テイルズオブエクシリア?転生者はイレギュラー?
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〜レオンSIDE〜

 

 

ミラの社から出た俺達はそのまま、ニ・アケリアに来ていた。

 

 

入り口にはアルヴィンが座って待っていた。

 

 

「よう。遅かったな。ミラとレオンも一緒か」

 

 

アルヴィンは立ち上がり、ジュードを見ながら言う。

 

 

「身の振り方、決まったんだな」

 

 

ジュードはアルヴィンの方を向いて答えた。

 

 

「うん。ミラとレオンと一緒に行くことにしたよ」

 

 

ジュードの返答が予想外だったのかアルヴィンは驚いた表情をするもすぐに元の表情に戻った。

 

 

「どういう心境の変化だよ……後悔するんじゃないのか?」

 

 

「うーん……でも、もう決めたんだ。ミラとレオンの手伝いをするって」

 

 

「あっそ」

 

 

ジュードの言うことに素っ気なく言うアルヴィン。そんなアルヴィンに俺は近づく。

 

 

「アルヴィン。報酬を払いたい。俺の家まで来てくれ。俺の家はすぐそこだ」

 

 

俺が指差すところには普通の家よりも大幅に大きい家が立っていた。

 

 

「それがさ、村のじいさんに払うって言われたんだけど?」

 

 

「何だって?」

 

 

「村の人が?」

 

 

「ああ。マクスウェル様を守ってくれてありがと〜ってな」

 

 

俺とミラにはそういうことを言う人に心当たりがいた。

 

 

「ミラ、そのじいさんって……」

 

 

「ああ、十中八九長老だろうな。いらぬことを」

 

 

俺とミラはため息つき、俺はアルヴィンに言った。

 

 

「アルヴィン、その謝礼は俺のじゃねえ。元々、俺が払うって依頼だったのに長老に出してもらっても意味ないぜ」

 

 

「いや、それだったらミラから、あのじいさんにサンキュって言えば、それでいいだろ。じいさんもじいさんなりの誇りがあんだよ。断るのも失礼ってもんだ」

 

 

ま、まあ、確かにそうだけどさ……けど、なぁ……。

 

 

「……そういうものか?」

 

 

「そういうもんさ」

 

 

そういうアルヴィンであったが、俺たちにこう言ってきた。

 

 

「さてと、じいさんに待てと言われて待ってはいるものの、一向に来なくてな」

 

 

「村にいるんだよね?」

 

 

「だったら、おそらく集会所だろ。そこへ行ってみよう」

 

 

4人で集会所へ行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長老は案の定集会場にいた。

 

 

「マ、マクスウェル様!レオン!それにお二人も。お待たせして申し訳ありませんっ!」

 

 

「構わぬ。それよりアルヴィンへの謝礼を用意していると聞いたぞ」

 

 

ミラの質問に長老は答える。

 

 

「はい。私たち、戦うことは無理でもマクスウェル様のお力になれるようにと……以前、村のみなで出し合ったお金がありましてな」

 

 

「チョイ待ち。俺、そんなことしてないけど?」

 

 

そう、俺はそんなことを言われたことがない。お金を出し合うことさえ。

 

 

「レオン。お主はこの村に住み始めてから巫女でもないのにマクスウェル様の世話やこの村に近づく魔物を退治してくれていた。村のみなでレオンからはお金を出してもらうことはやめておったのだ」

 

 

「なるほどな……そういうことか」

 

 

納得したが、俺は言うことがあった。

 

 

「しかし、元々アルヴィンの謝礼……報酬は俺が払う事になってたんだが……」

 

 

「それも同じだ。お主にはそういったことでは苦労を掛けさせぬようにとも村のみなで決めた。まあ、イバルはお主の事を嫌って、出させればいいとか言っておったがな」

 

 

……イバル。お前、杏奈性格の癖にやることが小さいんだな。

 

 

「……そうか」

 

 

ミラも長老の話を聞いて、納得したようだった。

 

 

「言ったろ」

 

 

そんなミラにアルヴィンが本当だったろ?という風に言う。

 

 

「お前たちの誇り、ありがたく受け取るとしよう」

 

 

そして、長老は謝礼金をアルヴィンに渡すのであった。

 

 

「ではな。アルヴィン。色々世話になった」

 

 

「うん。ありがとう」

 

 

「また、縁があったら会おうぜ」

 

 

「ああ。それじゃあな」

 

 

俺達のお礼を言われたアルヴィンはそのまま、集会所を出て言った。

 

 

「……なんだかあっけないね」

 

 

「傭兵というものはああいうものなのかもしれんな」

 

 

「まあ、稀に依頼の雇い主を気にいってその人にほかに仕事がないか?とかいうのもいるけどな」

 

 

「そうなのかもね」

 

 

俺達が話をしていると…

 

 

ガシャ

 

 

集会場のドアが開き、イバルが入ってきた。

 

 

「ミラ様!」

 

 

ミラを拝み、ミラに聞いた。

 

 

「またいずこかへ赴かれるのですか?」

 

 

「ああ。留守を頼む」

 

 

「自分も、ご一緒いたします! こんなどこの誰ともわからんヤツとレオンにミラ様のお世話を任せられません!」

 

 

ミラは俺の名前を聞いた辺りで表情を変えた。……何でだろうか?

 

 

「イバル!お前の使命を言ってみろ」

 

 

少し怒った表情をするミラにイバルはうろたえる。

 

 

「え、あ、自分の使命はミラ様のお世話をすること、です」

 

 

「それだけか?」

 

 

俯きながらイバルは答えた。

 

 

「……戦えないニ・アケリアの者を守ることです……」

 

 

「理解したか?私の旅の供はレオンとジュードが果たしてくれる。それに私の世話はレオンでもできる」

 

 

俺の名をミラが言うとイバルが俺を睨む。

 

 

「お前は、もうひとつの使命を果たすんだ」

 

 

「しかし、こいつとレオンのせいでミラ様は精霊たちを!」

 

 

「おい。いい加減にしろ。何で俺が四大達を危険にさらす事をしないといけない。ジュードだって元々は俺達のすることに巻き込まれた一般人だぞ?自分の意見が通らないからってジュードや俺に当たるな。ガキかてめえは」

 

 

俺はイバルの態度に限界がきたのか、本人の前で言う。

 

 

「それに仮にお前がミラの供をしても落ち着きのないお前がいると余計にミラのすることの邪魔になる。敵に見つかって捕まり、人質にされるのが落ちだ」

 

 

「何だと!?お前、調子に乗るなよ!俺はミラ様の巫女だ!」

 

 

「巫女巫女巫女ってお前は自分が特別だと思っているのか?ミラに頼まれていた使命を投げだして、いくら帰りが遅いからってニ・アケリアの人達を守る使命をしないで、何勝手なこと言ってんの?ふざけるなよ?それに、俺がミラの供になっているのは、ミラ本人に前に頼まれたからだ。お前に何かを言われる筋合いはない」

 

 

俺が言いきるとイバルは顔を真っ赤にして武器を構える。

 

 

「貴様!俺を侮辱するのか?!」

 

 

「そうやってすぐにキレる……短気でうるさいからミラにうるさいとか言われるんだよ」

 

 

ピキッ

 

 

俺の一言にイバルが固まる。

 

 

「ミラ、そろそろ行こう。海停が封鎖されてしまうかもしれない」

 

 

「そうだな。では、出発しよう」

 

 

「……い、いいのかな」

 

 

3人で集会場を出ていく。固まったイバルを残して。

 

 

 

〜レオンSIDE OUT〜

 

 

 

 

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〜第三者SIDE〜

 

 

レオン・ミラ・ジュードの3人がニ・アケリアの入り口を通りかかっている時、3人を見る人物達がいた。

 

 

「あの女がマクスウェルか。プレザ。確かに力を失っていたのだな?」

 

 

男はキジル海瀑でミラを襲った女性……プレザに確認した。

 

 

「はい」

 

 

プレザは間違いないという風に答える。

 

 

「既に『カギ』もどこかに隠された可能性があるとなると、少し面倒だな」

 

 

黒装束の服の男がそう言う。

 

 

「ごめんなさい。侮ったわ、まさかレオンがいるとは思わなかったし……」

 

 

プレザは黒装束の男に謝る。

 

 

「あの娘がマクスウェルと知っておれば、ワシも『カギ』のありかを吐かせたのじゃがのう」

 

 

ハ・ミルで出てきたレオンの知り合い……ジャオが言う。

 

 

「まぁいい。今となっては泳がせた方が都合がよかろう」

 

 

「ええ。ラ・シュガルの目は奴らに向けさせ、我らは静かにことを進めるのが得策かと」

 

 

「アグリアから何か連絡は?」 

 

 

「失われた『カギ』を新たに作成するという動きがあるとか」

 

 

「……捨て置けんな」

 

 

男は黒装束の男に目配りをする。

 

 

黒装束の男は男の真意を察し、ジャオに指示する。

 

 

「ジャオ、例の娘の管理はもういい。お前は『カギ』の件を探れ」

 

 

黒装束の男の指示に困惑するジャオ。

 

 

「いや、しかし……」

 

 

「ラ・シュガル兵どもが去ったというのなら、もうお前が直々につく必要はない」

 

 

「データが無事なんだから、優先事項が変化するのは当然ね」 

 

 

「う、うむ……」

 

 

黒装束の男とプレザに言われて困るジャオ。

 

 

「プレザ、アグリアと連携をとってイル・ファンに潜れ」 

 

 

黒装束の男の指示に少し驚くプレザ。

 

 

「あら、マクスウェルはいいのかしら?」

 

 

「ああ。まだ駒はある。『カギ』のありかも探らせる。それにレオンの奴がいる時点で、こちらも慎重に行動せねばなるまい」

 

 

黒装束の男がレオンの名を出すと、男は少し反応した。

 

 

「レオン……お前との再戦……楽しみにしているぞ。撤収する」

 

 

『はっ!』

 

 

男は3人を従えて、ニ・アケリアを離れた。

 

 

 

〜第三者SIDE OUT〜

 

 

 

 

 

 

 

〜レオンSIDE〜

 

 

さて、俺達はニ・アケリアを出て今はキジル海瀑に来ていた。

 

 

「……ふむ」

 

 

「どうしたの、ミラ?」

 

 

うねりを上げるミラを不思議そうに見るジュードは聞いた。

 

 

「イル・ファンへ船で行けぬ場合はどうするか考えていたんだ。レオン、何か知っているか?」

 

 

ミラは俺が旅をしていたので、俺が詳しいかと思い、俺に聞いてきた。

 

 

「うーむ。そうだな。山脈超えは難しいから、ア・ジュールからの陸路は除外。となると……」

 

 

俺が言おうとすると、

 

 

「サマンガン海停からカラハ・シャール方面になるんじゃないか?」

 

 

どこからか聞き覚えのある声が聞こえてきた。

 

 

その声のする方を見ると、

 

 

「「アルヴィン!」」

 

 

ミラとジュードが声を上げてアルヴィンの名を言った。

 

 

アルヴィンは手をシュっと手を上げる。

 

 

「アルヴィン、俺のセリフを取らないでくれよ」

 

 

「いや、すまん。出てくるタイミングがな」

 

 

俺とアルヴィンは笑いながら言う。

 

 

「どうしたの?一体」

 

 

「あのイバルとかいう巫女殿に頼まれてね。三人じゃ心配なんだと。でも、レオン、お前巫女殿に何言ったの?すっごく泣いてたよ?」

 

 

どうやら俺達が出て行ったあと、泣いてたんだな……哀れなり。

 

 

「あいつに現実を教えてやったらそうなった」

 

 

「あまり苛めるなよ?」

 

 

「あいつが絡んでこなければ、な」

 

 

アハハ!と笑う俺とアルヴィンである。

 

 

すると、アルヴィンは懐から謝礼金の入った袋を出す。

 

 

「しかも仕事に見合った以上の報酬をもらっちまうのは矜持に反するしな」

 

 

な?と言う風に俺達を見るアルヴィンにミラが笑いながら言った。

 

 

「ふふ、そうか。心強いよ。アルヴィン」

 

 

「うん、ありがとう」

 

 

「またよろしくな」

 

 

「礼なら巫女殿と村のみんなに。んで?どんなご予定で?」

 

 

アルヴィンは今後の予定をミラに聞いた。

 

 

「まずハ・ミルに向かいラ・シュガル軍の動向を探ってみる」

 

 

「まだいたらだけどね」

 

 

「おそらくいないと思うけどな」

 

 

「いなければ万々歳だな。んじゃ、行きますか」

 

 

そして、俺達は再び4人でハ・ミルへ行くのであった。

 

 

 

 

 

 

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そして、来た道なのであまり苦労せず、数時間でハ・ミルに到着した。

 

 

到着するとアルヴィンがこんなことを聞いてきた。

 

 

「しかし、一体どうやりゃ四大精霊を捕まえられるんだ?」

 

 

「四大の本体はマナの塊だ。クルスニクの槍はマナを吸収し、貯蔵する機能をもっているのだろう」

 

 

マナの貯蔵と聞いたジュードは驚き声を上げる。

 

 

「マナの貯蔵!?そんなことが……」

 

 

「可能なんだそうな。でないと、今現在、四大達が捕まってしまっていることに説明がつかない」

 

 

「四大精霊を助けなきゃね」

 

 

「気合い入れるのはいいけど、張り切り過ぎると死ぬぞ。なんたって敵は、四大精霊を封じる未知の力をもってるんだからな」

 

 

「……」

 

 

意気込んでいたジュードが一気に静かになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

広場に向かうと村の住民がエリーゼに石とかを投げていた。

 

 

「きゃっ……。やっ……」

 

 

「やめて、ヒドイことしないで。お願いだよー!」

 

 

ティポがエリーゼの代わりに言う。

 

 

それを見ていた俺はジュードよりも早く動いた。

 

 

「(レオン?)」

 

 

そんな俺を見ていたミラが不思議がっていた。

 

 

ガシッ!

 

 

俺に続いてジュードも動き、住民の1人の手を抑える。

 

 

俺はその間にエリーゼの元へ。

 

 

「大丈夫か?ケガしてないか?」

 

 

俺はエリーゼに手を差し伸べる。

 

 

「お前達のせいでこっちは散々な目じゃ!」

 

 

どうやらラ・シュガル軍にやられたみたいだな。

 

 

「だからといって子供に八つ当たりは大人のすることじゃないな」

 

 

「ああ、全くだ」

 

 

俺とアルヴィンがいうと、黙る村長。

 

 

そして、俺たちに出て行けと言った。

 

 

俺達はすぐに出ていくことにしたが、俺は村長に言った。

 

 

「あんたら、自分たちに被害がなければいいという考えはやめた方がいいぜ?ま、おそらくこの村にはいつか罰が当たると思うがな」

 

 

そういい、俺は村の入り口で皆を待つことにした。はっきり行って不愉快だからだ。

 

 

 

 

 

 

 

少しして、ミラとアルヴィンが村長の家から出てきた。その少しして、ジュードがエリーゼを連れてきた。

 

 

そして、ミラはジュードに色々と言っている。

 

 

ミラはジュード達から離れ、俺のところにきた。

 

 

「あの子も一緒に行くことになったろ?」

 

 

「何故わかる?」

 

 

「ジュードのお節介な性格を思えばわかることだ。それにいざとなったら俺の知り合いに預ける」

 

 

「……そうか」

 

 

アルヴィンとジュード、エリーゼが来るのを確認し、俺達はハ・ミルを出た。

 

 

 

 

 

 

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〜オマケ編〜

 

 

一応ジュード以外がエリーゼのことを知らないので自己紹介をした。

 

 

その時だ。エリーゼのある一言にミラが表情を変えたのが。

 

 

「俺はレオン・ストライフだ。よろしくなエリーゼ」

 

 

「よろしく……です。レオン『お兄ちゃん』……あ……///」

 

 

『お兄ちゃん!?』

 

 

俺を含む全員が驚き、声を上げた。

 

 

さすがのおれもいきなりの不意打ちに驚いているが、エリーゼに聞いてみた。

 

 

「エリーゼ。何で俺は『お兄ちゃん』何だ?」

 

 

「え、えっと……ハ・ミルで助けてくれた時に手を差し伸べてくれた……時に、何か温かかったから……です。そしたら、つい『お兄ちゃん』って」

 

 

俺は初めて『お兄ちゃん』なんて言われて照れていた。

 

 

「そうか……『お兄ちゃん』か。じゃあ、俺のことはレオン『お兄……』

 

 

ガシッ!

 

 

ミ、ミラ?どうした?」

 

 

俺は血相を変えたミラに肩を掴まれた。

 

 

そして、

 

 

「レオン。少し来い」

 

 

ズル…ズル…ズル…

 

 

俺はミラに肩を掴まれたまま、茂みに連れて行かれた。

 

 

そして……

 

 

 

 

『ギャアアアアアアアアアアアアア!』

 

 

 

 

俺の悲鳴が当たりに響き渡った。

 

 

 

 

 

 

その後、少しして俺はミラに頭を掴まれたまま茂みから出てきた。

 

 

そして、ミラはエリーゼにいった。

 

 

「いいか?レオンのことは普通にレオンと言うんだぞ?」

 

 

口元は笑っているが目が笑っていないミラに怖さを覚えたエリーゼは頷いた。

 

 

「なら、よし」

 

 

そういい。再び俺を掴んだまま、歩き始めるミラであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

尚、この時にミラの心情。

 

 

「何故エリーゼにお兄ちゃんと言われて喜んでいたのだレオンは!全く、わけがわからん!これも嫉妬と言うものなのか!?人間は難しいな……このイライラは魔物達で晴らさせてもらう」

 

 

その後、イラート海停までの間に出くわした魔物達はミラ1人で倒してしまった。

 

 

ミラのあまりの黒いオーラにジュード達と俺は話しかけることができなかった。

説明
第11話 エリーゼとティポ、再登場!
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