魔法戦記リリカルなのは 二人の転生者の願い 無印編
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第一章 無印編

第十三話「Soul and Soul Collide」

 

 

4月26日

 

 

今日は例のあの日。

フェイトとなのはの第三戦・・・この世界では第二戦がある日だ。

それがあるのは夜なので俺ははやての家に向かっていた。

 

まあ単純に暇つぶしってとこかな。

図書館に行くつもりだけど・・・。

 

そんなことを考えていると、八神家に到着した。

玄関の前に達インターホンを押す。

 

ピンポーン

 

「合言葉は?」

 

「合言葉」

 

「OKや・・・。」

 

テンプレ乙という感じだなw

実際合言葉は?と聞かれたら「合言葉」でいいと思う。

そんなことを考えていたらドアからはやてが出てきた。

 

「おいーす」

「こんにちは、・・・しかし訓練されたようにあっさりと・・・。」

「悪いな。これでも俺は純粋なんだ。」

「純粋?彩斗くんが?馬鹿も休み休み・・・。」

「・・・・・・。」

「・・・そんな怒らなくてもいいやんか・・・。ところで今日は何しに来たん?」

「あぁ今日暇なら一緒に図書館行かないか?」

「ええで、ちょう待っとってな。」

「あぁ・・・。」

 

そういってはやては家の中へと戻っていった。

数分後戸締りを終えたはやてと一緒に図書館へと向かった・・・。

 

 

 

風芽丘図書館

 

 

ここにくるのも結構久々かな。

 

「こんにちは、雨宮さん。お久しぶりですね。」

 

「こんにちは彩斗くん。かなり久々だね。元気にしてた?」

 

「えぇすこぶる元気ですよ。」

 

「こちらもお久しぶりです。雨宮さん」

 

「あら、はやてちゃんも!久しぶりね。」

 

「それじゃあまた帰りに」

 

「えぇまたね。」

 

そういって俺達は雨宮さんと一時別れた。

 

 

「相変わらず彩斗くんは小難しい本読んどるなあ・・・。」

 

「あぁ、まあな・・・。俺はこういうのが好きだしな。」

 

今俺が読んでいるのは「レールガンの構造と仕組み」と書かれた本だ。

この本、タイトルに反してかなり高度な内容だ。

この原理を魔法のほうに応用できないかな・・・?

 

まあなのはが使った「スターダスト・フォール」みたいなのになっちゃうけど・・・。

 

ところでそういうはやては一体何を読んでるんだ・・・?

 

「そういうはやてはなに読んでるの?」

 

「私?私はこれやけど・・・。」

 

そういってはやては本を渡してくる。

 

「なになに・・・。ってこれ絵本じゃん!」

 

「でもなかなか面白かったで、彩斗くんも読んでみたら?」

 

「はぁ・・・。」

 

まあはやてが言うなら読んでみるか・・・。

タイトルは・・・「立ち上がる剣士」・・・。絵本・・・だよな・・・?

 

 

 

 ときはさかのぼることはるかむかし、あるおうこくがありました。

 そのおうこくはとてもへいわで、おうもたみもしあわせにくらしていました。

 

 あるとしおうさまはひとりむすめの「リーゼル・ラウツェニング」のむこをきめるために

 まわりのさまざまなくにからゆうしゅうなきしをよびました。

 

 そしてさんにんのきしがそろいました。

 

 一人目はとなりこくのゆうしゅうなきしの「アルベルト・アーベル」

 かれはみてくれもじんぼうもすばらしいものでした。

 しかしけんじゅつはいっぱんのきしとどうとうでした。

 

 二人目はゆうこうじょうやくをむすぶふたつとなりのきし「ベルンハルト・コルネリウス」

 かれはけんじゅつとせいじりょくはすばらしかいものでしたが、

 ごうまんでしょうしょうかんぺきしゅぎしゃでした。

 

 そして三人目はこのくにのきし「ヘルムート・ディーツゲン」

 かれはけんじゅつもじんぼうもいたってふつうでしたが

 リーゼルをあいするこころではさんにんのなかでもいちばんでした。

 

 さてさっそくしけんをしようとしたところ一人目のきしアルベルトはしけんをじたいしました。

 ゆうしゅうなかれはヘルムートこそリーゼル姫のむこにふさわしいときずいたのです。

 

 ひとりぬけてふたりとなってしけんははじまりました。

 姫をまもるためのけんじゅつのしけんではベルンハルトがあっとうてきでした。

 

 しかしリーゼル姫のこころはすでにヘルムートへとむいていました。

 それにきづいたベルンハルトはひきょうにもおうに

 「ヘルムートはおうのあんさつをねらっている」とうそをはきました。

 

 おうはさいしょはうそだとおもっていたものの

 まんがいち、ほんとうだったばあいのことをかんがえ、

 ヘルムートにへいしのかんしをつけました。

 

 あるひヘルムートをかんしししていたへいしがころされました。

 しろのものたちはヘルムートがおこなったものとかんがえ

 ヘルムートをとらえました。おうはヘルムートにうらぎられたとおもい

 かれをしけいにすることをきめました。

 

 おうのいかりはすさまじくさいあいのむすめのことばですらとどきませんでした。

 ヘルムートがしをかくごしたとき、しろのもんをあけるものがいました。

 

 「またれよ、おうよ。かれははんにんではない。」

 

 そのもののしょうたいはしろをさったアルベルトでした。

 

 「ならばアルベルトよ、しんのはんにんはだれなのだ。」

 

 「それはおうよ。いまそこにいるベルンハルトである!」

 

 「なにをいうか!でたらめを!」

 

 「しょうこならばあるぞ、これをみよ!」

 

 アルベルトはそういってとめういにかがやくほうぎょくをとりだしました。

 

 「これはわがくににつたわるたから「神(かみ)の眼(まなこ)」これはしんじつをうつしだす。」

 

 そういったしゅんかんほうぎょくがかがやきそらになにかがあらわれた。

 それはまぎれもなくベルンハルトがへいしをころすしゅんかんであった。

 

 「くっ・・・くそぉー!!」

 

 ベルンハルトはあとがないとわかり、ふところよりはものをとりだし

 おうにむかってとびかかりました。しかし

 

 「ぐ、はっ・・・。」

 

 そこへヘルムートがわりこみおうをかばいました。

 ベルンハルトはすぐさままわりにいたへいしたちにとらえられました。

 たおれたヘルムートにリーゼル姫は近づきました。

 

 「あぁヘルムート・・・。」

 

 そのなきがらをめのまえにしてリーゼルは

 そのひとみからおおつぶのなみだをながしてなきました。

 

 「おお、ヘルムートよ。すまないことをした・・・。」

 

 おうもおのれがしてしまったことをおもだし、ヘルムートにあやまりました。

 リーゼル姫はなきがらをかかえたままいいました。

 

 「これはわがくににつたわるししゃをおくることばです。

  あいするあなたにこれをおくります・・・。」

 

 そういうとてをあわせいのります。

 

 「トゥ レディーオ アルカス カギキタス シュプレフ トクレーム・・・・・・。」

 

 そのことばをおえてふたたびヘルムートのからだにふれました。

 するととつぜんヘルムートのからだがかがやきはじめ

 つめたかったからだにちのみゃくどうがあらわれました。

 

 「あぁヘルムート!」

 

 リーゼルはよみがえったヘルムートにだきつきました。

 

 「あいするふたりのあいがきせきをよんだのですね。」

 

 アルベルトがそういいました。

 

 「ふむ、どうやらきまったようだな・・・。ヘルムートよ・・・。

  わが娘リーゼルのことをよろしくたのむ。そしてこのくにのへいわを・・・。」

 

 「わかりましたおうよ。わたくしヘルムート・・・リーゼル姫をあいすることをちかいます。」

 

 「ならばわたしはふたりの守護騎士をさせてもらおう。よろしいですなおう。」

 

 「かまわんぞ。アルベルト。しょうにんする。」

 

 「はっ、ありがたきしあわせ・・・。」

 

 こうしてこのくにはあいするふたりとその守護騎士のもとでへいわをたもちました・・・。

 

 

うん、一言で言おう・・・。カオス!

 

「よし。まずなぜに絵本なんだ!?なぜにアルベルトがめだってるんだ!?

 なんか展開が急だし、主人公生き返ってるし。てかひらがな多いし

 なのに使われてる言葉は結構難易度高いし、ところどころ漢字があるし

 なんなのこれ!!??」

 

主人公はヘルムート・・・だよねぇ!?

 

「でもなかなかおもしろかったやろ?」

 

「いや、これが小説でもっと凝ったものならともかく

 絵本だよ!!??はやてはいったい何が面白かったのさ!!?」

 

「二人の愛が奇跡を呼んだことや。」

 

「意外と普通だった・・・。OTL」

 

「おお、初めてOTLした人見たわ。」

 

「うう、一体俺が何したって言うんだ・・・。」

 

図書館なので実はかなり小声だったが場所が場所なら確かに叫んでいたと言える

彩斗の悲痛の叫びだった・・・。

 

 

 

はやてと別れ街へ向かう彩斗。

午後七時を少し過ぎた頃。

 

ビルから立ち上る一筋の光と、強力な魔力。

 

停電そして雷雲。

 

街が黒く染められていく。

 

ギリギリで間に合う結界。

そして、青い光。

ジュエルシードだ。

 

とりあえず彩斗はデバイスを起動させる。

 

「行くぞ、キューフォー!セットアップ!」

 

《了解しました。マスター。》

 

手のブレスから電子音声が鳴り、バリアジャケットとデバイスが展開される。

 

既にフェイトは砲撃による封印を始めようとしている。

なのはも同様のようだ。

 

二つの閃光がジュエルシードを貫く。

 

「リリカル、マジカル!」

 

「ジュエルシード、シリアル14!」

 

「「封印!」」

 

二人の閃光が巨大化する。

 

光が収まると、そこには浮遊しているジュエルシードが一つあった。

 

そこへ近寄るのはなのは。ユーノが封印を促すが、割って入るアルフ。

ユーノが障壁で防ぎ、アルフを弾き飛ばした。

 

障壁が割れた時、目の前にいたのはフェイトだった。

 

「この間は自己紹介できなかったけど、私なのは。高町なのは。私立星祥大付属小学校三年生。」

 

《Scythe Form》

 

なのはの言葉は一切聞かずに、デバイスを起動させるフェイト。

 

風が、二人の髪を揺らしていた。それは二人の心が通い合っていないことを証明するようだった。

 

 

暗い街に飛び交う桜色と金色の閃光。

 

なのはの後ろに高速で回り込むフェイトだったが、逆に後ろを取られてしまう。

なのは打った至近距離のディバインシューターを防御壁で防いだ。

 

「フェイトちゃん!」

 

声がビル街に反響する。

 

「話し合うだけじゃ、言葉だけじゃ何も変わらないって言ってたけど、

 だけど、話さないと、言葉にしないと伝わらないこともきっとあるよ!」

 

その時のフェイトの心には何があるのか。

彩斗から以前言われたこととその言葉が交差する。

 

「闘いあったり競い合うことになるのは、それは仕方ないのかもしれないけど、

 だけど、何もわからないままぶつかり合うのは、私、嫌だ!」

 

フェイトの瞳が揺れる。

 

「私がジュエルシードを集めるのは、それがユーノくんの捜し物だから。

ジュエルシードを見つけたのはユーノくんで、

ユーノくんがそれを元通りに集めなおさないといけないから!私は、そのお手伝い。だけど!

今は、自分の意志でジュエルシードを集めてる!

自分の暮らしている街や、自分の周りの人達に危険が降り懸かったら嫌だから!」

 

正史と・・・前世と少し言葉が違うのは偶然ではなく必然だったから。

その言葉に動かないフェイト。

 

「これが、私の理由!」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・私は・・・・・・・・・・・・・・・。」

 

目を伏せ、語ろうとするフェイトに声をかけるアルフ。

 

「フェイト!何も教えなくていい!あたし達の最優先事項は、ジュエルシードの捕獲だよ!」

 

その言葉を聞いて、はっとなりデバイスを構えるフェイト。

 

フェイトは一気にジュエルシードへ向かう。

それをすぐさま追い掛けるなのは。

 

互いのデバイスが、ジュエルシードを挟んでぶつかり合うった。

 

膨大な力により互いのデバイスに入る大きな皹(ひび)。

 

瞬間、巨大な魔力が暴走し、爆発した。

巻き起こる小規模の次元震。それは結界を、空間を、次元を揺らした。

 

レイジングハートに皹が入ったため飛行魔法が不安定になり、地面へと着地するなのは。

 

バルディッシュも無事ではないため、すぐさま待機モードに戻すフェイト。

 

後に残ったのは、魔力が不安定になりいつ暴走するかわからない危険物。

 

決意を込めた瞳でフェイトはジュエルシードへと向かう。

 

それを自分の手で掴もうとして・・・。

 

 

「レイデン・イリカル・クロルフル!」

 

一筋の銀光が遮った。

 

 

 

「!?」

 

「・・・っ!封印魔法・・・・・・!?」

 

いきなりの出来事に混乱するなのはと、即座にジュエルシードから離れるフェイト。

光が収まると、そこにあったのはきっちりと封印されたジュエルシードだった。

 

「ふう・・・出るタイミングがちょっとわからなかったけど、こんな感じかな?」

 

降り立ったのは、藍(あお)と銀色のランサーを担ぎ、オレンジ色の消防服を着込んだ彩斗だった。

 

「彩斗くん!?」

 

なのはが、驚きの声をあげる

 

「いやあ、なのはちゃん悪いなタイミングがつかなくてな。」

 

彩斗がびっくりしているなのはに声をかける。

ふとその横にいるフェイトを見る。

 

「・・・そのジュエルシード、渡していただけませんか。」

 

「あぁ仕方ないな。今回は引き分けみたいだし・・・。悪いなユーノ。」

 

「・・・うん、しかたないけど・・・今回は彩斗がいなかったら危険だったからね。」

 

ユーノは特に気にしていなかった。

それはふたりからすでにフェイトが集める理由を知っているからでもある。

 

「俺はどちらの味方かといわれればなのはちゃんだが、あくまで中立だからな。」

 

そういって、彩斗はフェイトにジュエルシードを投げ渡す。

未だ困惑しているフェイトにむかって笑顔を向け、

 

「また、会うことになったらよろしく。それじゃあ」

 

そう言って、二人に背を向けて飛び去る。

家に帰る途中でバリアジャケットを解除し、家へと歩いた。

 

明日は・・・時空管理局と・・・。

 

 

STORYはさらに進む!!

 

 

 

 

 

 

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彩斗「遊びすぎだ!!!」

 

作者「ぐはぁ!!」

 

彩斗「なんだよ!?あの変な絵本!!」

 

作者「遊びたかった反省はしている。」

 

彩斗「たく・・・。」

 

作者「悪いな。それでは皆さん!!」

 

彩斗「また会いましょう!!」

 

 

説明
今回は短いですね。次回が長い分


ではどうぞ!!
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