魔法少女リリカルなのは〜原作介入する気は無かったのに〜 第三話 ボウリングとプレゼント(?)
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 キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン…

 

 本日も授業が終わり放課後を迎えた。帰宅する者、部活に行く者、友達同士で喋っている者等、皆授業から解放され自由に過ごしている。俺もとっとと帰宅して部屋の掃除でもしようかと思いランドセルを背負った。すると…

 

 「さあ、ユウ。今日は僕とデートするんだよ」

 

 我が家の((アホッ娘|レヴィ))さんが唐突に言い出した。

 

 「あの〜…レヴィさん?」

 

 「何?」

 

 「何故に貴女とデートせねばならんのか教えてほしいのですが?」

 

 人の予定を無視して勝手に決めないで下さい。

 

 「昨日、ユーリとデートしてラブラブだったからだよ」

 

 「デートじゃないよ!?買い物だって言ったじゃん!!しかもラブラブなんかしてないよ!?」

 

 一緒に買い物しただけで何故デートになるんだよ。

 

 「嘘だね。ユウがユーリを優しく抱きしめたってユーリから聞いたんだよ」

 

 バッ!!

 

 俺はユーリの方に顔を向けた。ユーリは頬を染めて視線を逸らす。ていうか抱きしめたって昨日ユーリが転びかけた時の事だよな?

 

 「それはユーリが転びそうになったのを助けた結果、そうなった訳で…」

 

 「しかも手を繋いで帰ってきたし!ユウから手を繋いだって事も聞いたんだ!!ユウから手を繋いだって事も聞いたんだ!!」

 

 何故二回繰り返す?

 

 「大事な事だからだよ!!」

 

 レヴィにまで心を読まれた!?

 

 「あ〜、確かに手を繋いだけどまたユーリが転んだらいけないと思ったからだぞ」

 

 「そんな事はどうでも良いんだよ!ユウから手を繋いだっていうのが重要なんだよ!」

 

 手を繋いだだけなのにか!?

 

 「とにかく、今日は僕とデートするの!シュテるんとディアーチェもデートして良いって言ってくれたんだ!」

 

 シュテルとディアーチェの方を向く。二人は頷いた。

 

 「ユウが昨日言ったんだからね。『何でも言う事聞く』って」

 

 確かに言ったねえ。あの地獄から抜け出すために。

 

 「だから僕とデートしなくちゃいけないんだよユウは」

 

 つまり俺とデートするというのを『願い事』にする訳か。まあ、確かに無茶な事ではないけれど…

 

 「ホントにそれで良いんだな?」

 

 一応確認しておく。

 

 「うん」

 

 ハッキリと頷いたレヴィ。

 

 「分かった。でも今後は俺の予定とかも確認してくれ。いきなり言われるとこっちも困るし」

 

 「うん!じゃあ行こうユウ!!」

 

 「あ、先に校門前で待っててくれないか?」

 

 「え、何で?」

 

 「ヤボ用」

 

 「う〜ん…分かったよ。でも早く来てね?」

 

 「了解」

 

 レヴィは一足先に教室を出て行った。

 

 「三人共、悪いけど女子連れて教室出てってくれ。あと買い物も頼む」

 

 「分かりました。夕食は私達で作りますから、あまり遅くならないで下さいね。あと、心配する必要は無いと思うのですがケガだけはしないで下さいね」

 

 「まあお前が傷つけられたら我は黙っておらんがな」

 

 「ユウキ、ご武運を」

 

 三人は教室に残っている女子を連れて教室から出て行った。残ったのは俺と…

 

 「「「「「「「「「「遺言は済ませたか?」」」」」」」」」」

 

 臨戦態勢の男子共(帰宅した者、部活に行った者含む)と、((担任|ロリコン))だけだ。謙介はいない。ホントこのクラスはもう嫌だと内心呟きつつポケットに手を入れると同時に

 

 「かかれえええええええっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!」

 

 「「「「「「「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっっっっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」

 

 ((担任|ロリコン))号令のもと、男子共が襲いかかってきた。

 

 しかしこちらがポケットから玉を出すのが早く昨日同様に地面に投げつけた。玉から噴き出した痺れガスが教室に充満する。

 

 「「「「「「「「「「ぐあああああああっっっっっっっ!!!!!!!!」」」」」」」」」」

 

 次々とガスの効果により倒れる男子達。だが…

 

 「きえええええええええええいいいいいいいっっっっっっ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 ((担任|ロリコン))は倒れる事無く突撃してきた。正面からきた拳を簡単に避けるが…。

 バカな!?ガスの効果に耐えたのか!?と表情には出さないが内心少し動揺する俺。

 

 「ふははははっ。痺れ薬が効かない事に驚いている様だな」

 

 「そうッスね。何故効かないのか教えてほしいぐらいです」

 

 まさか中和剤作ったとかじゃねえだろうな?

 

 「簡単な事だ。((愛しき少女|リトル・レディ))を想う俺の心が痺れガスに耐えうる強靭な肉体へと進化させたのだ!!!!!」

 

 「そんな進化は嫌過ぎるわ!!」

 

 どんだけロリコンなんだよアンタは!?

 

 「ククク、貴様には理解出来まい。この俺の熱い((心|ハート))と((魂|ソウル))は!!」

 

 理解したくもねえよ。

 俺は溜め息を吐き、もう一度ポケットから玉を一つ取り出し地面に投げつけた。先程と同じようにガスが噴き出す。

 

 「無駄だというの……に………」

 

 言い終える前に((担任|ロリコン))は倒れ、意識を失った。

 

 「痺れガスへの耐性は出来ても睡眠ガスの耐性は無いでしょ?」

 

 問いかけるがすでに((担任|ロリコン))は眠っている。他の連中も完全に眠っていた。当然ながら俺はちゃんと中和剤を飲んでいるので眠くなる事は無い。

 

 「じゃあ行きますか」

 

 眠っている連中を放置し、教室を後にした…。

 

 

 

 「お〜い。ユウ〜」

 

 校門前では俺の姿を確認しながらレヴィが手をぶんぶんと振っている。満面の笑顔付きで。そして昨日同様俺には殺気付きの視線が。

 

 「用事は終わった?」

 

 「終わったから来たんだが」

 

 「あ、そうか。なら早速行こう」

 

 そういって俺の手をグイグイ引っ張る。

 

 「分かったからそう急かすな」

 

 「ダメだよ!時間は止まってくれないんだ!早く行かないと遊ぶ時間が減っちゃうよ!!」

 

 どんだけ楽しみなんだコイツは?と思いながらも俺はレヴィに手を引っ張られて二人で遊びに行くのだった…。

 

 

 

 「で、これから何処行くんだ?」

 

 とりあえず目的地をレヴィに聞いてみた。

 

 「え、ユウ決めて無いの?」

 

 「俺今日いきなり誘われた側なんですけど!?」

 

 何の計画も立てて無いのかよ!?それでよく遊びに行こうなんて誘えたな。

 …いや、レヴィなら当たり前か。何たってアホッ娘だからな。計画を立てる事なんて出来なくて当然だよな。

 

 「今、失礼な事考えたよね?」

 

 「イエ、ナニモ」

 

 やっぱり心読まれてる!?

 

 「本当かなあ…」

 

 「ホントだって。それよりどうする?折角遊びに来たのに何もしないで帰る気か?」

 

 もしそうなら流石に俺でも怒るぞ。何せ人の予定を勝手に決めてここまで連れ出したんだからな。

 

 「それは嫌だよ!折角ユウと遊びに来たのに。……しかも二人で」(ボソッ)

 

 「ん、何?最後の方が聞こえなかったんだけど?」

 

 「な、何でもないよ。うん、何でもない。それより早く何処か行こうよ」

 

 何か焦ってるような…気のせいかな?まあ、いいか。さて、何処に行くか…。レヴィは身体を動かすのが好きだろうし。

 ふと周りを見渡すと一つの建物が目に入った。…あそこに行ってみるか。

 

 「なあ、レヴィ。お前、スポーツとウィンドウショッピングのどっちがいい?」

 

 「勿論スポーツに決まってるよ」

 

 やっぱそう答えるわな。なら

 

 「じゃあ、折角だしボウリングしないか?」

 

 「ぼうりんぐ?何それ?」

 

 あれ?コイツ知らないのか?

 

 「玉を転がしてピンを倒し、得点を競うスポーツなんだけど…」

 

 「何か面白そう!ユウ、それやろうよ!!」

 

 目をキラキラ輝かせてるレヴィ。興味津々だな。

 

 「じゃあ行くぞ」

 

 「お〜!!」

 

 そして俺達はボウリング場へ向かって歩き出した…。

 

 

 

 「ここがボウリング場だ」

 

 「うわ〜、広いね〜」

 

 ボウリング場に着いた俺達。レヴィは更に目を輝かせている。

 

 「ユウ!早く、早くやろうよ!!」

 

 「待て待て。まずは受付とシューズのレンタルだ」

 

 そういって俺は受付に向かう。レヴィもトコトコと後をついてくるが、顔はレーンの方に向きっ放しだ。どうやら他の人がやっているのを見ているようだな。

 

 「すみませ〜ん。ボウリングをしたいのですが」

 

 「いらっしゃいませ。何名様でしょうか?」

 

 「小学生二人です」

 

 「かしこまりました。こちらにお名前のご記入をお願いします」

 

 受付の人に渡された用紙に俺とレヴィの名前を記入する。

 

 「これでいいですか?」

 

 「ご記入ありがとうございます。お客様の場所は4番レーンでございます。後シューズのレンタルはすぐ右側にありますのでご利用下さい」

 

 「分かりました。レヴィ、シューズ借りに行くぞ」

 

 「うん」

 

 そして俺達はシューズを借り、指のサイズが合うボールを持って自分達がプレイする4番レーンに向かい出した。

 

 

 

 「ここが俺達のプレイする場所だな。画面に俺とレヴィの名前があるだろ?」

 

 「うん、あるね」

 

 「ここにスコアが表示されていくんだよ」

 

 「そうなんだ。ねえユウ、早く!早くやろう!!」

 

 待ちきれないといった感じで急かしてくるレヴィ。かなりテンションが高まっている。

 

 「じゃあ先に俺が投げるな。画面にも俺の番だって表示されてるし」

 

 「え〜!僕先に投げたいよ〜!!」

 

 「我慢しなさい。投げ方とか分からないだろ?」

 

 「さっき他の人が投げてるの見たから分かるよ」

 

 文句を言うレヴィ。そんなレヴィを無視して俺は構え第一投を投げる。

 

 ゴーーーー…………カコンカコーーン。

 

 7本倒れた。残ったピンは6・9・10番。スペアは取れそうだな。

 続く二投目は右寄りに投げ、三本とも倒す事が出来た。

 

 「まあ、こんな感じだ。一投目でストライク、つまり十本全て倒せなかった場合はもう一回投げる事ができる。そして二投目を投げたら次の人と交代って事だ。これを十回繰り返して得点の高かった方が勝ち。分かったか?」

 

 「うん。分かったよ。よ〜し、やるぞ〜」

 

 ぶんぶんと腕を振り回し、やる気満々でレーンに向かうレヴィ。

 

 「おう、頑張れ」

 

 新しくピンがセットされ、レヴィも構える。そして…

 

 「やっ」

 

 一投目を投げる。ボールは真ん中よりやや右側を真っ直ぐにレーンの上を転がっていき

 

 カコンカコーーン。

 

 7番を除く九本を倒した。

 

 「う〜、全部倒れなかった〜」

 

 「でも投げ方は良かったぞ。初めてとは思えないくらいに」

 

 マジでフォームは様になっていた。

 

 「そ、そうかな?//」

 

 「ああ、俺が教える必要無いぐらいにはな。後は何回も投げて経験やコツを掴むだけだよ」

 

 「うん。僕頑張って経験を積むよ」

 

 そういって二投目を投げるレヴィ。ボールは7番ピンの正面に転がり俺と同様にスペアをとった。

 

 「やった。僕も全部倒せたよユウ」

 

 「やるなレヴィ。その調子なら高得点狙えるぞ」

 

 笑顔でこっちに戻ってきたレヴィに俺も応える。こりゃ経験者としては負けてられないな。そう思いながら俺はレーンに向かって行くのだった。

 

 

 

 それからすっかりコツを掴んだレヴィ。結局3ゲームやった。1・2ゲームは時々ミスもしていたが3ゲーム目はスコアのほとんどがストライクとスペアで収められていた。スコアは263点。初めてのボウリングでこのスコアはマジすげえとしか思えなかった。ちなみに俺の今日のハイスコアは189点だった。初心者に負けてしまった………orz

 ま、まあレヴィは楽しんでくれたみたいだし俺も何だかんだで楽しかったので良しとしよう。

 

 そして時間は6時前。そろそろ帰らないと三人が心配するかもしれないので俺はレヴィと一緒に家に帰る事にした。

 

 「むう〜。もっと遊びたかった〜」

 

 少し頬を膨らませ不機嫌なレヴィ。どうやらボウリングが思ったより気に入ったらしい。

 

 「そう言うなって。遅くなったら三人に間違いなくO☆HA☆NA☆SHIされる。俺はまだ死にたくない」

 

 「それはそうだけど〜」

 

 まだむ〜む〜と唸っている。

 

 「ハア〜。じゃあ、家で遊べるボウリングのゲーム買ってやるからそれで我慢してくれ」

 

 「それホント!?」

 

 凄い勢いで喰いついてきたレヴィ。さっきまでの不機嫌は何処へやら目がキラキラと輝き俺を見ている。

 

 「ああ、だから機嫌直してくれ」

 

 「大丈夫。僕全然機嫌なんて悪くないよ」

 

 そう言い俺の手を引き何処かへ連れて行こうとするレヴィ。

 

 「お、おい。何処に行こうとしてんだレヴィ?もう帰らないと…」

 

 「だって早く買いに行かないと売り切れるかもしれないよ!だから今すぐ買わないと!!」

 

 「落ち着けレヴィ!売り切れるなんて事無いから!ちゃんと今度買うから今日はもう帰ろう。な?」

 

 「駄目!!僕は今日から遊びたいんだ。だから今日買うの!!」

 

 「でも時間が…」

 

 「ユウは…僕の事嫌いなの?」

 

 急に涙目になり上目づかいで俺を見てくる。うっ…、何故か罪悪感が…。これは反則技だろ?

 

 「いえ、決して嫌いという訳では…」

 

 「だって…だって…」

 

 もうレヴィは号泣寸前だ。ここで泣かれたら完全に俺が悪者扱いされてしまう。

 

 「分かった!分かりましたから!!買いに行くから泣くのだけは勘弁して下さい!!」

 

 結局俺が折れてしまい、今すぐゲームを買いに行く事に。

 

 「ホント!?やった〜。ユウ、大好き!!」

 

 ギュッ!!

 

 泣き顔寸前から一転して満面の笑顔になったレヴィが俺に抱きついてきた。てか目元に溜まってた涙は何処にいったよ!?いや、そんな事より…

 

 「レヴィ。皆見てるから離れてくれないか?流石に恥ずかしい//」

 

 通行人の皆さんがこっちを見てるんですよレヴィさん。しかも一部の人達は殺気を視線にのせている。何で殺気を!?知らない人に恨まれる覚えは無いんだけど!?

 そんな視線に気付いていないレヴィはしばらくしてから離れてくれたがしっかりと俺の手を握り

 

 「じゃあ、早く行こ。遅くなるとシュテるん達に怒られるんでしょ?」

 

 ゲームショップに連れて行こうと引っ張り出した。

 

 「へいへい」

 

 返事をしながら俺は昨日ユーリに言われていた事を思い出していた。…やっぱり俺はレヴィに対して甘やかし過ぎてるかもしれないな……。

 

 

 

 「ありがとうございました〜」

 

 店員さんの声が後ろから聞こえてくる。ゲームショップを出た俺達。レヴィはゲームの入った袋を大事そうに抱えている。さっきから顔はニコニコしっ放しだ。余程嬉しいのだろう。俺にとってはちょっとした出費だが。

 

 「えへへ。ユウ、ありがとうね」

 

 お礼を言ってくるレヴィ。

 

 「良いよ別に」

 

 俺も新作買ったしな。てか発売されてた事を忘れてた。ゲームを買ってほしいと我が儘を言ってきたレヴィに感謝しないといけないな。

 

 「ユウは何買ったの?」

 

 「ん?第二〇スー〇ーロ〇ット大〇Z〇世篇だけど?」

 

 そう…。さまざまなロボットやパイロット達が共演するゲームの最新作だ。前世でもハマっていたこのゲームのシリーズが転生したこの世界にも存在していたのはメッチャ嬉しい。

 

 「へ〜。面白いのそれ?」

 

 「好みは人それぞれだから何とも言えないけど俺は好きだな」

 

 「ふ〜ん。ねえ、僕にもやらせてくれない?」

 

 「別にいいぞ。俺の部屋に旧作とかもあるから帰ったら取りにこいよ」

 

 「うん、分かった。でもしばらくはこれで遊ぶから飽きたら借りに行くよ」

 

 そう言うレヴィ。ちなみにレヴィに買ってやったのはW〇iのゲームソフト、『W〇i S〇or〇s』だ。このソフトはボウリング以外にもテニス・ベースボール・ゴルフ・ボクシングと全5種類のスポーツを楽しむ事が出来る。リモコンを握りながら実際のスポーツの様に身体を動かして遊ぶゲームなので身体を動かすのが好きなレヴィならしばらくは飽きる事が無いだろう。

 

 「〜♪〜〜♪」

 

 しかしホントに嬉しそうだなレヴィは。

 

 「?どうしたのユウ?僕の顔に何かついてる?」

 

 「いや、ホントに嬉しそうだなあと」

 

 「嬉しいよ。今日はすごく楽しかったし、ゲームも買ってもらえたし」

 

 「そっか…まあ俺も楽しかったし何よりレヴィが喜んでくれてよかったよ」(ニコッ)

 

 「っ!!////」

 

 ん?レヴィの顔が赤いような気が。

 

 「なあレヴィ。顔赤いけど大丈夫か?」

 

 「だ、大丈夫だよ。ゆ、夕日が当たって赤く見えるだけじゃないかな?///」

 

 そうなのか?急に赤くなった気がするんだけどなあ。

 

 「そ、それより今日の晩ご飯は何だろうね?」

 

 しかも無理矢理に話題を逸らしたような…まあいいか。晩メシねえ。

 

 「そうだな〜。誰が作ってるかは分からないけど誰かさんみたいに失敗したりはしないだろ」

 

 「ぶう、酷いよユウ。僕だって頑張れば料理ぐらい出来るよ!」

 

 「いや、お前火加減とかしないし!!鍋やフライパンから煙が出るの当たり前だったよ!?しかも適当に調味料ぶち込んだりするだけじゃん!?」

 

 おかげで何回キッチンが悲惨な目にあったか…。食材も無駄になったか…。しかもその後始末をした俺の身にもなってくれ。

 

 「でもユウのレアスキルの練習にもなったでしょ?」

 

 全く悪びれてねえなコイツ。

 

 「練習にはなるがあまりこんな事で使いたくはないぞ。それに使うとお前等に心配かけるし」

 

 そう、俺のレアスキルには未だ完全にコントロール出来ない物がある。使用するとちょっとした代償を支払わなければならない。

 

 「…そうだったね。ゴメン」

 

 「気にするな。それより料理が上手くなりたいなら誰かに教えてもらえ。あと練習する時は絶対誰かに見てもらえよ」

 

 「僕は食べる専門だから作る事は無いかもね。でも、もし料理を覚えたくなったら、その時はユウが教えてくれる?」

 

 「俺が?今ならシュテル達でも出来るからアイツ等に頼むのもいいんじゃないか?」

 

 「うん。シュテるん達にも見てもらうけど皆に料理教えたのはユウだし、ユウの作る料理が一番美味しいから初めはユウに教えてもらいたいんだけど駄目かな?」

 

 断られると思っているのか少し不安そうな目で見つめてくるレヴィ。

 

 「しょうがないな。まあ教えてほしくなったら言ってくれ。時間が空いてるなら付き合うから」

 

 「ホント!?約束だよユウ!!」

 

 笑顔で聞き返してくるレヴィ。

 

 「ああ、約束だ」

 

 俺も頷く。

 

 「えへへ♪」

 

 すごく嬉しそうなレヴィ。まあ料理を覚えるのは悪い事ではないしコイツがこんな事言うなんて少しは成長してんだなあと思っていたら

 

 「えい♪」

 

 突然俺の右腕にレヴィが抱きつき自分の腕を絡めてきた。

 

 「いきなりどうしたんだレヴィ?腕なんか組んだりして」

 

 「僕のユウに対する愛情表現だよ♪」

 

 「愛情表現ねえ…」

 

 「むう〜。何か不満でもあるの?」

 

 「そういう事は将来好きになった人にしてあげなさい」

 

 「じゃあ大丈夫だよ。ユウ以外の人にする事は無いから」

 

 「ハイハイ、さいでっか」

 

 「その反応は酷いよ!?……ひょっとして迷惑かな?」

 

 また不安そうな顔になるレヴィ。やれやれ…

 

 「迷惑ならちゃんと迷惑だって言うさ。俺は気にしてないから組みたいなら組んでたらいい」

 

 「そっか。じゃあこのままでいるね♪でもユウ以外の人とこんな事するのは本当に無いよ。…………だって、僕はユウの事…」(ボソッ)

 

 「?最後の方が聞こえなかったんだけど?」

 

 「な、何も言ってないよ!それよりまた今度ボウリング行こうよ」

 

 「そうだな、また今度な」

 

 今度はシュテル、ディアーチェ、ユーリも誘って皆で遊びに行こうと俺は思いながら家に向かって歩いていた。

 

 

 

 そして帰宅…

 

 「「ただいま〜」」

 

 「お帰りなさい。ちょうど今、夕食が…」

 

 玄関に出迎えてくれたシュテルが腕を組んでいる俺達を見て言葉を止めた。そして…

 

 「ずいぶんお楽しみだったみたいですねユウキ、レヴィ」

 

 突然黒いオーラを纏い始めた。え、何で!?

 

 「確かにデートするのは認めましたが腕を組んでいるのは何故です?」

 

 「いえ、これはレヴィさん「僕の愛情表現なんだよ♪」が…って!?」

 

 レヴィが会話の途中に入って俺の説明を遮った途端にシュテルの黒いオーラが増した。

 

 「ほう、愛情表現ですか?」

 

 「いえ、これはレヴィさんが勝手「「愛情表現とはどういう事だ?(ですか?)」」に……って二人までいつの間に!?」

 

 いつの間にやらディアーチェとユーリも現れていた。勿論シュテルに劣らない黒いオーラを身に纏ってだ。

 こ、これは非常にヤバいのでは!?と思い((高速思考|ハイパーハイスピード))で解決策を練ろうとしたが

 

 「それに見て見て。『ユウが僕のため』にゲーム買ってくれたんだ♪『ユウからのプレゼント』だよプレゼント♪」

 

 余程ゲームを買ってもらえたのが嬉しいのか全く黒いオーラに気付いていないレヴィさんが爆弾発言を投下してくれた。何か一部の言葉をやたら強調してらっしゃるのですが!?

 

 「「「プ・レ・ゼ・ン・ト?」」」

 

 その言葉に反応した三人から更に黒いオーラが溢れ出す。もう家全体を包み込んでいるよ。

 流石にこれだけのオーラを出されるとさっきまで嬉しそうな顔でいたレヴィも顔が引きつっていた。

 

 「そうですか……レヴィ」

 

 「はっ、はい!!!」

 

 シュテルがレヴィに声を掛ける。

 

 「申し訳ありませんが夕食は一人で先に食べて頂けませんか?今日はカレーですのでルーをご飯にかけて食べるくらいは出来ますよね?」

 

 「はい!!大丈夫です!!じゃ、じゃあ失礼します!!!」

 

 そう言ってこの場を離れる唯一の味方(レヴィさん)。俺は念話でレヴィに助けを求めるが

 

 「《ゴメン、ユウ。僕も自分の命が大切なんだ》]

 

 あっさり見捨てられた。レ、レヴィィィィィィィィィィッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!

 孤立無援の俺。そして

 

 「ではユウキには申し訳ありませんが夕食を食べる前に私の部屋でO☆HA☆NA☆SHIしましょうか?」

 

 シュテル様からの死刑宣告が下された。こ、こうなったら逃げるしか…

 

 ガシッ×2

 

 突然両腕を掴まれた。いつの間にかディアーチェ様とユーリ様が俺を拘束している。全然移動したの見えなかったんですけど!?

 

 「我も今日の事を聞きたいな。お前とO☆HA☆NA☆SHIもしたいし」

 

 「ディ、ディアーチェ様!?別に話しても面白いような事は何も…」

 

 「それは聞いてみないと分からないじゃないですか♪」

 

 「ユ、ユーリ様!本当に何も無いんです!!」

 

 信じて下さい!!とお三方に懇願するが

 

 「「「さあ、逝きましょうか(逝こうか)(逝きましょう)」」」

 

 何で連行されないといけないの!?そもそも遊びに行っていい許可出したのシュテルとディアーチェだよね!?とささやかな抗議をしてみるが瞳の色が単色になっているお三方には聞く耳持ってもらえず、俺はそのままシュテルの部屋という名の処刑場に連行される。

 そして数分後、一人の少年の絶叫が周囲に響き渡ったとか……………………合掌。(チ〜ン)

説明
神様の手違いで死んでしまい、リリカルなのはの世界に転生した主人公。原作介入をする気は無く、平穏な毎日を過ごしていたがある日、家の前で倒れているマテリアル&ユーリを発見する。彼女達を助けた主人公は家族として四人を迎え入れ一緒に過ごすようになった。それから一年以上が過ぎ小学五年生になった主人公。マテリアル&ユーリも学校に通い始め「これからも家族全員で平和に過ごせますように」と願っていた矢先に原作キャラ達と関わり始め、主人公も望まないのに原作に関わっていく…。
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コメント
↓に同意。こういう嫉妬っていうのは恋人同士だから許されるのであって、告白すらしてない男女間でこれは愛想尽かされても仕方ないレベルだと思います(海平?)
嫉妬されて追いかけられるシーンは程々にしないとしつこく感じます。このシーンばかり書かれ他のシーンが減らされるのは勘弁してほしいです。(nofix)
小学生の男子では、この作品のような嫉妬はあり得ない。精々、中学生からだと思います。(ユウジ)
こういうのって一人だけでもその場で許してやったら好感度が跳ね上がるんだけどね〜…テンプレってどうしようもないね…。(神薙)
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魔法少女リリカルなのは 多重クロス ハーレム 原作ブレイク オリ主 転生者 恋愛 

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