マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START 十話 光州作戦
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マブラヴ オルタネイティヴ RETURN OF START

 

 

十話 光州作戦

 

 

アスカ SIDE

 

 

場所は朝鮮半島南西に位置する光州

町は寂れ、建物から家財道具をリアカーに積み込む人、港に向かうトラックに乗り込む人、何処を見ても敗戦一色の空気が漂う、町の外には何機もの撃震が待機している

その中で俺は、単独で光州郊外に潜んでいた

作戦に参加しても戦力外とされてしまうので、オルタネイティヴ独立した指揮権を使い人知れず小数のBETAを迎撃しながら稼動データ収集をしていた

 

「ハロ、Eセンサーの反応は?」

 

「反応無シ!反応無シ!」

 

「分かったそのまま周囲の監視してくれ」

 

「了解!了解!」

 

「そっちの様子はどうですか?」

 

白陵基地からの遠征組に通信回線を開く、彼らは最前線よりかなり離れた港町に待機している

ちなみに海底にはトレミーを待機してもらい、いつでも逃げられる準備は出来ていた

 

『俺たちは大丈夫ですが、チーフの方が危ないですか?』

 

「なにかあったら、一目散に逃げるんで」

 

『・・・分かりました、チーフの腕なら大丈夫ですね、それで光州はどうですか?』

 

「モニメントは嫌なくらい目に付いて町は敗戦ムード一色、住民の避難はまだ終わっていないみたい」

 

目の前のモニメントをガンダムで破壊したいが、四番目に迷惑を掛けるわけにもいかない

それと言ってはならない死亡フラグを耳にした

光州の状況を把握するため通信を傍受してみると、「俺、この作戦が終わったら故郷に置いてきた彼女と結婚するんだ」とか、「この作戦が終わったなら酒を飲みに行こうぜ」など聞いてしまった

普段なら言っても大丈夫だが、ここは戦場だ、死亡フラグは簡単にも成立する可能性がある

念のため、何も起こらないことを祈ろう

 

『変ですね、作戦計画でしたらすでに住民の避難は完了しているはずですが?』

 

「はい?」

 

『計画によると住民の避難は2時間前に終了して軍は迎撃しながらが撤退する予定です』

 

「それじゃあ、住民の避難が遅れ・・・『全機に告ぐ、コード991発令!繰り返す、コード991発令!』・・・なっ!?」

 

静寂に包まれた光州を突如サイレンが響き渡り、周囲が騒然なる

町の外に待機していた戦術機は一斉に機動を始めた

 

「BETAの侵攻があった、遠征組は直ちに撤退の準備、通信回線は混線を避けるため衛星回線を使用!」

 

『分かりました、無理をしないでください』

 

通信が切れ、機体ステータスを確認する

武装には、オーバーフラッグカスタムに装備されていた試作新型リニアライフルを二挺装備

この試作新型リニアライフルは、通常のリニアライフルに比べると使用電力が大幅に増大するため肩にバッテリーを搭載

弾の射出速度と威力を向上したが、フルチャージでは連射が利かないため低出力の連射モードにも切り替え可能

さらに弾は全て統一され、通常の二倍弾薬を確保された

 

「ハロ、軍がカバー出来ないところに行くぞ!」

 

「了解!了解!」

 

 

アスカ SIDE END

 

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帝国軍 SIDE

 

 

『BETAさらに侵攻!』

 

『第二中隊は右翼から切り込み、第三中隊は左翼から射撃、第一中隊は第二、第三を支援』

 

『『『了解ッ!!』』』

 

突如、BETAの侵攻に国連軍は混乱するなか、日本帝国軍の彩峰中将らは激しく抵抗をして侵攻を食い止めていた

 

『CPへ、住民の避難または国連軍司令部はどうなっている?』

 

『避難は九割完了し、国連軍司令部は間もなく撤退を開始しま・・・えっ!?』

 

『何があった?』

 

『ポイント265で住民が退避せず、避難救助のため大東亜連合軍が救援要請を打診しました』

 

レーダーには離れたところに孤立した部隊が表示された

撤退して戦線を下げている中、大東亜連合軍だけは取り残される形で孤立し、何処の部隊BETAに手を焼いており、彩峰中将は国連軍司令部の防衛を任命され離れられない状態だった

 

『中将、これでは大東亜連合軍が全滅してしまいます!』

 

『周囲のBETAは殲滅しだい、救援に向かいましょう』

 

彩峰中将の部下たちは、住民の命を最優先として動こうとするが彩峰中将は一瞬躊躇した

今自分の持ち場を離れて救援に向かえば敵前逃亡と見なされ帝国の立場が危ぶまれる

だが、これは後方で息巻く国連や米国に過去の痛みを思い出させる、きっかけになるのでは?

 

(――覚悟を決めねばならないのか、この手で断ずる覚悟を・・・)

 

彩峰中将の覚悟が決まり部隊に号令を掛ける矢先、“センサーが反応した”

始めは微弱だったのが徐々に大きく自分たちの目の前に立ちはだかるように反応する

 

『こんな時に地下からの侵攻だと!?』

 

『各機、警戒せよ!繰り返す、各機、警戒せよ!』

 

『これでは救援に向かえない!各機、速やかに撃退したのち、救援に向かうぞ!』

 

『『『了解ッ!!』』』

 

 

帝国軍 SIDE END

 

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アスカ SIDE

 

 

「コレでラスト!」

 

要撃級にプラズマソードを叩き込み、叩き込まれた胴体を中心に陥没

その死骸から体液が吹き出て地面を染めていた

 

「周囲、反応ナシ!周囲、反応ナシ!」

 

機体は、まだ動けて弾薬はそれほど消費していない

これなら余力を残しながら撤退することができる

 

「これ以上ここに居ても、邪魔になるだけだから行くか!」

 

「了解、ルート設定!ルート設定!」

 

センサーを使い周りを見ると、まだ軍は撤退をしていない

ま、突然の襲撃で国連軍の指揮系統が混乱するのはしょうがないが、まともに機能している帝国軍を見習ってほしいものだ

モニターを見ると脱出ルートが表示され、レーザー級に照射出来ないルートが構築されていた

 

「カーナビより、早いな・・・」

 

「褒メロ、モット褒メロ!」

 

「安全に脱出出来たらな・・・それじゃ、行くか!」

 

「了・・・・・・救援要請、傍受!救援要請、傍受!」

 

はい?救援要請?

あの〜こっちは単機で、できる範囲が限られているんですけど?

 

『HQ!現地の住民が避難を拒み、BETAに包囲されつつある!至急、救援を寄越してくれ!!』

 

『救援は寄越せません、現状の戦力で対処してください』

 

避難を拒んだのか・・・

生まれ育った土地を離れたくないと分かるけど、命は大事にしようよ

生きてたら、戻ってくることができるかもしれないのに・・・

 

「ドウスル?ドウスル?」

 

「ハロ・・・俺はどんなに強力な力を貰っても運命を動かす神様(管理者)ようにはなれやしない、むしろ全てを救えるわけじゃない、今の俺は軍に所属してむやみに干渉するとあとでややこしくなる」

 

力に溺れないように自分に言い聞かせて傍受していた通信を切った

アルジェリアの時と同じだが、ここにはまともに動ける軍がいる

その軍に任せれば大丈夫だろうと思って、センサーを確認したら・・・

 

「BETA地下侵攻!BETA地下侵攻!」

 

「はい?」

 

さらに細かく見ると地下からの侵攻しているBETAは国連軍司令部を目指している

BETAは、コンピュータの能力がより高い順に優先的に狙ってくるらしい

つまり、この機体に積まれているコンピュータよりも司令部の方が、性能が高いと認識された

それと同時に司令部を防衛していた帝国陸軍は、国連からの命令が無いのにも関わらず動き出そうとしている

 

「帝国陸軍はなにやってんだよ、このままじゃ司令部が壊滅してしまう・・・ハロ、国連軍司令部と防衛している帝国をハッキングしてくれ」

 

「了解!了解!」

 

ハロは、こっちの意図を分かって動き始めた

機体のステータスを再度確認していると、ハロがつぶらな瞳で見ている

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

ハロ、こっちを見ないで・・・

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「・・・」

 

「べ、別にあなたのために、やっているわけじゃないのだからね!!」

 

「ツンデレ!ツンデレ!」

 

「ツンデレって言うなぁーーー!!」(`Д´)

 

救援要請した軍に向かって腰に装備された4基の水素プラズマジェットを一気に吹かし飛び出した

 

 

アスカ SIDE END

 

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大東亜連合軍 SIDE

 

 

目の前には周りを埋め尽くすばかりの((絶望|BETA))、後方には避難に手間取っている住民

誰もがスムーズに避難すればこんなことにならなかったと思うが、郷土愛に苛まれ両者の意見が平行線を辿り話を折るのにかなりの時間を要した

その結果、窮地に立たされてしまうが、彼らは住民を恨むことをしない

大東亜連合軍は東南アジア諸国によって編成された多国籍軍であり、故郷を無くすということを理解していた

 

『各機、ここが踏ん張り場所だ!時間を稼げば直に駆けつけてくる!』

 

『『『了解ッ!!』』』

 

部隊を指示する隊長は虚勢を張りながら部隊の士気を高める

だが隊長の希望的観測は時間が過ぎるごとに無残にも崩れかけていく

味方の反応がなく、1機倒れまた1機倒れという悪循環が始まり、自分たちに死が歩み寄ってくる

 

『く――来るなッ!!』

 

『う、腕がぁ!』

 

『助けてくれ、隊っ――』

 

『くそっ、このままでは!』

 

 

 

 

『フォックス1!!』

 

怒鳴り声が聞こえ、目の前の要撃級が倒れた

要撃級は撃ち抜かれた後があり、次々と包囲していたBETAは撃ち抜かれていく

 

『い、一体なにが起きたんだ?』

 

『救援が来たのか――ッ!?』

 

レーダーは後方にいる住民よりも、さらに後方から“たった一機”が戦闘機以上のスピードを出しながら射撃、そして彼らとBETAの間に割り込むように降り立った

その一機は黒いファントムで腰に装備した跳躍ユニットは大型化され、両腕には見られないライフルを二挺装備して銃身はプラズマが迸らせている

 

『な・・・なんだ、あの機体は・・・?』

 

衛士たちは困惑する中、黒いファントムは一瞬顔を彼らに向けてBETAに向かい出した

突撃級が突撃を仕掛けるがライフルに撃ち抜かれる

要撃級が囲み出すと黒いファントムは急上昇、レーザー級は急上昇した黒いファントムに向かってレーザーを照射するが空中でバク転をして回避

機体が逆様になった時、下にいた要撃級に銃弾の雨を降らした

 

誰もが黒いファントムのありえない行動に見とれる最中、レーダーは味方の反応を示す

その味方は地下侵攻したBETAを殲滅し、救援に駆けつけた彩峰中将率いる部隊

 

『こちら救援要請を受けた帝国陸軍彩峰だ、住民の避難は完了した状況はどうなっている?』

 

『それが・・・』

 

『どうし・・・た?』

 

彩峰中将は我が目を疑った

大東亜連合軍の前はBETAの死骸が嫌なほど目に付き、奥の方では最後の要塞級の頭を切り落とし、胎内をしつこく撃ち抜いている黒いファントムがいた

周囲のBETAを一掃させると、彼らの目の前から飛び去っていた

 

『待って!話を・・・行ってしまった・・・』

 

『なんてスピードだ、もうレーダーから消失した』

 

彼らは呆然と黒いファントムの軌跡を見るしかなかった

 

 

説明
お気に入り登録60件になりました、ありがとうございます
TEのアニメ放送開始とに○ファンが閉鎖になるとは・・・難民が溢れるな・・・

そんなわけでクデーターの発端である光州作戦の話です

はやくガンダム出したい・・・(泣)
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オリ主 駄作 クロニクルズ 00 マブラヴ 

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