テイルズオブエクシリア〜転生者はイレギュラー |
〜レオンSIDE〜
俺とミラ、ジュードとレイアが恋人同士……色々なことがあったこの3週間。俺はようやく退院できた。
俺とミラ達の4人で海停のところまで海を眺めている。ジュードはここに来る途中にディラックさんに手配書を見せられたようでそのことについてをレイアに追及されている。
そして、俺は聞いて、見た。
「ジュード君〜〜!」
ガブ!
「ちょ、なに!?」
ティポがジュードの顔に噛みつくのを。それに驚くレイアを。さらに、
ポヨ〜ン、ポヨ〜ン!
顔からティポを必死に取ろうとするジュードの姿を。
そんなティポに目もくれず、俺とミラに抱きついてくるエリーゼ。
「エリーゼ、どうしてここに?」
エリーゼがいることに不思議がるミラ。
「えと、ね……」
「レオンさんのお見舞いに参りました」
エリーゼの言いたかったことをローエンが現れ言う。
そして、顔からはがされたティポは、
「レオン君〜〜!」
ガブ!
俺にまで噛みついてきた。
「てぃほ、はなへろ」
俺は離れるようにティポにいう。
「やだ〜〜〜!」
「………」
ガシッ!
俺は離れないティポの頭と顎に手を当て、そして、
「は・な・れ・ろ!」
カポン!ポヨ〜〜〜〜〜ン!!
「全く。久しぶりだなエリーゼ。ローエン」
「久しぶり……ですレオン『お兄ちゃん』……あ///また、言っちゃいました」
久しぶりのお兄ちゃん呼ばわり。うむ、相変わらずのうっかりぶり。
「それにしても、もう歩かれているとは……」
俺を見て驚くローエン。
「ああ。ミラ達のおかげさ。な!」
「うむ」
俺とミラは顔を見合い、ジュードとレイアは笑顔で頷く。
「ローエン!」
「お久しぶりですね、ジュードさん」
ローエンはジュードを見た後、レイアを見て言う。
「初めまして……ローエンと申します」
「あ、ども……」
レイアはローエンに挨拶されると挨拶し返す。
その後、俺達は何で俺のが立てるようになったのかを説明すると、
「ふむ……医療ジンテクスというのですか。これでこのわずかな期間に……」
俺の右足に付けてある医療ジンテクスを見てそう言うローエンに俺はいう。
「まあ、これのおかげでもあるが……一番の原因は俺の規格外な回復能力らしいぜ?」
「何ともまぁ、さすがはレオンさん……と言ったところでしょうか」
ローエンは何やらあきれたかのように言う。
「ねえ、ローエン。しばらくはこっちにいるの?」
「旦那さまとドロッセルお嬢様から、しばらく休むよう言いつけられました。エリーゼさんが、レオンさんとミラさんに会いたいとあまりに申されるもので」
そう、ローエンが言うとレイアの腕の中にいたティポがエリーゼの腕の中に収まり、言う、
「ぼくたちのせいじゃないぞー。この頃、ローエン君がボーッとしてたからじゃないかー」
ティポがローエンの最近の様子を言うとミラが言った。
「らしくないな?」
「いえいえ。私も悩みはいっぱいありますよ?……少し、私も考えるところがありましてね……」
「ふむ。ゆっくりと話を聞いてやりたいところだが……」
ミラは俺を見る。俺は頷いて言う。
「俺達は明日にでもル・ロンドを発つつもりでいる」
俺がそう言うと驚くローエン。
「そんな病みあがりの体で……イル・ファンに一体何があるのですか、ミラさん?レオンさん?」
ローエンがもっともな質問をしてきた。
「クルスニクの槍と名付けられた兵器だ。あれだけは……あれがある限り、精霊も人も破滅へと向かってしまう」
「ああ……あれだけは、あれだけはこの世にあってはならないものだ」
俺とミラは目をつぶりながらそう言う。
「……ラ・シュガルの王様がつくったんですか?」
頷く俺とミラ。
「イル・ファンを目指す……それはガンダラ要塞へ向かうということです。あなたをあんな目に遭わせたあの場所……レオンさん、恐ろしくはないんですか」
俺を見ながらローエンはそう言った。確かに、あそこではいい思い出はない。だが、
「そうだな……俺にとって恐怖があるとすれば……それは……目の前でミラを失い、ミラと共に使命を果たすことができなくなることだ!」
俺がはっきりとそういうと、ミラは顔を赤くする。
「なんでミラ君とレオン君がそんなに頑張んないといけないのさー?」
ティポが疑問に思ったことを口に出して言う。
「私はマクスウェルだからな。世界を守る義務がある」
「そして、俺はそんなミラを守り、ミラと共に世界を守ることが俺の義務だ」
俺とミラの言う……いや、正確にはミラの言ったことに驚いているな。
「マクスウェル、ですと……」
「精霊の?え、ミラが?」
「ミ、ミラ……本当に……」
今までミラのことを知らなかったメンバーは驚き、俺やミラ、ジュードを見る。
俺とジュードは頷く。
「あんぐりー」
事実だと知るとティポが口を開けて言う。
「だが、そんなことは関係ない。ミラは……俺のミラだ」
俺の″という言葉にミラは顔を真っ赤に染める。そのことに気づいたローエンとエリーゼは俺に聞く。
「レオンさん……もしや、ミラさんと……」
「ああ、ここに来てから恋人になった」
隠さず言う俺にミラは慌てる。
「レ、レオン///」
「おめでとうございます、レオンさん、ミラさん」
「おめでとう……です」
「わ〜〜い!レオン君とミラ君は恋人〜恋人〜」
3人におめでとうと言われ少し照れる俺とミラ。
「さて、こんなところで立ち話もなんだし、戻ろうぜ」
「そうだな。いくら退院したからって、体に悪いしな」
そういい、俺の腕に絡みついてくるミラ。
俺は心地よい匂いと感触に笑顔になっていく。
「じゃあ、行こうぜ」
そういい、俺とミラは先に歩いていく。
それに続き、ジュードとレイア、エリーゼ、ローエンもここから離れて行った。
この日の夜、俺の病室でディラックさんとアルヴィンが話しているのを聞いていた俺は狸寝入りをして、会話を盗み聞きしていた。
翌日、
早めに起きてみると部屋の外には、ミラ、ジュード、レイアがいた。話を聞くとすぐにでもル・ロンドを発とうということだ。
そのため、俺達は宿屋に泊っていたエリーゼとローエンを迎えに行き、そのまま港へ直行した。
宿屋を出る前に色々と話を聞いた。ローエンとナハティガルは古くからの友人であることを。ローエンが旅についてくること、エリーゼはカラハ・シャールへ返すこと。
そして、港に行く時に何でレイアがいるんだ?とジュードに聞くと、「ジュードが行くなら私も行くよ!戦力にもなるし!」とのことだが、大方、ジュードの傍にいた言って理由だろうな。
そして、停まっている船に乗ることになるのだが、
「この船ってア・ジュール行きだけど、これがローエンの言ってた考え?」
「はい」
「ローエンが言うのだから、大丈夫だろう。それに駄目だったとしてもレオンもイル・ファンに行くための他のルートを知っているしな」
ミラの言うことを聞いたローエンが俺を見る。
「レオンさんももしや……」
「ああ、おそらくローエンの行こうとしているルートだと思うぜ?」
「なるほど……」
俺とローエンはお互いに行こうとしているルートの話をしていると、ジュードがエリーゼのことをしばらく預かってくれと言う話をし、ティポが怒り、船に乗ろうとすると、
「ジュード!」
ディラックさんが走ってきた。
「父さん……ごめん。僕、ミラ達と行きたいんだ」
「ダメだ!行かせるわけにはいかない。彼女と彼は……お前が関わろうとしているのは……」
ディラックさんが重要なことを言おうとすると、
「おいおい、俺たちどんな縁なんだよ」
「アルヴィン!?」
どう見てもわざとらしく現れたアルヴィン。
「……」
「……」
俺とミラはアルヴィンを厳しい目で見る。ディラックさんとアルヴィンの話のことをミラには伝えているからだ。
「新しい仕事、クビになっちまってね。その様子じゃ、また行くんだろ?俺、前にもらった分の働きしてないぜ」
そう、アルヴィンがいうとジュードは嬉しそうに言う。
「来てくれるんだね!」
「知り合い……なのか?」
「うん。前にずっと一緒だったんだ」
ディラックさんは驚き、ジュードに聞くが本当だと知ると何も言わなくなった。
そんなアルヴィンにエリーゼとティポが近づく。
「アルヴィン君ー。ぼくたち、置き去りにされるー」
そう、ティポがいい、アルヴィンはエリーゼの頭に手を置く。
「かわいそうだなー。十分戦えるのにな なあ、連れてってやろうぜ」
アルヴィンはジュードに聞く。
一旦、アルヴィンから視線を逸らし、後ろを向くジュードにアルヴィンはいつものように腕を肩に回して言う。
「な」
そういいながら、アルヴィンはディラックさんを見る。まるで、「余計なことを言うんじゃねえぞ」的な風に見る。ディラックさんはアルヴィンから視線を逸らす。
「しかし、アルヴィンさん……」
「いざとなりゃ、俺が守ってやるからさ。頼むよ、ローエン」
「頼むよ、ローエン君ー!」
ガブ!
ティポはローエンの頭に噛り付く。
結局、ティポがローエンの頭から離れないこともあり、エリーゼも旅に同行することになった。
そして、俺とミラはディラックさんにジュードを頼むと言われ、船に乗り込み、船は出航した。
出航してしばらくしてから俺達はローエンの言う考えを聞いていた。
今はガンダラ要塞を抜けることは不可能であるということを話している。ゴーレムが起動してしまっているのが原因だと話をし終えたところだ。
結果、ア・ジュールの陸路を使ってイル・ファンへ向かうことになった。
「ほう、そりゃまた。でもよ、ファイザバード沼野はどうすんのよ?」
「そうだよね」
ファイザバード沼野……ここはイル・ファンの北にある広大な沼地であり、ガンダラ要塞と対をなす、ラ・シュガル最大の自然要塞といわれている。
「あそこ、霊勢がめちゃくちゃで通り抜けられないって話じゃなかったっけ」
「いえ、変節風が吹きましたので、現在は地霊小節(プラン)に入りました。つまり……霊勢が火場(イフリタ)から地場(ラノーム)になったこの時期であれば、ファイザバード沼野も落ち着いているはずです」
そう、説明するローエンであったが、
「全然わかりません……」
「安心しろ。私もだ」
「あ、あははは……実は私も」
女性陣が全滅。で、問題ないとアルヴィンが言うが、
「ローエン」
「なんですかレオンさん?」
俺は原作知識を思い出すかのように言う、
「もしかしたら霊勢は落ち着いていないかもしれないぞ」
「?どういうことですか」
「ああ。四大達が捕まっていることは話したよな?そのせいでおそらく霊勢は変化してないと思うぜ」
「なっ!?た、確かに……霊勢には四大精霊も関係していると聞いたことがありますが……うーむ」
「とにかく今はファイザバード沼野へ向かってみればわかるだろ」
「そうですね」
その後も皆で話し合いをし、アルヴィンがレイアのことに気づいて誰と言われたのでレイアが改めて自己紹介をした。
そして、ガンダラ要塞の状況を聞き、ア・ジュールとの戦闘を始めてかもしれないという話を聞いた。
色々と複雑になってきた情報をまとめながら俺達はラコルム海停へ到着するのであった。
説明 | ||
第27話 再開と再出発 | ||
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コメント | ||
親父さんとアルヴィンの話はカットですか。まあ後日出てくる可能性はありますかな。(BLACK) | ||
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