魔法少女リリカルと恋姫な物語 〜少年の数奇な運命〜 第1話 魔法に対する思い |
「((神那|カンナ))、ちょっとこっちに来なさい」
「なに、父さん?」
小学校の入学式が終わり、先ほど帰ってきていつもどおり手を洗い、うがいをし終わったときに父さんに呼ばれたので畳を敷いてある部屋のちゃぶ台に足をぶつけない様に座った。もちろん父さんを正面にしてだ。母さんは帰ってきてすぐお買い物に行ってるから今はいないけどね。
「父さんと母さんが昔、時空管理局員だったのは話したな?」
「・・・うん、1年くらい?前に教えてくれたよね?」
そう、僕の父さんと母さんは僕が生まれるまで時空管理局というところに勤めていたそうだ。住んでいた場所も今とは別のミッドチルダという世界に住んでいたとか。そこでは魔法があるのは当たり前でもちろん二人とも魔法が使える。で、なぜ管理局を辞めたかというと僕が将来管理局に入るとしても、せめて子供のうちは子供らしいことをさせようということで、今いる地球という世界に引っ越したそうだ。
「うむ。そこでだ、お前に聞きたいことがある」
「?なに?」
「父さんと母さんは魔導師としてのランクは周りに自慢できるほど高くはなかった。父さんがB、母さんはデバイスマイスターでありながらB-だった。だが、おまえは今の時点ですでに母さんと同じくらいある。この先、万が一にでも魔法が関わる事件に遭遇しないとは言い切れない」
「そう・・・だね」
「そこでさっき言った聞きたいことなんだが・・・、おまえは魔法というものをどう思っている?」
・・・正直その質問は6歳児にする質問じゃなくない?まあ、二人の教育のおかげで?ある程度考えることができるにしてもだ。
「う〜ん・・・」
「・・・どうした?やはり少し早かったか?」
「あ、うん。正直そう思ってたところだけど・・・、ちゃんと答えるよ」
「そうか、ゆっくりでいいから聞かせてくれ」
父さんがそういってくれたのでじっくり考えるとしようか・・・。
約10分後・・・
「よし、まとまったよ」
「うむ、聞かせてくれ」
「うん、僕にとって魔法は便利ではあるけど、逆に危険なものでもあると思ってる。」
「それはなぜだ?」
「確かに魔法を使えば人を助けることもできるけど、その分犯罪を犯した人を大なり小なり傷つけてしまうこともある。肉体的にも精神的にも」
「・・・」
「それでも僕は魔法を使えるのなら使いたい。理由としてはまずさっき父さんが言ってた、魔法が関わった事件に巻き込まれたときの自己防衛のため。もう一つはいずれ自分が助けられる範囲でたくさんの人を助けるために使いたい。もちろん今は自分から積極的に事件に関わるつもりはない。管理局の人たちが協力を要請してきた場合は、緊急の場合を除いて関わらない」
「では、神那にとって緊急の場合というのは?」
「自分を含めた家族に危険が及ぶということ、かな?」
「ふむ・・・。俺の予想以上の答えを出してくれたな」
そう言って父さんは、机の上に置いてあった湯飲みに入ったお茶を少しだけ飲んだ後、微笑んだ。
「お前がそういった考えを持っていてくれて父さんはうれしく思う」
「え・・と、ありがとう・・・」
正直、こうやって褒められる事にはあまり慣れていない。父さんは基本、無表情でお笑い番組を見てもつまらなそうに見ている。じゃあ何で見てるんだよっていう気分になるがそれは置いておこう。話が若干それたけど、つまりはそういうこと。大声を上げて笑うどころか、表情を崩したところを見たことがほとんどなかったから、さっきみたいに微笑んだのを見るのは年に1回あるかないかなのだ。
「そして、次に聞こうと思っていたことの答えを既に考えて答えたことには驚いた。ちゃんと次に何を聞かれるか考えていたのか?」
「うん、父さんならこう質問してくるだろうって思ったから」
「すばらしいな。さすがは父さんと母さんの息子だ。だが、さっき言っていた緊急の場合、つまり神那自身とその家族に危険が及ぶ場合は管理局の要請に((応|こた))えるということだったが・・・」
「えと・・・なにかだめだった?」
「いやだめではない。がそこにおまえ自身が思う友達と仲間も入れておくといい」
「友達と仲間・・・。」
つい最近までは幼稚園にそういった子もいたのだが、小学校に上がるとみんなそれぞれ違う小学校に行ってしまったため、小学校に入ったら新しい友達を作ろうと思っていた。仲間に関しては、まだまだ先になりそうだが・・・
「うむ。友達や仲間というものは家族と同じくらい大事にしておいたほうがいいぞ。友達なら何かの相談や悩みを聞いて一緒に考えてくれたりもするし、仲間ならいざというときに神那自身を助けてくれたりもする。だからそういったものは大事にしておけ。必ずお前のためになる」
「わかったよ、父さんの経験したことでしょ?なら間違いはないって僕は信じてる」
「・・・そうか。ならば聞くことはもうないな」
・・・あれ?それだけ?
「あの、父さん・・・。呼んだ理由はそれだけ?」
「いや、もうひとつある。さっきのはお前の魔法に対しての考えを知りたかっただけだ。まあ、その答え次第でもうひとつの理由はなくなるのだったがな」
とりあえず、さっきの質問は試験みたいなものだったのか・・・。なんにせよ、合格をもらえたようでよかった・・・。それよりも、もうひとつの理由って・・・
「父さん、もうひとつの理由ってもしかして・・・」
「うむ、察しているとおりお前の・・・神那のために作ったデバイスだ」
「ホントに!?でもいいの?合格をもらったようだけど、僕まだ6歳だよ?」
子供のうちから慣れておいたほうがいいとは思うけど、さすがに早くないだろうか・・・
「何、心配はいらんさ。どんなものでも、覚えるのは子供のうちのほうがいい。訓練もはじめはデバイスの指示に従っていけば問題ない」
「?父さんが教えてくれるんじゃないの?」
「はっはっは。そうしてやりたいのは山々だが、父さんも仕事で遅くなったりもする。それに、人に言われてやるよりは自分で考えながらの訓練をした方が身に付く。ちなみに、デバイスは将来的なことも考えてインテリジェントデバイスにしてある」
・・・マジで?僕に使いこなせるのかな・・・。インテリジェントデバイスといったらかなり高性能なデバイスだって母さんに聞いたことがあるけど・・・
「僕に使えるの?」
「それも安心するといい。さっきも言ったとおり将来的なことを考え、はじめはほとんどの機能にリミッターをかけてあるから、いきなり体に負担がかかるような事はないだろう。リミッターの解除もお前の成長度合いによって、緊急時以外はデバイスマイスターである母さんがメンテナンスを行うと同時に、デバイスに記録されたデータを参考にしてやってくれる。だからメンテナンスは母さんに毎日やってもらうようにな」
「わかったよ父さん」
なるほど。それならひとまずは安心かな。さて、デバイスの待機状態はどんな形をしてるのかな・・・。
説明 | ||
この物語の主人公月詠神那は両親が元時空管理局員で自身も魔導師としての資質を持っていた。これの物語は神那が魔法と出会い様々な出来事に巻き込まれていくお話である。※ちなみに恋姫のお話はA'sを少し過ぎるまで出てきませんのであしからずご了承ください。あと、作者はA'sのラスト直前までのお話を他の作者様の二次小説の知識程度のものしかありませんのでそれもご了承ください><後もう一点、原作とはすこし違うストーリーになるかもしれませんので、「嘘だ!」っていう方は回れ右してください><それでもいいよっていう方は生暖かく見守ってください(笑) | ||
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