夜天の主とともに 2.趣味作りだ! その@ |
夜天の主とともに 2.趣味作りだ! その@
初の公園デビューでいきなり転生者からの襲撃ということが起きてしまったため俺はこれからどうしようと部屋でウンウン唸っていた。
もちろん公園にはいくつもりはない。
あんな脅しをされたのだから次になのはちゃんに近づいたときは今度こそ殺されるだろう。だからこそ父さんと母さんにも言っていない。
2人とも何かあったというのは気づいてたみたいだけど黙って見守ることにしてくれたみたいだった。ほんとにいい親だ。
まぁどちらにしろ俺は当分の間家から出ることはできないだろう。なぜならかなり大きめの発作、つまり喘息が起きたことがバレたからである。
なぜバレたかというと一応公園で落ち着ることができたのだが、家に帰ってからまたぶりかえしてしまったのだ。
幸いすぐに母さんたちが無駄のない処置(処置といっても吸入器を使うだけだが)したおかげですぐに収まった。
が、そのせいで公園でも発作が起きただろうと問い詰められたのだ。
なんとか誤魔化そうとしたが残念なことに俺は顔に出るようですぐにバレた。
よってしばらくの間また家で過ごすということになったのだ。
外に出れなくなったからといって俺が落ち込むのかといえば実際のところそうではない。
公園は転生者の件で出れないし、ほかに特に行くとこもないからだ。
それに休みの日には父さんが庭で喘息が起きない程度で遊んでくれるだろうし、母さんも相手してくれるだろう。ただ‥‥
「退屈だなー」
まぁそういうことである。
ゲームでもすればいいじゃないかと思うかもしれないがあいにくとそういうのが好きでないため家にはない。
これまでどうしていたかというと自分のできる範囲で家の手伝いをしたり親と遊んでいたりしていたぐらいだ。
まぁ家の手伝いについては体も力も小さいから大したことはできなかったが‥‥‥
「パパは仕事だしママもいっつも遊んでもらえるわけじゃないしな〜。ひ〜ま〜」
そうやってベッドの上をゴロゴロ転がっていると俺の頭の中であることが閃いた。
「そうだ!することがないなら作ればいいんだ!!」
そう、ないなら作ればいい。つまり趣味でも作ろうというわけだ。
そうすればまず退屈はしないだろう。俺ってばあったまいい♪♪
「読書はだめだな〜。もう家にある本は全部読んだし。ん〜‥‥‥‥‥‥‥よし、料理しよう」
家の中でできる趣味作りとなるとこれぐらいしか思いつかなかった。
読書が一番簡単なんだけど家のは読んだし今は家から出れないから図書館にも行けない。
かといって料理なんて俺にはできない。
そもそも知識も技術もない。ということで母さんから教えてもらうことにしよう!
そうと決まればと俺は自室から飛び出し1階にいる母さんの下へ向かった。
「ママ〜」
「あまりドタドタしないの。喘息が起きちゃうでしょ。それでなに、健ちゃん?」
「はぁ〜い。あのねママにお願いがあるんだけど」
「なぁに?言ってごらんなさい」
「僕‥‥‥料理がしたい!!」
「あらまぁ。いきなりどうしたの?」
「家の中だとあまりすることがないの、だから」
「お本は?」
「もう全部読んだ!!」
「………結構あったはずなんだけどもう読んだの。健ちゃんすごいわね〜」
驚き半分愛しさ半分といった感じで頭を撫でてくると思わず顔が緩んだ。
でも、軽くごまかされそうになっていたので首をブンブン横に振った。
「そうじゃなくて僕も料理がしたい。ママ、僕にも料理の仕方教えて!少しずつ簡単なことからでいいから!」
「う〜ん、でも料理はいろいろと危ないこともあるのよ。それに覚えなくちゃいけないこともあるし。それでもやる?」
「やる!!」
ここぞとばかりに元気よく答えると母さんは少し考えるそぶりを見せてからにっこりと笑いながら頷いてくれた。
「そこまで言うなら健ちゃんにお料理教えてあげます。でも、教えてる時はママの言うことを全部ちゃんと聞くこと。約束よ?」
「うん!!約束する」
「いい返事。やるからにはそこらの女の子にも負けないぐらい腕を上げてあげるからね!!」
「わぁ〜い!」
思っていた以上にやる気を出してくれたみたいで母さんの目がメラメラと燃えている。
どうやらこういうことになって一番うれしかったのは母さんみたいだ。
ただ母さんのやる気がすごいことになってる。なんか俺、趣味の域を超すんじゃないかな〜と思いながらも新たな趣味の始まりに俺は胸を膨らませた。
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何かお気づきの点や意見などがあれば感動などでコメントしてください。あと他作品のほうで本文のほうにもタイトルを入れたほうが見やすいという声をみたので入れてみました。 今回もオリキャラのみです。 |
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