乱世を歩む武人〜第一話〜 |
幽州の中にあるとある街。
昼過ぎであり人通りも賑やかだ。
その街中にある人の少ない食堂で女将と話す男が一人。
年は16〜17といった所だろうか。茶色の髪は短く揃えてあり体つきは細身ながらも引き締まっている。
彼は徐栄と名乗る男、この食堂での会話から物語は開幕を告げる。
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〜徐栄side〜
女将
「へぇ〜荊州から一人でこんなところまで来たのかい。大変だったろう?」
徐栄
「なーに途中寄り道しながらの気楽な一人旅さ。大変だとは思わなかったよ。」
客が既に帰っている時間帯を狙い調理台前の席で女将さんとまったりと話している。
それにしても本当に危なかった・・・まさかココに到着するまであれから3日もかかるとはな・・・
あの三人組がいなかったらここにいられたのかもわからない。そういう意味合いでは感謝しておこう。もう死んでるけど。
徐栄
「ところで女将さんや・・・最近旅をしているとよく黄色い布を頭に巻いたやつらがいるんだがなんだいアレは?」
女将
「あんたそんなことも知らないのかい?今や黄巾賊なんてその辺の子供だって知ってるよ!」
女将さんの話を聞いたところによると黄色い布を巻いた賊の集団が世間を騒がせているとのこと。
なるほど・・・いろいろな所でみたがそんな賊がいたのか。今度からそう呼ぼう。
徐栄
「へぇ〜そんな集団がいるのか・・・一人で木の実や動物相手に生活してると俗世のことがあんまり耳に入らなくてね。」
女将
「木の実や動物って・・・あんたどんな生活してたんだい」
などと女将さんと他愛のない会話を楽しんでいたのだが・・・なんだか外が騒がしい。
何事だろうと外を見たら人だかりができている。
周りの話に耳を傾けるとどうやら先程話題に上がった黄巾賊が子供を人質にしているらしい。
・・・至極どうでもいいことだった。
さっさと店に戻って食事の続きを・・・と思ったところに女の声が聞こえた
???
「その子を放してください!早くお医者さんに見せ治療してあげないと・・・」
どうやら子供恐怖のあまり引きつけを起こしているようだ。
賊
「うるせぇ!だったらさっさと金と馬を用意しやがれ!それともなにか?てめぇが代わりに人質になるとでも言うのか?」
周りを囲まれているためか、賊はだいぶ興奮している。
???
「・・・分かりました。私が行ったらその子を開放していただけるんですね?」
へぇ・・・見ず知らずの子供のためにわざわざ自分を犠牲にするのか。こんな時代に大した娘だ。
まぁ感心はするがそれだけだ。さて食事の続きを・・・
女将
「あ・・・あの娘!劉備ちゃんじゃないかい!なぁあんた。一人旅ができるんだから強いんだろう?何とかしてやっておくれよ!」
・・・・・・どうやら女将さんの知り合いのようだ。
自分が人質になると言い出したあの娘の名前は劉備というらしい。
チラリともう一度向こうを見た・・・確かに奴からみてこちらは背後。適当に奇襲をかければ自分ならなんとかできるだろう。
しかし他人のために労力を払う理由がない。これが身内だったら話は別なんだが。
ここは適当に断りさっさと代金を払って退散しよう。そう思いいつも財布をかけている袋に手を伸ばす。
・・・あれ?財布がない。
スられるなんてヘマを犯すはずがない。どうやらここに来るまでの間に落としたようだ。
俺は女将さんに苦笑しながらこういった。
徐栄
「ああ。成功したらここの代金を無料にしてくれるというのなら喜んで引き受けよう」
関羽は焦っていた。
今晩の宿を取り、戻ってきてみたら何故か自分の主である劉備が黄巾賊に剣をつきつけられていたからである。
関羽
「桃香様!」
駆け寄ろうと近づくが賊が劉備に向いた剣を更に近づける。
賊
「おっと!それ以上近づいたらこいつがどうなるかわかってるのかい?」
関羽
「おのれ!見下げ果てた奴だな!」
賊
「何とでも言え!」
関羽
(ク・・・私が目を話した隙に何故こんなことに)
今すぐにでも切り伏せてやりたいが劉備が人質な以上そうもいかない。
動こうにも動けず賊を睨みつけることしかできなかった。
殺気が漏れていたのだろう。賊は震えながらもこちらを見ている。
賊
「へ・・・へ。どうやらお前はこいつの関係者らしいな。ちょうどいい。お前が金と馬を持って来い!グズグズしているとこいつの命がねぇぞ!」
とこれみよがしに剣を見せつけてくる。
劉備
「ごめんね・・・愛紗ちゃん・・・」
関羽
「桃香様・・・」
劉備は悲しげな目を彼女に向けた。
関羽
(一体どうすれば・・・!?)
関羽は悔しげな表情を浮かべながら隙を窺う。
賊はその様子から手を出してこないことに確信をもち更に図に乗り始める
賊
「おうおう早くしろよ嬢ちゃん!こいつがどうなってもいいのかい?」
それでもまだ怖いのだろう若干引きつった笑みを浮かべている
なおも悔しそうな表情を浮かべながらもかくなるうえは自分を人質にと言おうとしたその時
ひぅんという風切り音
賊
「がっ!」
そして倒れる賊。
前のめりに倒れたその賊の後頭部には一本の矢がささっており
徐栄
「おし、命中。」
こちらから逆光になっている建物の屋根の上に一人の男が弓を持ち立っていた・・・
説明 | ||
連載実験。ついでに話を少しいじってみました。 ここには関連付け機能はないのかな・・・? あとコメントの返し方がわかりません。返す機能スらないまで考えたほうがいいのかな? |
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コメント | ||
関連づけならタブにタイトルを登録するといいでしょう。返信は直接メールにするか書かれた話のコメント欄にかけばいいかと^^(黄金拍車) どうやら子供恐怖のあまり⇒子供が (ク・・・私が目を話した隙に⇒離した(黄金拍車) |
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