ONE PIECE ?黒髪少年の描く世界? 第十一話 方位磁石 |
エースが帰った後、この後の進路について考える。ビビによるとどうやらそのビビの国を倒そうとしている『反乱軍』とやらはユバというところにいるらしい。だからビビはそのユバというところで反乱軍を説得したいらしい。なんか『らしい』ばっかしだな。
まあいい。
ビビはなんとしてもこの反乱を止めないといけない。となると。
「なあ。俺先にアルバーナ行ってる」
「え?なんで?」
ナミが振り返って聞いてくる。こういうときにいち早く反応するのはナミだ。
「いや、確か宮殿があんのがアルバーナでその反乱軍?はアルバーナに向かうんだろ?そいつらが何らかの理由でユバにいなかったらアルバーナまで間に合わないかもだろ?だったら俺が先に行って万一のときはなんか役にたつかもよ?」
頭の後ろで手を組んで言う。
「でもアラバスタの砂漠の暑さは異常よ?そんなとこを…」
「へーきへーき。自分の能力でなんとかするしナノハナの時もらった小遣いがまだすこしあっからてきとーにカフェでも寄るよ」
カフェなんかないと思うけど。
「でもどうやって行くんだ?ここまでビビちゃんの案内で来ただろ?」
確かに。考えてなかった。あ!
「ビビ。たしかアルバーナはここからまっすぐ北だったな」
ナノハナから出てそこまでたっていない。
「ええ。でもここにはエターナルポーズはこの一個しかないわ。私もこれと私の記憶を頼りに進んでるからこれは渡せないし…」
「大丈夫!ちょっと無謀だけど本で見た事がある。サンジ。鉄のスプーン一個くれないか?」
「ん?ああ。持ってくる」
サンジが厨房へ向かう。
「んでビビはそのエターナルポーズ貸してくれ」
「ええ」
ビビがエターナルポーズを渡す。
「うし。んじゃ作ってくる!」
俺は厨房に向かった。
「かんせーい」
厨房から出る。
そしてみんなのいる甲板の床にエターナルポーズと今ヤマトが作ってきたものをおいた。
「おおー?」
「なにこれどうなってんの?」
みんな思い思いの事をつぶやく。
「スプーンのへこんでる方がアルバーナをさしている。」
言われてみてみんなエターナルポーズと糸で吊るしてあるスプーンを見る。
「確かに」
「でもこんなのどうやって作ったの?」
ビビが顔を上げて聞く。
「鉄の成分を利用したのね」
ナミが言う。
「スプーンを赤くなるまで熱して北と向きをあわせて水で急激に冷やす。すると鉄のN極、S極の成分がそれぞれの方向に移動して固まる。だから糸で吊るすとスプーンは決まった方向にしか向かない。違う?」
ニヤッとしてナミがこっちを見る。
「ああ。そうだよ。海ではこれは意味はないが陸では大活躍だ」
「んナミさんかっこいぃ?!」
…サンジいちいち言ってて疲れないか?
「というわけで。俺は先にアルバーナ行きます!」
こうなるんだったらカルーと一緒に行けばよかったな。
「ヤマトさん気をつけてね?」
ビビが心配そうに言う。
「ヘーキヘーキ。ルフィに俺の紙持たせたしな。それにぶっちゃけこの能力があれば食料なんてなんとかなるしな」
俺の紙ほ結構万能らしく紙は手を離すと俺の方に近づいてくるようになっている。あとはエースに渡したのとおんなじだ。
そんなわけで俺は一味と別行動をとる事になった。
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