ハイスクールD×D‐元赤龍帝と死神の継承者‐ |
第1話
「あー、早く帰らないとなぁ」
俺こと『氷室冬弥(ひむろとうや)』は、学校が終わりちょいと寄り道をしたあと家に向かって歩いていた。・・・まぁ早く帰る理由はアレだ。俺は今とある理由で一人暮らしをしているから夜飯も自炊しないといけないから遅くなるとめんどくさいんだよ。
「ふぅ、今日はつい買いすぎてしまったや。・・・流石侮れないな『スーパー山本』バーゲンになると本当たくさん来るから目当てのもの取るのにも一苦労だ。」
と独り言をつぶやきながら家に向かって歩いていた。・・・そして、家に着く頃になると、俺の家の目の前でひとりの女性が倒れているのが見えた。
「・・・ん?俺の幻覚かな?家の目の前に人が倒れているように見える」
「・・・」
「取り敢えず、無視するのも人格疑われるし・・・おーい、生きてますか?」
「・・・った」
良かった。なんとか生きているみたいだな。・・・にしても、このへんでは見かけないほど美人な人だな。容姿は、腰あたりまで伸びているであろう艷やかな黒髪、女性の身長としては若干高いくらいのモデル体型というやつかな。俺が知っている美人と言えば、ウチの母親か、俺が通っている駒王学園の『二大お姉さま』位かな。・・・っと、それよりも
「大丈夫ですか?」
「・・・大丈夫じゃない。・・・った」
「ええっ!?・・・じゃあ大変だ!救急車呼ばないといけないのか?・・・ええと、何番だって・・・」
「・・・そんなの・・・呼ばなくていいから・・・何か、食べ物頂戴・・・」
「・・・・・・へ?」
◆
「いやー助かったよ〜。あのままじゃ私餓死するところだったよ。ありがとう♪」
「あ、いや。それは何よりですが・・・何であんなところに倒れていたんですか?」
「さぁ?・・・私もよくわからないのよね〜・・・あっ、それよりも君の名前聞くの忘れてた。私の名前は『エルシャ・ミューゼ』キミは?」
「氷室冬弥です。・・・で、ミューゼさ・『エルシャ』・・・ミュ『エルシャ』・・・エルシャさん知らないってどういうことなんですか?」
アレから、エルシャさんの『お腹減った』コールが始まってしまい、俺は近所に迷惑がかからないように仕方なく彼女に飯を作ってあげたのだが・・・『まだ要求してくる』。まぁ、別に美味しそうに食べてくれるからそこまで嫌じゃないけど黙々と作るのは嫌だからこうして話しているんだけど・・・
「うーん、なんて言ったらいいのかな?気が付いたら知らない場所にいてさ迷っていたら・・・倒れていたってところ?」
「アンタはただの迷子か!?」
「・・・そういうわけでもなさそうんだよね。私が知ってる時代よりも500年くらい先の時代みたいだし。そこの紙切れ見る限り。」
そう言って彼女は、カレンダーのことを指さす。・・・へ?500年?鎌倉時代くらい?もしかして・・・
「タイムトラベルって言う奴ですか?」
「たいむとらべる?」
擬音で『なにそれ美味しいの?』と言うセリフが付きそうな感じでエルシャさんは首をかしげた。・・・マジか。こりゃあ、本当にタイムトラベルしているかもしれないな
「いいですか?タイムトラベルっていうのはですね・・・・・」
少年説明中
「っていうことなんですよ」
「ほへぇ〜そうなんだ。・・・アレ?でも私、あっちではもっと身長高かったし、『ピー』歳だったけど、コッチで鏡見た時の私の顔は17歳位の時と同じ顔つきだったよ?」
「へ?・・・今の顔つきで17歳くらいなんですか?」
「・・・冬弥君私のこと何歳だと思っているのかな?」
ひぃ!?何か地雷踏んだみたいだ!!ただ、大人っぽいから20代位かなぁ・・・なんて思っていただけなのにまさか17歳だった聞かされてつい本音が出てしまっただけでこんなことになるなんて・・・
「あ、いや、その・・・・・・」
「怒らないから教えて?・・・イッタイナンサイダトオモッテイタノ?」
「ひぃッ!?」
いやいやいやいや、起こる気満々でしょそのオーラ!!顔は笑顔だけど明らかに目は笑ってないし、口元がひきつっているから!?・・・しょうがない。死を覚悟で本当のことを言うしかないな。
「・・・20歳くらいだと思ってました」
「へぇ・・・どうしてかな?」
「いや、その、何かエルシャさんからオトナっぽい感じがしたから・・・20歳位かなぁなんて思ってました。」
「・・・その大人っぽい感じって美人に見えたっていうこと?」
「まぁ、その、・・・そのとおりです」
そう答えるとエルシャさんは、しばらく何かを考えている様子で沈黙していた。・・・何かまた不味いことでも行ったのか俺!?・・・しかし、俺が予想していた答えとは別の言葉がエルシャさんの口から紡がれた。
「・・・そっか。じゃあ許す」
「ご、ごめんなさ・・・ってへ?」
「自分のことを美人って思われて歳を間違われるのに悪い気はしないからね。・・・そうじゃなかったら許さないけど」
「ほっ・・・」
「た・だ・し。」
「え?何かあるんですか?」
「大したことじゃないけど、ここに居候させてくれないかな?・・・それが許す条件」
・・・ああ、何だそんなことか。何か理不尽なことを言われるのかと思った。俺の母親と同じで。
「まぁ、事情も知っていますし、良いですよ」
「本当っ!?・・・ありがと―ッ」
ギュッ
「なっ!?えええ、エルシャさん!?」
「これから、厄介になるけどヨロシクねトーヤ君っ♪」
こうして俺の日常に、一人の女性が入り込んできた。・・・何時もなら『メンドクサイ』とか言ってあしらうんだろうけど、事情が事情だし・・・それにこの人と居たら何か面白いことがありそうだからまぁいいっか。
俺は、このあとに訪れるかもしれないことを予想しながら・・・エルシャさんの身体を内心で堪能していた。・・・べ、別に変な意味じゃないんだからな!!
・・・しかし、俺はこの出会いが原因でとんでもないことに巻き込まれていくことになることをまだ知らなかったのだった。
説明 | ||
学校の下校途中にちょっと寄り道して帰った俺『氷室冬弥(ひむろとうや)』の家の前にひとりの女性が倒れていてその出会いを境に俺は日にち上への切符を手にしてしまうことに!?・・・はぁ、勘弁してくれよそんな事。 ※この作品は、NOSで連載していた作品を移行したものです |
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