魔王少女?冥王の前には無力!!5後編
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授業が終わり帰りのHRも終え私は帰宅の準備をしていた。

 

今日はなのは達が学校に来なかった。

 

先生からは病気で病院に行くと言っていたらしいが恐らく、いや間違いなく管理局の仕事だろう。

 

G.Zからの情報で魔力ランクSの犯罪者が数件、それも同時に行動するとか。

 

このことから奴等は組織的に動いているのが考えられる。それに駆り出されてなのは達とヴォルゲンリッター、転生者のアギトと志郎が任務に向かった。(一応名前で呼んでいるがあまり信用せずいつでも潰せるように警戒している。2人には私が転生者であることも話済み。大体想像ついていたのか特に反応は無かった。)

 

本来は暁もこの任務に向かうはずだが,どういう訳かまだ地球に残っている。

 

………やろうとしている事はわかるのだが、……

 

ああも露骨に睨まれてサーチャーで監視されると、本当にヤリたくなる。

 

 

「真尋、この後どうするの?」

 

鞄を持ったアリサとすずかが近づいてきた。

 

「私達はこの後なのはちゃんのお家の喫茶店に行こうと思ってるんだけど、真尋君もどうかな?」

 

どうしようか、金髪が原作キャラであるアリサとすずかを巻き込むとは思えない。だが、何かの間違いで負傷しないとは限らない。

 

 

「ふむ。悪いがこの後用事があってな、済まないが今日は直ぐに帰るよ。」

 

「そうなんだ。じゃあ今度は皆で行こうね。」

 

「ああ、誘ってくれてありがとうすずか、アリサ。また明日。」

 

「ええ。じゃあまた明日。」

 

私はそれだけ伝えると鞄を持ち学校を出た。

 

 

 

〈………G.Z〉

 

念話を使いある指令(……)を出す。

 

 

暫く歩くと周りの気配が変わった。

 

 

どうやら金髪が結界を貼ったようだ。

 

(仕掛けてくるか?まぁ、好都合だがな。〈G.Z不可認識式結界を奴にばれないようにな。〉………ここまでくれば良いか。)

 

 

 

私は誰もいない公園のベンチに座る。

 

 

そこは自然公園でなのはとフェイトが決闘した場所の近くだ。

 

 

 

 

 

 

 

「(そろそろか?)………好い加減出て来たらどうだ?金髪。」

 

 

そう言った後、木々の中から金髪、暁 晃が現れた。

 

 

「……やはり貴様も転生者なのだな。」

 

 

暁は黄金の鎧を身に纏い手には剣が握られていた。

 

 

正に慢心王というような格好であった。違うとこをあげるとしたら神々しさが無い所か。

 

 

「で、何のようだ。私は忙しいのだ。手短に頼む。」

 

 

「……貴様が、なのは達を洗脳しているんだな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………は?」

 

 

こいつは何を言っているんだ?

 

 

「今までもそうだ、我の美貌と微笑みを受けても何も反応もなく、モブキャラですら我を無視する。貴様が卑怯な手を使ったに違いない。」

 

 

 

 

 

 

 

…………ああ、そういう事か。

 

 

 

「なるほどな。要は自分の周りから女が消えたのは全て私の所為、と?」

 

 

「そうだ、貴様さえ倒せばなのは達の洗脳も開放出来る。貴様さえ消せば。」

 

 

 

 

 

………………………

 

 

「下らんな。」

 

「何だと?」

 

金髪は私を睨みつける。それを無視して話を続けた。

 

 

「下らんと言った。自身がモテないのは周りの所為、上手くいかないのはいう事を聞かない者の所為。他人が貴様を無視するのも、なのは達から相手にされないのも、全て私の所為。貴様が言っているのは幼児が駄々を捏ねるのと同じだ。都合の悪いコトは他人の所為にして自分に都合の良いように考える。協調性も無く、自分の我を通す。聞かなければいじけ周りにあたる。ココまで愚かだと呆れすら超えて可哀想になるな。」

 

 

「貴様!」

 

 

「お前、転生前も自己中心の考えで相手にすらされなかっただろう。本当に哀れだな、お前。」

 

 

「黙れぇぇ!!!」

 

金髪は握っていた剣を振り上げた。

すかさず創造していた手榴弾状のモノを奴にぶつける。

 

 

「!?エア!!」

 

 

直ぐに気づき奴の前方にシールドを張った。だが、ソレはダメな判断だ。

 

 

シールドに当たると起爆し眩しいくらいの光を放った。

 

 

「くぁっ、閃光弾だと!?小癪なぁ!」

 

 

奴は目を抑えながら魔力弾を辺りに撒き散らす。

 

 

その隙に私は森に隠れた。

 

 

 

三人称〜

 

真尋が投げた閃光弾を近くで受けた暁は両目を瞑りながら魔力弾を撃ちまっていた。

 

 

暫くして視界が回復し真尋を探し始めた。

 

 

「くそ奴は、奴は何処にいる!?」

 

 

サーチャーを飛ばし辺りを探す。すると公園の奥に逃げて行くのが見えた。

「逃すか!」

 

 

暁は全速で空を飛び真尋を追いかけた。数分後、暁は真尋を視認しゲートオブバビロンを使用する。

 

 

「死ね!」

 

 

そう言うと暁は空中に出した剣を真尋に向けて放つ。

 

真尋の手にはショットガンを持っており転がりながらも暁に向けて発砲する。

 

「無駄だ!」

 

銃弾はバリアジャケットによって阻まれた。

 

 

その後もナイフや手榴弾を投げ牽制するも全て撃ち落とされた。

 

 

「なんだ、貴様魔力が無いのか?」

 

 

「……………」

 

 

暁は真尋にリンカーコアがあるかどうか確認した。あるにはあるがランクはE-、暁の足元にも及ばなかった。

 

 

「はぁはははは。何だ、何だ。魔力無しか、そうかそうか。だから実弾でしか攻められないのか。」

 

 

空中で高笑いしながら真尋を見下す暁。

 

 

「どうやら神の恩恵を受けていないようだな。哀れな、唯の雑魚か。」

 

 

再びゲートオブバビロンから剣を出し真尋に向けて放つ。

 

 

ソレを避けた時、

 

 

「ふん!」

 

暁はバインドを撃ち出す。

 

「!!」

 

真尋は身動きがとれずそのまま捕まってしまった。

 

 

「ふふふ、惨めなモノだ。そのように地べたを這いずり廻ることしか出来ぬとはな。」

 

地に降りた暁は横たわる真尋に近づき、腹部を思いっきり蹴った。

 

 

「!!っほ、げほ、!!」

 

 

「誰が、哀れだと!」

 

 

更に暁は真尋を蹴る、蹴る、蹴る、蹴る。

 

 

「誰が赤子のようだと?誰が愚かで可哀想になるだと?もう一回言ってみろ!!」

 

 

咳き込む暇を与えず蹴り続けた。

 

 

「ふん、我を馬鹿にするとは。貴様の方が惨めで哀れな愚か者だ。そうだよなぁ雑種!!」

 

 

暁は真尋の髪を掴み顔を殴り、斬りつけた。

 

 

ブシュゥ。…

 

 

真尋の腹部から大量の血が流れる。

 

「せめてもの情けだ。最強の一撃で葬ってやろう。エア!」

 

 

エアに莫大な魔力を集める。

 

その魔力は黄金の色をしておりそのせいかエア自身が発光しているように見えた。

 

 

 

 

 

 

「消え失せろ、エヌマ・エリシュ!!」

 

 

自身のデバイスの真名を言い放つ。

 

 

 

 

高魔力が一気に放たれ辺りの物は蒸発していった。真尋もろとも。

 

 

「ふふふ、ははは、あーっはははは!!なんだ、やっぱり唯の雑魚じゃないか!我の女に手を出した罰だ!ふはは、あははははははは!!」

 

 

暁を上げて笑った。

其処にはクレーターがあり中にいた真尋は見つからなかった。

 

三人称 終〜

 

説明
自身の死因が面白かったから。 神にそう言われ転生することになった主人公。 彼はその世界でどう生きて行くのか?
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