魔法少女リリカルなのはStrikerS〜軍狼の生きる道〜プロローグ |
ザァンッッ!!
「ガウアッ!?」
ゼロのZセイバーによって、体を切り裂かれた、狼型のレプリロイド。フェンリー・ルナエッジ。
「へ…へへ…やるじゃねぇか…英雄の名前は伊達じゃねってか……」
地べたに倒れ、途切れ途切れに言葉を放つフェンリー。
「俺もここで終わりか…まあ…最後の最後に楽しめたからよしとすっか……じゃあな、英雄様よぉ……先に…逝ってるぜ…!!」
フェンリーはその言葉を残し、その戦いの生涯に幕を閉じた……。
はずだった……
「あ……?」
フェンリーはふと目を覚ます。だが、意識は朦朧とし、視界が安定しない。
「何で俺は…確か俺はゼロに切られて……ん?」
自分の体を見て、フェンリーは気づく。
「な、なんだよこりゃぁ……この体、完全に……」
頭にはふさふさとした毛。肌色の五本の指。二本のしっかりとした足。そう、彼の体は完全に人間の姿であった。
「オイオイ…なんの冗談だよ…俺なんで人間の姿に……俺はレプリロイドだろ?」
未だに状況を飲み込めていないフェンリー。とりあえず周りを見渡す。そこは何処かの公園だった。
「ちっ…わけわかんね…何処だよ此処…」
フェンリーはよろよろと近くにあったベンチに寝転ぶ。空を見上げると、綺麗な青空が広がっていた。
「……俺、死んだんだよな?つうことは、此処は天国か?レプリロイドが天国逝けるもんなのかね……やべ、なんか眠ぃ……これが人間の睡魔ってやつか……」
薄れゆく意思の中で、彼の視界には青い髪の二人の少女が映ったのであった。
「あのお兄ちゃんふらふらしながらベンチに寝転がっちゃった」
青髪のショートカットの少女、スバル・ナカジマが彼を見て言う。
「……どこか具合でも悪いのかな?」
スバルは彼に近づこうとしたが
「スバル〜帰るよ〜!」
彼女は姉のギンガ・ナカジマに呼ばれ
「ギン姉今行く〜!……」
スバルは横目で彼を見る。だが彼は変わらずベンチに寝転がったままであった。そして、スバルはギンガの下へと走っていった。
説明 | ||
フェンリー・ルナエッジ。妖精戦争時代に作られた軍用レプリロイド、Drバイルの手により復活し、ラグナロク作戦の実行中の最中、英雄『ゼロ』と戦いその生涯に幕を閉じた。……はずだが彼が目を覚ますとそこは自分の全く知らない世界『ミッドチルダ』だった。凍月軍狼「俺に着いて来れるかな?」 | ||
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