魔王少女?冥王の前には無力!!5 |
入学式から数日たち制服も男物が届き、その事で周りに驚かれ(同じ小学校の者にはスルーされたが)やっと私が男であることを認識出来るようになった頃、私のクラスでは、
「おはようございます、八坂様。」
「「「「「「「「「おはようございます。八坂様!」」」」」」」」」
「ああ、おはよう。」
色々あってファンクラブ化していた。
小学校のころからなのだがこの容姿のせいか色々と絡まれることが多かった。その度に完膚なきまで叩き、2度と刃向かわないようにしていたら「八坂様」と周りから呼ばれるようになった。
それが伝染していきついには学校にいる全員が「八坂様」と呼ばれる事になってしまった。
今回の原因はわかっている。
あの金髪だ。
奴が尽く絡んでくるのを少々遊んでやっていたらそう呼ばれるようになっていた。合同体育ではドッヂボールで狙われた時顔面にボールを当ててやり(保健室行き)、昼休みでは私のクラスに入る前に撃退し(問題行動しか起こさないため教師も黙認している)、帰りに待ち伏せなどがあったが金的でトドメを刺していた(それから奴はホモと呼ばれ男女共に避けられていくようになる)。
そうやっていると前の学校からの友人や金髪に恨みのある者、付き合っていたが捨てられた者から呼ばれるようになった。
それが次第にファンクラブ(公式(一応))になり「冷徹王子」とか、「ドS様」、「とりあえずこの人がいれば勝つる。」、などの二つ名を頂いた。
最後のなんか謳い文句みたいだが、まぁ気にするな。
「本当にあんたの所は凄いわね。」
私が席に着くと薄い金髪の少女、バニングス、もといアリサが呆れた顔をしていた。(何回か金髪を撃退していたら仲良くなり名前で呼び合うようになった。)
「何がだ?」
「あんたのトコのファンクラブよ。何であんなに統制されてるの?ていうか真尋も何で平然として居られるのよ。」
アリサの疑問に私は苦笑しながら答える。
「ファンクラブ自体は小学校の頃からあったから今更だな。それに存在を認める変わりに周りに迷惑、私のプライバシー侵害する行為などを規制すればいい。そこのトップと話を着ければ問題ない。」
私はそれだけ言って鞄から教科書とノートを取りだした。
「良く平気にそのトップと話が出来るわね。私は絶対にムリ。」
「私のとこは小学校の頃からの知り合いだしな。君の所はまだマシじゃないか。体育会系でマッチョなだけなのだから。1番悲惨なのはフェイトだ、カメラ小僧のオタクだったか?犯罪スレスレの。」
アリサを筆頭にすずか、なのは、フェイト、はやての5人にはファンクラブ(非公式)が存在する。
聖祥中の男子の七割がこの5人のファンクラブに所属している。
(1割は私のとこ、2割はフリー)
そして酷いことに隠し撮りや着替えの盗撮、など犯罪を侵すモノまでいるとか。
「そうなのよ。あいつら、常にカメラを持って遠くから撮るから捕まえることも出来なくて。本当にイライラするわ。」
アリサは苛立ちを露わにして言う。
「ああいう輩は力で絞めるか威圧すればいい。多少のことは目を瞑っていれば使い安い駒じゃないか。金を踏んだくるか、ボロ雑巾になるまで使えばいい。若しくは脅せば良い、若しくは拷問。コッチには訴えるだけのモノと金と権力があるのだし。なんなら奴等の撮って来たモノを回収してデータにして渡そうか?撮った者の顔写真付きで。」
「………あんたが1番恐ろしく感じるわ。其処までする必要は、…………………………………………………………………ないのかなぁ?」
「いや、迷うなよ。」
私は遠い顔をしたアリサを見ながら突っ込む。
まぁ、無理ないか。かなりうざったいし。
アリサ達は暁のことを嫌ってたが暁の我の女宣言がファンクラブの予防になっていたらしいしな。
何という皮肉だろうか。
「おはよう、アリサちゃん、真尋君。」
「おはよう、すずか。」
「おはよう。」
暫くするとすずかが登校してきた。
すずかは紫に近い黒髪で頭に白い髪留めを付けている。
「真尋君、あの本はどうだった?」
「オレ○か?まぁ面白かったな。主に主人公のツッコミが。」
オレ○、正式名称「オレの知ってる○フォイがこんなにデレる訳がない。」
最近有名になっている小説だ。
主人公のポウターが魔法学校に通う事になりそこで○フォイと出会う。
○フォイはかなりのツンであり主人公にかなりキツイことを言うが何だかんだでデレるというラブコメ小説だ。因みに○フォイは女である。
「今度アニメ化するらしいし、楽しみだな。」
すずかはニコニコしながらオレ○5巻に握っていた。
「それ、面白いの?」
「うん。普段は寮の関係で敵対する2人だけど、主人公が大きな事件に巻き込まれる度に皮肉混じりなデレを見せるの。主人公はその○フォイにツッコミながらも事件を解決してらいくんだ。」
すずかはアリサに嬉々として説明する。
次第に疲れていくアリサを見ながらHRを待っていた。
三人称〜
「クソ!!」
校舎の裏にある旧焼却炉。
そこでは暁 晃が焼却炉を蹴りつけながら悪態をついていた。
「クソ!クソ!!クソ!!!」
「暁、その辺にしとけよ。」
「自身の苛立ちをモノにぶつけるとは、自制ができていないな。」
彼の後ろにいた2人の男子。
龍王子 アギトと衛宮 志郎だった。
「何故貴様らは平然としていられるんだ!あの八坂をどうにかしたいとは思わんのか!」
暁はキレながら振り向く。
暁は真尋の登場のせいでなのは達に近づくことも出来ず苛立っていた。
どうにかして真尋を貶めようとしたが全て上手くいかず周りのモブの女子も次第に離れて行った。
最近は自身のニコポも効かず今まで付き合っていた女にも効きが悪く真尋の周りの女子にはスルーされてしまう。
傲慢な性格故、男子と仲良く出来る訳がなく次第に孤立していった。
まるで転生前の自分に戻ったみたいに。
「俺は周りと仲良くしてるし、ニコポしなくても今まで通りの付き合いをしているしな。なのは達はまだ落とせないが。」
「オレも正義の味方を通している、任務や学校生活には問題は無い。確かに女は減ったが元々俺の狙いはなのは達だけだからな。」
2人は特に気にする様子もなく言う。
彼らは転生してからモブからも信頼されるオリ主を目指しており普段から周りを助けるような行動をとっていた。
実際なのは達も「いやらしい目で見てくるが基本周りにも優しく誰でも助ける。」と認識している。
対して暁は「自己中心的で私達をモノのような目で見る。いつも女を連れ遊んだら捨てる。」と最悪の印象しかない。
彼らと暁との差が出来るのは当然の成り行きだった。
「だが、それでは奴が邪魔でなのは達に近づけんだろう!!」
「いや、オレは真尋と友人になったし。」
「何だと!?」
暁は信じられないという顔をしていた。
「ああ、メアド交換は済ませてある。」
そういうと衛宮自身のケータイを見せた。そこには八坂 真尋の名前があった。
「それに俺はハーレムを作りたいだけだ。なのは達を加えれば良い程度にしか考えてなかったし。」
「オレはなのは達狙いだが問題ない。真尋自身なのは達を狙っている訳では無いようだしな。」
それだけ言うと2人はその場を離れようとする。
「ま、待て!何処に行く!?」
暁は慌てて止める。
「この後、俺等は任務が有るんだ。どっかの誰かが放ったらかしにした任務をな。」
龍王子は暁を睨みながら言った。
暁は八坂を貶める為に管理局の任務を無視し八坂にちょっかいをかけている。
その為その分の危険な任務は2人が消化しなければならなくなった。
ようは尻ぬぐいである。
今回の任務も本来は暁の任務であった。
「くっ!?」
暁は苦虫を潰したような表情をする。
それを見た龍王子は鼻で笑った。
「ふん、そんなに前の生活に戻りたいならいっそ転校すれば?こっから離れていれば前みたいに女を囲めるかもよ。」
「なんなら管理局も辞めるか?そしたらお前に対する苦情も聞かなくでコッチとしては嬉しいんだがね。」
「「はははははははは。」」
2人は暁を笑いながら転移した残された暁は俯き、その場に立ち続けた。
三人称 終〜
説明 | ||
自身の死因が面白かったから。 神にそう言われ転生することになった主人公。 彼はその世界でどう生きて行くのか? | ||
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