ONE PIECE ?黒髪少年の描く世界? 第四話 自己紹介 |
「あれ?ミスター武士道はどこかしら」
「Mr.武士道?」
「ええ。三刀流の剣士でこの一味の残りの一人よ。」
辺りを見渡して言う。
「へー三刀流ね…すげ…!」
ザンッ
「え!?」
「切れた…」
「どうなってんだ?」
「あーらら。斬られちった」
剣士に腹を切られ上半身と下半身が別れる。
「奇妙な身体してんじゃねーか」
すぐに葉を集めもとの身体に戻る。
「まあな。ここの船長とおあいこだ」
「仲間になるにしては怪しすぎる」
「どうしろと?オレ身分証明書ねーっすよ?面接受けれねーっす。戦うってもオレに物体的な攻撃は利かない」
つかの間の沈黙。
「どうやら無駄のようだな」
緑頭の剣士が剣をサヤに納める。彼は腹巻きを巻いていてこちらとしては何とも気の抜ける格好と言えた。
「よ、よほほほほーし!この俺様が面接してふさわしいか判断してやろう!」
びびりまくってんじゃねーか。
ウソップが机を持ってきて俺とウソップの間に置く。これ面接っていうか取り調べ?ライトあるし。俺そんなに怪しかったかなー。さっきまで一番俺の事疑ってたゾロとか言う剣士はもうあそこで寝息たててんだけど。
「どっから来た」
「ニホン」
「趣味は」
「絵を描く事」
「特技は」
「絵を描く事」
「この一味に入ってやりたい事は」
「絵を描く事」
「出身以外全部『絵を描く事』じゃねかーー!!」
おお、つっこみきた!
「しししっ。んじゃおれも質問」
ルフィが机の横に立つ。
「夢。なんだ?」
「裏世界の真実を描く事!」
「うし、合格!仲間んなれ!野望を持ってる奴なら大歓迎だ!」
「よろしく。」
というわけで俺はめでたくこの一味に歓迎されたんだ。
「ねえあなた名前何?まだ聞いてないわ」
ナミが言う。そーだった。仲間になるってのに名乗ってないのはやばいな。ナミが椅子に座っていたのであぐらをかいた。
「ヤマトだ。漢字では大きいに平和の和だ。」
「ふーん。カンジとかよくわかんないけどヤマトね!よろしく!」
ナミが笑って言ってくれる。
「にしてもさっきのなんだ?((自然|ロギア))系の悪魔の実ってことは確かだが」
サンジがいう。それもまだ言ってなかったっけ。
「『クサクサの実』だ。」
そう言って身体からいろんな葉を出してみせる。この数ヶ月でわかった事だが葉であればいろんな種類の葉が出せるらしい。盾になりそうなでっけーのから剣になりそうなちっこいものまで出せる葉の種類は多種多様。でもここは無難にもみじにしておいた。
「わあ…きれい…」
ビビ達が驚き、みとれている。確かに俺の出す葉は綺麗だと思う。この能力を手に入れてからこの葉を舞わせて絵を描いた事も沢山あった。
「だろ?」
少し得意げになる。
「それにこの能力は戦闘でも役に立つしな」
そういえばこの船は今どういう状況なんだ?何処に向かってんだろ。そのことをナミに聞いてみるとどうやらビビは王国の王女でビビの国が『バロックワークス』という組織によって崩壊する危機だという。そこでバロックワークスを倒すべくビビの王国であるアラバスタに向かっているのだという。大雑把にまとめると。
途中でチョッパーが仲間になった話とかもあったが結局仲間になったんだ。それでいい。
「それにしてもこの一味には能力者が多いな」
俺も含めて3人。ビビも入れて8人の中でだ。これは結構多いと言えるんじゃないか?
「ルフィが『ゴムゴムの実』。俺のが『クサクサの実』。チョッパーのは…『シカシカの実』か?」
「『ヒトヒトの実』だ!元がトナカイなんだよ!」
チョッパーがつっこんでくる。なんだ突っ込み多いな。
そうして俺たちの船はアラバスタへ向かう。
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