IS 世界を守る者 EP24 準備
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IS学園食堂。

 

先ほどまでアリーナで訓練していたのでジンヤは凄い勢いでご飯を食べていた。

 

そこにセシリアとラウラ、簪、アリスが来た。

 

「あ、ジンヤさん。ちょっと良いですか?」

 

「ん?なに?」

 

「実はもうすぐ、臨海学校だから必要な物を明日、買いに行こうとしているんだが…」

 

「パパも一緒に行こうよ♪」

 

「うん、いいけど」

 

すると、そこに楯無が来た。

 

手元には何やら資料を持っていた。

 

「楯無さん、どうしたんですか?」

 

「ジンヤくん、最近、貴方は白騎士について調べているらしいけどなんでなの?」

 

楯無の扇子には『真実は何?』と描かれていた。

 

「答えは…単純ですよ」

 

ジンヤは持っていた紙コップを握りつぶして言った。

 

「奴が憎いからだ」

 

その時のジンヤの目には憎しみが込められていた。

 

普段のジンヤを知る者ならありえないほどの憎しみを…

 

「っ?!ご、ごめんなさい!ちょっと急用が!!」

 

そう言うと、ジンヤはその場を去った。

 

ラウラはジンヤの言った事にある事を思い出した。

 

(そう言えば、白騎士事件の時、白騎士捕獲に向かった部隊については何故か見る事ができず、こっそり調べて見たら、ハッキングされた痕跡があった…何か知っているのか?)

 

そう思った、ラウラはジンヤの後を追った。

 

そして、追いついた。

 

「…ラウラ、なんの様だ?」

 

「あ、その…ジンヤ。約束忘れるなと言いたかっただけだ」

 

それを聞いたジンヤはラウラに微笑んで言った。

 

「忘れないよ、それよりもうすぐ寝る時間だよ」

 

そして、翌日…

 

ジンヤはアリス、セシリア、簪、ラウラと一緒に買い物に行った。

 

「臨海学校ですから、新しい水着を買わないといけませんわね」

 

「しっかり、良いのにしないといけないからね…」

 

(良いのにしないといけない…これは一大事だ!!)

 

すると、ジンヤは迷子の女の子と喋っていた。

 

「なるほど…お父さん達とはぐれちゃったんだよね…僕でよければ一緒に探そうか?」

 

「うん!おにいちゃん、ありがとう!」

 

「というわけで、ごめん!ちょっと、この子と一緒にお父さん達を探してくるよ!」

 

そう言うと、ジンヤは迷子の女の子の手をつないで一緒に父親を探しに行った。

 

最初は唖然としていたセシリア達だったが少しすると喋り始めた。

 

「しかし、なんでジンヤさんは折角の買い物なのに子供が居たら、行くのでしょうか?」

 

「嫁よ…少し、私の事も心配して欲しいものだ」

 

「…神崎君って、優しいからね」

 

「パパは子供には凄く優しいからね…」

 

アリスはそう言うと、アリスパッドを取り出して操作し始めた。

 

『子供達を守る為なら、僕は悪魔だろうが化け物になってやる!!』

 

「え、これって…」

 

すると、アリスは言った。

 

「パパは良く、孤児院に行って子供達と遊んでいたの。パパにとって…全て…絶対に守る存在。それがパパなの…」

 

「なるほど…それがジンヤさんの強さ…全てなのですか」

 

「壊す力より守る力が強いのか」

 

「それじゃあ、水着を買いに行こうか」

 

一方、ジンヤは女の子の両親を見つけて、女の子と別れて、そこら辺をうろついていた。

 

「ふ〜終わったか…」

 

偶々目をやったコンビニを見ると中学校の時にクラスメイトの根本がバイトをしていた。

 

「あ、根本だ…ちょっと冷やかすか…」

 

そう思ったジンヤはそのコンビニに入った。

 

「あ、いらっしゃいませ〜」

 

「よう、根本。久しぶり」

 

ジンヤの姿を見た根本は顔を青ざめた。

 

(じ、神崎?!何でここに?!こ、このままでは殺される……と、取り合えず刺激しないように…)

 

そう思った根本はジンヤに声を掛けた。

 

「やあ、神崎君。コンビニ強盗かい?」

 

「お前は僕をどんな風に見ているんだよ…」

 

ジンヤが呆れていると、ある事に気付いた。

 

「おい、根本。お前手に何を隠しているんだ?」

 

「さあ、何だろうね…」

 

「…因みに僕は人を笑いながら殴る事ができるよ」

 

その言葉に根本は泣きながらある物を取り出した。

 

「な、何故か…こんな物を持っていました」

 

それは催涙スプレーだった。

 

「なんで、そんな物騒な物持っているんだよ!!」

 

泣くのを止めて根本が開き直りながら言った。

 

「気がついたらな…とりあえず知り合いのよしみで何か買ってくれよ」

 

「90パーセントオフにしたらな…」

 

「殆ど、ただじゃないか…」

 

一方、セシリア、ラウラ、簪、アリスはデパートの水着売り場に居た。

 

「私はコレに決めた!」

 

「アリスちゃんはそれだね。私は…この白いワンピースにするね」

 

アリスと簪は早くも決めたようだ。

 

セシリアはある回想にふけっていた。

 

(、わたくしがこの水着でジンヤさんを誘惑して夜には…ふふふ♪」

 

ラウラは自分の部下であるクラリッサと携帯で相談していた。

 

『隊長に合っていて、神崎殿に惚れるタイプの水着ですか…あります、隊長!』

 

「なんだ、それは」

 

そして、クラリッサは強く言った。

 

『それは……スクール水着です!スクール水着は日本人の大半に好まれる水着でなおかつ…』

 

「もういい…」

 

ラウラはそう言うと、携帯をきった。

 

(やはり、自分で探すべきだな…)

 

そう思った、ラウラは自分に合いそうでジンヤに惚れるタイプの水着を探し始めた。

 

一方、ジンヤはベンチで休んでいた。

 

「ふう…悪くも無いな」

 

そして、ジンヤは空を見た。

 

「綺麗だけど…歪んで見えるな…」

 

そう言うと、ジンヤはカバンから絵本『黒い炎と黄金の風』を取り出した。

 

「一体、僕は誰にこの本を聞かせていたんだ…」

 

そして、ジンヤの脳裏にある光景が浮かんだ。

 

小さい男の子と女の子が微笑んでいた。

 

『おにいちゃん、なにして遊ぶ♪』

 

『おにいちゃん、大好き♪』

 

「知らない筈なのに…なんでこの子達の事が…」

 

そして、ジンヤの目には憎しみが込められ始めた。

 

(許さない…白騎士……貴様だけは……身体をバラバラにしてやる………その後、貴様の罪を数えさせてやる……今は自分が作った世界にせいぜい満足していろ……その後の絶望が極上だ…)

 

そう心に思うと、右腕のジャンボットにアメリカ軍特殊部隊SPEC OPSコマンドから通信が入った。

 

「こちら、SPEC OPS A分隊分隊長、神崎ジンヤ大佐です。コマンド、応答を」

 

『こちら、コマンド。実は先ほどBSAAアドバイザーの小沢澄子から連絡が有った。厳重に保管されていたG4に関するデータが何者…いや、高い確率で篠ノ之束に強奪された』

 

「マジですか…まさか、僕に篠ノ之束の研究所を探して、ウサギ狩りをしろと…」

 

『いや、キミにやってもらう任務は…キミのクラスに篠ノ之束の妹、篠ノ之箒が居るだろ』

 

コマンドの言葉にジンヤは嫌そうに言った。

 

「まさか、彼女を拉致してこいとかいうのは嫌ですよ…」

 

『いや、篠ノ之箒が篠ノ之束に連絡を取り、彼女にISをせがむだろう。篠ノ之束は分かっている通り、人格に問題が有り織斑千冬、篠ノ之箒そして一応両親と言った風にしか見ていない。ジンヤ、キミは篠ノ之箒を説得して、彼女にISをせがむの止めさせるんだ!』

 

「了解、所でG4のデータを奪ったのはもしかすると…」

 

『これはあくまでも多分、私の勘だが篠ノ之束はG4のデータを使い、第4世代IS開発に着手しているだろう。もし、篠ノ之箒の元に第4世代ISが届いたら、それが争いの火種になるだろう。あくまで、遠まわしに説得するんだ!』

 

「了解、通信終了する」

 

ジンヤが通信終了すると、アリス達と合流した。

 

「ごめん、かなり遅れちゃって…」

 

「おそいですわ!もう、水着買っちゃいましたわ」

 

「ごめんごめん…そう言えば、そろそろお昼ご飯だし、良い所があるからそこに行こう」

 

ジンヤはそう言うと、皆を連れてある所へ向かった。

 

 

説明
今回は臨海学校に向けてのお話です。

少し、コメディな所もしていきます。
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タグ
IS BSAA コメディ 準備 憎しみ 

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