魔法少女リリカルなのは 第97管理外世界に生きる特殊部隊の男 プロローグ〜出会い〜 |
「……ここ(海鳴市)に来るのも久しぶりだな」
黒いコートに黒いシャツとジーンズ、サングラスに黒い短髪。
上から下までを黒に包んだ青年は、久しく訪れた町並みを眺めながらそう呟いた。
仕事柄、世界中のさまざまな地を転々とする彼が今回海鳴に来たのは、
何度か仕事をともにした人に会うためであった。
「まさか、あの士郎さんが入院することになるなんてな…」
その人とは高町士郎。御神流という剣術の使い手であり、
ボディーガード他荒事仕事をこなし、彼にとっては先輩のような存在だ。
その士郎が仕事で重傷を負い意識不明であると聞き、
お見舞いと高町家の様子を見るために、
高町家つながりで数回訪れたことがある海鳴に来たのだ。
道のりの都合上病院、喫茶<翠屋>、高町宅の順に回って様子を見た感想は暗いの一言だった。
病室で包帯に巻かれ、未だ意識不明の状態で眠っている高町士郎。声をかけてみるが反応は皆無。
父、士郎を心配そうに見つめながら、その傍らに置いてあるいすに座る長女、美由希。
数回の出会いであったが彼のことを覚えており挨拶をする気力はあったがそれだけだった。
学生服を着ていたことから、学校帰りに直接来たのだと当たりをつけて、
ならば長男の恭也も来れるのではと聞いたところ、
士郎がこうなってからは、普段は家族が経営している喫茶<翠屋>の手伝いをしているか
山に篭って修行鍛錬に明け暮れており、今日は後者である可能性のほうが高いとのこと。
自分ならば探せば見つかるだろうが、時間がかかるので恭也に会うのは諦めることに。
次に翠屋を訪れて、そこでチーフとして働く母であり妻の桃子の様子を見る。
こちらも挨拶こそ返してくれたのだが、それ以外の時はすべて客向けの対応。
しばらく様子を見ていたが、まるで何かから目を背けているような、
仕事に没頭して何かから目を背けようとするような仕事ぶりだった。
その”何か”がなんであるかは言うまでもない。
店から出る前に次女のなのはに会いに行くことを告げてから、高町宅を訪れた。
だが、そこに人の、時間的にいるはずの気配が感じられなかった。
なのはの年齢からすれば何処かに遊びに行っているなどが考えられるが、
他の家族の様子から不安を覚えて暫く近所周辺を探してみることにした。
周辺を探すこと十数分、近所の公園に彼女はいた。
周りに誰もおらず、ただ一人うつむきながらブランコに座っていた。
幼い少女をこんな風にしている高町家の者たちに軽く怒りを覚えるが、
今は目の前の少女のことが先だと頭を切り替え声をかけることに。
「こんなところに一人でどうしたんだい?なのはちゃん」
自分の名前を呼ぶ声に彼女、なのはちゃんは顔を上げてこちらを見た。
その表情に驚愕と更なる怒りを覚えた。
無表情にも近い寂しさや悲しみをはらんだ表情に、
何よりもひどいのは光を失いつつある瞳だった。
「………お兄さん、だれ?」
それでも、なのはちゃんは反応してくれた。
失われつつも未だ残る瞳の光を見せてくれた。
ならば、それに応えなければならない。
まだ幼い、目の前の少女の瞳から光を失わせてはいけない。
そう決意して、笑顔を見せながら言った。
「僕にとっては久しぶりになるけど…
なのはちゃんからすればはじめまして、になっちゃうのかな?
僕の名前は 宿木 翼。君のお父さん、士郎さんの友達だよ」
<あとがき>
ど〜も〜。ショタ一刀シリーズでお馴染み(だった)MiTIどぅうぇっす!
この度、長く続いていた他サイトにて投稿・執筆して行こうとした本作ですが…
案が浮かび、文章にし、やっと完成しさぁ投稿!
二次作品なだけあってアクセス数がオリ小説とは比べ物にならない!
こ〜れは執筆意欲がわいてくるぞ〜!!
……と思ったら、投稿したその日の午後にまた見てみたらサイト閉鎖の一報………
これはあれか?掛け持ちという名の浮気(?)をしたことへの罰が当たったのか!?
なんて思いが浮かんでしまった…
まぁ、サイト閉鎖は避けられない。でも…せっかく書き始めた本作品、
どうしよう?どうしよう…?DOUSHIYOU……?
…いや、自分にはTinamiが!小説を書くきっかけとなったTinamiがある!
という思いで引っ越してきました。
今後とも読んでいただけたら幸いです。
ショタ一刀シリーズに関しては…なんとかがんばって行こうとは一応思ってます…
いゃ、ゲームを買い直す金もやり直す時間もないから正直しんどいものがありまして…
とりあえずちょびちょびとがんばって行きます。
説明 | ||
第97管理外世界<地球>にて、とある特殊部隊に所属する男がいた。 その男は、幼い時自身の中に、他人にはない特殊な力があることに気づいた。 以後、その力と向き合い、研鑽を重ねて生きてきた。 とある特殊部隊に所属してからもそれは続き、その力を駆使して様々な任務に赴いてきた。 ある時、かつてともに仕事をした男性の入院の知らせを聞きつけ、男性の元を訪れた。 そして男は出会う。 自分と同じ力を持つ少女に… |
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