ぬこの魔法生活 第4話 
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 ◆ 第4話 NEET → 看板ぬこ ◆

 

 

 どうも、みぃです。

 桜の季節と相成りまして、我らがご主人は小学1年生となりました。

 ご主人は友達をつくれるのだろうか? ぬことしては心配で仕方がなかったり。

 

 まぁ、それはともかくご主人が学校にいっている間は自動的にひとりになってしまうわけで……

 妙に寂しい毎日を過ごしているぬこです。このまま寝て過ごしてもいいのだが芸がない上に、さすがに飽きた。

 とすればやることはただひとつ。そうだ、散歩に出よう。

 

 

 というわけで、開いてる窓から飛び出して外にやってきたぬこです。

 まったく、いくら塀で囲まれているとはいえ無用心ですなぁ。ちゃんと鍵はかけないとだめですよ、ぬことの約束です!

 まぁ、ぬことしては助かったけれども。

 

 さて、散歩と言っても目的がないままぶらつくのもアレなので、お母様たちがいる翠屋に行ってみようと思う。

 別にケーキがもらえるかも、なんて考えてないんだからね!

 

 

 ところで、翠屋ってどうやっていけばいいのかしらん?

 

 

 

 

 

 

 

 

 やってきました喫茶翠屋! 見事に迷子になりましたが、何とか辿り着きましたよ……

 もう5分ぐらい見つからなかったら泣いてました。

 ま、このことは黒歴史として封印することにして、翠屋ですがやっぱり繁盛しているようですな。シュークリームおいしそうです。

 

 そんな事を思いながら店の前で物欲しそうにしっぽを振っていたら、いつの間にか女子学生たちに取り囲まれていました。

 うほ、いいハーレム。さすがの猫ぼでー、魅力チートすぐる。

 とかなんとか考えながら撫でくりまわされていたら、お母様に見つかってしまった。

 

 「あら? みぃ君じゃない。ふふ、ずいぶん人気ものねぇ。このまま、うちの看板猫になってもらおうかしら?」

 

 ふっ、俺は高いぜ、桃子さん。

 

 「あらあら、それじゃあ日給シュークリーム一個でどうかしら?」

 

 なんでも申し付けください、お母様!

 

 ………はっ!? 謀ったな、お母様! くそう、僕の純情な感情を弄んだなぁ!?

 話せないのに、意思疎通できてるお母様素敵すぐる。

 駄菓子菓子、もといだがしかし、自分は訓練された一級ぬこ、動かぬ! 媚びる! 働かぬぅ!!

 

 「じゃあ、シュークリーム持ってくるわね?」

 

 

 ……はい。

 

 というわけで、ぬこはNEETから看板ぬこにランクアップした!

 それにしてもこの店はおにゃのこが多いですな。男はほとんどいねぇ、いたとしてもそいつはリア充という名の新人類に違いない。

 ちくしょう、てめぇらできるだけ惨たらしく爆散しろ。

 しかし、いまやそのリア充どもの彼女はぬこをもみくちゃにしてるんだぜ? リア充野郎どもは放置ですね、分かります。

 HA HA HA、ざまぁw

 

 そうやって女の子たちに弄ばれていると、どこからか聞き覚えのある声が……

 

 「にゃー! な、なんでみぃ君がここにいるのっ!?」

 

 おおぅ、ご主人に見つかってしまった。

 そういえば、ぬこのせいかは知らないが最近ご主人がよくにゃーにゃー言うようになった。

 正直、可愛くて仕方ないです。

 

 「あら、なのは、おかえり」

 「あ、うん。ただいまー。じゃなくてっ! 何でみぃ君がここにいるの!?」

 「今日からうちの看板猫になったのよ?」

 

 なんでもないかのようにお母様がご主人に言う。

 そうなのです。招きぬこ効果で客足は途絶える事はありません。主に女の子の。

 

 「むぅ、みぃ君が他の女の人にデレデレしてる」

 

 ……なにそのバカップルのような発言は。ぬこにいったいどんな反応を期待してるのさ。

 みんなに愛されるのは当たり前なのですよ? ぬこだもの。

 へ? 何でそんなイイ顔して近づいてくるの?

 あ、や、やめて、そんなとこ触っちゃ! 声、出ちゃうっ!! 

 

 「ふふ、イイ声で鳴くといいの」

 

 うにゃ〜ん。

 

 

 

 〜少女制裁中〜

 

 

 

 ふぅ、日増しにご主人が黒くなっていってる気がするのは気のせいか?

 まったく誰に似たんだか……微妙に心当たりがある気がするが、お母様がニコニコしてるから気のせいなんだぜ!

 

 そのままご主人もお店の手伝いをすることとなり、ぬこは外で接客業(笑)をしているとなにやら高級そうな車が目の前に。

 なんだ、もしかしてヤのつく自由業の方ですか? 白鞘持った人斬り銀次さんとかそんな人ですか?

 やめてよね、銃弾叩き斬る人に勝てるわけないじゃない。

 

 すると車から出てきたのは……美人さんでした。

 なんだよこの町は、美人率半端ないな。ヤのつく自由業の方(違います)でも美人さんとか……

 

 そして、続いてもう一人車から出てきたんですが、ご主人と同じくらいの年頃のこれまた美少女でした。

 なんとく、おっとりとして優しそうな娘である。それになぜか、とてもなでられたい衝動が身体を駆け巡っているのは何でさ。

 

 「あ、猫さんだ。こんにちは、店員さんなのかな? えらいね〜」

 

 うおっ、なんというなでテク。ご主人の上をいく……だと?

 

 「ふふ、いいこいいこ」

 

 やばい、やばい、やばい。このままじゃ幸せすぎて死ねる。

 なんというかこれが臨死の恍惚【ニアデスハピネス】という奴ですか、病み付きになりそうだよ。

 まずいぞ、このままじゃ、パピヨンマスクを付けて「蝶サイコー!」とか口走ってしまう変態になっちゃう!! 誰か助けてぇーーっ!

 

 

 なでなで

 

 

 あ、別に急がなくてもいいので、ゆっくりでお願いします。

 と思っていたが、そんな気持ちのいい時間は長くは続かず、ぬこを撫でていた手は離れていってしまう。

 

 「ふふ、じゃあまたあとでね?」

 

 そう言って、店内に入っていく少女(神)。何と言うことだ、神はいた! 別にかみまみたとかしてないけど、奇跡体験をしちゃったよ! ありゃりゃぎさん!

 

 そんなおバカな思考がフルスロットルしていると、ご主人がさっきの女の子を連れ立ってやって来た。

 

 「みぃ君、紹介するね。この子は月村すずかちゃん。

 私のクラスメートなんだけど、みぃ君のおかげでさっきお友達になったんだよ!」

 「あはは、よろしくね、みぃ君。それにしても驚いたなぁ、たまたま入ったお店が高町さんのおうちのお店だったなんて」

 「なのはでいいよ、私もすずかちゃんって呼ぶから」

 「うん、なのはちゃん」

 

 なんと言う微笑ましさ。ニヤニヤしてしまうぬこは変態ですか?

 でも、こんな光景が見れるなら変態でもいいよ。そんなことを考えてるぬこを挟んで、二人は楽しく談笑を始めておられます。

 

 「うちにもね、猫さんがいるんだけどみぃ君も負けないくらいにかわいいね」

 「そうなんだ! 見てみたいなぁ」

 「ふふ、じゃあ明日見せてあげるね」

 「え、いいの? じゃあ、お願いするね!」

 

 なんと、すずか嬢も猫を飼っているだと!?

 くぅっ、その猫が羨ましい!!

 

 「それじゃあ、わたしはそろそろ帰らなきゃいけないから」

 「あ、そっか。じゃあ、また明日ね」

 「うん、また明日」

 

 ……あるぇ? ぬこの紹介だったよね? なぜか終始空気だった気がするんだが。

 まぁ、ともかくご主人にもお友達ができたことだしめでたしめでたしって事で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 勝手に外に出たせいで本日もお風呂になりました。 

 

 

 

 

説明
空白期1

ちょっと、にじファンの頃とタイトル変更。
タイトルを小説内にも載せてみました。どちらがいいか、ご意見を頂きたいです。

※ タイトル入れ忘れたんで、修正
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コメント
>ふれあこさん、森羅さん ご意見ありがとうございます。では、暫定でこの状態で行きたいと思います。(pluet)
自分もこの方がいいと思います。参考にさせてもらうことにします。(森羅)
小説内にタイトルは分かりやすくて個人的に好きです。(れふあこ。)
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