魔法少女イレギュラーなのは〜5〜 永次「まあ、良かッたと言うか」
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「……ほー、こうやッて見ると綺麗だな……」

 

俺こと十夜永次は、立ち上る桜色の閃光を眺めていた。

 

そう、今俺は少し離れて原作を傍観してる。

 

「神楽が介入してくれてたか……ま、大した問題も無さそうで何よりだな」

 

頭痛に耐えながら来てみると、美樹さやかにそッくりな彼女は、さッきまで高町なのはを守ろうと剣を振るッていた。……動きはあまり良いとは言い切れないかもしれないが。

 

……つッても、聞こえてきた会話を聞いてると……どうも、原作を知ッていて介入している訳では無い可能性が高めのようだ。

ま、知らなくたッてあの助けを求める声は聞こえるしな。

 

……あ、攻撃がなのはの方を襲う。

 

『Protection』

 

が、レイジングハートの補助もあッて、魔法障壁に守られる。

……改めて見るとほンと凄いななのはの魔力。ちョッと離れたここでもピリピリ感じる。

 

「なのはちゃん!とりあえず、こいつを何とかしよう!」

 

「う、うん!」

 

というわけで、魔法少女コンビの戦い、見せて貰いますか。

 

神楽が前線で剣を振るい、なのはが後ろから魔法弾で援護……ッてもう簡単な魔法操作出来てンの!?いくらなンでも適応力高過ぎないか!?

 

……いや、才能の塊なんて言われてるなのはの事だ、いけないことは無いのだろう。何せ、未来のエース・オブ・エースですし?

いや、ひがンでませンよ?俺が頭痛に苦しンでやッと手に入れている破壊力を簡単に手にしていて良いなァ、なンて思ッてませンよ?

 

にしても、ほンと良いコンビだ……神楽の攻撃を、後ろからなのはが上手いこと援護している。

 

原作で見ることは叶わなかッたが……鹿目まどかと美樹さやかのコンビも、こんな感じだッたのかもしれない。

 

『Fly fin』

 

「わ、わぷっ」

 

攻撃がまたなのはに届こうとした瞬間、レイジングハートの補助により、なのはが宙に浮かんだ。ッていうか今の悲鳴は何だなのは。可愛すぎて困るンだが。

 

「飛んだ!?ね、ブルー、あたしも飛べるの!?」

 

『あの様に、完全に飛ぶ、とまではいきませんが……試しますか?』

 

「うん!」

 

お、今度は神楽か。どうするンだ?

敵の攻撃をあえてジャンプでかわし。

 

『Aerial base』

 

空中に、程良い大きさの足場が形成された。

 

「……なるほどねー……これ、何個でも作れるの?」

 

『時間は短いですが、残り魔力に問題なければ、複数生成も可能です』

 

ふーむ……後のスバルのウイングロードの劣化版、てとこかな。で、ウイングロード程デカくないし持続時間も短いけど、その分魔力消費も抑えられて、複数生成可能、と。

 

「それじゃあ……!」

 

神楽が力強く足場を蹴ッた。

見事に敵の頭上を飛び越え、さらにその先に足場を形成。

 

「でやああああ!」

 

それを蹴ッた勢いで敵に突進し、剣を敵に叩きつける。

 

「ぐぎゃあああぁぁぁ!」

 

お見事。

大ダメージを食らッた敵が痛みで絶叫する。

 

「美貴ちゃん、離れて!レイジングハート!」

 

『Yes、master』

 

そこへなのはの砲撃!

ぐお、こうやッて見るとド迫力だなオイ!

小学生が撃ッて良いもンじャないよこれ!

 

凄い轟音と共に、桜色の光が辺りを染める。

 

 

 

……うン、流石に勝ッたでしョこれ。

大した原作の崩壊も無かッたし……そろそろ帰りますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。

 

なのはの席、つまり俺の隣には人が集まッていた。

 

まあ、理由は明白。

 

「わー、可愛いー!」

 

うン、フェレットモードのユーノである。

 

「可愛いでやんすなー。お手するのか?ほい、お手ー」

 

「いや、流石にやらないでしょ……ってしたー!?」

 

いやー、もう大賑わいだ。

俺は寝たいのに、コレじャ寝るに寝れない。

 

「っていうか、あんた動物とか好きだったんだ。意外だわ」

 

「そうか?だけど大丈夫ですぜアリサちゃん!俺はお前が大好きでやんすから!」

 

「聞いてないわよ!っつかそのサムズアップうっとうしいわ!」

 

「ふぎゃあっ!?」

 

……あー、まためンどくさい事やッてンなァ。

 

更下が誰かに愛(笑)を語ッてはアリサや神楽にぶッ飛ばされる、最早お決まりになッた光景。

何とも酷いお決まりもあッたもンだ……まァ、別に構わねェけど。

 

ちなみに、こいつは月曜日と金曜日を結構な確率で休む。本人曰く「家の用事」らしいが……さてはて、実際はどうなンだか。

 

と、そンな事より問題は……。

 

 

 

 

 

「よう更下、貴様俺のアリサを好きと言うとは良い度胸だな。アリサもすずかもなのはも俺のだ、貴様には誰1人譲らん」

 

「ほほう……上等。ならば戦争だっ!」

 

 

 

 

 

……また始まッちまッたよ……。

 

ノビていた更下の首根ッこを掴み、それから喧嘩を始めた超イケメン。

 

名前は、((輝宮|てるみや)) ((甲|かぶと))。

……うん、この名前にも色々俺は違和感を感じざるを得ない。が!キリもないので何とかスルー。

 

黒髪は当然気にしなかッたよ。

だけどよく見りャオッドアイ!

まさかの右が金、左が銀のオッドアイ!

転生者ですよッて教えてるよォなもンじャねェか!

 

そして、露骨に原作3人組に絡ンでいる辺り本当に狙ッているとしか思えない。

そしてめンどくさい事に、こいつは嫉妬深いのだ。

 

だから。

 

更下が3人組の誰かを口説く。

輝宮がつッかかる。

喧嘩勃発。

アリサなどにより喧嘩両成敗。

というパターンになッている。

 

……何コレ超めンどくさい。

しかも3人組はとッくにこいつを胡散臭い、もしくは苦手か、それ以上いッてるんだろうけど……こいつは気付いてないのかしつこいのか、止める気配を見せない。タチ悪いね。

 

……にしても原作もうだいぶ崩壊し始めてンなァ……。当初介入を考えてた俺が言うのもなンだが、大丈夫かこれ?

 

……まァ、何とかなるか。

説明
これは、転生者たちがリリカルなのはの世界で転生生活を頑張るお話。
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コメント
デバイスを起動ってのはつまり演算を使うときなんで、オメガをセットアップすると自動的に演算が起動する使用なんです。だからいつもは、オメガを待機させて普通の生活してるわけですね。ちなみに、待機モード中でも、永次本人の意思でオンオフは切り替えられます。……まあ、めちゃしんどいですが。(ドラゴマキナ)
あ…ナルシス野郎居た…まあ、こいつは放っておくとして頭痛ってデバイス展開している間ずっとなの?これって能力さえ使わなければ別段頭痛って起きないんじゃないの?もしかして能力のスイッチのオンオフが出来ないっていう悲しい能力なのか?(神薙)
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