境界線上のクロニクル11 |
トーリがホライゾンと共に自身の罪と向き合っていた頃、
「武蔵さん聞こえる?」
「Jud、何でしょう小狼様?ーーー以上」
とサインフレーム越しに小狼が聞いた。
「今の武蔵における最高権限者って俺でいいはずだよね?」
「Jud、現在、総長兼生徒会長であるトーリ様、副会長の正純様、副長である二代様が武蔵にいない今、副長補佐である小狼様が最高権限をお持ちです。
ーー以上」
「Jud、それじゃああいつらを迎えに行くとするか、ネシンバラ!」
「何だい小狼君?」
「今からトーリ達を迎えに行きたい、どうすればいい?」
「そうだね、武蔵は動くのに時間がかかるからね。先に輸送艦を先行させて葵君達を拾い、そして武蔵で輸送艦ごと回収、
そして離脱っていうのがベストだと思うよ」
「よし、それで行こう。武蔵さん、輸送艦をすぐに発進させられる?」
「Jud、すぐにできると思われます。ーーーー以上」
よし、と小狼が一息つくと、
「武蔵さん、武蔵全艦に発進準備、および輸送艦の発進。早急にお願いします」
「Jud、了解しました。−−−−以上」
「ネシンバラ!武蔵艦内の学生に通達、「武蔵発進に備え艦内待機」。外の連中には「今から迎えに行く」と伝えてくれ!」
「Jud!任されたよ」
と小狼が武蔵とネシンバラに矢継ぎ早に指示を出していく。
外野はというと、
「そういえば、喜美ちゃん、さっき話してた、小狼君、と浅間さんのエピソードって他、にもどんな物がある、の?」
と鈴が聞いてきた。
「あっ、それ私も気になる!」
とハイディも乗ってきた。
「そうねえ、例えば浅間が初めて小狼とデートした時や寝ている小狼を膝に乗せようとしてた時とかもあったわねえ」
と喜美はニヤニヤと浅間を見ながら言った。
言われていた本人はというと真っ赤な顔をしながら俯いていた。
「そういえば酒井様は小狼様の過去については知っておられるのですか?ーーー以上」
「いや、俺も元信公に「紹介したい子がいる」って言われて三河であったのが初めてでそれ以前のことはサッパリ知らないんだよね。武蔵に来て2年ぐらいだったかな、
彼に三河にいた以前の事を聞いてみたんだけど彼自身もあまり覚えていないらしくてさ、それに元信公に拾われるまでそこが三河だと知らなかったらしいんだよ」
と言うと、
「Jud、よくも怪しい人物を武蔵に乗船させましたね。−−−以上」
「いやあ一応彼、松平・元信公の推薦で乗船できたし、俺も元信公に彼の事をよろしくって言われちゃってさあ。それに悪い子ではなかったしさ、
武蔵さんは彼の事が嫌いかい?」
「Jud、小狼様に関しては少なくとも良好だと判断します。現状、酒井様の書類の大半を小狼様が行ってくれたおかげで
武蔵全自動人形の業務効率が5%程上昇しましたし、暫定議会との折衝や我々自動人形に侍女的役割を与えてくださりもしました。−−−以上」
「・・・・・結構、高評価じゃん」
そんな酒井の声が武蔵に響いた。
説明 | ||
次で二巻終了です。話が変わりますが「ツバサクロニクル」でこのセリフが気に入ってるというものがあるならば、教えてはくれないでしょうか。ネタにしますので あと小説にも出てきた小狼の武蔵でのエピソードを書くかどうか悩んでいます。意見があればお願いします |
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