ToHeart2〜無くならないもの〜第二話 |
今回から掲載の仕方を変えます!!それでは第二話です!!
卒業式も無事?に終わり、俺らは現在クラスに戻った。もちろんささらも一緒にだ、なんでも卒業生退場の際、先生からちゃんと退場命令が出ていたようだ。現在俺は自分の席をささらに渡し俺は横で立っている状態だ。そしてささらが俺の手を握っているのは言うまでも無く、体育館を出た瞬間ずっとこうだ。
「はあ〜終わったな。これでやっと」
「そうね、あらミキ始まりじゃないの?」
ささらは俺の言葉を言ってきた。ちなみにクラスメートは全員俺たちから少し離れていた、決して嫌われているわけではなくこれはたぶん気をつかわれたのだろう、俺も校門で車から降りたささらに抱きついただけでまだキスもしていない。俺の心では非常にしたいのだが、そしてその気持ちを知ってかしらずか先生が着た
「ようし、全員いるな。あ、それと羽佐間はそのままで居ろよ」
「もちろん、もしささらが俺の膝の上でもいいと言うのなら座れますけどね」
俺はそう言うとささらは顔を真っ赤にして
「……バカね、本当にバカ/////」
そんなことをいいながらも俺のズボンを掴んだので内心はしてほしいと言うのがまる分かりだ。
「先生、目にドクなので早く終わらせてください」
一人の生徒からの発言にみんなで爆笑だ。先生も悪乗りし出し
「そうだな、そこのカップルも早くこんなのを終わらせてイチャイチャしたいだろうからな。一年越しの再会だ、まあ今回ぐらいは勘弁してやれ小野寺」
「へ〜い」
そして先生の言葉、それから卒業生のいろんなものを貰う。最後に先生に対するサプライズで色紙を渡して終了。まあ終わりとはいかず
「久寿川さん、一緒に写真取とうよ?」
「え、だけど私は」
「一年だけでも生徒だったんだから。それにここの卒業生でしょ私たちと一緒で、と、言うわけでエンペラー借りているくわよあなたのお姫様」
「一分だけな。それ以上は俺とささらがもたない」
「リア充め!まあいいわ、それじゃあ久寿川さんも並んで並んで。男子もそんな風に入ろうとしない、入ってでも見て見なさいよエンペラーに殲滅されるわよ」
俺は一体どういう風な扱いなのだろうか?生徒にはやさしくしていたはずなのだが、ささらにも完全に私の居ない間になにをしていたの?みたいな顔だし。俺は俺で
「おい、エンペラー一緒に写真とろうぜ。最後なんだしよ、それにお前のおかげで色々この中学も楽しかったしさ」
「あ、ああ」
クラスの連中と一緒に写真を取る。これも一つの思い出でもあるが、問題がここで起きたそれは
「エンペラー、私とも一緒に取ってくださいお願いします」
問題はそう、廊下にいるほかのクラスの生徒だ。しかも下級生までいるようだ、これは不味い、昔のようにささらが嫉妬深いと
「…………」
ああ、不味い完全にご立腹だ。あの顔は勝手にしてくださいって顔だぞ、くそう、なんでこう言う時に先輩は来ないのだ。普通はこう言うのをかさらっていくのが役目だろうに
「今、物凄く酷い事を思われたような気がするな、チミ」
「そうですか?俺にはごく当たり前の感情なんですがね、先輩」
「まーりゃん先輩!」
どこから出ていたのか分からない先輩だが、ささらもすぐに気付いて先輩に抱きついた。うんうん、いい事だ。ささらもこうやって簡単に感情が出せるようになったのはいいことだ、うんうん
「なにを呆けているんだねみきりゃん」
「え?」
「みきりゃんもこの中に入らないでどうするんだね。感動の再会なのだよ」
「俺はすでに済ませていますから“再会の証”は……ですが、そうですね生徒会の一日だけですが復活と言うことで、混ぜてもらいましょうか」
「ふふ、ミキも素直じゃないんだから」
「本当だねさーりゃん。奥さんになりさーりゃんも大変だね」
「ミキは私の事は大切してくれますし、そのことだけは素直ですから別になんともありませんからまーりゃン先輩」
「さーりゃんがアメリカから帰ってきたせいか、発言も大胆になっているよぉ〜みきりゃん、どうしよう、あの恥ずかしがり屋のさーりゃんがぁ〜」
「ああ、もうジタバタしないの先輩。それと先輩、ささらの耳をみると真っ赤ですから変化はしていないかと」
俺はそう注意すると
「もうミキ!言わないで!だけど本当だから、私はそう思っているからねミキ」
「ああ、俺もそうだと思うよ。だから安心していいよ、ってだから先輩、放れて写真をとろうとしない」
「いやぁ〜二人の空気を見ている限り、今にも抱き合いそうなのでね〜、まあいい、それじゃあこのカメラシクヨロね」
「え、前会長!?」
側にいた生徒にカメラを渡して、そしてこちらに突っ込んできてそのまま俺とささらの首を持って抱きつき
「今だ、モブキャラAよシャッターを」
「は、はい!」
完全に先輩の勢いのせいで自分がどれだけ酷い事を言われているのか理解していなかったようだ、彼は。そしてシャッターは押された、俺もささらも卒業証書を持っているし制服もこの学校のだ。だが違うのがセンターを飾っているし。もうなんていうか、ねぇ
「よし、完了だ。そしてみきりゃん、廊下のあれはなんだね!さーりゃんと言うものがありながら他の女の子が居るなんてみきりゃんも結構あれだねぇ〜」
「ふざけているのか?おい」
「う、うわぁぁぁぁエンペラーの光臨だぁぁぁ逃げろぉぉぉぉ!」
そして一目散に逃げていく先輩。ちゃんとカメラは回収しているし、やはり抜け目の無い人だよなあの人は。俺はそう思いながらも廊下の騒いでいる奴らを見る、これじゃあささらとふたりっきりになるのはもうちょい先かな?
「ふふ、私がいない間にミキは随分と人気者になったみたいね」
「さ、ささら?」
「ふん」
怒っていらっしゃったようだ。しょうがないか、ここは強行突破だ。
「ささら」
「ふん」
俺はささらが横を向いているのをチャンスにそのままささらを持ち上げた。前のときよりもやはり少し重かったのはしょうがない、なんせ女子らしくなっているのだからな体つきが、だからって俺はそこまで胸は見ていないぞ
「きゃっ!み、ミキ?」
「退けお前ら!俺はもう帰る、すまないな。今まで俺の我が侭や、そして賭けに加えちまってな。これで生徒会長代行(エンペラー)も卒業だ、俺は羽佐間幹に戻るとするさ。つう訳で俺は彼女第一なので、じゃあなお前ら!」
「サー、エンペラー、サー!」
『せーの!ありがとうエンペラー!』
「またどこかで会おうぜ!」
「末永く爆発しろ。じゃあな〜」
様々な声援を受けてそのまま廊下をでて校門を目指す。ささらは人がいなくなったせいかさらに密着させてきた。いや、あのささらさん、一年見ない間に随分と育ちましたねそのメロン……すまん興奮しそうだ。
「いいな、勝った奴らはよ」
その声に俺は振り向いた。そしてささらも降りた、そこには俺は三年間、ささは一年ちょっとの担任の先生が居た。相変わらずおっさんだがいつもとは違いちゃんと綺麗なかっこうだった。
「お前らがあの駆け落ちからもう一年も経つんだな。俺もあの時の事はたぶんあの悪ガキ会長よりも覚えていそうだぜ」
俺らはお互いを見合い、そして手を握り合う。
「お前らは勝ったんだからよ。俺らみたいな大人から、お前らは勝ったんだよ今回の卒業式もな。俺らは久寿川が間に合うとも来れるとも思って居なかった、だけど見て見ろ校長先生も、教頭先生もここまでいい卒業式は何時以来だろうと言っていた。完敗だ、いや元から私達は負けていたのかもしれないな、あの中学二年生のときから。」
先生は自傷気味に笑いながら俺らを追い張るような手振りをした。俺らはそれを合図に背を向けて下駄箱に向かおうとした、その時
「そうだ、いい忘れていたな羽佐間、久寿川。卒業おめでとう」
そう言って先生は去っていった。ささらの握る手が強くなった、泣いていたけど笑顔だ嬉し泣きなんてそんなに見れるものではないが今日のささらはそうだった。感情を表にだすようになったのはすばらしい。
「いい学校だったな」
「うん、うん」
俺らは色んな人に見られながらも校門を出た、これで俺らは勝利を収めて終わりを告げた。そして終わりの後の凱旋だ今度は
「ささら!」
その声で分かる、久しぶりだ。ささらは俺の手を握ることからさらに腕を組むことに変えて両手で俺の手を握った。俺はそれを合図に歩き出した、さっきの声の主の側にいくために
「ささら、お疲れ様。そして幹君、久しぶりね」
「ええ、お久しぶりですおばさん。卒業式には参加してくださったんですね」
「ええ、もちろんささらとそして未来の義息子のためですもの」
久寿川神楽、ささらのお母さんにして現在バリバリのキャリアウーマン。アメリカに住んでいる。そして後ろの車から出てきたのは言うまでも無く
「久しぶりだね幹君と、言っても三ヶ月前に会ってはいるのだけどね」
久寿川吾郎、ささらのお父さんにして現在アメリカの美大講師。久寿川の性は母親の方、ようは吾郎さんは婿養子で来たらしいと前に聞いたことがあった
「ええ、そうですねおじさん」
「え、ミキとパパ、会っていたの?」
「……………………………………え?」
俺は長い沈黙をゆうした、三ヶ月前にそれは決まっているものだと思っていたのだが……まさか
「あはは、すまないね幹君。まだささらには言っていないのだよ」
「はい!?」
俺はもう驚くことしかできなかった、だってあんなに大事なことなのになんで?まさかこれがサプライズって奴なのか?そうなると不味い、ささらの同意の上だと思っていたがまさかまだ言っていないとは
「まあなんだ、立ち話もなんだ。どこかに行こうか?」
「凄く気になりますが、ミキどこに行く?そこで聞いてあげるからね」
なんかもう念を押されているところを見ると少し怒っている感じのようだ、今日のささらはイツにも増して感情の起伏が激しいようだ。
「そうだな、それじゃあ……そうだ、ヤックにしましょうか」
「ふ、バカねミキ。もう大丈夫なのよ私?」
「知っているよ、だけどそれでもあそこがいいんだよ。ささらもそう思わない?」
「ふふ、そうね」
「それじゃあヤックだな。母さんも文句は言わないでくれよ、母さんが口止めを私に頼んでしていたんだからな」
「はいはい、あなたの言うとおりにしますわよ、もうわからないのね女心が。それにささらのこんな笑顔で言われて反対できるような心は持っていないわ私」
それには激しく俺も同意だった。そして俺はそのまま久寿川家のレンタカーに乗りヤックに到着、時間としてはちょうど空いているようで空席も結構あった。吾郎さんはタバコを吸い始めながらコーヒーと言う。そしておばさんが動く、本当に一年でここまで変わるとは、昔なら互いに行っていたのに。と、思いつつも俺も普通にコーヒーを頼んだ。ささらは麦茶といい、おばさんが買いにいった。
「あれ、ミキ。コーヒー飲めるようになったの?」
「あ、ああ。ブラックだけだけどな」
ささらが不思議がりながらも、そのままちょっとしたお茶会となった。さて本題だ
「はぁ〜それではまず最初に、ささら、幹君卒業おめでとう」
「ありがとう、“お父さん、お母さん”」
ささらがその言い方をするときは本当に大事な時だけの言葉。甘えをいらないの時の言葉だろう。俺も礼をする。
「それでだな……ささらは、こっちの高校に通うのは分かっているね」
「うん、私が望んだことだから。ミキと一緒に居たいって」
ささらはそう言うと俺の肩に体重をかけて甘えてきた。
「そうね、ママもパパもそろそろ愛娘(ささら)離れもしないといけないだろうし、それに幹君はもう十分に待ってくれたわ本当にありがとう、本当に」
「いいえおばさん、結局は自分達でできたことですから、俺はそれをちょっと押しただけですよ。ってしんみりしていないでそれよりもおじさん、本題本題」
「そうだったね、ささら聞いてほしいんだけど」
「はい」
「私もママも明日には日本に帰らないといけないのは知ってるね」
「はい、だからもう今日にでも私の住むアパートを探すんじゃ?どんなに狭くてもいいと私は最初に」
「ああ、だからね私たちも考えたのだ、そして出てきた結論だよ」
そして俺を指差す。そうそれがおじさんが三ヶ月前に日本に帰り、俺の家に来たのはそのためだ
「ミキ?」
「そうだ、幹君の家に住んでもらう。彼もちょうど高校生になると一人暮らしと聞くのでね。ちなみに幹君のご両親にも説明してあるからその点は大丈夫だ」
「え、本当にぱぱ?私、ミキの家に住むの、住むの!」
なんかささらって所々で本当に子供っぽくなるんだよな。今だって二回聞いたときの言い方なんて本当に小さい子供っぽくてかわいいんだよな〜
「ああ、すでに家具もそっちに送ってある。今日はだからささらの専用部屋に変えるだけだそうだろう幹君」
「ええ、そうですね。まさか聞いていないとは思いませんでしたけど」
「こういうサプライズも必要だと言われてね」
ささらは無言になり、そして俺に抱きついたいやね、だからささらさんや、胸が当たって俺の理性が消えそうです
「パパ、ママ大好き!」
そういうのならなぜ、俺に抱きつくのだささら。いえだれもいやだなんて言っていないぞ俺はこのままでも十分にいいのだが
「ふふ、ささらがうれしそうでママたちも安心だわ。本当は迷ったのだけどもね、年頃のしかも付き合っている二人を同棲させることには」
その通りだ、俺も最初それを苦言で呈したのだが
「だけどね、私らは君ら子供たちを信じることにしたのだ…そのそうだな、もししてしまったとしてもちゃんと未来を考えての行動ならばいいと私たち親も納得したさ。あの時と同じでね」
と、言うことらしい。ようは“しても”いいがちゃんと考えろ言うことだ。俺もそこら辺は考えているつもりだ。ささらとの子供、そんな絵に描いたような未来はちゃんと俺がささらもそして子供も両方守れるようになってからだと思っているからな。まあ……間が指すかもしれないが
「そうなんだ、パパママ。だけどミキ、由香お姉さんは?」
「ああ、姉さんは社会人になったので一人暮らしするって言ってもううちには居ないよ。ほら、この前の電話で言ったじゃないか今は一人だって」
ささらが言った由香お姉さん。それは本名、羽佐間由香。俺の姉であり現在教育実習生を終えて大学生から来年度からは先生となる社会人だ。すでに教育実習生の最後ぐらいから家には居ない、と言うか姉さんは両親が苦手のようで出て行ったに近い。
「そうだったのね……それじゃあ行きましょう、私たちの家に♪」
「あらあら、これじゃあ本当に孫の顔もはやいかもしれないわねぇ〜」
「よし、それじゃあ行こうか」
そして俺ら一向は俺の家に向かうこととなった