日常の一幕
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最近、兄さんの様子がおかしい。

そんな違和感を感じ始めたのは、ここ最近だ。

どことなく、私を避けている気がする。

今日の放課後もそうだった。

「兄さん、遅かったね、一緒に帰ろう」

「すまない紗雪、待っていて暮れたところ悪いが、今日も寄る所があるんだ、晩飯までには帰るから先に帰っていててくれ」

そう言い残し、兄さんはミルキーウェイの方へ去っていった。

「(そう言えばここの所、みんなの様子がおかしい様な)」

ふとそんな疑問が過ぎったが、それよりも兄さんだ。

一日二日程度なら、さほど気にならない。

三日四日では、少し気になるが、それでも用事だろうと割り切れる。

しかし、今日で二週間目だ。

流石に何かあると思うが、兄さんにも秘密にしたい事くらいあるだろうから別に気にならない。

しかし、厄介ごとに巻き込まれていたら。

そう自分を正当化させて今日は、兄さんの後をつけることにした。

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・・・・・・

 

Reiji said

 

「紗雪待っててくれたのか、悪い事したな」

そう呟きながら、みんなを待たせているから急いでミルキーウェイに向かった。

「すまない、またせたな」

「ったく、遅いよれーじ」

「本当にどうしたの、遅れてくるなんて」

「先生に頼み事されてしまってね」

「零二、そういう事なら、連絡してくれたらよかったのに」

「俺もここまで、掛かるとは思わなかったんだよ」

「それよりも、もう日数がないんだ、早く用意しないといけないものもあるからな」

「明日何だよね、零二」

「ああ、苺さんの許可は下りてるから問題もない」

「さ、早く買いそろえるものを買いに行こうぜ」

「芳乃君、明日の為に頑張って来たからね」

「人数は、どの位になりそう」

「11〜13人かな」

「大食いの人もいるから、多めに買わないとね」

鈴白の方に小悪魔的に微笑を向ける

「紅葉ーーー」

顔を真っ赤にさせ頬を膨らませながら、里村のほうを睨んでいるが、威圧感は全く無く微笑ましいほどである。

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・・・・・・

 

said end

 

Sayuki said

 

兄さんを追いかけていくと、そこにはいつものメンバーが、そろっていた。

「(もしかして、私だけ)」

そんな不安を持ってしまったが、そこにいるメンバーは、誰もそんな事をしない、そんな信用と信頼を持っている。

が、分かってはいるが、それでも現に今私以外のメンバーが集まって楽しそうにしている。

そんな不安を抱きながら、兄さんたちの後をつけていると、一つのお店に入っていった。

そこが、どんなお店なのかは、離れた位置からつけていた私には見えない。

必死にどんなお店か見ようとしている事10分結局どんなお店か分からないまま兄さんたちが出てきたのである。

何か大きめの袋を持っていることから何か大量に買ったのだろう事は推測できるが、どんなお店か分からない以上何を買ったかは、分からない。

そんな事を考えていると次は、ケーキ屋さんに入って行った。

やはり中で何をしているかは、分からない。

そんな事を考えていると、じ、時間。

早く帰って夕食の準備をしないと!!

何も知ることは出来なかったが、私は夕食の準備をしないといけないので、焦って帰宅した。

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・・・・・・

 

said end

 

Reiji said

 

「とりあえず、みんな明日渡すものは、買ったかい」

「あたしは、癪だけどれーじのお願いだから買ったよ」

「私も買ったよ、そう言う龍一は、買ったの」

「ああ、買ったよ、喜んでもらえると嬉しいな、零二もちゃんと買ったかい」

「いや、俺はまだ……」

口ごもる様に言うと

「「「はぁああああーーー」」」

三人が同時に大きな声を上げた。

「れーじ嘘だよね、れーじが言い出したこと何にまだだなんて」

「そうだよ芳乃君、芳乃君からのが無かったら間違いなく落ち込むよ」

「零二が、まだ買ってなかったなんて、てっきり買ってるとばかり思ってたよ」

「なら、今から買いにいかないとれーじは、何か考えてた?」

「一応は、というか、今日買う予定だったんだ、家に置いておくと、紗雪に気付かれるかもしれないからな」

「だから買ってなかったんだね、零二流石の僕も忘れてるのじゃないかと焦ったよ」

「じゃあ、何を買いに行くの芳乃君」

「ついて来れば分かるよ」

そういって、歩き出した。

「ここって、じゃあ芳乃君が買うのって」

「想像の通りだよ」

「ま、入り口での立ち話もなんだから、とりあえず入ろうぜ」

「そうだね、里村もなぎさも入るよ」

「は〜い」

「あ、待ってよ〜」

「で、れーじどれを買うの」

「何度か下見もしてたから買うのは、もう決まってるから、包んでもらってる間に里村たちも適当に見てくるといい」

「わかったよ、なぎさーあっちの方を見に行こ……」

なぜ、里村が言い淀んだかというと

「龍一、これ可愛いよね」

「ああ、可愛いと思うよ」

つまり、親友の恋路を邪魔するほど野暮ったいまねはできない。

「あれは、邪魔できないな」

「なぎさが、頑張ってるんだからね」

…………

………

……

「お待たせ、思ったより包んでもらうのに時間が掛かってしまったが、これなら喜んでもらえるだろう」

「紗雪ちゃんも零二からの贈り物なら何でも喜ぶと思うよ」

「そういう、龍一は鈴白に何か買ってやったのか」

「いや、今回は紗雪ちゃんのを買いに来たのだろ」

「「はーーーー」」

「零二に里村、二人ともあからさまなため息をついて、疲れたのかい?」

「いや何、龍一お前にあきれただけだよ」

「どういうことだい、零二」

「りゅういち、あんたが気にするだけ無駄だよ」

二人の中での龍一の評価が、ストップ安いなったのは、言うまでもない。

「さて次は、食材でも買いに行くか、里村、鈴白」

「零二無理やり会話をかえるないで、きちんと説明してくれ」

「さーて、どこに行くかな」

「先にメインの方を頼みに行こうよ」

「それもそうだな」

そうして俺たちは、その分野では、鈍いことが分かり切ってはいたが若干一名の評価がそこからさらに下がったりしたが、そのほかの買うべきものを滞りなく買うことができた。

「今日は、みんな助かった、明日が本番だがよろしく頼む」

「わかってるよ、明日は最高の一日にしよう零二」

「あたしは、れーじのお願いだから仕方なく付き合ってるんだからね」

「任せておいて、芳乃君」

そうして、みんなそれぞれの帰路にたった。

…………

………

……

 

said end

 

Sayuki said

 

「だたいま」

「お帰りなさい兄さん、どこへ行って来たの」

兄さんたちの後をつけていたから、どこへ行って来たか知ってはいるが、それでも直接兄の口からききたかった。

が、それはかなわなかった。

「ああ、ちょっとな」

兄にしては、珍しいくらい下手な濁し方だった。

「レイジお帰りなんだよ」

「ただいま、サクラ」

「紗雪ちゃんお腹空いたんだよ」

「そうだね、兄さんも早く準備は、もう出来てるよ」

「ああそうだな、俺もお腹空いたからな」

…………

………

……

 

said end

 

昼休みの教室に珍しく残っていた。

いつもは、昼休みは、直ぐに生徒会室に行って昼食をとるのに教室内で話し合っていた。

「今日は、よろしくみんな頼む」

「ああ、分かってる、準備する間紗雪ちゃんの事頼むよ零二」

「ほんと、れーじのお願いじゃなかったら黒羽 紗雪の為なんかに時間を使わないよ」

「ほんと悪いな、里村」

「仕方ないよ、愛するれーじのお願いなんなんだから、今度あたしとデートしてねれーじ」

「すべてが、終わったらな」

「約束だよ、れーじ」

「じゃあ、予定通り零二は紗雪ちゃんと為るべく遅くに帰ってきてくれよ」

「分かってるって、じゃあみんなあとは、頼む」

そういって、いつもより少し遅くなったが生徒会室へ向かって至った。

 

それから時間は立ち、放課後。

「紗雪、ちょっと寄りたいところあるから、ついてきてくれないか?」

「別にいいけど、どこに行くの」

「ああ、ちょっとミルキーウェイにな」

「別にいいけど、今日は用事ないの兄さん?」

最近、紗雪から誘われても断っていたから、急に誘われて戸惑っている様子を見せるも了承してくれた。

「じゃあ決まりだな、荷物とってくるから、校門前に集合な」

「あ、兄さん」

 

「と、いうことで、俺は今から紗雪とのデートついでに予約してきたのとってくる」

「なるべく、時間を掛けて来てくれよ、こっちもしっかり準備したいから」

「分かってるって、里村たちも頼むな」

「あたしたちに任せといてれーじ」

「黒羽さんにとって今日を、最高の一日にしてあげないとね」

「そうだなー、目安としては、一時間くらいかな、それくらいしたら準備も完璧にできるだろうし」

「じゃあ、一時間後」

そういって、校門で待たせている紗雪の元へと急いで駆けていった。

 

校門の前で落ち合った後、紗雪と一緒にミルキーウェイへと向かった。

…………

………

……

 

Ryuiti said

窓から、零二たちが、ミルキーウェイへと向かって言っているのを確認していた

「さて、なぎさ、里村僕らも早く準備しないといけないから、相良さんの家にできるだけ早く集合しよう」

「他のみんなも一旦家に着替えてくるらしいし、来た人から順に準備して待ってることになってるから」

「サクラちゃんもできる限りで、もう準備してるらしいから、特に料理ができる組は、早く行って準備してほしいから」

「それなら、かいちょーが先についたら準備しておくらしいから大丈夫じゃない?」

「いや、今日は人数がいるから、会長一人じゃ限界があるからね。なぎさも出来るだけ早く会長の手伝いをしてやってほしい」

「分かったよ龍一」

「特に、かなた、このは、ひよりの三人娘は、家が遠いから急いで帰って行ったよ」

「九里ちゃんも何とか説得して来てくれるらしいから絶対に楽しくなよ」

「それよりも、あたしらも帰って準備してやらないといけないから一旦お開きで、相良さんの家に集合ね」

「そうだな、じゃ僕も急いで帰るね」

「紅葉私たちも帰ろう」

「そうだね、なぎさ」

 

それから、急いで帰宅し必要なものをもって、相良さんの家に向かった。

ついた時には、すでにみんなが揃っており、準備を進めていた。

「龍一遅いよ〜」

「そうだよ、龍一も早く準備するの手伝って、あと三十分しかないんだから」

「ああ、分かったよ、僕は何をすればいいかな」

「とりあえず、飾りつけをやっておいて、女の子じゃ届かないところがあるから」

「分かった」

…………

………

……

said end

 

Sayuki said

 

久々に、兄さんと二人っきりの

「紗雪、そろそろ帰らないか」

「あ、もうこんな時間急いで帰って夕食の支度しないと」

「じゃ、帰るか」

少し歩調が速くなりつつ帰路についた。

 

「ただいま」

「ただいま」

「おかえりなんだよ、レイジ、紗雪ちゃん」

いつも通り、サクラちゃんが出迎えて来てくれた。

「もう、みんなそろんてるんだよ」

「みんな?」

「ま、いいからいいから」

サクラちゃんに背中を押されながら、リビングに入ると

パァンパァンとクラッカーが鳴る音が室内に響き渡った。

「「「「「お誕生日おめでとう」」」」」

「えっ、えっ」

あまりの出来事に唖然としてしまった。

そんな状態の私の肩に兄さんは、そっと手を乗せた。

「お誕生日おめでとう紗雪」

「あ、ありがとう兄さん」

「はい、お誕生日のプレゼントだよ」

渡されたのは、綺麗に包装されている五十cm位のものだった。

「開けていい?」

「勿論、紗雪へのプレゼントなんだから」

包装紙を丁寧に外した。

包まれていたのは、黒模様が美しいコントラストを生み出している白猫のぬいぐるみだった。

「兄さんありがとう」

「紗雪には、本当にいろいろ世話になったからな」

そういって、兄さんは、私の頭を撫でた。

「さ、せっかくみんなが準備してくれたんだ、楽しまないと損だぞ紗雪」

「うん、みんなもありがとう」

 

―――そこからは、語らなくても分かる通り、とても楽しいひと時を過ごした、誰もが願いし平和の中の日常を―――

説明
誰もが願いし平和の中のにある紗雪の物語
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