IS<インフィニット・ストラトス>with LN<リリカルなのは>第十二話
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第十二話 侵入者は謎のIS

 

「何で魔力の反応が..........?」

今、俺と鈴の眼前には謎のIS、見た目はゴツく『全身装甲』<<フルスキン>>で、人が乗っている気配もない。

そして、この謎のISから何故か魔力の反応がする。

人が乗っていて、中に魔導師が乗っているのならまだ分かる。

しかし人が乗っていないのに魔力の反応があるなんておかしくないか?

[(マスター、不味いです。ここには魔法関係者じゃない人が大勢います。魔法の使用はできるだけ避けた方がいいと思います)]

右手の人差し指に着けているスノウからそう提案される。

「(だな、でもまずは..........)」

俺は『雪片弐型』を構え謎のISに突撃する。

 

ガキィィィン!!

 

俺の『雪片弐型』と謎のISの巨大な腕が衝突する。

謎のISは俺の斬撃の衝撃に耐えられるくらいの力はあると言うことが分かった。

(この腕..........魔力でコーティングされてるな..........)

厄介だな。

そう思ってしまう俺。

(魔力でコーティングされてるってことは、鈴とかじゃまずダメージを与えられないな)

魔力コーティングされたもの、しかもISの装甲もついている。

普通にISの代表候補生程度じゃまず無理だ。

普通の魔導師でも微妙だ。

(でも、俺はただの魔導師じゃあないんだよ!)

俺は『雪片弐型』で謎のIS(以下ゴーレム)を押し飛ばし、その隙を狙って魔力を込めた蹴りをゴーレムに入れた。

 

ドガァァン!

 

ゴーレムはアリーナの壁に衝突する。

俺はその間に鈴の方を向く。

「鈴!お前は早く避難しろ!」

「避難って、あんたはどうするのよ!」

「どうするって、アイツを倒すに決まってるだろ」

「倒すって無茶よ!あんたも逃げなさいよ!それだったらあたしだって加勢して_________」

 

「鈴」

 

俺は静かにそう言った。

「いいから、逃げろ」

俺は鈴を見据えて言った。

自分でも分かった。

今の自分はかなり冷たい声で言っているのが。

「で、でも..........!」

鈴は俺の今の雰囲気をちょっと怖がっているのか声が震えていた。

「大丈夫だ、鈴。心配するな」

俺は鈴の頭に手をおいた。

「絶対負けないからさ」

俺は鈴に笑いかけるように言った。

「..........うん」

鈴は納得したのか首を縦に振った。

俺は納得してくれたことに安心した。

魔法を説明するにはいかなからな。

しかし安心したのもつかの間、

「鈴!危ない!」

ゴーレムの胸中央が開きそこが光り出す。

そして

 

 

ドゴオォォォォォォォォン!!!

 

 

緑色の巨大な光がビーム状になって襲ってくる。

しかし俺は寸でで鈴を抱き抱えるようにしてビームを回避する。

ビームはアリーナのバリアーに衝突し、消滅する。

「あれは..........」

[(マスター、あれは間違いなく収束砲です。しかもかなり高威力、AAランク並みですね)]

AAランクはつまりあのなのはさんのに近い威力を持つ言うことになる。

(不味いな、鈴気絶しちゃってるな)

鈴は気絶してISの展開も解除されISスーツだけになっていた。

「スノウ、アリーナから脱出はできるか?」

俺は普通に声に出して言った。

鈴が気絶したため念話をする必要がなくなったのである。

[はい、アリーナのバリアーが先程の収束砲でかなり弱まっているので破壊すれば可能ですね]

「いや、それはダメだ。破壊した場合後々あいつの

攻撃が来た場合その攻撃がもろに学園に直撃する」

恐らくIS学園の十分の一が消滅する。

そんな被害を出すわけにはいかない。

『織斑君!凰さん!今すぐアリーナから脱出して下さい!先生方がISを持って制圧しにいきます!』

そう通信してきたのは山田先生だった。

「いや、無理です。アリーナの遮断シールドのレベルが上がっていて扉がロックされてます」

恐らくあのISの仕業だろう。

「それにあれを相手するには先生方にはちょっと荷が重いです。だから俺があれを倒します」

『で、でも織斑く________』

山田先生が言い終わる前に通信を切った。

「鈴、悪いけどここで待っててくれ......」

そう言って俺は鈴をISのピットの入り口付近に横たわらせる。

ここのピットの扉もやはり開いていない為、危険なことには変わらない。

「さて、さっさと終わらせるか..........」

俺はゴーレムを見据える。

「覚悟しろよ、でかぶつ」

そう言って俺は『雪片弐型』を持ってゴーレムに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしもし!?織斑君聞いてますか!?」

山田真耶は焦っていた。

あのISの謎のビーム攻撃の威力を見てあのISがかなり危険だと判断したからだ。

「織斑先生!危険です!早く止めにいかないと!」

真耶は千冬にそう言った。

「そうですわ!いくら一夏さんでも一人では危険です!」

それに続いてセシリアも言う。

「本人がそう言うんだ、やらせてもいいだろう」

『織斑先生!』

真耶とセシリアの声がハモった。

「山田先生にセシリアも落ち着いて.......」

そう言ったのは簪だった。

「簪さん!一夏さんが心配ではありませんの!?」

「大丈夫.....一夏は絶対負けない.......」

セシリアの言葉に対し簪はそう言った。

「そうだよ、セッシー。オリムーが負ける訳がないんだよ〜」

本音は簪の横でそれに同意した。

二人の目は絶対に一夏が負けないと言うことを確信している目だった。

「更識と布仏の言うとおりだ。それに織斑の言うとおりあのISを相手するには確かに荷が重すぎる。逆に織斑の足手まといになりかねない」

この千冬の言葉はまさにその通りだった。

強者と強者の戦いに弱者が片方の強者に加勢しても逆に加勢した方の強者が不利になる。

強者と強者の戦いに弱者は邪魔にしかならない。

言い方は悪いがそれが戦いというものだ。

実際あの場で戦えるのはこの場には千冬に簪、本音の三人だけだ。

魔法の戦いを知っているものしか参加することは出来ない。

「くっ、見ていることしか出来ないのですか..........」

セシリアは悔しそうにモニターを見る。

山田先生はその間にも遮断シールドをどうにかしようと頑張っていた。

「(更識、布仏、聞こえているか?)」

『(はい)』

千冬が念話で話しかけてきたのに更識と布仏は返事をする。

「(あのISから魔力の反応があるのは分かるな?)」

「(はい....かなり高い魔力です)」

「(Bランクくらいの魔力かな〜)」

本音はのほほんと言った。

「(どうやらあれは無人機らしい)」

「(無人機って....ありえない.......それなら何で魔力の反応があるの..........)」

簪は驚いていた。

「(それは私にも分からない。しかし、ただ一つ言えるのは_______

 

 

 

 

___________何かが動き出しているという事だ)」

 

 

 

 

 

千冬はモニターを見る。

戦っている弟を。

最愛にしてたった一人の弟を。

その目は家族として心配見ている目と、一人の女として心配している目、両方だった。

 

 

 

 

 

 

「あれ?箒さんは?」

セシリアがそう言って辺りを見回していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「喰らえっ!」

俺は斬撃をゴーレムにくり出した。

 

ガキィィィン!!

 

しかしゴーレムは魔法強化された腕で受け止めた。

「はァァァっ!」

俺は強引にゴーレムを押し飛ばす。

そのまま飛ばされたゴーレムに追い討ちをかけるように『瞬時加速』して近づく。

「ここで使わせてもらうぜ、『零落白夜』!」

持っていた『雪片弐型』の刀身が青白く輝き出す。

『零落白夜』は自身のシールドエネルギーを代償に

相手のバリアーを切り裂きシールドエネルギーに大ダメージを与えることができる能力だ。

バリアー無効化攻撃と言うらしい。

『零落白夜』は俺のある能力がもとになって出来ている。

千冬姉がモンドグロッソで使っていた『雪片』の能力とは違う。

『雪片』の能力はエネルギー吸収加速攻撃と言う。

ようは、自身のシールドエネルギーを代償に相手のバリアーに攻撃したと同時にそのエネルギーを吸収しそのエネルギーを加速するのに使う。

つまり切れば切るほど千冬姉の攻撃速度は速くなる。

そのため速度最高時には音速の十倍以上の速度が出せるらしい。

しかし、この能力にも欠点があり、吸収したエネルギーはISのエネルギーとしてではなく、加速のエネルギーとして使われる為、使えば使うほどシールドエネルギーが減っていく。

ここだけ『零落白夜』に似ている。

「はぁぁぁぁぁ!」

 

ザシュン

 

俺の斬撃がゴーレムの右肩に当り、その腕を肩から切り裂いた。

やはり中には人は乗っていなかった。

そして俺は更に魔力を込めた拳を叩き込む。

 

 

ドガァァァァン!

 

 

ゴーレムは派手に吹き飛んだ。

[(やはりマスターの敵ではありませんね)]

スノウがそう言ってきた。

「いや、油断はしない方がいい」

そう言ってゴーレムの方を見るとゴーレムは立ち上がっていた。

「かなりタフだな。あのIS」

そういう精神は好きだが今の状況としては諦めてほしい。

「ん?あれって..........」

ピットの方を見るとそこには、

 

 

 

「箒?」

 

 

 

箒がいた。

箒は急いで鈴をつれていこうとおんぶの体勢をとっていた。

しかし何故?

 

 

何故、扉が開いている?

 

 

箒が開けたとは思えない。

となると..........

 

 

「あのシスコンか..........」

 

 

俺は何処かで見ているであろううさぎにそう呟いた。

そう思っていたのもつかの間。

ゴーレムの視線が箒と鈴に向かう。

胸中央が緑色に光り出す。

あれは間違いなく収束砲だ。

「不味い!」

俺は『瞬時加速』をして箒達の目の前に庇うようにでる。

「一夏!」

箒は鈴を背負いながら言った。

しかしゴーレムの攻撃は止まらない。

この状況では流石に回避は出来ない。

後ろには箒と鈴がいる。

そして

 

 

 

ドガァァァァン!!

 

 

 

 

無慈悲な光が俺を包んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「セットアップだ」

[イエス、マスター____________

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

____________一夏]

説明
もし、一夏が管理局最強魔導師と呼ばれていたらのifの物語。
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