IS-D インフィニット・ストラトス-デジタライズ |
第4話
Side 太一
クラス代表決定戦を行うことになった翌日にあったことは
・朝のHRで各クラスに俺達が生徒会役員になったことが伝わる
→1組以外の男子が暴走し、織斑先生に鎮圧される
てなことがあった…
というか3組だから結構距離があるはずなのに1組までバチコーンという音が聞こえたのだが…死んでないよな?
それと代表決定戦だが、アリーナの時間の確保が月曜の放課後のみになったため、3on3のチーム戦に決まった
…あいつらに不利すぎるんじゃないか?俺達3人は組んで戦ったことはあるけど、あいつらは初見じゃないか…まぁボーデヴィッヒは軍人だからこういう時の連携の重要性は理解している…と思っていたのに…
「だから、どうして私の言うことがきけませんの!!」
「それはこっちのセリフよ!!」
「お前たちなどいらない、私だけで十分だ」
と、決まって授業の合間毎に喧嘩している…よく飽きないな…
一方の俺達はできるだけ相手のISについて情報収集して、対戦相手である彼女達の性格をつかむことにした
敵を知り己を知れば百戦危うからずというからな…俺達は自分のことを知っているから知るのは相手のことだけでほぼ十分…無論、万が一もあるからそれに加えて作戦も立てている…
そんな感じで1週間が過ぎ、ついに対決の日がやってきた
さて、きたな…
代表選ということで各チームの様子を見たりするために先生達がそれぞれついている。俺達のチームは山田先生、相手には織斑先生だ
後、近くで見たいのか箒、簪、シャルロットはこっちのピットにいる…山田先生への解説も兼ねていのだろうか?
「時間ですので、ピットからアリーナに出てください」
「了解です。行くぞ、ウォーレイ!!」
「来い、ゼロ!!」
「行くぜ、相棒!!」
俺はウォーグレイモンXの腿、二の腕、顔が露出してヘッドセットとして前頭部と側頭部にホーンが付いた姿に
一夏はエアロブイドラモンのフルスキンに近いタイプ。出ているのは顔ぐらいで、右手に攻撃用の銃−Vバスターを持っている
弾も一夏同様フルスキンに近いタイプ。ライズグレイモンのため左腕に初期装備(プリセット)でリボルバーカノンを装備し、さらにこれは左右で持ち替えが可能な代物であり、右腕は鋭利な爪がある
ここでタイプを言うと俺は近接型、一夏は中距離、弾は遠距離と見事に分かれている
まぁ、それは向こうも同じだが…
連携が取れると取れないでチーム戦の強さはものすごく変る。こちらは連携の動きについてもISを使って実際に確認もしたし、誰が誰を相手取るかもほぼ決まっている
そんなことを考えていると
「太一、もう2人とも行っちゃったよ」
「あ、そう。んじゃ、俺も行くか。な、ウォーレイ」
『ああ、あの思いあがり達をぶっ飛ばしてやろう!!』
「才羽太一、ウォーレイ、行くぜ!!」
アリーナへと飛翔するウォーレイをまとった俺…やっぱり、空をとぶのは気持ちがいい
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「おせーぞ」
「悪い」
すでに俺以外の5人が揃っていた
「あら、怖くなって逃げ出したのかと思いましたわ」
「あんた弱そうだもんね〜」
「2人とも、日本にはこういう物言いがある」
「弱い犬ほどよく吠える」
俺がそういったその瞬間
『それでは、試合…開始!!』
試合が始まった
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Side 簪
試合が始まると同時に太一にオルコットさんのIS、ブルー・ティアーズの装備・スターライトmkVからビームが放たれ、凰さんのIS、甲龍(シェンロン)の装備・双天牙月が連結状態で投擲されるも、太一は慌てずにうしろに下がる
太一に当たると誰もが思った瞬間、太一が右腕を突き出すとビームは反れて、当たった双天牙月は2つに分かれて太一が両方共キャッチして両手に持つ
「なっ!!」
「ちょ、人の武器を取らないでよ!!」
「なら返す…ぜ!!」
そう言うと太一は持っていた双天牙月の刃を凰さんに向けて投げ返す
「ちょ!!」
でもそれは凰さんには当たらなかった…
「アレ?外したのですか?」
「いいえ、違います」
「狙いは凰さん本人ではなく、別のものですよ」
「えっ?」
「見ていれば、わかります」
太一は『戦い』における頭の良さは常軌を逸しているといってもいい…なにせ初見でも何が苦手で何が得意かをほぼ見抜くから…そこから戦術的に最良の戦闘を仕掛けてくるうえ、搦手も非情に多いし、相手の武器や力を利用するカウンター系も使う
さっきのオルコットさんの攻撃を逸らしたのもそういった技術だ
つまり、戦いで太一に勝つには『冷静に思考する間を与えないこと』
挑発もいい手ではあるんだけど、中途半端だと冷静に考えながら強力無比で正確な攻撃をしてくるから…はっきり言って厄介極まりない
だから、複数で挑発しながら落とす気が見えない攻撃をし続ければ、オルコットさん達は太一を落とせるけど、そうするには協力しあうという心が必要不可欠
だから、太一も挑発に乗って2人を1人で相手取るなんて本来なら無謀にも等しいことをしているんだろう…
「でも、もう弾が凰さんの相手をするだろうから…」
「太一対オルコット、弾対凰、一夏対ボーデヴィッヒか…」
「太一は防御力も機動力も高いから狙撃型との相性はいいし、弾は遠距離型だけど近距離に入られても対策は用意してあるだろうし、一夏も速いから距離をとったら即座に縮められて、縮めようとしたら離される」
「もう勝てる可能性はごくわずか。太一たちの作戦勝ち」
「作戦!?」
「チームで戦うのですから、当然のことでは?」
「え、ええ、そうですけど…」
「付き合いは短くても2年以上だから…だいたいのことはわかりますからね」
「一番厄介なのは一夏と箒のコンビだけどね…幼馴染だから本当にスキがないもん」
「そうなんですか…」
「試合が動くぞ」
「「「!!」」」
箒の一言で皆がアリーナの様子を写しているモニターに向き直る
そこでに、相手の攻撃を避けてしかいない3人がいた
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Side 一夏
試合が始まって約10分、最初の一撃は太一が遅れてきてそれを鈴とオルコットが挑発、それに太一がわざ(・・)と(・)ノッて攻撃をいなして1対1に持ち込むという作戦だったんだけど…
いなした後、鈴のISの武器使って反撃して非固定(アンロック)浮遊(・)部位(ユニット)の装甲を大きくえぐりやがった…
見たときは驚いたが作戦に支障はない…というより弾が距離を取りやすくなったからむしろ僥倖というべきだろう
操縦している訳じゃないから良くは分からないが、非固定(アンロック)浮遊(・)部位(ユニット)は確か『龍咆』という名前の衝撃砲で、何(・)も(・)見えない(・・・・)の(・)が(・)特徴(・・)な武器だが…打ち出す箇所が一定である以上、そこと鈴の視線さえ注意していれば避けるのはたやすい
加えて鈴は戦うことになると太一同様冴えるタイプだが、自分1人でどうにかしようとするタイプなため、ある程度行動が予測できるから対処しやすい…実際、弾は攻撃をかわし続けていて、未だに被弾なし
太一の方は…ぶっちゃけひどい…
オルコットの特殊武器であるBT兵器を棒立ちで躱している…しかも途中途中であくびのおまけ付き…オルコットの顔は怒りで真っ赤っ赤…
そして…
俺もボーデヴィッヒの攻撃をかわし続けているが…実は一番際どかったりする…多分姉さんの癖から読んでるんだろうな…だけど、一発も当たっていないのは、俺の速度の緩急についてこれていない証拠だ…よし、そろそろ…
「い〜ちか〜」
「なんだよ!!」
「もう飽きたから倒していい?」
「お前もうちょっと歯に衣着せろよ!!」
「…否定しないんだな」
こんな馬鹿な会話も躱しながらしている…ってちょっと待て!!
「おい!!そういうことはプライベート・チャンネルで話すって決めたじゃないか!!」
「あ」
「おいぃぃぃぃ!!」
太一は時々思いもよらないボケをかます…このタイミングだと挑発ともとられ…あ、攻撃やんでる…ってことは!!
見ると鈴、オルコットは怒りが頂点に達したのか肩を震わせ、ボーデヴィッヒももはや言葉で表現できない顔になってる
「だーもう!!作戦開始!!」
「いよっしゃァァァァ!!!」
「行くぜ!!」
太一がオルコットに、弾が鈴に向かい、俺もボーデヴィッヒに攻撃をはじめる
「Vアロー!!」
手に持ったVバスターから空気を圧縮してできた矢を放つ
それをA(アクティブ)・(・)I(イナーシャル)・(・)C(キャンセラー)で防ごうとするが、たとえ一箇所止めたとしてもその部分から先が追撃するように切り離されて飛んでいく
「空気を切る事ができるのは剣術の達人でもその道を極めたやつぐらい!!お前のそんなチャチな結界じゃ俺達の矢は止められない!!」
『そう!!僕達を舐めてもらっては困る!!』
俺とゼロの心を合わせる…
「行くぞ!ボーデヴィッヒ!!」
その瞬間、俺達は加速する。そしてそれはボーデヴィッヒは−ISのハイパーセンサーがあるとはいえ−認識した時にはその場にはいない
それで超高速で近づきボーデヴィッヒの側面に現れ
「『マグナムクラッシュ!!』」
右拳を打ち込む。これの威力は見た目以上に高く、軍人であるボーデヴィッヒでもその衝撃には顔をしかめ、体制を崩している
「『終わりだ!!』」
俺達はそのままボーデヴィッヒの両腕を掴んで密着する…ボーデヴィッヒも離そうとあがいているが俺達のパワーのほうが上、しかもA・I・Cを発動しようにも俺達が掴んでいる腕からかなり強い痛みを感じているのか使えそうにない…
「『くらえ!!Vウイングブレード!!』」
光り輝く羽から打たれたエネルギー刃がボーデヴィッヒに直撃し、地面に叩き落される
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Side 弾
鈴のISは最初の太一の反撃で特徴的な武装がほぼお釈迦になっているから、俺は距離を一定に保ちながら虚実を混ぜた射撃で鈴のISのエネルギーを削っていく
「あ〜もう!!鬱陶しい!!」
「鬱陶しくて結構。勝てば官軍ってな」
「ムキー!!」
「三つ子の魂百までって言うけど、本当にそのとおりだな」
「キーッ!!これでも喰らいなさい!!」
非固定浮遊部位の前方がスライドして衝撃砲の砲門が現れる
「おい、待て、鈴!!」
「今更遅」
―――ズガァァァン!!
衝撃砲が爆散する…そりゃ太一の反撃で砲門近くの装甲がえぐられてたんだ…ああなるわな
「さて、止めと行くか、相棒」
『おう!』
「『ライジング・デストロイヤー!!』」
胸と後背部の飛行ユニットにあるレンズから光が溢れ、鈴のIS、甲龍を撃墜した
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Side 太一
オルコットの攻撃パターンはすでにわかっているから、俺は攻撃してきた瞬間に素早く動いて攻撃してこない誘導兵器を破壊していった
「くっ!!」
「むだだ、もう見切った」
そもそも俺に死角はないといってもいいだろう。趣味がハングライダーなどで空をとぶことだから空中にいて視線を変えずに下を見る…自分も含めて上空から見る目『龍(ドラゴン)の(・)目(アイ)』があるから、後方も空中の自分の下も簡単に見ることができる
「死角というのは正面を見ている人間にのみ存在する」
「何を当たり前のことを!!」
「そして俺は左目に眼帯をしているから他のやつと違って左側も死角にあたる」
「だから、どうしてそんな当然のことを言って!!」
「なら、ソレを克服しようとするのが、人間だ」
「だから何を…!!」
「気がついたようだな、そう、俺は死角にいる人や物の気配を感じ取れるし、自分を中心に直径1km位ならあらゆる視点から見ることが出来る」
これはデジタルワールドの時だけじゃなく、中学の時も役に立った
「つまり、右目しか見えないがすべてが見える、これは俺の固有技能だ」
「でも」
「そして今、俺はISを操縦している。ISにはハイパーセンサーがついている…どういうことかわかるか?」
「それは…まさか!!」
「そう、その2つを組み合わせれば俺に死角からの攻撃は一切通用しない」
これのお陰で危ないこともなかったしな…それと今までの会話の最中は俺は再び攻撃を避けることに専念していた…攻撃しながらだと聞こえないこともあるだろうし
「さて、終わりにしようか!!」
背中のバーニアで加速して一気呵成に突っ込んでいく
「かかりましたわね!!ブルー・ティアーズは6機ありましてよ!!」
オルコットのISのサイドスカートからミサイルが放たれるが…
「甘ぇし温ぃ!!」
そのミサイルを2つとも切り裂き、俺のうしろで爆発する。その爆風も加速のエネルギーとしてつかい
「行くぞウォーレイ!!」
『おう!!』
「『ブレイブトルネード!!』」
超高速回転してオルコットに突撃し、防御毎地面にたたき落とした
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Side 一夏
俺達は落とした3人を上空から包囲するように周囲を旋回しながらすでにいつでも攻撃できるように構えている
「俺達の…勝ちだな」
勝利宣言…その瞬間、ボーデヴィッヒのいる辺りから強烈な紫電が起き、その上空に特殊な時空反応が起きる
「これは…」
「おい…なんだあのシステムは!!」
「チッ!ボーデヴィッヒは俺が何とかする!!」
「分かった、俺は鈴とオルコットをピットの方に逃がす」
「おい、俺1人であっこから出てくるの倒せってか?」
「「たのんだ」」
「ったく、しょうがねえな」
そうして俺達は、新しい自分の敵と向かい合った
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代表決定戦当日 前、後編の2本立てです まずは前半 詳しルールは次回の更新に |
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デジモンが絡めば、大概チートになるよ・・・(aeon) チート?(竜羽) |
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