魔王少女?冥王の前には無力!!9
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高町 なのは〜

 

今日は暁君の事件報告から3日。

 

久しぶりの学校だったが気分が優れなかった。

 

暁君のこともそうだが今日は真尋君に話を聞かなきゃならない。

 

友達を疑うようなことはしたくない。でも暁君のことを知っているのかもしれない。

 

でも真尋君は一般人だし、いきなり魔法のことを話しても信じてくれるとは思えない。

はぁ、考えがまとまらない。

 

(こんなんじゃダメだよね。)

 

私は両頬を軽く叩き気合を入れて学校に向かった。

 

昼休みー

 

「でね、その後…」

 

「へぇ、そんな事があったんか。」

 

「そうなの、私達はその後直ぐに帰ったけど。」

 

昼休み、私達は久しぶりに会ったアリサちゃん、すずかちゃんと一緒にお昼を食べています。

 

真尋君は小学校の知り合いと一緒にいて残念ながら話せておりません。

 

(うーん、どうしよう。)

 

私はアリサちゃんの話を聞きながらどうにか真尋君に近づけないか考えました。

 

《なのはちゃん、なのはちゃん。》

 

するとはやてちゃんが念話で話しかけてきました。

 

《何?どうしたの?》

 

《フェイトちゃんと話したんやけど、放課後に時間が取れたら真尋君に聞いてみようと思うんよ。魔法の事を話してな。》

 

私は驚いた。

 

魔法のことは大っぴらに言って良いものでは無い。それに言っても信じてはくれないだろう。

 

《でも真尋君はもしかしたら暁君に狙われている可能性があるんや。その時魔法の事を言わずにいたらきっと、真尋君は殺される。それなら魔法の事を教えて護衛として側にいれば真尋君も守れて暁君のことを調べられる。》

 

確かにもし真尋君が危険な目にあった時誰かが側に入れれば守れるだろう。

 

《でも大丈夫かな。リンディ提督には連絡した?》

 

《お義母さんにはさっき報告したよ。お義母さんもその方が安全だと思うって。》

 

リンディさんのお墨付きだ。コレなら真尋君に話を聞けるし、何かあれば守る事が出来る。

 

真尋君が信じてくれるかは分からないがアースラに連れていけば理解してくれる筈。

 

《じゃあ放課後に話しかけてみよう。》

 

《《うん。》》

 

2人がそう答えてから念話を切った。

 

 

 

 

 

結論から言おう。

 

 

失敗した。

 

私達が放課後に真尋君と話そうとしたら、

 

「高町とハラオウン、八神は先生と一緒に職員室に来い。」

 

と言われてしまい何も話せずそのまま職員室に向かった。

 

そして、

「家の事情故、文句をいうつもりは無いが学生の仕事は勉学だ。特に高町と八神。2人は前回のテストで殆どの教科が赤点スレスレなのは流石に黙認できん。」

 

私達は今説教を受けております。

 

うぅ、正しい事だから胸が痛い。

 

「まだ君達は中学1年だ、まだ取り返せるだろう。他の科目の先生方も心配していたぞ?休んでいたところはプリントとして渡すので終わらせたら担当科目の先生に提出しろ。」

 

と言って各教科のプリントが渡されていた。全部束ねればノート一冊分はある。

 

「「「失礼しました。」」」

 

私達はそれを受け取り職員室を出た。

 

それぞれの手には十数枚のプリントがありビッシリと文字で埋められている。

 

「………どないしよ、これ。」

 

はやてちゃんが暗い声で言った。

 

確かに今日明日で終わる量では無い。

 

「ま、またアリサ達に頼るのも、ちょっとなぁ。」

 

フェイトちゃんはため息をついた。

 

「「「しかも結局真尋(君)と会話すら出来なかった。」」」

 

 

肝心の真尋君とも話せずに今日の学校は終わりトボトボと帰宅していく。

 

するとそこにリンディさんから連絡が入った。

 

《これから直ぐにアースラに集まって欲しい。》

 

それだけ言って通信は切れた。

 

また暁君の情報かもと私達は思い急いでアースラに向かった。

 

 

なのは 終〜

 

 

私がアースラ内部を彷徨っていると運良く龍王子達に合流し艦内部の案内をして貰った。

 

と言っても軽く食堂やトレーニングルームなど一般局員が使用できる場所のみ案内して機関部やロストロギア仮置き場などは見れなかった。

 

巨大な宇宙戦艦の動力は見てみたかったが仕方が無い。

 

「そういえば、真尋は神様の特典は何を貰った?流石に他にもあるだろ?」

 

龍王子が歩きながら訪ねて来た。

「私が貰ったのは知識と技能、そして武術だ。」

 

「武術?」

 

衛宮が繰り返す。

 

「ああ、主に合気道とか太極拳などの相手の力を利用しその力で敵を倒すという方法だな。空中にいる敵には意味が無いが地上ならある程度は戦える。」

 

別に嘘は言っていない。

 

知識は昇華し技能と武術を学ぶ事が出来た。肉体も生前と比べれば逞しくなり、見た目では分からないが筋肉が発達して力こぶを作ればその筋肉が盛り上がっている。

 

「へぇ、ならこの後トレーニングルームで地上戦限定で模擬戦しないか?」

 

龍王子が名案とばかりに目を輝かせながら言う。

 

「そうだな、互いを知るにはその方が手っ取り早いだろう。」

 

衛宮も乗って来た。

 

何だこいつらバトルジャンキーなのか?

 

「遠慮しとく。専用のプロテクターは今持っていないし、何よりもう少ししたらなのは達がくるのだろう。準バトルジャンキーのフェイト達に見つかるのも嫌だしな。」

 

私は適当に返事をし歩き出した。

 

 

 

 

暫くしてなのは達がアースラに着いた。

 

「ま、真尋君!?どうしてここに!」

 

なのはは驚いた表情で私を見た。

 

後ろに着いていた2人も同じく驚いている。

 

《それはこれから話すわ。皆はブリーティングルームに集まって頂戴。》

 

するとそこにリンディ提督の念話が入り言われた通り私達はブリーティングルームに向かった。

 

そしてそこで再び映像を流しなのは達は驚愕していた。

 

(表情だけを見て、フェイトとはやては想像していたのだろうか目を見開くがスグに真剣な表情に戻った。)

 

 

「この件からこれから真尋さんを護衛を行います。なのはさん達も学校では真尋さんの護衛をお願いするわね。自宅の方も警戒した方が良いかしら?ご両親にも話さないといけないし。」

 

リンディ提督は皆に聞かせるように言う。

 

内心私は苦い思いをした。

私の家には言うまでもなく研究室と暁のDNAがある。それらの存在がバレれば一晩もせず次元犯罪者の仲間入りだ。

 

(それなら、なるべく自然に断るしかないな。)

 

「大丈夫ですよ。両親は仕事の都合明日から海外に行くので暫くは私1人です。」

 

そう言うとなのはは私に尋ねた。

 

「真尋君のお父さんとお母さんはなんのお仕事をしているの?」

 

「科学者だよ。世界中を周っていて中々帰ってこないんだ。今日は家にいるけど夜には飛行機でサンフランシスコに行くらしい。」

 

それを聞いたリンディ提督は、「なら私の家に泊まる?」

と言った。

「「「「ええええええええええええええええ!!?」」」」

「ええ!?ちょっとお義母さん!!」

(っ!?やはりそう来たか。)

私は内心舌打ちをついた。

 

確かに保護を求めた側なので管理局の者と一緒の方が安全だろう。

だが俺からすればありがた迷惑だ。

 

「そんな、流石に迷惑じゃ。」

ここは何気ない様に言うしかないな。

 

「大丈夫よ、1人増えても問題無いし。それに一緒の方が護衛も常に出来るし何かと都合が聞くしね。」

「そうかもしれませんが、………」

私はフェイトの方を見る。目が合った瞬間アタフタして頬を染めていた。未だに混乱しているようだ。

「それに家族にも危険が及ぶ事もある。サーチャーをつけられて場所も把握されてるかもしれないわ。なら言い方は悪いけど私の手元に置いとけば暁君も無理なことは出来ないだろうし。」

眼を鋭くしてリンディ提督は真剣な顔つきで言った。

それを言われたら無理に自宅にはいれないな。

 

(仕方がない。今日のうちに研究室を封印して暁のデータをロックしないと。G.Zにも頼んで情報操作と隠蔽、同時に暁が所属している組織?(G.Zが勝手に入った)と管理局の動向を調べてもらおう。………はぁ。なんというヘマをしてしまったのか。)

 

「分かりました。なら今日は家に帰って母さんに話しておきます。」

 

私はリンディ提督に言った。

 

「なら明日から宜しくね。」

 

そう言ってリンディ提督は解散と言った。

 

ふぅ、……話が色んな方向に飛んでしまった。

 

(だが悪い条件じゃない。ベルカの騎士達のカートリッジのデータを取る事も出来、リンディ提督とのパイプラインを得る事ができる。それに、余裕さえあればアルカンシェル装備のアースラのデータも取れるだろう。)

 

そう考えれば管理局の保護を受けて正解だな。

次元を超える技術を得られるし。

 

とにもかくにも、研究室のデータをバックアップと抹消しないとな。万が一と言う事がある。

 

私はミラを持ち通信する。

 

相手は勿論G.Zだ。

 

「G.Z、至急研究室のデータを削除。バックアップはとっといてくれ。」

G.Zに指示を出し通信を切る。G.Zが上手くやってくれる事を祈り、私は自宅に向かった。

説明
自身の死因が面白かったから。 神にそう言われ転生することになった主人公。 彼はその世界でどう生きて行くのか?
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