ONE PIECE ?黒髪少年の描く世界? 第三話 麦わらの一味 |
「なんじゃこりゃぁぁ!?」
変な実を食べ終えた瞬間大和の身体に異変が起き始めた。すぐさま果物のはいっていた箱に飛んでいく。中には研究所みたいな紙が入っていた。
「こ、これになんか書いてあるか!?」
急いで紙をめくっていく。
「あ、あった!なになに…これは悪魔の実で『クサクサの実』!?((自然|ロギア))系。さっきおっさん達が言ってたのはこれのことだったのか!え、おいちょっと待てよ!悪魔の実を食ったら一生カナヅチ!?航海始めにこれかよ…」
落胆してしゃがみ込む。大和の指が葉になりハラハラと落ちていったのだ。もちろん戻れ?って念じたら戻ったけど。
「ああああ!これから一生カナヅチかよ…」
どうするよー。これで俺海に落ちれねーぞー。
甲板に戻り寝っ転がる。
「いや、俺のイイトコは+思考なとこだ!戦闘に使えねーかなー」
それからの俺の趣味はその能力で何ができるか考える事と絵を描く事だった。画材も積んであったから助かった。海と空というのは相性がいいらしくいい絵になる。
いやでも俺も海賊なめてた。本当認めるよ。
もうかれこれ航海を始めた日から1年経っていた。食料なし。あ、でもキャベツとか出して一応食ってはいたのだが。あと魚釣ったり。それでもこれじゃ戦えても意味ねーしなー。
そういえば寝るのが一番体力使わないって言うよな…
一眠りすっか…
そうして意識が遠のいた。
「…と、ちょっと。ちょっと起きろっつってんのよ!!」
耳たぶを掴まれて大声で叫ばれる。
「うわぁ!なんだ!?」
慌てて飛び退く。目の前にはオレンジ色の髪の女の人が立っている。顔からしてずいぶん強気そうな。
「あ、起きた。ルフィーーー!起きた!」
「うおおぉ!そおかぁ!」
そう言いマストの上から降りてきたのは麦わら帽子をかぶった男の子。こっちは気さくそうだ。
「って、えええええぇぇぇ!?腕がのびてる!?」
そう。ルフィと呼ばれた男の子はマストの上から腕を伸ばして下に降りてきたのだ。
「ふふふっ、そうね彼は悪魔の実の『ゴムゴムの実』を食べたから」
オレンジ色の髪の少女と一緒にいた青いロングヘアの子が説明してくれる。
「私たちの船があんたの船を偶然見つけて何かないかと思って探ってたらあんたが倒れてて拾ってやったのよ。感謝してよね!」
オレンジ色の髪の少女が腕を組んで言う。
「ナミさんたら、一番頻繁に彼の様子見にきてたじゃない」
オレンジ色の髪の少女はナミというらしい。
「び、ビビ!余計な事言わないの!」
ロングヘアの少女はビビというらしい。
「今サンジさんが食べ物を作ってくれてるわ。」
「あ、ありがとう」
「しししっ、おいお前、仲間んなれ!」
「え」
「ちょっとルフィ!?こんなよく知らない人を!?」
「いぃじゃねーか仲間は多い方がいいんだ!」
待てよ…この人達誰!?なんかよくしてくれるのはいいんだけど、すんげえうれしいんだけどね?あ、名前さっき言ってたか。なんかもう気が動転しまくってる。
ん?今っていつだ?
「あのさ…今っていつ?」
なんだよこの馬鹿っぽい質問!!俺は記憶喪失かっての!
「◯◯××年」
「うそ!?」
「ホントよ」
ナミという子が教えてくれる。ってことは俺10年は寝てたってことかよ!?俺なんで生きてんの?俺今いくつ!?ってあれ?
なんか俺…身体のサイズがまったく変わってないか?
自分の身体をペタペタ触って確かめる。
うん。変わってない。
なんでーー!?俺永遠の17歳!?どこのおばさんのセリフだよ!
まあいい。いずれ年は取るだろう。ていうかとらないと困る。
「それにしてもあんた一人であのリヴァース・マウンテンを上ってきたの?」
?俺確かイーストブルー辺りをふらふらしてたはずなんだけど。山なんか登ってない。
「ここだこだ?」
「何あんた記憶喪失?今『アラバスタ』て国に向かってるの」
アラバスタってどこだよ?俺の知る限りイーストブルーにはない。
としたらここはサウスブルーかどっかか?
「サウスブルー?ノースブルー?」
「違うわよ、なに言ってんの」
「んじゃウェストブルー?」
「((偉大なる航路|グランドライン))よ」
嘘つけーーーーー!!んなわけあるかよ!((偉大なる航路|グランドライン))ってったらあの海賊とかがお宝目指してうんたらかんたら、っていうあの!?
俺そんなのに入った記憶ねーよー。俺寝た事しか覚えてねーし。あ、俺もしかしてホントに記憶消失?ってんな訳あるかーーい!!
あーもう何一人でノリツッコミしてんだよ。
「あんた大丈夫?」
ナミが聞いてくる。
「ああ。ケガはどこもねーしな」
「いや頭が」
「………」
どうやら俺は相当変な顔をしていたらしくついに頭の心配までされてしまった。
そして俺はどうやったのかその((偉大なる航路|グランドライン))に入っていたらしい。寝たまんま。ありえねーだろ。
自分の事なのに最早人事みてーだよ。
バタン
「おお。起きたのか。本当は野郎に出してやるメシなんざねーんだがナミさんが出せって言うしよ。おら」
そう言い黄色の髪の人がご飯を置いてくれる。たぶんこの人がサンジという人だろう。
ていうか何この飯。めっちゃ輝いてんだけど。
普通の空腹でも輝いて見えたんだろうが飢えきっている俺にとっちゃもう仏が見える程だった。思わず食らいつく。
「なんあこれ。めっちゃうまえ」
食いながら言ってるため言葉がおかしくなる。
「だろ。クソうめぇんだよ。俺の飯は」
サンジがニカッと笑ってタバコの煙を吸う。返事をする間も惜しく、大きく頷きながら口にご飯を詰め込む。正直いつもならタバコの煙は苦手だが全く気にならなかった。
「うおっ!?おおおおおめー何もんだ!?」
ん?船室から鼻の長いのが出てきた。
「ピノ◯オか?」
「ウソップだぁぁぁ!ピノ◯オて何だよ!」
おお!ツッコミ担当か!
「ウソップ、それは仕方ないわよ。名前聞いてなかったんだし」
「ん?おお、そうか!じゃあ仕方ないな!オレはこの船の船長、キャプテンウソップだ!」
腕を腰に当てて上を向き高々と言う。
「へー」
「嘘よ」
「へーーーーーー!?」
「彼は狙撃手よ。彼の腕はすごいんだから!そういえば…チョッパー君は?さっきまであなたの看病してくれてたのよ」
ビビが周りを見ながら言う。てかすげー嘘つくな…嘘つきのスケールが違う…
「あ」
ビビがマストの下を指す。
「…この船は鹿を買ってんのか」
そこにいたのは鹿みたいなもの。なんか隠れようとしてんのかもしんないけど丸見えだ。
「あれがチョッパー君よ。ついさっき仲間入りしたね」
「そうか。看病してくれてたんだってな。サンキュー」
チョッパーの方にニカッと笑う。
「別にそんな事言われてもうれしかねーぞ、こんにゃろう!」
いやめっちゃ嬉しそうな顔してるよ?身体くねくねして踊りだしちゃってるよ?
「あれ?ミスター武士道はどこかしら」
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にじファンからの転載です。 | ||
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