IS<白き天使と赤の騎士> |
クラス代表決定戦当日
「さて、そろそろ時間かな。行ってくるよ。」
「おう、あのお嬢様の鼻をへし折ってこい。」
(む・・。)
芽衣と一夏は拳をぶつけ、カタパルトへ向かう。
その際束の妹の箒がムスッとしていた。
芽衣が男であってもその容姿を見て嫉妬してしまう。
「僕らのデビューがこんな形で悪いけど、あのお嬢様はやり過ぎた。」
芽衣はそう言ってISを展開。
赤を基調としたガンダムタイプIS・ガンダムエピオン。
束が局地破壊仕様のウイングガンダムゼロと対極に射撃武器を一切搭載していない決戦仕様で開発されたISである。
「天海芽衣、ガンダムエピオン、出ます!」
勢いよく射出されセシリアが待つ上空へ向かう。
「あら、逃げずに来ましたわね。」
「君こそ。僕のデータ見たでしょ?」
そう言って芽衣はヒートロッドとビームソードを手に取る。
「これが僕の武器の全て。拡張領域は全てビームソードの出力制御に回してる。」
「それだけでよくあんな大口が叩けましたわね。今ならまだ許して差し上げますわ。」
芽衣は警告音が響いてきたのでモニターを見ると、セーフティーロック解除と書かれていた。
「何言ってるの、ロック解除していたら説得力ないよ?」
「なら、お別れですわね!」
セシリアはレーザーを放つが芽衣はシールドを構えてレーザーを防御。
「なかなかやりますわね。踊りなさい、私、セシリア・オルコットとブルーティアーズが奏でるワルツを!」
「僕はワルツよりも日本舞踏が得意なんだ。・・さて、君はどんな戦いを見せてくれるかな?」
芽衣はセシリアの放つレーザーを掻い潜る。
千冬と真耶は感心していた。
「ほう、天海のやつなかなかやるな。」
「そうですね。最初の攻撃以外全部避けてます。」
セシリアはビットを飛ばして攻撃するも芽衣に当たらない。
そして芽衣は攻撃していない、ずっと回避行動を取ってばかり。
「なぜ当たりませんの!?それにあなた、真面目にやる気がおありですか!?」
「・・はぁ、ハンデを上げたのに近寄らさなければいいって安易な考えにたどり着いたか・・。君の弱点は理解したよ。君が動けばビットは止まり、ビットが動けば君は操作に集中するために動きが止まる・・。違うかな?」
「・・・!?」
弱点を言い当てられ、セシリアがビクッとなる。
芽衣はさらに続ける。
「ついでに言うとさ、腰のミサイルは飾り?」
「・・あなたに言う必要はありませんわ!」
「それもそうか。さて、観察も終わったからそろそろ行こうかな。」
芽衣はヒートロッドを使ってビットを叩き落とす。
セシリアはムチでビットを落とした事に驚く。
「・・まだまだ!行きなさい!」
「・・こうするかな。」
芽衣はヒートロッドでビットを絡めとり、セシリアの腰に着いているミサイルに向かって投げる。
「キャア!」
投げたビットが当たり、ミサイルは誘爆を引き起こした。
そしてダメージを受け、芽衣がいた場所を見ると芽衣はいなかった。
「あなた・・ってどこに!」
「ここだよ。」
芽衣は変形して下から奇襲をかけていた。
そして変形を解除してセシリアを掴み上昇。
「は、離しなさい!何をする気!?」
「さあ、地獄へ行こうか。」
そう言って芽衣は急速で地面に向かって落下。
「キャアァァ!」
「・・・。」
セシリアはもう一基のミサイルの事を忘れ、ただ絶叫していた。
そして勢いそのままに頭から地面に叩きつけるイズナ落としを決めた。
『勝者・天海芽衣』
ブザーが響き、試合終了。
セシリアは体を震わせながら気絶していた。
ピットでは芽衣の技量と戦いかたに驚いていた。
「天海のやつ・・。」
「ええ、イズナ落としなんて初めて見ましたよ・・。」
(芽衣、後で謝っておけよ・・。)
思わずセシリアの安否が気になった千冬と真耶だった。
保健室
決定戦から一時間が立ち、セシリアは目を覚ました。
「う、ううん・・。」
「あ、起きた?」
「ヒッ・・!」
セシリアが起きた時、芽衣がいたので体を萎縮させる。
「さっきはゴメン。やり過ぎた。」
「えっと・・。」
「君はイギリスの代表候補生として日本に来ているんだからもう少し自分の言葉や言動に気を付けないとダメだよ?」
「・・私も申し訳ありません。自分の事を棚に上げて好き勝手言ってしまって・・。」
セシリアはしっかりと反省していた。
芽衣はそれを感じとり、立ち上がる。
「あの、どちらへ?」
「・・僕にはやることがあるから。あと、僕のことは芽衣でいいよ。」
「///(何てキレイな・・本当に男性ですの?)」
そう言ってウインクする芽衣。
それを見たセシリアは顔を赤くする。
翌日
「クラス代表はオルコットさんに決まりました。」
「あの、なぜ私が?私は芽衣さんに負けましたが・・。」
「天海が辞退した。実力差がありすぎるからな。」
セシリアの質問に千冬が答える。
「君はまだ強くなれる。とある人から僕と一夏は君を強くするように言われた。」
「俺は遠距離担当だ。お前は恐らくISの力の半分も出しきれていない。俺が120%引き出せるようにしてやる。」
一夏はニヤリと不敵な笑みを浮かべる。
「僕は近接担当。どうせちゃんと練習してないでしょう?基本を反復して行うことから始めるよ。」
「よ、よろしくお願いします・・。(不安ですわ・・。)」
不安になるセシリア。
鬼のような特訓で涙を流すことになるがその特訓のおかげでメキメキ実力を身に付けるのは少し先の話。
生徒会室
放課後、一夏と芽衣は楯無に呼び出されていた。
中に入ると簪や本当は簪の従者の本音、楯無の従者で本音の姉の虚がいた。
「お待ちしてました。」
「待ってたよ〜。ささ、座って座って〜♪」
本音に促され席につく一夏と芽衣。
「楯無、何の用で僕らを呼んだのかな?」
「それはね・・。」
楯無が扇子を開くと『新しい保険医』と書かれていた。
「保険医としてレベッカさんが来るのよ。」
「へぇ、レベッカさんが。」
「もちろんBSAAとの関係を伏せての赴任になります。」
更織家とBSAAはIS委員会に極秘で繋がっている。
IS委員会とBSAAの仲はあまり良くない。
IS委員会はIS至上主義でBOWや怪人関係もそれで解決できると信じてやまない人達の集まりで仮面ライダーが都市伝説と化した原因を作り出した組織でもある。
その考えに危惧を感じていた現当主の楯無は秘密裏にBSAAとの協力関係を結んだ。
「おかげさまで世界の事情もわかるようになったわ、BSAA日本支部と倉持が共同開発したガンダムもあるしね。」
「所長さんも喜んでいたよ。数機しかないガンダムを開発出来たことで技術者たちもレベルアップしたって。」
「開発したガンダムヘビーアームズは現在簪様が所有してます。」
「私もいい経験になったし、この子に愛着もある・・。」
そう言って簪は待機状態のネックレスに触れる。
ガンダムヘビーアームズ
名前の通り、左腕のシールド装備型のビームガトリングをメインとした全身にあらゆる火器を装備した別名・歩く弾薬庫。
本来なら残弾を気にしながら戦うが簪は姉と共に小さい頃から鍛練に励み、残弾数を惜しまない圧倒的な火力でIS部隊を短時間で行動不能に陥らせる戦法を得意とする。
また簪が持つ姉と同等の類稀な反射神経と身体能力を駆使した軽快かつアクロバティックな機動、そして全弾発射後の接近戦でも十分な戦闘力を発揮する。
姉と組むことも多く簪が前衛、楯無が後衛という初期ポジショニングが決まっている。
弾薬が切れれば交代するというスタイルを取っている。
「来るのはクラス代表戦後になるそうです。」
「そうか、何も起こらないといいんだけどな・・。」
「・・いえ、そうとも言えないわ。」
楯無の顔付きが真剣になる。
扇子を開くと『ガンダム全機集合』と書かれていた。
「レベッカさんだけじゃなく、近いうちに各地のガンダムが全て集まるみたい。」
「今来ていないガンダムは・・鈴のシェンロン・・。」
「この前僕はシャルのお父さんから会社に秘密でシャルにサンドロックを持たせたって話を聞いた。」
「あとは、アリスちゃんのデスサイズ・・。」
「まさか何かが起こるのか・・?」
もし楯無の言うことが本当ならば各地に散らばっていたBSAA所属のガンダムタイプISが全機集結することになる。
果たしてそれが意味することは何なのか・・。
BSAAとIS委員会は仲が悪いです。
BSAAは仮面ライダーを支援しているのに対し、IS委員会は仮面ライダーの捕獲、解析して自身の戦力とする計画を立て、地位を確立するために動いてます。
楯無と簪は仲良し。
本来なら楯無がヘビーアームズの操者になる予定でしたが愛着があり、使いなれているミステリアス・レイディを使い続け、簪にヘビーアームズを譲り渡しました。
簪もヘビーアームズ開発に関わっていたので愛着があり、その申し出を受けました。
次は恋人来る?
感想待ってます!
説明 | ||
クラス代表決定戦。 三話・・http://www.tinami.com/view/449902 二話・・http://www.tinami.com/view/448600 人物紹介・・http://www.tinami.com/view/447532 一話・・http://www.tinami.com/view/447444 |
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