魔法少女リリカルなのは〜原作介入する気は無かったのに〜 プロローグ2
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 さて、学校に着くまでに俺の自己紹介と家族になったシュテル、レヴィ、ディアーチェ、ユーリとの出会いを語っておこうか。ん?誰に語るのかって?まあ、気にするな。

 

 俺の名前は((長谷川 勇紀|はせがわ ゆうき))という。年は10歳で人生二度目の小学五年生として今の人生を過ごしている。

 ちなみに何故二度目なのかというと俺は普通の子供ではなく前世の記憶を持っている、二次小説なんかでよくある転生者というやつだ。

 

 俺は前世で((二十歳|はたち))を迎え成人式に参加しようと会場に向かっている途中で交通事故に合って死んでしまった。しかも死んだ原因は神様のミスらしく本来なら俺はまだ50年は生きる筈だったらしい。自分のミスで死なせてしまった神様はお詫びに俺を転生させてくれたのだが転生した先の世界が俺の前世でアニメ・漫画の作品だった『魔法少女リリカルなのは』の世界だった。しかも俺自身その気があるなら原作介入や原作ブレイクも出来るとの事だった。

 前世でアニメ・漫画・ゲームが好きだったオタク気味な俺はリリカルなのはに関する原作知識はそれなりに持っているが、原作介入や原作ブレイクはする気が無く普通に生きられるならそれでいいかと思っていた。それに神様が言うにはもう一人ミスで死なせた奴がいるらしくソイツも俺と同じ世界に転生させるらしいがソイツは逆に原作介入する気満々だったとか。ならソイツが関われば俺が関わる確率は無いだろうと思っていた。それでも絶対に関わらないという保証は無かったので一応自己鍛錬は行っていた。だから今ではそれなりの実力を持っているし自分の身は自分で守る事が出来る。

 

 そんな俺が原作介入する事無く普通に過ごし、今日は転生して九年目のクリスマスイヴの夜、原作キャラ達が闇の書の防衛プログラムを一斉攻撃する日だった。俺が買い物を終え家に帰ってくると俺の家の前で四人の女の子が倒れていた。何故俺の家の前で倒れていたのかは分からなかったが、四人はボロボロな上に当時はかなり寒く放っておいたら凍傷になると思い家の中に運び込んだ。だが運び込んだ後で気が付いたのだがこの四人、よく見るとマテリアルの三人娘と砕け得ぬ闇のユーリだった。ここでまず疑問に思ったのは「何故、彼女達がここにいるのか?」という事だ。サーチャーを病院の方に飛ばし現状を確認してみたが、病院の屋上では八神はやてが完成した闇の書に飲み込まれた所だった。つまりまだ一斉攻撃は行われておらずゲームの展開にすらなっていない。そこで神様に連絡を取りこの四人がいる現状を聞いてみる事にした。

 

 それから連絡のついた神様がいうには俺が転生した『リリカルなのは』の世界は原作そのものではなく原作に近いIFの世界らしい。だから原作では無かった展開や予想もつかないような事が起きる可能性だってあるんだそうだ。神様がいうにはそんなIFの展開が起きたせいで四人は今ここにいるらしい。しかもこの四人、神様がいうには平行世界からこの世界に来たマテリアル&ユーリらしい。流石にその展開は予想外過ぎた。何でもなのはGODの流れによく似た平行世界の一つでエグザミアが暴走してしまい膨大な魔力が解放され次元震を引き起こしたらしい。更に空間が裂けその場にいた四人は次元断層に巻き込まれてしまい、世界の壁を越えてこちら側の世界に流れ着いたのだとか。ユーリを止めるために闘っていたマテリアル三人娘は満身創痍、ユーリもマテリアル達に与えられたダメージが大きかったせいでその場から離れる余裕が無かったみたいだったらしい。とはいえ、この四人がここにいる事と傷だらけで倒れていた理由は理解出来た。ちなみに向こう側の原作キャラ達は闇の欠片の相手をしていて現場にはいなかったみたいなので次元断層には巻き込まれなかった。

 そこで俺は神様に願いを叶えて貰う事にした。実は転生する際の特典として願い事を3つ、レアスキルを1つ貰える事になっていたのだが俺は願い事を2つまでしか叶えておらず、最後の1つは保留にしていた。ちなみに2つの願いとレアスキルは自己鍛錬だけでは不安だというのもあったので戦うための力を貰っている。最後の願いは彼女達の治療をしてほしいと願った。俺は治療魔法が苦手だし人間じゃないけど女の子の姿をしている彼女達が傷だらけの姿というのもあれだったからだ。俺の願いを聞いてくれた神様はすぐに四人を治療してくれた。四人は光に包まれ、光の中で見る見るうちに彼女達の傷が消えていく。そして光が消えた時、四人の傷はおろかバリアジャケットも完全に修復されていた。ただ「治療したついでに彼女達を人間にしておきました」とか言いやがった。俺はそんな事まで頼んで無いんだけど神様曰く「サービスなので気にしないで下さい」だとか。気にするなと言われても…。第一、人間になった事なんてどう説明しろというのだろうか?

 まあそんなこんなで神様との会話を終える。後は彼女達が起きたら色々説明しないとな。そう思っていると俺の腹からグウ〜と音がなった。気付けば結構時間が経っていたので俺は彼女達が目覚めるまでに夕食の準備をし始めた…。

 

 それから夕食を作り終えた頃にリビングに寝かせていた四人が目を覚ました。四人は見知らぬ場所で目を覚ましたために多少混乱しており俺が姿を見せた時には警戒心を剥き出しにし、ディアーチェなんかは俺に攻撃しようと魔法を使おうとしていた。結界も張っていないのに「魔法なんて使われたら家が持たない!!」と思い必死に彼女達が落ち着くように説得をして何とか事無きを得た。それで彼女達が落ち着き警戒心も多少薄れた事で俺は神様から聞いた彼女達の現状について話し始めた。ちなみに何故俺がそんな事を知っているのか?と聞かれたが俺の((希少技能|レアスキル))で知ったと言い無理矢理納得させた。まさか神様に教えてもらったなどと言っても信じてもらえないだろうし。それと四人を人間にしたのも((希少技能|レアスキル))だと説明しておいた。それから勝手に人間にした事を謝っておいた(人間にしたのは神様なのだが)。だが四人は特に文句をいう事も無くむしろ「助けてくれて有り難う」とお礼を言われた。それで四人にこれからどうするのか?と尋ねた所、特に行く宛も無く元の世界にも戻れそうにないのでここに住まわせてほしいと言ってきた。まあ俺自身、困っている彼女達を放っておけなかったし「今は両親共に仕事で家におらず、実質一人暮らしのようなもので他に誰も住んでいないから別に構わない」というと四人とも喜んでいた。レヴィ・ユーリは笑顔を浮かべ、シュテルは無表情、ディアーチェなんかは偉そうな態度を取りながらも嬉しそうだった。そして改めて自分達の自己紹介をした。

 

茶髪のショートカットで高町なのはに瓜二つの少女、((星光の殲滅者|シュテル・ザ・デストラクター))。

 

髪の色が水色でフェイト・テスタロッサに瓜二つな少女、((雷刃の襲撃者|レヴィ・ザ・スラッシャー))。

 

白髪で八神はやてに瓜二つな少女、((闇統べる王|ロード・ディアーチェ))。

 

金髪でやや幼い姿をしている少女、ユーリ・エーベルヴァイン。(平行世界のユーリは何故か自分の名前を憶えていた。)

 

この日、俺に新たな家族が出来た。その日の夕食は二度目の人生で一番賑やかな時間だった…。

 

 

 

 …それからは色々あった。一般常識をほとんど知らない彼女達に常識を教え、何も持っていない四人に衣類や布団、生活に必要な物を買った。家事を覚えたい(レヴィ以外)というので家事を教えたり、外で迷子にならいよう道を覚えさせた等々…。何より四人も学校に通いたいというので勉強も教えた。特にレヴィに教えるのが大変だったがシュテル、ディアーチェ、ユーリも手伝ってくれ何とか最低限の基礎は覚えさせる事が出来た。

 そして俺達が家族になってから一年と三ヶ月の月日が経ち、俺が5年生に進級したのと同時に四人を転入生として俺の通う小学校に転入させた。四人共、見た目が美少女なので小学校の男子達からは天使と崇められ、それと同時にシュテル達と家族であり唯一男の俺は嫉妬の対象になってしまった。俺は何もしてないのに理不尽だと思う。

 

 

 

 ……とまあ、こんな感じの現状を俺は過ごしているわけだ。以前よりも俺の周囲は賑やかになり、一人で暮らしていた頃には得られなかった充実感を感じている。願わくばこのまま原作に関わる事無く五人で平和に過ごせますように……。

 

説明
神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。
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コメント
この頃が1番面白かったけど、最近のは誰が誰だか分からねぇし過去のキャラがいつ出るのかも分からない展開で面白くないんだよねー。(GANGAN)
 そんな軽く『サービスで人間にしました♪』なんて言われましても・・・(海平?)
・・・戸籍はどうしたのだろうか?(黄金拍車)
神様転生って楽だよね。なんか特殊能力や特殊な状況に放り込まれても『神様がやってくれた』ってすごく簡単な理由がつけられるから。でもさ、神様なんて使わずその『理由』にドラマを持たせて書けるくらいの実力が欲しいよね。神様転生なんて『設定に理由付けを持たせる実力がありません』って言ってるようなものですよ。(メッセ)
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