料理が趣味な一般人(自称) 「第九話 はやての思い」
[全1ページ]

「ごちそうさま、俺はこのまま明日の旅行の準備するから、お前らは食べ終わったらちゃんと食器を出しとけよ、後で俺が洗っておくから」

 

 明日から結構長い期間旅行に行くため、それなりの準備が必要になってくる。俺はその準備をするために飯を食い終えてすぐに、準備に取りかかろうと部屋に戻る。

 

 

 ★☆★☆八神家とキャロ食事中★☆★☆

 

「ふぅ〜食った食った、……やっぱり海斗の料理はギガウマだな!」

 

「とっても美味しかったですぅ〜」

 

「やはりいつ食べても騎士海斗の料理は絶品だ」

 

「ホントよね〜」

 

「美味しかったです」

 

「やはり前より腕が上がっている、さすがはやての師匠といったところでしょうか」

 

「まあ、年季が違うからなぁ〜」

 

 上からヴィータ、ツヴァイ、シグナム、シャマル、キャロちゃん、アインス、そんで私の順に海斗さんが作ったカレーを食べ終わった感想を言っていった。

 

「そういえばさ、はやて、海斗ってまさか前より酷くなってる?」

 

 ヴィータが唐突にそんなことを聞いてくる。

 

「海斗さんの料理している映像をサーチャー使って見てたんならわかるやろ、前までなら瞬間皮むきはできへんかったよ、しかもあの増える斬撃なんか、生まれてくる世界間違えたんとちゃうかって思ったくらいやし」

 

「だよなぁ〜、さっきなんか空中で二段ジャンプもやってたしな、しかもちゃんと電柱の上に着地してるし」

 

「主はやて、騎士海斗はそのようなことをしていたのですか?」

 

「うん、あれはほんまにびっくりしたで〜、いきなりベランダに出たと思ったら急に飛び出して空中でもう一回ジャンプするんやもん」

 

 

 あれを見てビックリしない人間は高町家の皆さんぐらいやな、そんなありえへん戦闘能力持ってる高町家の中でなのはちゃんを除いたら一番弱いけど他の人に比べたら充分強い美由希さんを倒したのに、なんで一般人に固執しとるのやろ。……まあ海斗さんにもいろいろ事情があるんやろうな、だけどあの海斗さんが一般人に執着するほどのナニかを抱え取るのは間違いないはずや。

 

けどそれでホントにナニか抱えておったら傷口抉ることになってまうし、ほんまどないしたらええんや、……細かいことは気にしたらあかん!! 海斗さんは海斗さん、それ以上でもそれ以下でもない、それでええやんか、なんでそんな変なこと考えてしもうたんやろ

 

 やっぱり私は、海斗さんのことが好きなんかな、私が両親を亡くして一人っきりになっていた頃学校をほっぽり出してまで私の面倒見てくれたし、まあそれはヴォルケンリッターのみんなが来てからは、毎日じゃなくてたまに来るようになってしもうたけど、それでもあの時はほんまに嬉しかったなぁ。

 

 12月に入って私が倒れてしまったときも飛んで来てくれてずっと一緒にいてくれたし、それで私が海斗さんの異常性を知ったのは闇の書に取り込まれたときやったかなぁ、闇の書の意志であったアインスが海斗さんのことを取り込もうとした時に、アイアンクローぶちかましたらしいし(闇の書事件が終わった時にアインスに聞いたことなんやけどついお腹を抱えて笑ってもうた、しかも闇の書のバグがきれいに無くなったって言うてたし、一体何をしたんやと思ったけどまあ海斗さんやからしょうがないと言って納得した)

 

 砕け得ぬ闇事件は酷かったなぁ、ユーリが現われた急に海鳴市内に転移して、見つけたと思ったら海斗さんにアイアンクローされとるし、あの時のディアーチェの呆け顔はおもろかったわぁ

 

 その後ディアーチェ達はアミタさんやキリエさんと一緒にエルトリアって次元世界の復興のために行ったはずなんやけど、さっき普通にユーリとディアーチェ来てたし

 

 改まって振り返ってみると海斗さんはほんとに高町家のこと言えないんじゃないかなぁって思ってまうな、恭也さんが言うにはこの前素手で鉄骨砕いたなんて言ってたし

 

 海斗さんは旅行の準備で忙しいやろうから皿洗いは私がやろうかな

 

 

 ★☆★☆はやて皿洗い中★☆★☆

 

「ふう、終ったわぁ」

 

 俺が旅行の準備を一通り終えて部屋から出たらはやてが皿洗いをしてくれてたらしく、キッチンにいる。

 

「はやてがやってくれたのか」

 

「あ、海人さん、余計なお世話かな〜って思ったけど海斗さん旅行の準備で忙しいやろなぁ〜って思ったから皿洗いくらいはやろうかなって」

 

 ……まったくこいつは

 

「感謝する、つーか八神家のみんなはどうした」

 

「シグナム達ならのんびりくつろいでるよ〜、ってか荷造りもうできたん?」

 

「ああ、見るか? ホレ」

 

 俺はそう言い一旦部屋に戻って荷物を詰めた((ボストンバック|、、、、、、、))を二つ手に取りはやてに見せた。

 

「え、これで全部なん?」

 

「大体そんなもんだろ、旅行に必要な最低限度の物しか入れてないからな、飯は現地調達で何とかするし、ちなみに一つ目のバックの中身は料理道具一式と調味料全部だ」

 

「うわぁ、ほんまや、二つ目のバックには何入ってるん?」

 

 たしか二つ目のバックに入ってるのは、たしか…

 

「着替えと寝袋だな」

 

「……ほんまに必要最低限しか持ってく気無いんやな、にしても料理道具一式はやりすぎだと思うんやけど」

 

「なにを言うか!! 料理こそ至高!! 料理こそ我が王道!! 旅行の飯は全て((我|オレ))が作る予定なのだ!! だから家から持てるだけ持っていく、それこそが((我|オレ))が決めた((我|オレ))の決定だ!!」

 

 ……なんかテンション上がり過ぎて征服王と英雄王がごちゃ混ぜになった感じになってしまった。見ろよこのはやての顔、呆けてるのが目に見えて分るぞ

 

「すまん、はやて、料理について口出しされたからつい感情が昂り過ぎてしまった」

 

「……いや別にええよ、海斗さんの料理好きは今に始まったことじゃないから」

 

 許してもらえたのはいいんだけどなんか俺の料理への情熱に呆れてるよな、絶対に、俺もどうしてこうなってしまったか分らなくなってしまったし

 

 というか、はやてと出会う2,3年ぐらい前辺りの((記憶が無くなってる|、、、、、、、、、))のはなんでなんだろうな

説明
海斗さんの家で晩御飯を食べてるときに海斗さんが部屋へ旅行の準備をしに行った。

その間私は、海斗さんのことをどう思っているかを考えた。

そして、たどり着いたのは……
総閲覧数 閲覧ユーザー 支援
1973 1831 4
タグ
八神はやて リリカルなのは 

Delayさんの作品一覧

PC版
MY メニュー
ログイン
ログインするとコレクションと支援ができます。

<<戻る
携帯アクセス解析
(c)2018 - tinamini.com