魔法少女リリカルと恋姫な物語 〜少年の数奇な運命〜 第7話 友達と待ち合わせ
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次の日の朝、フェイトたちは一度服を着替えたいと言って、地球で拠点にしているマンションに帰ると言い出した。

 

「昨日は本当にお世話になりました。初対面の私たちにいろいろしてくださって」

「何、気にすることはない。また気が向いたらいつでも来なさい。歓迎するから」

「はい、ありがとうございます!」

 

 そうお礼をしたフェイトはこちらに向き直った。

 

「神那もありがとう。私と友達になってくれて」

「ううん、こっちこそ。でもジュエルシードを探すばかりじゃなくて、普通に遊ぶこともしよう!まあ、しばらくは難しいかもしれないけど・・・」

「うん!絶対、約束。私も楽しみにしてるから」

 

 そうして僕たちは指切りをした後、またね、と言って別れた。ちょっとさびしいけどまた会えるんだ。

 

「さあ、神那も学校に行く準備をしなさい」

「は〜い。あ、母さんはもう出かけたの?」

「ああ、そうだ。朝一で行くと昨日寝る前に言っていたからな」

「了解。二、三日だけど二人きりで頑張ろうね!」

「ああ」

 

 ひとまずは今日のお弁当を作らなきゃね〜。僕は急いで今日の二人分のお弁当を作り終えて、学校へ向かった。

 

―――朝のホームルーム前の教室―――

 

 なのはちゃんたちとバスに乗ったところで一緒になり、そのまま登校して来て教室に入ったら、いつものごとく裕樹が声をかけてきた。今日もか・・・懲りないね〜君も。

 

「げ、アンタはまた性懲りも「いよぅ神那今日の放課後少しいいか?」な・・・く・・・あれ?」

「ん?そうだね。なのはちゃんたちと一緒に帰る約束をしてるから、一度家に帰ってからどこかで待ち合わせでいい?」

「おう、それでいいぜ。場所は・・・そうだな、臨海公園にしよう。言っておくが、俺にそっちの趣味はないからな?そこで引いてる三人」

 

 いや、普通あの公園で待ち合わせと言われたら引くよ?まあ、もしそっちの趣味で呼ばれるんだったら、今から無視するけどね。しかし、裕樹がアリサに話しかけないなんて・・・。その用事のほうが大事なのかな?

 

「それならそこでいいよ。帰ったらすぐ行くから」

「あー、少しゆっくりでいいぞ。俺んちからだと少し遠回りになるし」

「ん、了解」

 

 裕樹はじゃあな、と言って席に着いた。裕樹の用事ってなんだろう?まあ、それは放課後に分かるか。

 

「どうしたのアリサちゃん?裕樹君が気になるの?」

「バ・・・バカ言わないで!なんで私があいつのこと気にかけなくちゃいけないのよ!」

「ふふ、顔真っ赤だよアリサちゃん♪」

「うぅ・・・後で覚えてなさいよすずか・・・。でもなんで物足りないって思ったのかしら?」

 

 そうアリサが言ったところでチャイムが鳴ったので僕らは急いで席に着いた。むむむ、今のアリサの反応を見るとなんか脈ありっぽい感じじゃない?だからといってそれを裕樹には伝えないけどね!だって、人の恋愛に首をつっこめるほど僕は恋をしてないと言うよりしたことないしね。・・・自分で言ってむなしくなってきたよorz。

 

―――時間は流れて放課後―――

 

「それじゃ私たちはこっちの近道を通って帰るわ。・・・裕樹に何かされそうになったら大声を上げるのよ?」

「それ女の子がすることだよね!?」

「ん〜、メガネをはずせば女の子に見えなくもないんじゃないかな?」

 

 なんですと!?女の子に見えるかもしれない容姿なんだ僕って・・・。地味に落ち込みそうだよ・・・。

 

「にゃはは、大丈夫だよ。私たちはちゃんと男の子に見えてるから」

「むしろそれが普通なんだよ、なのはちゃん!?」

「ハイハイ、つっこみはいいからさっさと行かないと、遅くなるわよ?」

「おおっと、そうだった。それじゃ三人ともまた明日ね〜、ばいば〜い。」

『バイバ〜イ』

 

 そしてなのはちゃんたちは、近道と言っていた公園を通って帰っていった。・・・ていうか、ここじゃないか?臨海公園て・・・。まあいいや、急いで帰って戻ってこなくちゃ。

 

[・・・助けて!・・・]

「!?」

<<神那今のは・・・>>

「不特定多数に対する念話だね・・・」

 

 この地球にまだ魔導師がいるのか?でも・・・。

 

「今の僕にとって大事なのはジュエルシード関連と、今日約束してる裕樹の用事だ」

<<・・・放っておくのですか?>>

「助けてってことは何かの事件の可能性がある。父さんも言ってた。一つのことを成し遂げられないのにいくつもやろうとするのは馬鹿のすることだってね」

<<なるほど。ジュエルシードの件が片付いていないから今は助けに行かないというわけですね>>

「そゆこと。さ、急ごう」

 

 人間やれることには限界がある。やりたいことが複数あるなら、それをこなせるだけの力をつけないと。けれど今の僕にはそこまで自惚れるほどの力はない。だから今回は友達の約束を優先した。そしてその友達がフェイトであり、裕樹だ。裕樹はともかくとして、フェイトは一人にしたら駄目な気がするからなおさらだ。裕樹の用事が終わったらすぐに向かわなくちゃ。

 

裕樹side

 

 ふ〜む、さっきの念話はユーノだな・・・。てことは今日の夜なのはは出会うわけだ、魔法と。

 

「は〜、俺はどっちに付こうかね・・・」

<<?ああ、なのはかフェイトのどちらかということか。マスターの好きなほうでいいじゃないか。もしくはお互いの仲を取り持つか?>>

「仲を取り持つようなことはしない。できるだけ原作に忠実に行きたいからな」

<<そうか、マスターがそういうなら私は何も言わんさ。ただ、両方を手伝っていて、ある日ダブルブッキングするのを見たかっただけだからな>>

「ほんとお前は俺をいじろうとするの好きだよな!?しかもなんか人間っぽい考えだしね!」

 

 前も言ったかもしれないが、何でこんなデバイスを俺は持っているんだ?いやまあ、爺ちゃんの趣味の骨董品集めで、収集した中にあったから土下座までしてもらったんだが・・・。まさかこんなやつとは思わなかったよ・・・。

 

<<黄昏てるところ悪いが、神那が来たぞ>>

「おっと、サンキュ」

 

 待ち人来たるか。さてさて、どうやって話そうかね・・・。

 

side out

説明
おはようございました!若干眠たいですが、投稿はしていきますぜぃ〜。え〜、今更ながらに報告を・・・。このお話、時系列が少しずれていることも承知で読んでください・・・。ほんと今更ですね・・・orz
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