ったミラを抱きしめ、そのまま、ジュードと一緒は水に流され、イル・ファンの研究所の外へ出た。
「ミラ、泳げないんだね。大丈夫?」
「ミラは普段、ウンディーネの力で水面を歩いていたからな。泳ぐということをしたことがないんだよ」
俺はミラを支える。
「ごほっ。ウンディーネのようにはいかないものだな」
「ウンディーネと比較するなよ。あいつは水の大精霊だぜ?」
「そうだったな」
そう、言っている俺とミラを余所に、
「やっぱり、四大精霊の力がなくなったんだ……」
ミラが力を失っていることを確信しているジュードがそういった。
「ねえ、これからどうするつもり?」
考えていたジュードが俺とミラに向けて言う。
「精霊の力がないとあの装置はきっと壊せないよ」
そう、ジュードがいうとミラは少し考えながら言う。
「あいつらの力、か……」
「ミラ、ここは一旦ニ・アケリアに戻るのはどうだ」
俺がそう、ミラに提案を言うと、ミラは考え込む。
「確かに……ニ・アケリアに戻ればあるいは……」
ミラは考えが纏まったのかジュードを見る。
「世話をかけたな、ジュード。ありがとう。君は家に帰るといい」
「俺達はもう行くよ。じゃあな」
「あ……」
何かを言いかけたジュードを背に俺とミラは歩き始めた。
しかし、歩いてすぐ、兵士に見つかった。
「貴様ら、侵入者だな!」
俺とミラは剣を構える。
「違う、と言ったら通りてもらえるだろうか?」
「そんなこと、あるわけないだろ」
相変わらず、そういうことには知識も常識もないな、ミラは。
戦闘が始まろうとした時、
「ミラ!レオン!」
俺達が心配になったのか、ジュードが出てきた。
「不用意だな。ジュード、無関係を装えばよいものを」
「それに、お前はこの街の人間だろ?ここに問題を起こすのはいけないんじゃないか?」
兵士から目を話さないでジュードにいう、俺とミラ。
「貴様も仲間か!」
案の定、ジュードが俺達の仲間だと認識してしまったな。
そういう兵士に向かって、ミラは剣を振うが…
スカッ!
「?」
兵士には当たらなかった。
「はぁ、だから訓練ぐらいしろって言ったのに……」
俺のその言葉とミラの剣の振り方を見たジュードが驚き、声を上げた。
「ちょ!訓練をって……ミラ、剣使ったことないの!?」
「うむ。今までは四大の力に頼って振っていたからな。あいつらの力がないとこうも違うとは……」
そうしている間に兵士が増えてきた。
「援護に来たぞ!」
「助かる!」
「さあ、覚悟しろ!」
前後に兵士が数十。ちっ!仕方ないな!
「もう!」
ミラと対峙している兵士に拳を構えるジュード。
「ジュード!そっちはミラと一緒に戦ってくれ!俺はこっちをすぐに倒す」
「わ、わかった!」
そういい、俺は数十の兵士達を相手にすることに。
「相手は1人だ!さっさと倒して、他の2人も拘束するぞ!」
『おお!』
と、なんか意気込んでいるところ悪いが……
「てめえら程度が俺を拘束できるはずないだろ!」
シュン!
その言葉と共に俺は兵士たちの目の前から消えた。
「何!?」
「消えただとぉ!」
「ど、どこへ?!」
慌てる兵士たちの背後から、
「背後から失礼」
ザシュ!
「ぐはっ!」
バタン!
「おい!どうし……」
ザシュ!ザシュシュシュ!
倒れた1人の兵士に他の兵士たちの視線が向いている間に他の兵士達を後ろから斬り裂いた。
ドタッ!
俺の方の兵士を片付け、ジュード達の方を見るとジュードが息を荒くしていた。
「はぁ、はぁ、何やってるんだろう。僕は……」
「重ね重ねすまない。ジュード、助かった」
「俺からも礼を言う。ありがとう」
俺とミラが礼を言うと、ジュードは言う。
「とにかく、急いでイル・ファンを離れた方がいいと思うよ」
「そうしよう。ではな」
「またな」
そういい、歩き出す俺たちにジュードは言った。
「街の入り口は、警備員がチェックしていることが多いんだ。海停の方が安全だと思うよ」
「む。そうか」
そういう、ミラであったが、道が分からず困っている。
「レオン。海停はどっちだ」
「すまん。俺、イル・ファンだけは来たことないんだ」
……ゲームでは知っているが、そうしないとジュードが仲間になんないからな。嘘を言う俺。……少し、心が痛いがな。
そんな俺達を見ながら、ため息をつくジュード。
「……海停、知らないんだね」
そういい、海停の方を向いた。
「こっち」
そういい、歩き出すジュードの後を俺とミラは追った。
「すまない、世話になる」
「恩にきるぜ。ジュード」
「ううん、助けてもらったお礼。海停まで送るよ」
……そう言うジュードだが、その選択がこれからの激しい旅の始まりだってことになるとは思ってないよな……
「ジュード。海停はどっちだ?」
「海停はここから街のちょうど反対側なんだ。まずは中央広場に向かおうよ」
「うむ。では、行こう」
まずは広場を目指すことに。
広場を目指していると…
「くしゅん!」
ミラがくしゃみをした。
「うぅ、イフリートがいれば、この程度すぐ乾くのだが……」
「大丈夫か?ハァ!」
風邪をひきそうなミラを見て、手に軽く火の精霊を集め、ミラの服を乾かした。
「おお、すまない、レオン」
「気にすんなって」
ミラの服を乾かして、そのまま広場へ。
中央広場に出てすぐ右の道を通って海停に来た俺達。
だが、
「そこの三人、待て!」
バタバタ!バタバタ!
「え……何!?」
兵士達が俺達の周りに近寄ってきた。
その中に、ジュードの知り合いもいたみたいだ。
「先生? タリム医院のジュード先生?」
「あなた……エデさん?」
兵士の中で唯一、ヘルメットを被っていない兵士……エデだった。
「何がどうなっているんですか?」
ジュードはエデに聞く。
そして、エデは
「先生が要逮捕者だなんて……」
エデは少し、悲しそうな表情をして言う。
「……ジュード・マティス。逮捕状が出ている。そっちの男と女もだ。軍特法により応戦許可も出ている。抵抗しないで欲しい」
「待ってください!」
エデの言うことに驚き、声を上げてジュードはエデに言う。
「た、確かに、迷惑掛けるようなことはしたけど、それだけで重罪だなんて……!」
そう、ジュードが言うとエデや兵士達は武器を構える。
「問答無用ということのようだな」
「まあ、そうだろうな。あの様子じゃ」
「エデさんっ!」
特に驚かない俺とミラ、驚き声を上げるジュードはエデの名を呼んだ。
「悪いが。それが俺の仕事だ」
エデの言葉を聞いて、ショックを受けるジュード。
「ジュード。私達は捕まるわけにはいかない」
「すまないけど……抵抗させてもらうぜ」
俺とミラは剣を鞘から抜いて構える。
「……抵抗意志を確認。応戦しろ!」
エデの命に兵士の2人が火の魔術を放った。一発は避けるが、二発目がミラを襲った。
だが、
ザシュ!
俺がその火の精霊術……ファイアーボールを剣で切り裂いた。
「何!?」
「剣で……魔術を切り裂いただと!?」
エデや周りの兵士は驚いている中、周りにいる一般人は逃げ始めた。
そんな中、
ブゥーン……ブゥーン
船が出る合図の音が聞こえ、ミラはその方向を見る。
「さらばだ。ジュード。本当に迷惑をかけた」
走ろうとするミラはジュードの横を走ろうとするが、
ガシッ!
「ん?レオン、どうした?」
「俺が抱えて走った方が早いぜ。じゃあな、ジュード!」
ダッダッダッダ!
俺はミラを脇に抱えて、船に飛び乗った。
シュタ!
「到着」
「す、すまない。レオン。助かった。だ、だから、離してくれないか///」
「ん?悪い。今離すわ」
顔を赤くするミラを離して、ジュードのいる方を見ると……
「うわあああーーーーーーー!」
ドンガシャン!!
見知らぬ男がジュードを脇に抱えて、船に飛び乗ってきた。しかも、着地地点が空の箱の上。
それに巻き込まれ、近くにいた船員達もぶつかる。
「いってぇ!」
男は頭を押さえている。
「ちょっと、あんたたち!?」
船員の1人がジュードと男……アルヴィンが船員を見ながら言う。
「まったく参ったよ。なんか重罪人を軍が追っているようでさ」
そういいながらアルヴィンは立ち上がる。
「おいおい。こんなイイ男と女、かっこいい男、こどもが重罪人に見える?」
そういいながら俺とミラを見ながらウィンクした。
それを不思議がってみるミラ。
「あの……」
「アルヴィンだ」
「え?」
「名前だよ。君はジュードっつったかな?」
アルヴィンは自分の自己紹介とジュードの名前を言う。
「う、うん。こっちはミラとレオン」
俺とミラはジュードとアルヴィンに近づく。
アルヴィンは落ち込んでいるジュードの肩に手を置いた。
「がんばったな」
そう、アルヴィンがジュードに言うが、ジュードは無反応のまま、ずっと落ち込んでいた。
……さてさて、これからが大変になるね。まあ、ミラは俺が守って見せるがな。
これから始まる戦いに向けて、そう意気込む俺であった。
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今回、ある意味でエクシリアで印象が多く、色々としてくれるアルヴィンが登場。
ある意味で役に立ち、ある意味で役に立たず、ある意味で頼りになる男が登場しました。
これからの物語でどんなことを見せてくれるのかが見ものです。
次回もお楽しみに!
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第4話 脱出と新たな出会い | ||
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